砂の器〈下〉 (新潮文庫)
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砂の器〈下〉の感想・レビュー(703)
なぜ、タイトルは「砂の器」でなければならないのか。水を溜めようとすればするほど、崩れ落ちていく砂の器。過去を捨てて幸福を溜め、上手くいったと思っても最後には崩れ去ってしまう脆い器しか与えられなかった、名を変え戸籍を変えても器だけは取り換えることが出来なかった、運命の重さ。見捨てられた存在の軽さ。昔見た映像作品の影響で、わたしはこんな解釈をしてた。原作読んでも矛盾は感じないけど、特に暗示する箇所もないから、松本清張が込めた意味は別にあるのかもね。 感想続きはコメントにて。
遠い昔、ドラマを毎週録画して、バイト終わった後友人と見ていた。そして最終回。いつもの様に予約した俺たちは、その回だけは特別70分であることに気づくべきだった。ラストの一番いいところでプツっと終了するビデオ……ポカーンとする俺達。そして翌日、即座に原作を買ったのはきっと間違いではなかった。そんな事を思い出した下巻でした。ドラマと合わせておすすめです。
「清張スイッチ」ポチッと押されました。名作ですね。ほかの作品も読んでみたいです。松本清張って今、どんな作品書いてるんでしょうね?えっ!死んでる!?ガーーーーン。
さすが名作といったところ。古い作品なので時代背景想像に難い部分もあるが、ハンセン病などと絡めた点はさすが社会派。殺人方法について若干いただけない点もあったが、それを差しひいても呼んでよかったと思える作品。
内容をおよそ知っていて読んだのですが、結構楽しめました。昨年秋放映されたドラマでは和賀はオーケストラを指揮していましたが、実際は電子音楽の設定です。初版は1961年12月。ちなみにモーグのシンセサイザー発表は1964年です。こう考えると、和賀の人物設定は当時としては本当に最先端アーティストですね。他のヌーヴォーグループの人物はちょっと陳腐な感じがしないでもありませんでしたが。
緻密なストーリー展開が最後まで続き、止まらなくなって読み切ってしまった。捜査が一直線ではなく、紆余曲折しながら、進ませているところが著者らしい。また、犯人が流れと微妙に違うところから出てくるのが、なかなかのものであった。
叙々に核心に迫る描写に引き込まれた。今西刑事の粘り強さ勝ち。自意識過剰で自己中心的な若者たちにはイライラした。時代の違いか。ほんの少しの懐かしさ、偶然が重なったばっかりに起こった不幸。偏見もあって生きずらいとも思うが犯人には同情は出来ない。トリックは奇天烈すぎる気もするが・・・。刑事よりの視点だったので、他の視点からの描写もあるとよかったかな。ラストは今西、吉村両刑事の想いやりを感じた。読後感よし。
ようやく上下巻読了。東北の方言に似た言葉を話す地域が、山陰地方にある…とか音を使った殺人など想像もつかないことがたくさん。戦争の空襲による戸籍の偽装とか昔ならでは。全体通して引き込まれたけど、ひとつひとつの謎が解けるきっかけのほとんどが今西刑事のカン…というのがなんだかなぁ。
ドラマを見ていなかったので、完全に騙されていました。関川はなぜあれほどまでに女性関係に神経質に???業病を抱える父との過酷な放浪の旅。幼かった彼は何を感じ、何を見ていたのだろう。ただ生きるのに必死だった。それだけかもしれないと思うと胸が詰まる思いがする。ラストがあっけなかったような気がしたけど、読後に加藤剛さん主演の映画の方を観たので、補足された感じです。
清張本の中で一番の売り上げを記録し、何度も映像化され、清張の代表作と称される作品という印象で向き合うと、『砂の器』は正直肩透かしを覚える。それは何よりも、犯人の動機部分の描写の物足りなさだ。それが、小松伸六の解説にある、推理小説に文学性をもたらすために意図的にされたものだとしても、あまりに弱いし、文学性にも遠くなる結果をもたらせているように思う。そこに至るまでの捜査部分が丁寧であるからこそ、余計にそう感じてしまう。しかし、この物足りなさこそが、何度も映像化されている要因なのではないだろうか。(つづく)
昔、映画を見た。ドラマも中居くんのと最近のを見たのに、原作は未読だった。最後のシーン、演奏会場じゃなくて空港なんだね。原作を読んでよかったです。
「なるほど、そうくるわけだ」と唸らせられました。主人公による細かい仕事の丹念な積み重ねと執念にも感心したけど、松本清張が仕掛けたいくつものトリックには圧巻の思い。新幹線も、メールも携帯電話もなかったころのアナログのはなし。ちょっとスローな分じっくりと楽しめて良かったです。
原作は、こうなんだ、と初めて知りました。和賀が、映画やドラマは、クラシック系だったのに、何故現代音楽なのかという意味がわかりました。でも、今は映画があまりにもよかったので、テレビドラマにも、そちらに近い内容になっているようです。もう一度、映画を見てみたいと思いました。
なんだか「あれ?終わり?」って感じで終わったのが少し物足りないような気もするけれども味のある作品だったと思います。ちょっと時代感もあるのか、人の気持ちの動きが現代的な考えでは追いつかないところもありますがそういった考えに触れるのもよい作品。しかし下巻はちょっと急展開すぎるのが残念><
東野圭吾も面白いけど,清張さんが面白い。 何もしなければ良いのに。何かするから怪しまれ,破滅するのに。この人間の心理。 汽車,駅,都電,アパート,家庭などの昭和40年代の描写がなつかしかった。「大に・・・」と言うのは,当時の流行語なのでしょうか。父も「甘栗」をお土産に買って,皆を集めて「すき焼き」をして,「今日は,大いに食べよう」って言っていたのを思い出しました.
