屍鬼〈5〉 (新潮文庫)
屍鬼〈5〉を読んだ人はこんな本も読んでいます
屍鬼〈5〉を追加
屍鬼〈5〉の感想・レビュー(1199)
細部まで練られている設定や、登場人物の細やかな内面描写はとてもすばらしいと思いました。しかしエンターテイメントとしては今一つ。全巻通してテンポが悪いと感じてしまいました。視点が多すぎて必要ないと感じてしまう場面が多々ありました。十二国記にも今ひとつ入り込めなかった自分は、やはりこの作家さんは向いていないようです。読書好きな人はより楽しめると作品だと思います。
読了!なんか最後は複雑な気持ちです。読み終わった感想は…人間は何よりも冷酷で残酷な生き物だなぁ…と思いました。杭を屍鬼に打ち込む場面では胸が痛みました。
読み終わった直後のため今ちょっとナイーブです
村人が凶器を携えて、屍鬼や怪しい人間を殺戮していく…どっちが鬼なのかわからなくなります。屍鬼となったことを受け入れられなかった律子、徹の二度目の死も悲しいけれど、狂喜と化した人間ほど怖いものはないですね。村は解体し、元村人たちのその後の人生も暗いものになるのだと思うとやるせなくなります。終焉として村の解体は納得できるとして、室井が人狼になり、沙子と共に去っていくというラストはなんだか丸く収まりすぎているような気がします。
壮絶な5巻目。仏の道を歩いていたはずの清信が、人を屠らなくては生きていけなくなった境遇をどう納得しているか知りたかった。神の存在、正義と悪、人間性の脆さ、様々な定義が多重に配されていてやはり名作。この素晴らしい作品がなんの賞も受けてないなんて。。。
単なるホラーという枠にはおさまらない作品。
これでもかという程、細かに描写された舞台背景は読む者を圧倒させる。
とにかく、ものすごい濃度の作品です。
是非読んで下さい。
後悔はしません。
2012年1冊目が「屍鬼5」。敏夫と村の人達が紙一重の狂気で、屍鬼狩りを始める。その描写がとても怖い。顔見知りや家族を狩っていく姿は、もうどちらが鬼かわからない。静信と沙子の行く末も曖昧で、色々な想像をかりたてられた。名作を読破出来てうれしい。
全体を通して5巻が1番引き込まれた。生と死は曖昧であり複雑で、正義と悪は紙一重だ。敏夫と村人の行った屍鬼狩りは果たして正義か悪か、静信の行き着いた答えが選んだ道が正しかったのかは、読んだ後でも分からない。あっちが正しい悪いなんて、結局は本人の意思で自己満足かも知れないけれど。ただ、怖い話だけど哀しい話だとも思った。
圧倒的な人間の業を見せつけれて、感想がうまく書けそうにありません。素晴らしかったです。人間とはなにか?善とは悪とは罪とは罰とは神とは生とは死とは一体なんなのだろうか?静信はその答えを見つけたのだろうか。最後、結局静信は沙子と共に生きる道を選んだけど、それは静信が書いていた「屍鬼」をなぞるように神の寵愛秩序から逸脱した兄(沙子)に取り付いた弟(静信)としてでしかないような気がするし、教会で静信が沙子に言ったことも、沙子に答えを与えただけで静信自身の答えというか意思がはっきりしなかった気が。
最終的には悲惨な結末を迎える町。人間にとっても屍鬼にとっても最悪な結末になってしまたというものでしょう。沙子は凄く不幸な運命にあったものだと思います。救いというものがなかった。結局、屍鬼という存在は集団では生きていけない存在なんだと思います。読み終わった後は心に残るものがあって、しばらく感想はかけませんでした。読んでない人は、是非一読すべし。
5巻目読了。正直、4巻目までは何かダラダラしてつまらなかったが、この巻から突然面白くなった。正義について考えさせられる。
全5巻で7.5点。おもしろかった。屍鬼と人間の戦い、のはずなのだが人間の怖さ、集団の恐怖やおろかさが・・・ これでもかと自分に突きつけられていやになる。全編を通して「吸血鬼」を医学的に解説する部分に面白みを感じた。それにしても1巻を読むのに一週間、2巻は3日、、とだんだん感覚が短くなって5巻は半日で読まざるを得なくなった。引き込み方半端ない。おもしろかった。
