無人島に生きる十六人 (新潮文庫)
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無人島に生きる十六人の感想・レビュー(361)
救助が何年後になるかも分からないなかでも、規律正しく、楽しく、助け合いながら生きたその姿には日本人の誇るべきものがある。それを作ったのは、船長を初めとしてリーダー達の青年達への熱い思い。そして、何もなくても一言も文句を言う者もなく、少しのある物に感謝して生きたことを知り、自分の身の回りに当たり前のようにあるものがどれだけ有難いことかと感謝を新たにしました。
百余年も昔、絶海の孤島に漂着した船乗り16人の苦闘と、しかし楽しげな日々のドキュメンタリー。現代の日本人といったい何が違うのか。強靭、誠実、献身、素直、調和、果敢、団結、信心そして希望。帰化した外国人船員の話やアザラシとの交歓、飲水や野菜の確保の智慧など、実生活に関係がないと知りつつも心躍って読み進められる。翻って昨今の「実用書」のなんと皮相なことか。誰にでも無条件で勧めたくなる。★★★★☆
古き良き日本人らしさが十二分に入った本。日本人が難破したら事実こうなるんだろう。海の男の強靭さが伺える。船底や捕鯨、小笠原やアザラシの話が面白かった。どす黒い漂流記よりもこちらのほうが爽快!
実際に起きた孤島での漂流記をもとにした話。この事態にうろたえることなく、整然と島での生活を作っていった人たち。この時期に読んだから余計に東日本大震災で不自由な生活にも耐えた被災者の人と姿が重なる。過酷な状況でも普段の生活をし、時には楽しむ余裕も見える。適当な感想ではないかもしれないが、冒険小説みたいな話だった。挿絵と所々にでてくる「かめ」の(なぜかひらがな)表記がかわいらしい。
元気がなくなった時、くじけそうになった時、手を伸ばしたくなる本。船が難破し、無人島に流れ着くという先が見えない中で、いかにして生きていくかということが書かれている。リーダーシップについて大切なことが満載。読後に爽やかな気分になりました。
脚色はされているだろうが、実話とは…これほど統制の取れた無人島生活が出来るものなんだと感心した。今までの小説だと、食糧不足から仲間割れ、そして暴力へと大概なるが、この本は、誰もが助かることを信じて、前向きに無人島生活を楽しみ営んでいる。戦前の日本人の強さや逞しさがすばらしい。そしてアザラシとの交友もほほえましく、別れの際の見送りのシーンに感動した。
遭難してしまった16人の男が団結し、小さな無人島で強く生きていく様子を描いている。明治31年を舞台にした作品。問題を困難とせず知恵と力でもって次々と解決していく勇ましさ、野生のアザラシと仲良くなる男たち、井戸や見張りやぐらなどの設備を少ない道具から作り出す姿に、大きな爽快感を覚えた。非常に明るく力強い物語で、一貫して前向きな男たちの雄志が素晴らしい冒険譚。
現代小説か日本文学か、迷いましたが、太宰治さんと同じ世代の人だと考えると日本文学が適切かと思いました。私が読んだ漂流記は名作ウ゛ェルヌ『十五少年漂流記』だけですが、しかし、それに負けない爽快感でした。日本人の良さを少し押しすぎかなとも思いましたが、いやー、でも日本人で良かったと思える作品です。隠れた名作、是非とも読むべきかと思います。アザラシとの交流は実話だとするとすごくロマンがあります。かっこいい〜。
1899年(明治32年)5月20日、帆船龍睡丸は時化に遭い座礁した。乗組員16名は近くの無人島に漂着し、生き延びるための奮闘を開始する。彼らは、みな揃って再び祖国の地を踏めるのか?――自分の出来る事を発揮し、助けあい、規律を守り、自棄にならない。食料、水、火の確保、見張櫓の建設、塩の精製などの合間には勉強すらする。彼らを支えていたのは「日本人として、立派に生き」るという覚悟だ(西洋なら信仰心に置き換わるのだろう)。彼らの心根に感動した。本当に、漂流者かくあるべしという物語。