色々なドラマでボリュームをもって描かれている部分がとてもあっさりだったり、意外な犯行方法が用いられていたり。思っていた以上に違うものだな…。原作のストーリーを知ることができてよかったと思う。
思っていたよりあっさりと終結した感じ。やはり時代のせいもあるのか、人物が早熟に描かれているなあと思いました。刑事の勘なのか洞察力のたまものなのか、いろいろな伏線が一気に絞られていくのは壮観でした。
2011-76 最近ドラマ化されてるということで読んでみた作品。字゛対背景は確かに古いが、十分に読ませる伏線・人物描写があり、素直に力ある名作だと感じました。
一気に読了ー!だいぶドラマでは脚色されているのですな。現在の社会では難しいだろうな。確かに都合よいんだけど、時代のおおらかさをかんじるー。ラスト、原作は奥行きがあり、余韻があり、ドラマよりずっといい!名作然るべし。
ドラマをきっかけに再読。結構昔の刊行なのに色褪せない面白さですね。ただ確かに原作の設定のほうが動機がしっくりきますね。時代柄仕方がないのか・・・
この作品の根底にある「あの差別」が、ドラマ化でタブーとされ設定かえられるのは、やはり納得いかない。あのなんともいえないやりきれない悲しい動機があってこそのこの話なのでは?
相変わらず気になった人が事件の重要関係者だったという展開はちょっと偶然すぎるかな~とは思ったけど、でも、犯人を追い詰める感じはなかなか良かったかもね。
旅情的な上巻と比べて謎解きの解説に終始してしまいちょっと残念なのと、二件の殺害方法と戸籍に関するからくりが奇天烈すぎてどうかと思った。犯人にゲスな設定を持たせた事で同情心が薄れたのは読者的に救われた。良心的というか。ちなみにドラマではハンセン病の設定を変えたそうだけど、それじゃ一番大事なテーマは伝わらないと思う。難しい問題なんだろうけど…。
【図書館】ラストの空港シーンは、悲しいけど好きです。根強い差別や偏見がなければこうはならなかったのに・・・、と考えると苦しくなります。周囲の目を気にして関係を隠す、何度も引っ越しをさせる、中絶を迫る、私はこんなことをしたこの男が一番許せませんでした。だったら、別れればいいのにと思いました。今西刑事は、捜査にどれだけのお金を使ったのでしょう。ちょっと心配になりました。
淡々と進んで行き、意外と盛り上がらない。その結果、主人公の刑事の推理過程が頭に入ってきづらい。前半部分はややご都合主義的に進むし、後半の肝心な所は盛り上がりに欠けるのでのっぺりしているしで、あまり良いところが無い。
事件解決に至る細い細い手がかりの糸。ともすれば途切れてしまいそうなその糸を手繰り寄せるために、ベテラン刑事今西栄太郎は日本全国を駆け巡る。その描写が非常に丁寧であるが故に回りくどく冗長だと感じることもあったが、その丁寧さのおかげで読者である私自身が今西刑事と捜査をともにしている気持ちになることができ、犯人とその手口や動機が判明したときに大きな達成感を抱くことができたのも事実である。この作者のほかの作品もこれから少しずつ読んでいきたい。
ミステリーというかサスペンスかな?と思ってましたけど…やはりミステリーでした。彼が犯人だったとは。同情は禁じえない、とはいうけど三木さんのことを考えると同情できません。空港のラストシーン、好きです。
話全体が冗長すぎ偶然すぎ。 予想の斜め下をいく結末に唖然、立腹。 ミスリードや寄り道が多いわ、油断だか挑戦だかわからない書き置きの必然性はないわ、まさかのトンデモ殺害方法だわ、を「刑事の執念で解明する名作」の一言で片付けるのは無理がありすぎ。 内容を削ぎ落として200ページくらいにすればバカミスとしてマシになったろうに。 空前にして絶後の駄作。
海外に雄飛する直前の空港での逮捕劇ってやっぱそそるシチュエーション。下巻は映画館とか戸籍問題とか、謎解きのためとはいえちょっとgdgdしすぎだったし、その映画館の写真とか、殺人方法が超音波とかもちょっと都合よすぎるかな・・・。 この作品の動機の一つにもなっている「ハンセン病」は現代の感覚ではちょっとピンと来ない設定だけど、「穢れ」を忌避する日本社会では、文字通り殺人に至る病だったのであろうか。 個人的には和賀であり、関川なりの独白が欲しかったところ。結果的にミスリードの役割を担うだけの関川って一体・・・。
再読:しかも下巻だけですが。映画館の辺りを山場に一気に結末へ向かう辺りは何度読んでもわくわくする。不自然に名前の明記を避けたりしている部分が気になったが、再読で犯人を知っていたせいだなあ。最初はがっつりミスリードされて読んだ記憶です。犯人側の心情をほぼ書いてないので、今西と一緒に「同情を禁じえない」心境に。結末の配慮とアナウンスにも独特の余韻あり。ただ、急に「今晩すき焼き御馳走するって約束した」と言うのだけは困ります。
ただ只管、今西刑事の根気と熱意に脱帽です。1つの事件にあれほど熱を入れて捜査し、その先にちゃんと解決を見出せたこと、とっても魅力的でした。前半からどう見ても関川が怪しかったから、あの結末は驚きました。しかし、トリック・・・は、ちょっと、どうなの??とも思うなあ。
砂の器〈下〉の
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