塩狩峠 (新潮文庫)
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塩狩峠の感想・レビュー(1722)
生と死や、欲望、宗教など、様々なことを考えさせられる。それ以上に物語として秀逸。さすが名作。宗教を通り越して、主人公の生き様に圧倒される。ずっと心に残り続けるだろうし、ずっと心に刻んでいたい。正しいと思うことを貫くことの難しさと、それを謙虚に貫く素晴らしさに心打たれる。主人公の少年時代の悩みにも考えさせられた。読んだ年代によって捉え方も違ってくるだろうな。何度読んでも様々に考えさせられ、何度読んでも泣ける素晴らしい本。
涙が出ました。悲しいお話だけど、とても温かい。登場人物の全てが愛おしいです。後半、聖人君子のように描かれる主人公にも、人間的な危うさがちらついているのがよかったです。自分が正しいと思うことを貫く。それがどんなに難しいことか。だからこそ、人は彼に惹かれるのかな。最近「生と死」「善と悪」などについて思うことが多くなってきました。考えれば考えるほど、苦しくなる。そう分かっていても考えずにはいられない。そんな自分にとって、ひとつの答えをくれる本でした。何度も読み返したい一冊です。
最後は思わず、涙が出ました。自然と… ひたむきに思っていくという信夫さんの姿勢にとてもうたれました。 「信じること」というのは、如何なる時でも難しいと感じます。
ぼろっときました。あまりにも悲しすぎる。しかしそれだけじゃない。実話というところがまた泣かせますね。また、キリストだとか仏教だとか、生死について、とても考えさせられました。
信夫はすごい人、で終わらないのがこの小説だと思う。彼が自分を犠牲にしたことで感銘を受けた人もいた一方、彼を失って悲しみのどん底へ叩き落とされた人がいる。私はこれを読むと、いつも自己犠牲の心って何だろうと考えさせられる。
数年ぶりに再読。多くの魂を救った信夫の自己犠牲の精神。そして、ふじ子のむごい運命。結末がわかっているだけに読み進めるのが辛かった。またも落涙。
約10年ぶりにこの本を手にとった。昔はよく号泣した。大人になり読むと、また随分と違った見方になる。この作家はキリスト教作家であるため、これもメインテーマが宗教的なものだ。そのため、主人公やその他キリスト教徒のキャラクターをあまりにも美化して描いていると感じる。しかし宗教は置いておいたとして、信夫、貞行、吉川、ふじ子、など皆強い信念とまっすぐな生き方で、魅了される。胸に響く言葉がたくさん書いてある。そして実話を基にしているそうで、そのような犠牲の死を選んだ男性がいることに心から敬意を表したい。
話の筋はわかっているし実は苦手なジャンルなんだけど、一度読み始めたら途中で止められなかった。立派すぎる主人公に感情移入も出来ず、他の登場人物とも距離を置いた読み方だったのに、最後まで読んでしまった。これが文章の力か、と。読後感は「奉教人の死」を読んだときと同じような感覚。ただただ「ああ、そうか・・・」と息を吐くことしか出来ない。喜怒哀楽で表わせない。
著者の別の本を椎名林檎さんが「学生時代、感動した本」に挙げていた。それと佐藤優が「震災後、読むべき本」に本書を推していなかったらおそらく手に取らなかったろう。いかにも明治時代的、一種のビルドゥングスロマン。『小公女』の結末で泣けたのと同様、もちろん落涙。懸賞小説『氷点』でデビューした三浦が、《作家としての力量》を示したと言われる。小説家が出てきて彼の作の筋が延々紹介されているのはどうも。キリスト教が「人には親切に」というのは論理的に考えると難しいこともいろいろとあるのだが時々立派な人が出て維持していってる
明治末年、北海道旭川の塩狩峠で、自らの命を犠牲にして大勢の乗客の命を救った一青年の、愛と信仰に貫かれた生涯を描き、人間存在の意味を問う長編小説。泣けるレビューに入ってたけど、私は泣けなかったー。。明治の話でもすんなり内容が入ってくるし、時代は変わっても人間の本質的な部分は変わらないんだろーなと実感した。実話を元にした話ということで本当に信仰を貫き通して自己犠牲に身を置ける人がいるんだなと驚きました。
高校でもらった本書をようやく手に取った。信夫と自分を重ねて読んだ。世の中でいう「当然」や、考えても答えが出ない事象に思いを巡らす姿が重なった。数年前の自分が読んだなら、どう感じたのだろう。もっとも、今と大差ないかもしれない。しかし、宗教というのは本当に興味深いものだと思った。何かを信じることは、信念を具現化したもののように思う。人々は救いを求める。その時の対象の違いには、本来大きな意味はないのかもしれない。元をたどれば、揺れ動く心の定まる場所を探している人がいるだけなのだろう。考えさせられる本だった。
よかった。ふじ子は辛いだろうな…宗教の力でどうにかなるのだろうか?とてもかわいそうな話だったが、キリスト教徒の立場からすると、これは立派な人の話?かわいそうな話?
