エンジェル・エンジェル・エンジェル (新潮文庫)
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エンジェル・エンジェル・エンジェルの感想・レビュー(919)
巧いなあ。構成も文章力も素晴らしいです。もちろん内容も。最後ほろっとさせられます。で、ピタット収まるんです。梨木さんの他の作品でもおばあちゃんという存在は大きく、ある意味神聖だったところもありますが、この作品では、人間くささを前面に押し出しています。主人公のような女の子は逆に解説者のような、分析者のような、変に冷静なキャラになっています。これは、おばあちゃんが主人公なんですね。これはおすすめです。
再読。読んだときの自分の年齢や環境で感じ方が変わる本だと思う。比喩や対比が多く出てきていて、物語って感じがします。暗そうに見えて意外と爽やかな本。梨木さんの本の中では安定して他人に薦められる本だと思います。
私が最も好きな本といえるかもしれない。…人は死ぬ時に全てを清算し罪悪感や未練を浄化して死ぬのだと思う。お婆ちゃんはコウコとの触れ合いで、はからずも浄化されていった、だから亡くなった。さわちゃん(お婆ちゃん)は自分を共食いしたエンゼルフィッシュに重ねていた。「さわちゃん、もういいよ、そういう環境を作ってしまった私も悪いんだよ、エンゼルをめちゃくちゃにしたら可哀相だよ」コウコの言葉が解放したのだろう…
宗教的な善と悪、罪の苦悩をめぐる寓話であり、どこか不気味なホラーであり、入れ子構造によってそれらが繰り返され、最後には救済に至る物語。どこか背筋がゾクッとする感覚と、救済の感覚が静かに混ざり、不思議な読後感を醸し出している。これはなかなかスゴいなあ。仕掛け、技巧という意味では、梨木作品でもかなり上位なんじゃないか。西の魔女みたいにスタンダードないい話もいいけど、こういう話のほうがやっぱり小説を読んでるって気になる。最後に構造がパッと見える感じが気持ちいい
からくり小説らしいけど、分かるように部類わけするとミステリー小説です。さわちゃんというお婆ちゃんのお世話をする事になったコウちゃんと、熱帯魚の物語です。所々で結構頻繁にゾッとします。聖書や歴史も所々で語られていて、タイトルのエンジェルからなのか神話の大天使も会話に出てきます。薄めの本ですが中身は結構びっしりです。こういうゾッとは苦手なのもあり余り面白いと思わなかった。タイトルに惹かれて読みました。
読み始めてすぐに「あ、すごく好きだ」と思いました。梨木香歩という作家の存在は知っていたのにどうして今まで手に取らなかったのか、と口惜しく思うくらい。タイトルの意味する所は3人の天使…でしょうか、コウコとさわちゃんとエンゼルフィッシュ。でも、それぞれ天使の姿に悪魔の心を隠していて。エンゼルフィッシュに昔の自分の姿を見出し、熱帯魚を罵りながら自分をも責めるさわちゃんの姿が切なかった。最後にはコウコの言葉でその気持ちが全て浄化された…とまではいかないかもしれないけれど、濁った心を清水で潤すような読後感が大好き。
少女コウちゃんとかつて少女だったさわちゃん。熱帯魚を介した奇妙な出会い、少女時代に残してきた罪に赦しを与えるのは、ホントウの姉妹じゃないし友達でもない『コウちゃん』。常に思い出を通して話すさわちゃんから、コウちゃんが受け取ったものは。タイトルがユニークだったので面白半分に手に取りましたが、読みやすくていい話でした。自分につかれてしまったときに。
僕のmixiのプロフィールの「好きな言葉」はこの本から。梨木さんが児童文学畑の方だと、良い意味で再確認させてくれる作品。切り出す部分にもよるけれど、教科書に掲載されても良い内容。自己批判が過ぎる方が読まれると、多少気持ちが楽になり救われる部分があるかも。
児童書という印象が強い。私には乙女ちっくすぎた。 私もこのレシピでレモン・カスタード・クリイムをつくってみたい。 (5人前)大鍋に水を入れ火にかけておく(湯煎用) 小鍋にメリケン粉大匙5杯半、砂糖大匙2杯を入れてよく混ぜる。そこに、牛乳1合を加え、玉子一個をよく溶き入れて全体をよくかき混ぜる。 湯煎にかけ、木杓子でよくかき混ぜる。どろどろのクリームらしくなってきたら、レモン汁を少々加える。できあがり! 林檎や梨などの果物を煮たものにかけたり、パイの詰め物にしたり、苺にそのまま和えてもよい(#^.^#)