読みやすくてとっても面白かった!苦労もあったけど、規律正しく愉快に生活するため1人は16人のために、16人は1人のためにそれぞれが知恵を出し合い希望を棄てず日本人、海の男として誇りを持ち生きていく姿はとても格好よかった。こんな状況になっても決して海を憎まず大自然を愛し、親しみ、感謝の心を忘れない。蘇武の話を聞いて自分達は幸せだと思える人達だからこそ仲良くなった友達を犠牲にする前に神様が助けてくれたのかも…と思った。ホノルルで船を修繕する時の話も印象的。心に残る言葉がたくさんありました。オススメの作品です★
ロビンソンクルーソーとか15少年漂流記とかの漂流記は子供の頃の僕のお気に入りで、大好きなジャンルだったのに、日本人のそれも実話の漂流記があったのを今まで知りませんでした。。。 無人島に上陸して最初にやるのは? 家作り、水の確保、食料の確保、 船長以下16人は次々に難題を解決して行くのですが、普通の漂流記だと暫くすると仲間内で主導権争いが起こったり、水の盗難とか食料のちょろまかしとかの事件が起こるのですが、この作品にはそのような記述は一切無し、実話なのに、、、いや実話だから? それにしても、ウミガメって昔は
漂流繋がり。16人の中年が、漂着した無人島で集団サバイバル。昔の「少年クラブ」に連載されたものらしく、ひたすら真っ直ぐな話しか出てこない。全く女っ気もないし、集団内の嫉妬や闘争も出てこない。完全に海の男バカ一代的な男しか出てこない。だが、それがいい!明治の男はスゲエよなあ。カッコイイよなあ。一人の犠牲者もなく、脱落者もない。全員、超前向き。もしかしたら実話かもしれないらしい。日本人であることに誇りを持てる一冊。逆に今を顧みて恥ずかしくなるほど。あと、ウミガメを食べてみたくなる。タマゴも一緒に。
少年向けに明るく分かりやすく書かれた文調に、読む方までが勇気づけられる。本当はくじけそうになることや苦しいことも多かったのだろうが、そこは中川船長の見事な判断と指揮の下、規律と調和を重んじる明治の日本人だからこそ切り抜けられたのだろう。日本人固有の美徳を改めて考えさせられる。
船体が暗礁に乗り上げ、船の運命が決まった時に、船長が落ち着いて皆に指示をした時点から非凡な精神と頭の回転の速さの素晴らしさを感じた。もちろん、他15人の乗組員も船長同様に、精神の高さ、職人技、観察力、知恵、団結力、常に前向きな部分、どれをとっても本当に素晴らしい。実話ということに驚きました。
明治32年、漁業調査のために出航した帆船「龍睡丸」は太平洋で座礁し、船を脱出した16人は珊瑚礁の小さな無人島に漂着する…明るく前向きな無人島生活
創作の漂流モノに勝るとも劣らない内容です。15少年漂流記に出てくる「チェアマン島」に比べればとっても小さい島に住み着くことになりますが、オッサン達(?)は力強く生きていきます。やっぱり集団生活での規範って大切ですね。それに加えて豆知識もあります。荒れた海に油たらせばおさまるなんて初めて知りました。
16中年(一部、青年)の無人島漂流という災害。それを “痛快な” 生還譚へとならしめたのは、彼らの『日本人たる』という精神のありよう。本作を西洋人がフィクションとしてリライトしたならば、それは信仰や宗教といったものに置き換わるのではないかな。すでに失われたと言われて久しいその精神。が、本作を読んだ我々に共感がある(あるよね?)ということは、実はまだ完全に失われてはいないのかも。挿絵がいい仕事してます。
かなり昔に書かれたのに、読みやすかった。明治の人はすごいね!!鼻じろも食べられなくて良かった(笑)
昔の船乗りは勤勉で規律が良いなあ。W.ゴールディングの蠅の王は秩序とその破壊を描いたが、事実はその反対で安心した。生存率を高める為には秩序維持が必須なんだって事が良く分かる。なにより全員無事に帰国出来たのが良いね。
明治の人って本当に強い。規律と役割を与え、全員前向きに無人島生活を送れるようにして、これってすごい組織マネジメントなんではないか?と思ってみたり。とにかく感服。16人をまとめる船長のリーダーシップにも脱帽。サバイバル的知識も盛りだくさん。一人はみんなのために、みんなは一人のためにの精神ですね。
ハラハラ・ドキドキしながら珍しく一気読み。出航の目的は漁業調査ですが、あわよくば海賊島を発見できるかもしれないと期待してるあたりが好感を持てたからかもしれません。座礁してしまい16人は無人島で生活することになりますが、流石、明治の海の男。規律を正し、常に強い精神力で必ず日本に帰れると諦めず楽しく生活していこうとする姿はとても心を打たれました。
