花神〈上〉 (新潮文庫)
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花神〈上〉の感想・レビュー(418)
再読。百姓医出身の村田蔵六(大村益次郎)が適塾で蘭学を学んだ後、宇和島藩に見出され武士身分として雇われ、更に専門外の兵学や蒸気船製造に携わるなど、蔵六は正に努力の人。イネに対して好意があるのにそれを抑えて接しているシーンは歯痒い感じがする。司馬さんの幕末物を読む度に、この時代の若者の向学心を本当に見習いたいと思う。が実践できず…。 ヘボンに英語を教わりに行く際、攘夷浪士から蔵六を守るため幕府役人が警護していたのに、後に蔵六がその幕府を倒す官軍の総司令官になるというのは歴史の面白さだなと思った。
個人的には非常に興味を持っていた大村益次郎。 彼について書かれている歴史小説がなかったため 大変興味深く読めたと思う。彼の幼少期には 適塾の緒方洪庵など、さまざまな影響を与えた人物がおり、 天才は、一人にして成らずということを感じた。 無口で無欲という人物が興味ぶかかった。
長州の町医者から官軍の総司令官になった大村益次郎の話。時代が彼を欲していて百姓身分でありながら宇和島藩や幕府からヘッドハンティングされる。司馬さんの本を読んでいると凡人の自分を忘れ天才の主人公になった気分になれて気持ちがいい。当時の先端知識「蘭学」を軸に秀才ネットワークで結ばれる日本。人脈の大切さ面白さを痛感するな。
この「花神」は司馬作品のなかで一番好きな作品です。あまりに好き過ぎて在京時は靖国神社に足繁く通ってました。村田蔵六の機械的な人生にすごく惹かれれます。つーか司馬遼太郎批判するなら、これ読んどけ!!
司馬遼太郎の幕末ものは、どれも読みやすい。幕末ものがそれぞれ補完しあって、それぞれの幕末史観が出来上がって行く。当時の志の有る人たちの勉強振りを読むと、もっと若い頃勉強すれば良かったなんて思うが、思うだけ。
不思議な人なのか、歴史の偶然によるものなのか。どんどん先に読み進めていきたいです。村田蔵六と福沢諭吉とのコントラスト。師匠の死に及んでの態度で鮮やかに描かれています。
司馬作品の幕末もの。面白いと期待してたが、やはり面白かった。日本のこの時代の革命期を村田蔵六(大村益次郎)と学問という面から物語っている。主人公は無口で無愛想な蔵六、しかしとても魅力的な人物に描かれている。続きが楽しみなので次巻へ進む。
今回の主人公は対人感覚がめっちゃおかしい村田蔵六。後の大村益次郎だ。頭脳は超優秀でオランダ語の書物を読んだだけで凄腕の医者になり、はたまた蒸気船を作り、ついには刀を持ったことさえないのに洋式軍隊の運用をやってのけ、長州征伐にやってきた幕府軍を蹴散らした。さらには新政府の陸軍の総帥となったが、対人感覚に鈍感すぎるあまり無意識に敵を多く作り暗殺された。「こうあるべき」という思いが強すぎて他人の頭の中が見えなかった(見なかった?)人なのかも。その点がやや私にやや似ているので気になって何度も再読してしまう。
幕末の物語。上・中・下の3部作の上巻。 村田蔵六(後の大村益次郎)が大阪の適塾で蘭医学を学び、故郷で百姓医者となり、宇和島藩で士分となり、江戸幕府で蕃書調所の教授手伝となり、長州藩に戻るまでが描かれている。 幕末の動乱の中、蘭学者の需要が高まり適塾出身者の活躍の場が増える。蔵六のナショナリズムに好感を持った、一方、福沢諭吉のイメージが少し変わった。 幕末のエネルギーを感じる事が出来る一冊。
幕末好きには欠かせない人物の1人「大村益次郎」の生涯を描く長編全3巻。上巻では「村田蔵六」時代を描く。蘭学・医学に勤勉な様、宇和島藩→幕府→長州藩に取り立てられていく波乱万丈な彼の生き方に吸い込まれるように読み進められる。次巻に期待大。
幕末から維新にかけての既存の学問(蘭学)・技術の変化を、単純明快を人生の主題として生きる大村益次郎(村田蔵六)を通して描いた作品。自己矛盾の落差こそ人間の魅力だとするなら、単純明快を好み、徹底した合理主義でありながら、弟子であるイネとの師弟を超えた情念に捕われる蔵六は好感がもてる。それにしても、福沢諭吉が嫌な奴に感じる(笑)
