しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫)
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しゃべれどもしゃべれどもの感想・レビュー(1193)
★★★★☆ 落語青春小説。映画を先に観ていたのでイメージが固定してしまったが、先に読んでいれば人物の丁寧な描写をもっと楽しめたかも。落語いいな。
自信を持つということ、思っていることを相手に伝えること。主人公の人柄の良さがにじみ出ていて、あたたかい気持ちになりました。
短気だという割に、失礼な言動に対して怒らない三つ葉は、面倒見が良く懐が深い人だと思った。そんな三つ葉と接しているうちに、うまく環境に馴染めていなかった4人が、少し良くなって前進しているところがいい。自然と笑みがこぼれていくような話でした。
落語の話を織り混ぜながら、人それぞれの他者との関わりかたを、丁寧に描写している話でした。最後もスッキリ解決したわけではなく、それぞれ問題を抱えている状態。それでも、清々しい終わり方になって良かった。
面白いという前評判と、作者が好きなので手に取りました。少年少女が主人公の他作品とはだいぶ手触りが違って、意外で新鮮でした。非常に繊細なことを、とても無造作に書いているようでいて、過剰も不足もしていない…という、すごく不思議な印象。映画がされているようなので、そちらもぜひ観てみたい。
「話す」ということに問題を抱えた生徒に落語家の三つ葉が落語を教える。人の感情や記憶、気持ちが連続的でアナログなものだとしたら、言の葉というのはデジタル、近似的なもの。思うことはあってもなかなかピタリとくる言葉を選ぶのは難しい。その際のまどろっこしさには誰もが共感を抱くだろう。口では表せない感情を吐き出したのが、文学だったり絵画だったり音楽だったりするのかな。決して大事件が起こるわけでもない。決して読後に身震いするほどカタルシスに耽るわけでもない。ただ読んだ後にほっこりすること請け合いの本。
「第二音楽室」「聖夜」と青春モノを読んできて、佐藤さんこんな文章も書かれるんだなぁと驚いた。どこか静謐なあの世界と異なる、べらんめえの世界。しかし相変わらず、人間関係のちょっとしたズレや心のヒダの描写が丁寧。あまり知らない落語界のあれこれが興味深い。喋りではなく、ほおずきや拳が相手の気持ちを動かす話に、このタイトルがいい。結局「自信」とは、(しゃべらずとも)自分自身を見てくれる人や場所があるということかな。成長よりむしろ、今の自分も良しとできる、そういう場を得た物語なんだと思う。村林くんのその後が気になる
自分も、口下手で初対面の人の前だとつっかえちゃうから、感情移入しながら読みました。原因は良達みたいに、人目を気にしすぎてるから。だからこそ、三つ葉のど-ん!としてる立ち振る舞いに、私も背中を叩かれました。
2012年の最期に読み終わった本です。登場人物一人ひとりが、精緻に設定され、エピソード頼りじゃなく、文章でそれを描ききっている。だから、彼ら彼女らが頭の中で勝手に動きはじめて、読書しながら演劇を観るような、DVDを観るような、そんな感じです。恋愛モノとしては、ベタ過ぎる「ツンデレ陥落」パターンですが、心のわだかまりを少しずつ解きほぐしていくストーリーに心温まりました。奇しくも今日大晦日の夜に読み終わる本として、最良な選択をしたような気がします。
短気で、頑固で女の気持ちにゃとんと疎い二つ目噺家・今昔亭三つ葉は、ひょんな事から落語教室を始めることに。そこには対人恐怖症の従兄弟、口下手で失恋した美人、マイクの前で無口な強面野球解説者、大阪弁で学校でいじめられる小学生、要するに自分を表現するのが苦手な人たちが集まって来た。どいつもこいつも困ったもんだが、教える方も芸に悩む日々…。自信を失った不器用な人たちが、たどたどしく交流し、成長していく様子を描く。これが読んでいて実に面白い。何故って、その不器用さはよく分かるからだ。読んでほっこり、元気になる一冊。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(1)
- 11/30
最近、ちょこちょこ読んでいる落語が題材のひとつとなっているお話、ということで手に取ったこの本。なんだか心温まる話になっていることが多いのが嬉しいのだと気づいた。このお話では、解説にも引用されていた三つ葉さんが「自信とは何か」について考えている文章が印象に残る。「自分で自分を“良し”と納得すること」。その“良し”が多すぎても少なすぎてもいけない。その基準でそれぞれの登場人物を照らし合わせた時に、なるほど個性が出ていて、それぞれに何が足りないのかみえてくるのが面白かった。
佐藤多佳子は、「一瞬の風になれ」に続いて二シリーズ目。噺家の一人称だからか、地の文のテンポが善く、三つ葉の思考や比喩に時折はつとさせられた。 でも、最後の黒猫との恋愛は蛇足のような気がしなくもなく(苦笑)。
今年の誕生日(5月)に初めて落語を聞きに行って、夏休みに子供向けの落語全集を読んで、落語のCD借りて聞いて、と落語づいていたので、思わず手にとって読みました。97年初版とは、結構前の作品だったのですね。落語の世界を聞きかじっていたからこそ楽しめた気がします。落語知らなかったら楽しめたかな?最後の黒猫との相思相愛のシーンは野暮だなと感じました。あれがないほうが、せつなさが残って読後感がアップしたのに・・・惜しい!
