ローマ人の物語 (5) ― ハンニバル戦記(下) (新潮文庫)
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ローマ人の物語 5巻の感想・レビュー(480)
その横顔をほとんどみせることなく歴史上に自らの軌跡を残したハンニバル。結局彼は最後まで孤高の人であった。「騎兵を活かした有機的な戦力の活用」「非主戦力の活用・相手の主戦力の無力化」など、筆者の言葉ではあろうが、ハンニバルの編み出した戦術・作戦がのちのローマの強大化の手本になったというのは興味深い。ハンニバル戦争が逆にローマの地中海制覇を早めた、というのもうなずける。 「ハンニバル戦記」全体としては、列伝になりそうで列伝になりきらないところが歯がゆくもあったが、焦点はあくまでローマの変遷。それでも、彗星の如
1巻ローマ建国~ポエニ戦争まで一気に読んだ。建国物語も戦記も理屈抜きにわくわくできる。アルプス越えと用兵術が有名なハンニバルだが、ろくな支援なしに10年以上もローマに居座った忍耐に驚愕した。同盟都市の離反でローマ瓦解、というなかなか上手くいかなかった戦略を、本当に最後まで実現しようとしていたのだろうか。何か別の思惑はなかったのだろうか。
ハンニバル戦争終了。3,4,5巻はめちゃくちゃ面白かった。ハンニバルやスキピオやら…みんなかっこいい。淡々と描かれているのに読む手が震える。あ、あと象はほとんど味方の足引っ張ってたようなw象さえ連れていかなければ、カルタゴも滅亡しなかったのではないかと私は思うのである。自室より。
ついにローマとカルタゴの戦いも終結。異例の活躍をした人物はあまりいい最期を迎えないものであるが、ハンニバルとスキピオ、この二人の名将にあっても同じであった。特にスキピオに対する元老院の態度は、本書中でも取り上げられているローマの対外政策の路線変更を予感させるのが、物悲しい。人の行いは易きに流れるというが、良いとき、成長の時には、容易さよりも困難を選択し、それがまた結果的にうまくいくものである。しょうがない、それが当然だと、物分りがよくなるときこそ、組織の劣化の始まりなのかもしれない。
第二次ポエニ戦役の終盤からカルタゴの終焉までを描いた巻。華々しい活躍のスキピオに対して、いいとこなしのハンニバルではあったが、結果としてローマによる地中海制覇に繋った点が最も面白かった。ローマというシステムの前には敗れても、個人がここまで大きな影響を与えられたことに、歴史の面白さを再確認できた。
ハンニバル戦記、夢中で読んだ。戦争の描写は基本的に好きでなく、どちらかと言うと政体やローマの都市建設に関するものを読むのが好きだった。しかし、ハンニバル戦争に入ってからのもの、一回も飽きを感じることなく読み進めた。ハンニバルがローマに侵入していくところは自分で苦労して作り上げた美術作品が壊されていくような感覚を私も覚えた。それでも天性の才能を持っていながら報われず最後は亡命に亡命を重ね、自ら命を絶つことになるハンニバルに心から哀悼の意を表す。命を懸け、戦った結果の末路。彼は何を思い最後を迎えたのだろう。
ハンニバル戦記の全三巻をむさぼるように読んだ。2000年以上前の武将のドラマが現代でも垣間見ることができて、心が一杯になった。勝者のスキピオも敗者のハンニバルも最期は報われないのは、フィクションではなく、ノンフィクションの厳しさだな〜。
ハンニバルVSスキピオ両雄相まみえる。その後の英雄2人の終幕を読んで哀惜を禁じえませんでした。【印象深い箇所】兵士たちにとっては、樹木が影をつくる地面にじかに、兵士用のマントに身をくるんだだけで眠るハンニバルは、見慣れた光景になっていた。兵士たちは、そのそばを通るときは、武器の音だけはさせないように注意した。