正体不明の怪異がついに解体され、今までとこれからの恐れや不安を解消するべく人間たちの攻勢が始まり、屍鬼を絶滅させんと殺意を漲らせる。一つの意思の下に統一された人間の力は恐ろしく、違和感や差異を気にする者たちの思いなどは簡単に飲み込み、また排斥する。人間の天敵足りうるはずの屍鬼を次々と狩る人間たちの姿は、何よりも恐ろしい。そこからある意味逸脱していた清信は、その事実に苦しみながらも沙子のため最後の行動に出る。では屍鬼に肩入れした清信は人間ではなかったのか? いえいえ清信こそ最も人間らしかったと思うのです。
アニメを見てから読んだせいか、五冊のボリュームが重かったな~静信の小説部分は読みづらかったし… 屍鬼は大量に殺人をしても殺人方法がグロくないせいで、暗に人間の方が残酷に見えるように書かれていた気がする。でも屍鬼が人間をバラバラにして食べる生き物なら迷わず屍鬼が悪いって思うだろうから、なんだかな~
全5巻読了しました。導入部分はやや冗長な感じがしましたが、それを抜けてしまえば、もう一気読みの面白さです^^吸血鬼というバタ臭い素材をうまく日本の土壌の中に植えつけることに成功している。キャラとしては、シニカルな辰己がお気に入りです^^清信(若御院)は、考え方が屈折してるから、いまひとつ共感できず(笑) (追記)日本を舞台にした吸血鬼ものというと、岸田森が主演した「血を吸うシリーズ」を思い出してしまいました。
苦しさと切なさと愛しさが残った。それが人間という生き物で、私はそれがいいからなんだと思う。屍鬼たちを見て切なくなり、静信さんを見てムッとして、尾崎さんを見て負けないでと思い、大川さんを見て怒りを感じる。これが私なのだ。全てを読んでもなお、どんなに大川さんを酷いと罵ったとしても、屍鬼は屍鬼としてしか見ていない、個々として見ていないのだ。解説にもあったが、ハードカバーでやっと全ての重みを見れるのかな。この物語には、あまりに多くの重みが書かれすぎていた。受け止められる心を持ちたいと思うのは傲慢なんだろうか。
再読。禍々しい生を突きつけられた気がした。綺麗事じゃない、生き物としての本能的な生。それに付属する秩序も正義も良心も、死の恐怖の前にはあまりに脆い。集団の中で築き上がるそれに倣うことで、どこまで自制できるのか。神を持たず集団に寄る辺を見出す私たちは、どこまで冷静に自分を意思を貫けるのか。敏夫と静信、人間と屍鬼。悲劇的な結末に、ただ虚無しか残らなかったとしても。内に残虐性を秘め生きていくしかない。″人が存在し続けるということは、それだけで苦しいこと″私はどうしても静信に肩入れしてしまうようです。
長かったですが、面白かったです。序盤は村が全滅するとしか思えない展開でしたが、そこからあんな話になってしまうとは…。屍鬼を虐殺するシーンも以前読んだ粘膜何とかや独白する何とかに比べれば全く問題無く読めました。慣れって怖いですね。漫画にもなっているようなので機会があればそっちにも挑戦してみたいです。
5巻まで読破!まだ物語の余韻に浸っており抜け出せず、、、、。おもしろかったなぁ。特に5巻は圧巻!1~4はこの屍鬼狩シーンを書く為の前置きかのよう。 せめて屍鬼が銃や麻酔で死んでくれてたら、、、、と思わずにはいられない殺戮シーンの連続。 皆が律子の様にまっすぐで強い精神だったら村は滅びなかったかも。 初めから静信だけは別の世界で生きてる生き物の様で、屍鬼や村人達より理解不能意味不明である意味人間じゃない印象。
恋愛小説だよ、この本。人間と屍鬼、神と人間、神と屍鬼、追う者と追われる者、カインとアベル、静信と沙子…。相いれないものたちが、一つになりたいとこいねがう物語なんだ! 屍鬼を虐殺する村人たちの残酷さが描写されればされるほど、神から見放されても、生きたいと思う屍鬼のはかなさが際立つ。敏夫のように人間であることに違和感を感じていない人たちは、ただ闇雲に正義を振りかざす。だからこそ、世界との疎外感に悩む静信と、屍鬼として世界から見放された存在の沙子は、純粋な愛へと向かう。う〜ん、何だかとっても深いぞ〜。
創世記やスティーヴン・キングを素材にしているが、キリスト教的勧善懲悪や洋ホラーとは全く違う雰囲気の作品だった。過疎化・高齢化の進んだ山村という舞台設定や、地縁血縁で強く結びついた人間関係に始まって「人間」にも「人でなし」にも各々の論理があるという価値観、結局は生きている人間が一番残酷で怖いということ、余韻を残す結末まで非常に日本的で、紛れもなく和ホラーの傑作だと思う。人によって共感する人物が異なるのがこの物語の最も魅力的な部分だと思うが、自分は最後まで尾崎側(人間側)の視点で、敏夫や昭に最も共感しながら読