ちょっぴり切なくてちょっぴり怖い。 2つの文体を持つと言われる梨木作品。 それを思い切り感じさせてくれる1冊。 『黙示録』の引用も物語の印象を強めていると思う。
エンゼルフィッシュを悪魔と罵りながら自分と重ねてたであろうさわちゃん…さわちゃんの心の深い所でずっと心残りだった山本さんとのことで、コウコがそれを知らないながらも最後にさわちゃんが一番欲しかったであろう言葉を言えた事にじんわり。梨木さんの物語ってゆったり急がないで時間が流れる感じがしていて、読んでいて癒し効果がある。
図書館で借りた。「ライオンハート」の次に読んだので、偶然2作連続で時代が行ったり来たり。さわちゃんの青春時代の表記が若干難しかったので、読み飛ばし気味になってしまった。攻撃的なシーンは読んでてちょっと辛い。でも読後感が悪くない不思議。おばあちゃんが亡くなっても、人が死ぬ悲しみだけじゃなくて救いが感じられる。私は人が言ってほしいと思う言葉を言える人になりたい。
ちょっとだけ難しかったです。エンゼルフィッシュもネオンテトラも好きなので、熱帯魚のいじめにははらはらしました。苦しいような救われるような、不思議な物語でした。
カフェイン依存症気味の少女・コウコと、介護が必要な状態のおばあちゃん。熱帯魚のモーター音が関係あるのか、深夜、おばあちゃんはコウコの前でだけ覚醒し、まるで少女のような口調で語り始め…? 聖書の言葉を交えながら、おばあちゃんが少女の頃に抱えた罪悪感や、自分の中に悪魔を見出した事件などが、静かに明かされてゆく…。生真面目で、自分を抑えてしまいがちなコウコと、かつてそうだったおばあちゃんとの交流…やさしい雰囲気なんだけれど、少しショッキングな懺悔や、はっとさせられる心の動きが印象的な物語だった…。
600冊目は大好きな梨木さんの作品。大切に育てられたさわちゃんだからこそ突然顔を出した悪魔に動揺して悲しくなって、ずっと後悔していたんだろうな。エンゼルフィッシュに自分を重ねたさわちゃんに何も知らないコウコが最後に言ったセリフはさわちゃんを救い、コウちゃんもツネも最初からさわちゃんの本当の気持ちはわかっていてくれたのでは思った。天使を見つけたコウコも言葉では言い表わせない大切な物を受け継ぎ、生まれ変わる切っ掛けを手にしたような気がしました。さらっと読めるけど内容はとても深く、すっと心に染み渡る物語でした。
さわちゃんの純粋な精神に心打たれた。ずっと心の中で自分を責めていたんだな…。過去と現在が混ざるような不思議な感覚でこの一冊を読んだ。謎が解かれるような不思議な、でもやさしい感覚。さわちゃんはきっと、ずっと許されたかったんだと思う。それが神と言う存在なのか、コウちゃんなのか、多分どちらにもなのだと思うけれど。
泣きそうになりながら一気に読んだ。 今は病院で寝たきりの自分の祖母のことを重ねて読んでいた。作中で繰り返される「ごめんね ごめんね」は、誰から誰へのものなのか。悪魔も神様も悲しんだりするのだろうか。 そんな感じ。
随分前に買った本を再読。サワちゃんはとても純粋。山本さんに意地悪して、そのままケンカ別れ(?)になってしまったことを最期まで後悔していた。
不思議な世界の中でゆったりとした雰囲気の中で、いろんな所に問題が見えてしまう。一気に読んだ後に変な気分になって、話の内容を復習しながら考えさせられた。神様と悪魔、こんな風に単純にくくれるものはない。時や場合、見る人によっても変わってしまう。その不安定な所から抜け出そうとして人は宗教にのめりこむのだと言われた気がする。エンゼルフィッシュの存在が強烈で、とても悲しいかった。また、登場人物の一人一人と重なって面白かった。ママの虐待はエンゼルフィッシュ的に考えるとあるだろう。大人の不安定さを示すことで「誰もが」の
読破。薄い本で、しかも段組が31字×13行という変則。小一時間もあれば読み通せてしまうボリュームながら、精神的な抑圧の末の思考と、同じく抑圧から「解放された」思考の絡まりあいと熱帯魚の残虐性が、一種独特な空気を醸し出している、なんとも不思議な物語。
「西の魔女~」よりこちらのほうが好み。ただ、両方読んで思ったのが過度に繊細であるという事。筋立ては大変好きなのだが野の花からバイタリティーを抜いた観賞用の花という印象。しかし、これは嗜好の問題であろう。これはこれで美しい。何となく、向田邦子から生臭さを抜いたような話。
「家守綺譚」「西の魔女が死んだ」に続いて読んだ。ちょっともう一回読みたい。良い。