宗教がテーマやけど読みやすく一気読み。信夫は確かに立派!!立派やけど…ふじ子と一緒になって欲しかったなぁ。。。信仰心が信夫の人間味までをも飲み込んじゃったのかも。『一生懸命考えた事が必ずしもその人間の本音とは限らないし、突然思い立ったからといって、それが軽薄とも嘘とも言えない』←この言葉印象的でした。
20年ぶりくらいの再読。今回もやっぱり泣けた。最終章の「峠」まで来た時、結末を知っているのでつらくてなかなか読み進める気になれなかった。実話に基づくというのも本当にショック。私は宗教には特に関心はないが、この人たちはすごいと思った。今、世界中のキリスト教の人たちがこう考えてくれたら、戦争、紛争、貧困が減るのでは、と思った。少しでも主人公の生き方に近づきたいと改めて思った。
感じた事を言葉にする…という事がとても難しく思った。気持ちのブレない強さとか、寛容になるとか、色んな方面に一途な主人公に心揺さぶられました。冷水をぶっかけられたような感じ。衝撃と凍てつく感じとその後の熱さみたいな。
主人公の考え方?生き方?凄い。現代にこんな人いるのかな。 この本読んで、ドキドキわくわくがあるわけじゃないけど、読後の生き方が変わりそうな本だった。主人公の家族とか、友達とか、周りの人との会話とか関係とかもためになったっていうか、読んでて飽きなかった。
衝撃の結末。目の前が真っ白になる思いだった。すべてを読み終わって、表紙を開いた時、最初はよくわからなかった「一粒の麦」の一節が心にストンと落ちた。「あのね、心の中のことを全部上手に話をするには、どうしたらいいの」「人間てね、その時その時で、自分でも思いがけないような人間に、変わってしまうことがあるものですよ」「世の病人や、不具者というのは、人の心をやさしくするために、特別にあるのじゃないかねえ」等、心に残る言葉が多かった。信夫が成長しながら考える様々な事は、共感できたし、感心もした。本当に素晴らしい一冊。
考え方次第で、人はこんなにも変わることができるのか。その言動によって周囲の人たちにどれほどの影響力を与えることができるのか。一人では何も変えられないという考えを改めさせてくれる本でした。今の自分も、もっと変えていきたい。きっとできるはずだと思わせてくれました。命を投げ出したその人を待っていた女性の悲しみを思うと・・もう、言葉がありません。
ボランティアをしている中学校の図書館で借りた本。オススメ本となっていたが今時の中学生は読まないのか新品だった。涙涙で読み終えた。神を信じ人を助け自己犠牲の素晴らしい主人公だったがふじ子を残していったことに女としては手放しで立派な人だと思えないところがあった。
最初は単にキリスト教を学ぶためと思って手に取った。私にとって宗教はまったくの無縁だと思ってたし。でも読みすすめていくうちに、世界的に一番読まれている書物が聖書であるのもなんとなく分かった気がする。自己犠牲―私には到底届かない境地だけれど、もう少し周りの人に優しくしたいと思った。一生大事にしたい本になりそうです。
そこで命を投げ出せる人間はどれくらいいるのだろうか。美しい自己犠牲のお話。実話に基づいているとは驚いた。北海道民なので、一度は塩狩峠に訪れたい。
1人の男性の生涯を描きながら、宗教色の濃い作品。前半は主人公の子供から青年へ成長する過程が面白い。後半のキリスト教に染まっていくあたりからは、予想通りとなってしまって残念だった。いくつかの思想が心に残る深い話でした。
他人のために自分の命をためらいもなく差し出す、私にはきっとできない。それに、正直にいって彼をそこまでの考えにさせた宗教というものが怖い。美しいなんて、思えなかった。普通の人間であった彼の話も描いてあるのはいいと思うけど、キリスト教に改宗するシーンは何とも詰め込みすぎのような・・。単に自分が、宗教に関係のある生活を送ってないからそう感じるだけなのかな。
とても信仰に満ちた小説。裏表紙に書いてあるので、先がどうなるかわかっているために途中で逆に切なくなってしまう。普段出会うことのない聖書の言葉に触れ、宗教に興味はなかったけど聖書に興味が出てきた。義人なし、一人だになし という言葉は、信夫が性欲と闘っている時とても頷けてしまった。一粒の麦…の言葉はこの小説、また信夫という人間の大きなテーマだろう。
池田晶子さんを尊敬するあるブロガーの方が読んだという記事を見て自分も読んでみました。他者の命を救うために自己を犠牲にした、その行為は尊いものであり自分も同じようにできるとは到底思えません。ただ、彼がその行動ができたのがキリスト者であったからとは言えても、キリスト者しかできなかったとは限らないと思います。物語は幾百もあり得ると思います。たくさんの共感できる箇所がありました。たとえキリスト者でなくとも自分で思う所、考える所はあります。自分で考えよ!自分の中に答えを見つけよ!と自分の中の何かが訴えます。
犠牲や愛。言葉にすると薄っぺらいし不確かなものだけに見えにくい。なにかを信仰するというのは容易くないな。キリスト信者ではないけど…この話には引き込まれた。少し出来すぎている気もするけど永野信夫のような人に会ってみたい。実在していた人がモデルとは凄い。
信夫の少年から大人になるまでを書いていてとても面白かったです。共感できるところが多く、僕はこの本を読んでキリスト教に興味を持ちました。また、ラストはとても感動しました。
レビューにも多々書いてある通り、裏面のあらすじがネタバレ過ぎる…でも夢中になって読んでしまうほど面白い本だった(・ε・)
宗教と信仰にある力を実感する本。感受性の強い人は一歩引いた立場で読まないと、キリスト教信者に成りかねないほど強い影響力を有する本であり、そのため無条件に内容を賛美することは危険だと考える。信夫の改宗以前の内容は、人間味に溢れ、様々な捉え方を持つ人間達から感じ取れる教訓に、感心しつつ読み進める事が出来た。だが改宗以後は言動に疑問を感じる場面が多かった。信仰心の追求のあまり、優先順位を踏み外し、本来大事なものを疎かにしてしまったのではないかとさえ感じる。少なくとも今は、彼の行動を理解は出来ても納得は出来ない。
塩狩峠の
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