「世に棲む日日」の読書感想文を書いたら勧められたのが「花神」でした。大村益次郎と桂小五郎という組み合わせに最初からわくわくしていましたが、上巻ではまだ出会ったところなのでこの二人に関してはこれからに期待したいです。それ以上に上巻の医学や蘭学についての描写に心躍りました。元々蘭学の変遷に興味があったというのも大きいのですが、蔵六の人生を通して変遷していく学問の大きなうねりに、そしてこの時代の学問に対する追求心には頭が上がりません。個人的には村田さんの性格がすごくチャーミングに思えて仕方がありませんでした。
大村益次郎こと村田蔵六を主人公にした今作。小さな村の医師に過ぎなかった蔵六が、あくなき探究心によって貪欲に知識を吸収し続け、やがては長州征討と戊辰戦争において長州藩の総指揮を行うという、長州になくてはならない人物に出世するまでが書かれています。誰にも媚びない呆れるほどに愚直で頑固な性格が魅力的ではありますが、この性格が災いして蔵六の一生は短命に終わります。でも、蔵六のような英雄(奇人かも?)の活躍と屍の上に日本の著しい発展と今の私達の生活があると思うと、蔵六の性格も神々しいものに思えてくるので不思議です。
幕末の日本における洋学について。障害独習によって日本的に蘭学の大家となった緒方洪庵塾の塾生である村田蔵六と福沢諭吉。ともに鋭い先覚と論理的な思考力を持ちながら相容れない性格の持ち主である。人間の精神的な部分に苦心する医学者たちが面白く、また自分は福沢の身軽さや行動力よりも、蔵六のナショナリズムに好意を抱く。
この時代の学問に対する熱意がすごい。欧米列強の植民地にならずして済んだのは、この学問、探究心が基なんだろうな。
読む前は、周囲の人物の方が知名度があり、主人公が村田蔵六では少し印象が弱いのではないか、と思ったが、とても面白く一気に読み終えた。オランダ語から英語への転換は見事。イネ、桂小五郎、福沢諭吉等とこれからどう対していくのか、そして、どのようにして幕末の激流にのみこまれていくのか、続きが気になる。
自らは輝かない主人公。奇相にて性寡黙となれば、埋もれるのが状態であるのに、多くの人間が不思議と関わり、歴史の表舞台に俄かに登場し始める。この人物の能動性に比例しない生き様は時代が求めていたとしかいいようがないように思える。
長州藩討幕軍総司令官大村益次郎の生涯を描く長編三部作、村医から藩立校設立までの上巻。卓抜な語学力をも って周防辺境の百姓医から宇和島藩、幕府、雄藩長州に次々請われてゆく経過が気持ち良い。宇和島藩での軍艦造りにおいて機関を担当した嘉蔵が一介の提灯貼りであったり、蘭語から英語への変革期に教えた貧民施療家ヘボンの記録として数学が非常にできる藩士像が顕であったりと好奇心が沸騰している時代活写が筆者らしい。
ほぼ初司馬作品でしたが、これは読みやすかった。今まで竜馬と坂の上の雲にトライしたけど、最後まで読みきれなかったので。主人公がおっとりしていて好感が持てる
今となっては穏やかな感じのする山口県人がどうして歴史を動かせたか考えるために読み始めた。
村田蔵六…司馬作品の主役とは思えないぐらい暗い。
中巻から一気に激動の時代へ。
司馬遼太郎の中で一番好きな作品。冷静な判断力とふつふつとたぎる情熱。対人関係の不器用さと、それを超えて動いていく運命的な関係。おもしろい。
久しぶりの司馬遼太郎。仕事で出会った人が,花神は面白いと語った。大村益次郎はアスペルガーだというので,面白そうと思った。司馬遼太郎はほとんど読んでいるのだけど,花神は読んでいないと気づき,早速購入。というわけで,2~3日前から読み始めた。おもしろいですね。というのは,私のふるさとの宇和島が出てくる。けっして,好きな町ではなかったのだけど,けっこう文化があるじゃないかと驚いた。私は,そんな土地で小学校から高校までを暮らしたのだ。いやな土地ではあったけれど。というわけで,上巻を読み終えた。ボチボチと中巻,下巻
村田蔵六の筋の通った変人ぶりが面白い!この人が、どんな人生を歩んで日本陸軍の礎と言われる大村益次郎になるのだろうか。福沢諭吉も出てきたが、なんだか無邪気で「天は人の上に・・・」なんて言ってお札になったエライ人ってイメージと違う…。
ヒロイン含め変人しか出てこなくて面白かった。読んでいて引き込まれます。コメディーっぽい軽い描写や余談なども挿入されていて読みやすい印象でした。蘭学をひたすら学ぶ主人公たちのひたむきさが読んでいて好ましく、学生時代に読みたかったと思わず後悔。
花神〈上〉の
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