<一期一会というんだよ>お茶の心は。どの会も生涯に一度限り。同じというのは決してない。天候、顔ぶれ、心模様、何もかも違うんだよ。と言われた噺家は、ただひたすら心を込めてしゃべるのみと落ち着く。勇気が出た。今を大切に楽しむ、前向きな言葉だったんだ。しゃべれども、発した言葉だけが全てではなかったのが面白い。古い時代の持っているほのぼのとした雰囲気ごと守りたい三つ葉さん。古きよき価値を私も見たい。落語を聴きに行きたくなった。
落語を通して徐々に人々が繋がっていく様が描かれていて、心がじんわり暖かくなった。ただ黒猫が…うーん、あまり納得いかなかったかな。
主人公の人間模様がとても良かったです。自分の悩み、他人の悩み、落ち込んだりお節介焼いたり…魅力的でした。 そして、ちょっと落語に興味持ちましたー
少し疲れてほっとしたいときに読む。何度目かの再読。人間関係の悩みは誰の人生にもいつもついて回る。悩みを根本的に解決することはできないけれど、主人公を真ん中に悩みを共有して考えることで少しだけ前向きに生きられるようになるのがなんだかとても嬉しい。映画も好きだけど原作のほうがエピソードが多くて好きなのだな。
スズメ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
あー、私もこの本大好きなんです。落ち込んだ時など、この本を読んで笑います。三途の川音WWW「ドンブラコッコ」・・好いなぁ~。
ナイス!
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10/18 20:40
あー、私もこの本大好きなんです。落ち込んだ時など、この本を読んで笑います。三途の川音WWW「ドンブラコッコ」・・好いなぁ~。
ナイス!
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10/18 20:40
初めて佐藤多佳子さんの作品を読みました。読むのにちょっと時間がかかりました。噺家のお話して、不器用な人達が集まって、、、、。佐藤多佳子さんってこんなテイストの小説が多いのかな。他のも読んでみようかな。
初めて佐藤多佳子さんの本を読みました。ずいぶん前に話題になった一冊です。おもしろいのは噺家の主人公の目線で書かれているので、ひどく古風で粋なしゃべり口調の文章がリズムがあるところ。とても読みやすいです。出てくる登場人物全てが愛すべきワケアリたちであるところも、この小説の魅力だと思います。特に村林の奮闘と頑固さは大好きです。村林の落語の場面はついにやにや。全てがうまくいくというわけではないけど、とっても気持ちのよくなる小説です。
とてもよかった。話すことに悩みを抱えたばらばらな4人が落語家三つ葉のところに集まり落語を覚えていく。いろんな人の描写がうまくて場の情景が浮かぶよう。タイトルは「しゃべれどもしゃべれども」だけど、この5人の沈黙の場面にぐっときます。沈黙で始まった付き合い。後半はほろりとさせられて幸せな気持ちに^^
決して派手な作品ではないのですが、グッと心をつかまれました。出てくる人物がそれぞれ悩みを抱えていて、正直解決したとは言えないことばかりですが、みな最後は前を向けたのかなと思います。宣伝文句ほどかはわかりませんが、読む価値は十分ある良作でした。佐藤さんの他の作品も読みたいですね。
この話の主人公である噺家、今昔亭三ツ葉。彼のコミカルで軽快な語り口で物語が進んでいくのですいすい読めました。 それぞれ問題を抱えた落語教室のメンバー。落語を通じて問題が綺麗さっぱり解決した訳ではないのですが、希望を持てる明るい終り方で、読後感がとてもよかったです。映画になってるみたいなのでそちらもチェックしてみようと思います。
「一瞬の風になれ」に続き、佐藤多佳子を読んだが、これも◎。対人恐怖症のテニスコーチ、大阪から転校してきてクラスで馴染めない小学生、現役時代いろいろな球団をわたり歩いた野球解説者、以前芝居をやっていて失恋した(黒猫)娘としゃべることに何か悩み抱えているばらばらの四人に落語「まんじゅうこわい」を教える若手落語家三つ葉の話。時には小学生を出血するぐらい殴ったり、黒猫の元彼を気にしたり、自分自身もスランプになったりする落語に熱い落語家三つ葉がいい。イメージが違うが、国分太一が演じている映画も観ようと思う。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(2)
- 08/26
みんな、すべての問題が、解消、解決しないところが共感できる。性格、気性、感受性なんて、そう簡単に変わるわけはない。
面白かった。まぁ、最初の悩みが解決されたのかどうかは全くわからない点が、微妙ではある。落語を中心に出来上がった、4人の不思議な関係が面白い。キャラクターも面白い。
しゃべれどもしゃべれどもの
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感想・レビュー:296件













































