歌行燈・高野聖 (新潮文庫)
歌行燈・高野聖を追加
歌行燈・高野聖の感想・レビュー(202)
非常に難解。明治の文学だけあって細部がまったくわからない。だが音の響きや場面転換が曖昧ながらも読んでて心地よいし驚かされる。個人的には『国貞えがく』が少しコミカルで好き。全体的に霧に包まれたような妖しげで淫靡な世界観にゾクッとした。
歌行燈はひたすらつらかったが、最後まで読むと鏡花の官能的な世界に身悶えできる。ただ知識のなさ(能だけでなく調度の知識も)のために鏡花の世界を消化しきれないのが不満。再読はしたいが、とりあえず今はしたくない。疲れた。
『高野聖』…正直あまりよさが分からなった…ふーん、あそ!って感じ。方言の交じったような文語調がよみにくいし…しかし山ナマコと例えられるくらい大きいヒルが雨あられと降り注いで吸血するという描写がひょえーオエェと気持ち悪さに打ち震えた><!
高野聖は、読むまでは、なんか高野山での修行の話だと思ってました。恥ずかしい!他の作品は、女性への思慕とかがテーマ?昔から男の人って中二病なんですね!あと、とても難解な文章で戸惑いました。これ、誰の行動のこと言ってるの?とか場面転換が分かりづらい。でも、そこそこ面白かったです。
『高野聖』が面白かった。映画のようにシーンが切れ、イメージできる不思議な世界。「私は思わず恐怖の声を立てて叫んだ、すると何と? この時は目に見えて、上からぼたりぼたりと真黒な痩せた筋の入った雨が体へ降りかかって来たではないか。」他の作品は、時間軸と登場人物の説明が鋭いのだが、難解であった。
有名「高野聖」は簡単に言ってしまえばホラー小説の分類に入りますが、その他の作品はホラーとまではいかないものばかりでした。とにかく文章に独特の雰囲気があるので、それが個性といえばそうなのですが、読みづらいと感じてしまう人はこの作家自体好きにはなれないかもしれません。小説というよりは戯曲、脚本に近い感じがしました。これを小説として評価するのは個人的には難しく感じました。テンポが良くて歌うような文章といえなくもないですが、どうしても脚本をイメージしてしまい、小説としては楽しめなかったかもしれません。
幻想小説の書き手として知られるがこれは「高野聖」を除いて怪異を取り扱わない作品が編まれている。とはいえ生きている現実的な人間が作る不気味さを描く時にその手腕は明らかになる。近世芸能に根差した艶やかで調子の良い文体によって緻密に世界を構築しているが、ふっとそれを唐突に手放し、現世か常世か解らなくなるように幻惑する。作品ごとに何度も描写が繰り返される対象が異なり、潜在的な印象を読者に染み込ませ巧みに作品世界に誘導している。
妖艶な文体。無駄を切り落とした構成が、それをいっそう際立たせている。主語、述語の省略、体現止め…、日本語は非常に多様な文体を生み出す可能性を持っているのに、最近の小説は均質化してしまっているように思う。
ぞくぞくするような日本語、いちいちはっとしたり溜息をついたり噛みしめたりしながら読んだ。しかし読み通したその内容に俗っぽさを感じてしまうのは私の感性が鈍いから?俗っぽいものもそれはそれで好きだけど、泉鏡花に感じたそれは違和感が残る。しかしその言葉の流れに陶酔したことも確か。いまだ掴みかねる作家です。
まあ、すらすら読むことはできないにしても、香気を感じ取るくらいのことは、できてると思います。表題作が絶品なのはいいとして、個人的には「売色鴨南蛮」がすきです。
初めての泉鏡花でした。名文の誉れ高い人で、読む前のイメージは流れるような美しい文体を想像してたんですが、引っ掛かるところがあったり、豪華にきらびやかなところがあったり。それが変に止まらず勢いのあるリズムになっているよう。前後の係わりで分かる主語など、不必要な言葉を省いていたり、江戸趣味な言い回しで、易しい文章ではないですが、読み始め苦労しても、分からないなりに読み進めていくうちに、朧ろげに情景、心情が浮かんでくる。これは何度読んでも楽しめるすごい本だと思う。
【★★★☆☆】話を追うには難しすぎるが、言葉の美しさやリズムを堪能することができなかったとは言えない。再読しよう。次はもっともっと味わいたい。
詩的、あるいは絵画的な美しい文章で世界をうつしとっている。散文でありながら、まさにうたのように流れる文体。『歌行燈』はとくに顕著で、ひとりでに情景が映像として思いうかべられ、あっという間に流れ、過ぎて行った。/『高野聖』はロマン主義の匂いがする。/収録作品のなかでは、『売色鴨南蛮』と『歌行燈』がとくに好みだった。
高野聖の怪しい雰囲気が好き。解説によると「『高野聖』を除いて、妖怪変化の活躍しない名作を収めた」とのこと。他の作品にも少し何か出てきそうな感じはする。
現代の言葉や小説の形態と少々異なるため、最初は取っつきづらいかもしれないが、集中して入り込めればスムーズに情景が入ってくる。一から十まで写生してるわけでもないのに不思議なことに上手く表現できている……驚き(←これがために現代人にはあまり受け入れられないのだろうけど)。収録作は割と微妙。『高野聖』も期待していたほどではなかった。さらりと読める文でもないし、じっくり読んだ方が世界に浸れる。想像力を大いに活かすべし。
これはいかんかった……。完全にぼくの読書スキル不足でありました。リズムのいい文章(古典芸能の影響が強いのかな)といい、嫌な空気の流れる怪異といい、好みの要素は多いのですが、文章を読んでも内容がほとんどつかめない、の連続でした。諦念。出直してきます……。/巻頭の「高野聖」は気合を入れて読んだので、どうにか楽しめました。エロくてよかった。(ひどい感想)
泉鏡花はおっぱい星人だと思う。しかしあの艶めかしいエロティックな女体描写はいいですね。そして文章はいわずもがな繊細微妙で、幽玄。幻想ここに極めりです。
後輩に薦められて、初めての泉鏡花。まるで語りを聞いているかのような言葉の流れに身を任せていると、ぐっと作中世界に入り込む心地がして、登場人物たちのやるせない気持ちがじわあっと胸に広がる。どの話も素敵だったが、私は「歌行燈」の名調子に打たれた。今まで読んだことがなかったこと、古い漢字遣いにつまずき、知識のなさに注にあたるため、流れに身を任せきれないのが残念。 ☆4
吸い付いてくるような、引きずり込まれるような文体はもはや快感としかいいようがない。身体の中で、まるで音が反響するよう。最初のページから最後のページまで読めば小説は終わる。普段当たり前にそういう読み方をしているわけだけど、そういう当たり前がなんだか通用しない。幾重にも階層があって、息苦しくて、でもどんどん潜っていってしまうような不思議な感覚を覚える。
歌行燈・高野聖の
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感想・レビュー:47件















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