読んだ!面白かった!! 今年の夏はこれでかなり楽しませてもらったぜ。 本作には、いわゆる「ホラー」的な怖さは全くない。描かれているのは、徹底的に「人間」の怖さだ。「秩序」があるからこそ人間達は調和して、生きていけるが、一旦そこから外れた人を見つけると、こんなにも残酷になれるんだ。「秩序」っていう言葉は、法律や道徳って言葉にも言い換えられると思うんだけど、確かに今の社会って、そこから悖る人に対しては、秩序から排除するしか能はないよね。その際たる例が「死刑」。おれも当然必要だと思ってた。それが「こわい」。
屍鬼狩りは壮絶の一言に尽きる…極限の環境に置かれた人間の姿は怖い。静信の考え方を理解出来なかったので結末はしっくり来なかったけど、読んでいる間は本当に面白かった!読み終えるのが勿体ないというか、寂しく感じる小説でした。フジリューの漫画版は展開が違うみたいなので読んでみようかな。
以前ハードカバーで読んでいたので再読になりますね。宮部みゆきの解説で、ハードカバーも買いなさい、威力が違うというようなことを書いておられますがすごく腑に落ちるというか文庫版も悪くないけど重みが違う気がします、物理的にも精神的にも。キングの『呪われた町』との対比も面白い、この解説だけでこの作品で自分が感じたことをある程度代筆されているといってもいいぐらいです。初読の時は興奮して泣いたような気がしますが、再読でも圧倒され揺さぶられました。
(実は高1の時にこの本で読書感想文を書いたのですが原稿用紙5枚じゃ、全然、書きたいことが足りません!そのため、コメント欄にも書かせていただきます)再読です。静信の父は寝たきりになってから役目を果たせなくなっても村の期待に応えるだけの人生を送ることに憎悪していましたが結局は期待や望まれる言動への恩賞がなかったら何もできなかったので従うしかなかった人間の持つ自己の弱さを描いていると思います。武藤さんが屍鬼の虐殺に対し、周囲に流されず、自分の良心に従って逃げたことは決して批難できることではないです。
藤月はな(灯れ松明の火)
静信の「屍鬼」はカインは自分の良心に従い、全てを敬愛していたが彼がいた丘では何一つ、その心根を信じず、かりそめの行為で示すことを要求していたという描写は人間がエゴや自己利益にまみれて生きていく中での困難さを伝えているともいます。彼の絶望はその世界を愛しながらも世界からは愛されなかったことからうまれたのだろうか。
ナイス!
-
08/26 21:26
静信の「屍鬼」はカインは自分の良心に従い、全てを敬愛していたが彼がいた丘では何一つ、その心根を信じず、かりそめの行為で示すことを要求していたという描写は人間がエゴや自己利益にまみれて生きていく中での困難さを伝えているともいます。彼の絶望はその世界を愛しながらも世界からは愛されなかったことからうまれたのだろうか。
ナイス!
-
08/26 21:26
藤月はな(灯れ松明の火)
静信は多分、人狼になってしまったのだろう。沙子の罪は静信という形で残ってしまったし、沙子が造ろうとした秩序は神からは拒まれる。そして神は救いを求める言葉を聞き入れることもなければ、助けてもくれず、その罪深さを罰せられることもなかったという事実はあまりにも惨い。そして生きていくことに絶望しても死ぬことはできない。ならばあがき、あがき、決して逃れられない絶望に悶え苦しみながらも生き続けるしかないのだ。終章で彼らを乗せた車が闇夜の都会に溶け込んでいく場面では東京事変の「電気のない都市」が脳内で流れました。
ナイス!
-
08/26 21:36
静信は多分、人狼になってしまったのだろう。沙子の罪は静信という形で残ってしまったし、沙子が造ろうとした秩序は神からは拒まれる。そして神は救いを求める言葉を聞き入れることもなければ、助けてもくれず、その罪深さを罰せられることもなかったという事実はあまりにも惨い。そして生きていくことに絶望しても死ぬことはできない。ならばあがき、あがき、決して逃れられない絶望に悶え苦しみながらも生き続けるしかないのだ。終章で彼らを乗せた車が闇夜の都会に溶け込んでいく場面では東京事変の「電気のない都市」が脳内で流れました。
ナイス!
