橋ものがたり (新潮文庫)
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橋ものがたりの感想・レビュー(232)
読み返す率が高い藤沢作品、とくに秋から冬。空腹時、食べ物描写は慎重に読み飛ばす。食べたくなるし。赤い夕日、へッ、こいつは確か五年前に言った台詞…、by斧次郎。ちっ、男前な。
会社の同僚に薦められて読みました。橋にまつわる人間模様を描く短編集。生きるためにいろいろなことを諦めなくてはならず、それでも自分にとって一番大切なものを守るために、顔を上げて生きていく人々。教養や金銭に恵まれなくても、誇り高く生きていくことは出来るということを教えられました。藤沢周平は老後の楽しみにしようと思っていたのだけれど、今読んでよかったと思います。
藤沢さんの短編集。人の出会いと別れが繰り広げられる橋を舞台にした短編がおさめられている。橋に注目したところが素晴らしい。登場人物の描き方が巧みで、情景描写も匂い立つばかりに鮮やか。ここで描かれている様々な人生は、架空のものと思えない確かさと重みがあり、これこそが小説を読む喜びだと思う。
綺麗なことばかり描かれた物語ではなくて、この先どうなるのか不安の残るものもあったけれど、たとえば橋の上にいる間、橋を渡って行きまた渡って来るまでの間、その短い間にある、人のあたたかさを感じるような短編集でした。だいたいがうまくいかないけど、そういうものにたまに触れることがあるから、生きていくのかな、と思ったり思わなかったり。
橋に関する10篇の短篇をまとめた市井人情物です。『約束』『小ぬか雨』『思い違い』『殺すな』『まぼろしの橋』『吹く風は秋』『川霧』と、大部分の短篇が私好みでした。すっと読めてじわーっと来る、情緒あふれた一冊です。
「約束」に見られるような、男女との許しと慈愛の兼ね合いが美しいなって思います。藤沢周平の時代小説はやっぱり人をより魅力的にしてくれる。だから読みたくなる。
橋にまつわる様々な人のお話。最初と最後の話は幸せで良かったけど、「殺すな」も好きです。というか、全体的に雰囲気重視な感じで、長さもちょうどよかった。でも、切ないお話多かったな・・・。そこがまたいいんだけど。とりあえず、素敵な本でした。
切なくってほっこりした話を読んだ後は優しい心持になります。地震や原発事故など気が滅入る事が多いけれど、明日からまた頑張ろうと励まされます。偉くも無くピーピーしている身が気にならなくなります。イヤ、少しは金が欲しいかな・・・・・。 本屋が減ってきたけれど、作者の思いと読者を橋渡しする本は何時までも残って欲しい。
恐れ入りました。特に「小ぬか雨」と「思い違い」が好き。井上ひさしさんがこの解説を脱稿したのは〆切の何日後だろう?(おい
どの話もいいねぇと唸ってしまうような短編集。しっとりとした大人の男と女の切なさや夫婦の絆の暖かさが、じんわり伝わってきます。「ちいさな橋で」のラストが可愛らしくて好きです。
時代物の中でも好きなタイプだったのですんなりと読み込むことができました。胸の奥の方にしっとりと切なさが来る感じ。恋愛なんだけど切なかったりやりきれなかったり、好いて好かれてだけでは結ばれない江戸の人々にツーンときました。お気に入りで挙げるとしたら「約束」と「思い違い」でしょうか。登場人物たちのこれからを応援しつつ見守りたくなるようなお話でした。
なんというか、もう、やられました。話の一つ一つ、人物、情景、心情、台詞どれもがぐっと雰囲気を持っていて、一つの話が終わる度に、その空気に、ほうと息を吐いてしまいました。どんな短文も、ゆっくりと染み込む優しさと切なさが込められています。話の締めが淡々と流れていくのがいいですねえ!!
橋を舞台に繋がる人の心。この短編集は武家物ではなく、江戸の庶民の日々、暮らしている中でふいに起こる出来事なのですね。やっぱり藤沢氏の情景描写は秀逸。文章を追ううちに、想像力が膨らんでゆき、じんわりと心に染み入ります。どの話も好きですが、私は「小ぬか雨」かな・・・「赤い夕日」、あっ、「まぼろしの橋」も!!・・・結局、絞れないw
新潮文庫のスペシャルカバーセットで買う。http://100satsu.com/set/cover/index.html やられた。これは装丁の勝利だ。内容は良くも悪くも藤沢周平。とくに踏み込んだものはない安定感。
江戸の橋を背景に綴られる十の物語。最初の「約束」から惹き込まれ続きを読みたいような終わってしまうのが寂しいような一冊でした。何度涙をぬぐったことか。藤沢周平はすごいっっ。
読書メモ。安定しているなーという感じ。時代ものをあまり読んだことがないせいで新鮮だった。あとがきが井上ひさしということに驚き。けど新しい境地を見いだせたというまではいかなかった。人情もの以外も読んでみたいな。
人々が出会い、別れる橋を舞台にした短編集。どれも、心温まるいいお話でした。特に好きなお話「思い違い」。親方の娘ではなく、お女郎さんを選んだ源作さん、何年かかっても身受けのお金貯めて、きっと幸せになるよね。ガンバ!
初藤沢周平さん。一読して、構成や内容が浅田次郎さんのような印象をうけました。話の流れで必ず女郎かやくざものが出てくるのは、時代小説によくあることなのでしょうか?
評価:★★★ 人々が行き交う場所であり、集合場所としてもよく利用される"橋"をテーマとして江戸時代の恋愛、人情を描いた短篇集。江戸時代から、恋愛、人情といったものは変わらないものだと感じた。綺麗でよくまとまった話が多い。綺麗にまとまり過ぎの感じもあるが、楽しく読める。
藤沢さんの市井ものはいいですね。読みやすくて心の琴線に触れて色っぽくて。橋は、人生の行き交う場所ですね。今の永代橋、新大橋などを思い起こしつつ、かつてはどんなだったのだろうと心に描きつつ読みました。
解説にありましたが、橋は現代に置き換えれば駅のようなものらしいです。言い換えれば"駅ものがたり"となり、10編の短編が駅(橋)での出会い別れ再開を描いたものというとピンとくるかもしれません。藤沢作品の中ではめずらしく、切ないだけでなく割と甘く終わるのも、ふと時間の空いたときに読むにはうってつけでした。それにしても短編なのに登場人物がどの作品も際立ち、さすがだなぁーと再認識します。
うーん、個人的には薄味すぎて物足りなかったなあ。わりとストレートな話が多いので、もうちょっとひねりがほしかったです。ぼくには合わなかったのでしょう。
人の中にある愛憎が優しく切なく描かれていて,しみじみと読みました。藤沢周平の短篇は,本当に読みやすくて,すてきなお話ばかりですね。「初恋」の待ちぼうけのじれったさと,時の流れの残酷さや愛おしさが響きました。
雨の降る日に歩いて橋まで出かけたくなりました。だけど雨の日には外に出ないで本を読むのが好きなので、雨の日に橋を渡るお話を読み返すのもいいかもしれません。雨の季節にぴったりの短編集でした。
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感想・レビュー:64件














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