無人島での16人。それぞれが自分の役割を果たし、いつ帰れるかわからない日々での成長。生きるすべを彼らは知っていた。たぶん自分だったら・・と考えると彼らのすごさに感服。
明治時代の海の男たちの逞しさと前向きさに感服。フィクションなのに、無人島生活での悲壮感が感じられないのは、助かった人が語るからかな?一年間と短かったのみ理由かも。あまりに出来過ぎた話にフィクションと感じられないこの矛盾。 座礁して脱出するあたりは、体験した人にしか語れないようなリアルさがあります。 よい話だった。子供が小学生男子だったら読ませたい。 カバー&挿絵がかわいすぎ。
吉村昭「漂流」に続き、これもまた漂流→無人島。「漂流」が切実で重くシリアスだったのに比べ、こちらはむしろ無人島生活を楽しんでいるようにも見えた。道具や知識や経験があったことが何よりの強みだったと思われる。あざらしと仲良くなれるものなんだなぁ。あほう鳥、「漂流」では大事な食料でしたが こちらではただの「あほう」だった(^_^;)
表紙と挿絵が素晴らしい。見た目も文体も、明治時代の話であることを感じさせず、挿絵は拡大して塗り絵にしたいぐらい。無人島で1週間、夢です・・・。★
漂流した状況下で、ただ生きて帰るだけではなく、故郷に恥じぬよう成長して帰ろうという意志には到底たどり着けない。明治時代の人の精神力、自律心に感服した。
客観的に考えると大変な状況の中、それぞれが希望と明るさを失わず力を合わせている様子がすばらしく、読んでいて元気になる。日本人でいるのがうれしくなる本、かな。
無人島での過酷な状況下、16人全員が全く希望を失わずに、ひとりひとりの得意分野を生かしながら助け合いつつ明るく規律正しく生活し、無事帰還したということに感服。
面白かった!痛快・爽快なお話でした。文章が平易で読みやすいので小学中学年くらいからいけそうです。ジョン万次郎への興味から始まり、おろしや国、菜の花の沖と江戸時代の航海に関係する本を読んできましたが、やはり明治になると航海の技術、知識、船の質などが格段に向上していることがわかりそういう面でも楽しめました。椎名さんが発掘して刊行した本なんですよね!?こういう場合印税はどうなってるんだろうと下世話なことも考えちゃいました。
次男坊が「それ読んだよ。」 ありゃ。「漂流」(吉村昭)に比べると、かなり小学生向き。あたかも、災害が娯楽のごとく書かれているのは、生き残った方の後日談だから。生きるために生きる生活は、もっと壮絶。だから、「共に、乗り越えよう。」 一つずつ、一歩ずつ。
シーナ、よくぞこの本を発掘してくれた! これこそまさに冒険譚と呼ぶに値する代物だ。すべての少年にとっての必読書。オトコノコは、これを読んで「冒険」の勉強をすべし。てか、いっそのこと、児童書にしちゃったら良いんじゃないの? ハードカヴァーにしたりして。挿絵は、そうだなあ、誰がいいだろう。ちゃんとした人が好ましいよなあ。きっと、この文庫化のとき以上の大ヒットになるはず。とゆー妄言。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(0)
- 05/09
明治時代にこのような漂流事件があったとは知らなかった。この時代の日本人は、前向きなエネルギーに満ちていて、本当にたくましかったと切に思う。子ども向けに書かれたものだからか、非常に読みやすく、航海やサバイバルに関する知識も得られ、なかなか楽しい。もう少し、個々人の個性が伺えるエピソードが多くあれば、なお良かったと思う。
何気に見つけた本ですが、被災者の方にも読んでいただきたいほど、人間は最悪の事態に陥っても、強い意志(WILL)さえあれば、また、仲間がいれば生きていけることを教えてくれる貴重な本です。
無人島に生きる十六人の
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感想・レビュー:140件











