-
08/26 21:36
一気に5冊読んでしまったかんじです。人間の強さももろさも汚さも、色々と考えさせられる5巻でした。 でもやっぱり、正義っていう言葉を振りかざした集団が怖い、人間が怖い。
人間も屍鬼も自分を守ってくれる輪の中では何でも出来るんだなぁ。それを非道だと思う反面「生きるため」と言われたら何も言えません。だから律子は本当にすごいと思う。一体ルールとか秩序ってなんだろう…?色々な人の視点で読みましたが、誰に感情移入できるかで読んだ人の本質が露呈するんだろうな…。肯定も否定もできないわたしは、あんなに理解できないと思ってた清信と意外と似てるんでしょうか。時間をおいてまた読みたい傑作。濃い夏休みになりました。
極限状態での生者と起きあがりの闘い。狩る者、狩られる者。生きている者、生から外れた者。神に愛される者と神に見捨てられた者。どちらもがエゴをむき出しにし、懸命に藻掻く様は圧巻。ただ、個人的には誰の心情にも心底共感できなかった。読み物としては本当に面白かったし、興奮した。凄く怖かったし。でも共感できる登場人物に出会えなかったのが残念。静信は絶対無理。夏野もちょっと・・・。あの行動がなければ敏夫が一番近かったのにな・・。科学者としたら正しい行動だったのは理解できなくもないけれど。こういう極限状態ではきれい事は通
静信の言は詭弁かと思ったがあながち否定もできない。結局は敏夫の活躍で人間の逆転だったが、人間も人間で酷い。しかも静信いわく無自覚なのが救いがない。火災も人間の狂気の為した業だった。
ラストは生き残りの二人の雰囲気が個人的にグッド!なんとなく羅生門を彷彿とさせる。
屍鬼を狩るという大義名分がどんどん歪んでいくのが読んでいて恐かった。静信はこうなるのがいやだったんだろうか。すなこの独白が聞いててつらかった。蘇生した静信がいきなり生に貪欲になって………。来年の夏になったらまた読みたくなる気がする。
読了。初読のときは4巻あたりから1巻冒頭のシーンを思い出してソワソワ、これはもしや‥いやいや、うぅん…なんてグルグルしながらラストまで読んだ記憶がある。今回はもっともっと細かなところに注目しながら読めたかな~と思う。やっぱり屍鬼はおもしろいなぁ。いろいろ考えてしまう。次は漫画版制覇!
屍鬼狩りでどんどん狂っていく人の様子がとても恐かった。屍鬼と人、どちらに身を置くかで善悪が変わるって描写がとても考えさせられた。めちゃくちゃ重い内容だし、こわいし、グロいし、気分落ち込みまくりだし、一般受けする小説じゃないけど、人に勧めたい作品。
巻を経るごとに読むスピードが上がるから不思議です。五巻はまさに屍鬼と人間の「正義」と「命」がぶつかり合う目の離せない展開。読んでいて、誰も人を、屍鬼を責められない気がして、やり切れない気持ちになりました…。誰もが好きでこんな風になったんじゃない。こんな事したい訳じゃない。世界からの疎外感。その感覚が、静信が書く小説の兄弟からも強く伝わってきます。辰巳のように考えれたなら、ちょっと世界が違うように見えそうで、とても切ない気持ちになりました。素晴らしい傑作。
素晴らしい作品。最初は冗長に感じられる面もあったが、2巻以降は非常に速いスピードで読み進めることができるレベル。人間と屍鬼、初めは屍鬼が恐ろしいもののように感じられるように描写されていたが、5巻読了後にはもうなにが邪悪なのかわからなくなった。そういう意味でもホラーやサスペンスとしてこの作品は完成されている。僕の中で、他人にも勧めたい作品となった。……正雄の最期ェ……。
文庫5冊という長さを感じさせない、圧倒的なものが屍鬼にはある…。漫画版で興味を持って読み始めたのですが、こんなに引きずり込まれるとは。善悪など、色々と考えさせられること多数。語り過ぎない結末に好感。面白かった。神は自分の中に。
あっという間に読了!夏にぴったりの内容でした。そしてこの結末をどう読むか。何かにとらわれていることの幸せと不幸、自分を殺すことによる変化への期待感。一番しあわせなのは若御院かなあ。すくなくとも彼の中で永遠を手にいれることができたのだから。小野さんにしか書き得ない、人間って何かな?と問いかけるような圧倒的なお話でした。宮部さんもあとがきに書いていたが、たしかに文庫ではこの質量内容をささえることができないかもしれない。しかし通勤でよむには単行本でも相当重いよ・・ぜひ皆さん一読を。
長かった…。でも、最後まで飽きさせない展開が面白かったです。描写が結構グロかったけど、すんなり読めました。
屍鬼〈5〉の
%
感想・レビュー:235件














