梨木作品は『西の魔女が死んだ』に続き2作目。おばあちゃんと孫の少女の交流を書くのがうまいなと思った。エンゼルフィッシュの件は残酷だけど、この小説に於いて重要な役目を果たしていると思う。ただ何だか宗教色の濃さがちょっと…。梨木さんクリスチャンなのかしら…。2011/391
「コウコ」と「おばあちゃん」の少女時代の話が交互に描かれる。特にコウコの情緒不安定さやカフェイン中毒っぷり、妙な性癖、物わかりのいい優等生さや自身の保身…。
本心の有り様にドキリとしたり、流石梨木香歩ワールド。
あっさりとした見た目と違い、良いところを鷲掴みにされる内容だった。
私「コウコ」と祖母である「さわちゃん」の少女時代の話が交互に織りなす物語。 エンジェルと名のつく熱帯魚を私が手に入れたことから祖母と私の不思議な交流がはじまった。 読みやすい文体、テンポよく進む物語でしたが、言っていることは奥深いです。 まだ理解しきれていないです。 また、時間が経ったときに改めて読んでみたいです。
正直、まだこの本を自分のものにできていない。たった一回読んだぐらいじゃこの本の底知れぬ深さにただただ迷い込んでいってしまう。ゆっくり何回も読んで自分の思いを深めていきたい。
コウコとさわちゃんの物語が交互に描かれ、少しずつ交差する。「エンジェル」と名のつく熱帯魚が実は、悪魔のように他の魚たちを食い殺す。人間の中の天使と悪魔の部分、テーマはとても重いけれど、読みやすく、優しさも感じた。誰もが許しを求めて生きているということか(このあたりは、宗教観が強いかな・・・)。さわちゃんがとてもかわいらしかった。
悪魔が元は天使だったことを踏まえると、凄く重いことをさらっと書いているなぁ。悪魔的な面も変わらず神様は許してくれると思ったら、それだけで救われる。
読み終わってもまだ内容が把握できてない私は、きっと梨木さんの小説には向いてないんだと思う。彼女の作品もかなり読んだけど、これで最後かな・・・。
さらさらと書かれているところがすごい。あまりにさらさら過ぎて、話の入れ替わりに気づくのが遅れた・・・。いつも賢く感情豊かな女の子が出てくるのは、作者ご本人なのだろうか。子供の頃って、思い出すのも嫌なくらい、いっぱい、いろんなことがあった。意地悪だったなぁ、残酷だったなぁ、泣き虫だったなぁ・・・。さわちゃんもそんな時代を経て、素敵なおばあちゃんになったんだ。私は無理だけど・・・。
キリスト教は悪の対に善があり、許しがある。性悪説で人間を解釈している。そういうところも含めて、こんな小説ができたのかしら。少女と老女、良い子悪い子、天使悪魔、愛と憎悪、憧れ嫉妬、過去と今、兄弟姉妹、鬱憤解放。薄い枚数の中に散りばめられた話のエピソードなにごとも対にして考えれる。
例によって始まりだけは砂糖菓子のようでさくさく読み進めてしまったけど、読み終わってみてこの気持ちにどう整理をつけたらいいか分からない。とにかく、人間って業が深い。でも神様だって天使だって業が深い。今はこんなざっくりとした感想しか持てないけど、ひとつひとつ丁寧に考えながら読み直したい。
とても短いお話ですが、おばあちゃんの時代と現代のさわちゃんとコウちゃんの時代を交互に語ることで物語に広がりを持たせ、読者を想像の世界を彷徨わせてくれます。現代のエンゼルフィッシュ。昔の教会のエンジェル。それは天使なのかそれとも悪魔なのか・・。それは、誰もの心の中に潜む愛と憎しみ。昔の場面で、懐かしいと感じた気持ちの良い風が、現在の許されたと心から思えたコウちゃんの心に吹いた時には大きな感動です。
過去に後悔が残るおばあちゃんが、コウコと会って話していくごとに少しずつ救われていく、なんとも不思議です。とくに最後の最後は思わずうるっと来ました。表紙から本の内容まで全部が大満足です。読んでよかったなぁ…
ミステリー仕立てかなと読み進めていきましたが、内容は内面的にとんでもなく深いものでした。水槽が世界を俯瞰する小道具だったとは。
孫と祖母、過去の同級生、飼い主と熱帯魚、色々な関係が謎解きのようにリンクしているのが大変面白かったです。憧れと嫉妬心で揺れる少女の気持ちが共感しやすく、どこか爽やかにも感じました。数年ぶりに再読したのですが、何度読んでも完成度の高さに満足できます。読後感のいい作品でした。
エンジェル・エンジェル・エンジェルの
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ナイス!






