強者どもの夢のあとですね。アフリカに戦場を移し、スキピオとハンニバルが雌雄を決します。敵ながらハンニバルの天才的な戦術を使いこなし、外交でも外堀を埋めて最終決戦に持ち込みます。会談でのハンニバルのプライドというか矜恃に胸を打たれます。ローマびいきなのに、ハンニバルに本国の支援が充分にあったら歴史は変わっていたかも。負けてもなお、アレキサンダー、ピュロスに続けじぶんをアピールするハンニバルのプライドにしびれます
三読目。前2回は図書館の単行本だったが、今回は文庫を購入。読みたかったのよ。 それほどおもしろい。 戦いを続けると、相手に似てくるという。いやな奴とけんかするといやな奴になるし。 ハンニバルを得たのは、ローマの幸福と言うべきかしら。
B.C.205~B.C.146。第二次ポエニ戦役終期、ザマで、ハンニバルとスキピオが激突。ポエニ戦役後、スキピオ失脚、その後、別荘で死亡。ハンニバルも同じ年に毒薬をあおって死亡。以降、マケドニア、カルタゴの滅亡まで。
ハンニバル軍の傭兵は、ハンニバルがイタリアの南に追いやられても、それでも見捨てなかった。しかも、食べ物も報酬も十分に貰えなかったのに。なぜだろう。普通、これほど環境が悪かったのなら、傭兵もハンニバルを見捨てるはずである。しかし、そうはしなかった。 著者は、「その原因は彼の厳しい態度への畏怖の念にもよったろうが、それと同時に、天才的な才能をもちながら困難を乗りきれないでいる男に対しての、優しい感情にもよったのではないのだろうか。」 そんな人あったこと無い。まあ、当然か。、
カトーの出現を機に、ローマが帝国主義へ。人気絶大なスキピオを陥れることができた点で、カトーの能力は抜きん出ていたのだと思う。スキピオが隠遁してから、再びハンニバルが侵略していたらどうなっていたのだろう。胸がすくような展開を想像してしまう。
アルプスを越えたハンニバルがあれほど若かったことに驚き。天才的な戦術にわくわくする。敗北が濃厚になっても最後まで彼を見捨てなかった傭兵たちは、孤高の武将に何を見ていたのだろう…。
結末を知ってはいましたが、ハンニバルの敗戦は残念です。 ”ローマ”から連想してしまうのは、帝国主義や堕落や政治腐敗なんですよね。ここまで若くて健康的なローマを見てきましたが、そろそろ私が知っているローマに近づきつつある気配がします。
カルタゴ滅亡。ローマが覇権国家へと変化。巨大になると関わる人が多くなり、一部お偉い方々の善意(「上から目線の善意」)の真意が伝わりにくくなる。要は「お節介」だから。そうなると、力でねじ伏せる覇権国家へと進んでいくしかないのかとも思う。カルタゴを地上から消してしまったのも、ギリシアの分からず屋連中のこともあったので、「かわいさ余って憎さ百倍」的反応になったのかなあと思う。
ハンニバルとスキピオの時代が終わる。魅力的な武将が次々と現れた第二次ポエニ戦役の後には、イタリアに収まりきらなくなったローマが、異国、異民族との価値観の違いに苦しめられる。ローマの寛容は相手にことごとく弱腰と受け取られ、侮られ、ついに堪忍袋の緒が切れてしまい、力でねじ伏せる事でしか解決を見いだせなくなってしまう。そして、国内にも人を陥れるタイプの政治家、カトーが登場。塩野さんが大好きなスキピオとの扱いの差に驚かされる。文面に嫌悪感が漂っている。塩野さんにも冷静になって欲しいと思った巻だった。
ああ、カルタゴ滅びた。ホント、カルタゴ本国は色んな意味でダメだな~。しかし、カルタゴ&ハンニバル贔屓で見てても、スキピオ・アフリカヌスは反則的なまでにイイ男過ぎるわ。
ハンニバルvsスキピオ。結末は分かっているのに、ドキドキしてしまう。このふたりの没年が同じことは何かの因縁か。弾劾裁判にかけられたスキピオをすくったのが同令軍団の司令官だったグラックスの息子の言葉ってのもいいな。
ローマにとって、最大最強の敵将であったハンニバル。彼がローマを倒すべく考えた優れた戦術が、結果的にローマを大きく育ててしまったのは皮肉だなぁ。血を流しながら、戦いの中から学んだローマも凄いが。 だんだん、ローマの【頭脳】が暴走し始めた。次巻も気になる気になる! 【blog】 ローマ人の物語 (3,4,5) ― ハンニバル戦記(上,中,下) (新潮文庫)塩野 七生: 感想:ハンニバルカッコいいよー!http://bit.ly/o5Aim4
今まで、ハンニバルってガンダムに出てくるジオン軍の人だっけ? とか思ってた世界史音痴の私ですが、この「ハンニバル戦記」3巻はあまりの面白さに一気読みしてしまいました。無敵のローマに、義経の鵯越よろしくアルプスを踏破して攻め込んだハンニバルと、迎え撃つ好敵手・スキピオ。こんなにも面白い戦史があったのに今まで知らなかったとはもったいないことをしてきたものだと悔し涙を流しながら最後まで読みました!
[★★★★★] [レビュー移転]第一次・第二次ポエニ戦役を描いた「ハンニバル戦記」は1部の比じゃない面白さなので、読み始めたのであれば最低でも5巻までは読むべき。ハンニバル、スキピオを初めとした武将の姿が脳裏に焼きつくこと必至。ハンニバルの父ハミルカルが出てくるあたりから「あ、これはヤバイ」と感じたけど、予想以上に面白くてのめり込んだ。グラディウスがさり気なく出てくるけど、JRPG全盛期に育った我々は脳汁が出てしまう。アルキメデスがひょっこり顔を出し、裏で凄いことをさり気なくやってたよっていう辺りに萌え。
あんなに輝いていた英雄も、戦いが終わると扱われ方が雑になる。その衰退が悲しかった。しかも亡くなった年まで同じとは、ハンニバルとスキピオの運命も皮肉です。
ザマの会戦(ハンニバルとスキピオとの対決)、第二次ポエニ戦争の終結、ギリシャの内紛への介入、マケドニア・カルタゴの制覇・属州化、領土としても地中海世界をリードする第1の国に
前巻から続けて思わず一気読みしてしまった。とりあえずここでちょっとひと休み。 …文庫だとあと35冊あるのか。
相変わらず登場する英雄たちの描き方が上手い。 燃える解説を付けさせたら塩ばあの右に出る歴史小説家はいないんじゃないか。 今回はハンニバル、スキピオの二大英雄の最後と、 カルタゴ、マケドニアの滅亡が主軸。 最終的に、ハンニバル戦記のメインテーマである上記全てがこの巻で滅ぶことになる。 作中のスキピオ・エミリアヌスと同じく、諸行無常の響きを感じずには居られない。
カルタゴの末路、これぞまさに盛者必衰である。危機に際して政治的に適切な判断がなされないこと、衆愚政治に陥った民族の末路・・・・。この本に描かれている様々な民族が、今の世界にも生きている気がしてならないのである。
いつ読んでもカルタゴの末路は胸が苦しくなる。スキピオ・エミリアヌスが述べたことは、要は盛者は必衰であるということだが、国が滅びるということが、まず有り得ない現代において、この侘びしさを正面から受け止めることはできないのかもしれない。だけど、一歴史を愛好する者としては、これは避けることのできない哀悼の念であろう。この痛みは感じることができなくても、理解をすべきである。カトーのように排除に狂信的ならなくても、今の私達にはより自由に思考する術か存在しているのだから。
ローマ人の物語 5巻の
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感想・レビュー:90件














ナイス!
































