金閣寺 (新潮文庫)
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金閣寺の感想・レビュー(2606)
辞書をひきひき読んで、日本語ってきれいだなぁとあらためて思った。あと、逞しくもあるな、と。難解な本はすぐ投げ出すゆとりっ子だけど、これは一気読み…中毒になりそうな「読ませる力」を感じます。老師への苛立ちやあきらめ、欲、それらのいり乱れて屈折した感情がなんとなくわかる気がするのはナゼ。後半は主人公がどこまで落ちていくのかが楽しくもあり、なんか倒錯的。
大学生の頃から8年ぶりに再読。三島由紀夫好きの私ですが、間違いなく最高傑作の作品だと思います。余計な表現が無く、計算された無駄のない美しい文章。短い文言で、凝縮された美しくも深い比喩。そして読んだ年齢に応じて感じるものが全く違う深い内容。私は、中・高・大、そして今と計4回金閣寺を読みましたが、読後受け取る感じが全く違っています。。。ホント圧巻の一言です。…天才ですね。
とてつもなく面白い。深淵で複雑な精神を“〇〇性人格障害”とか複雑なままラベリングすることは簡単だけど、文学の形式で、単純で浅はかな1人称の独白という形式で紡ぎ出したこの本は、その深みを味と臭いと実感を持った体感のように感じさせる。
初三島作品でした。文章は美しいですが、一人称告白体というかそういったものが好みじゃなく、ちょっと個人的には厳しかった。ただ、本当に文章は美しい。
舞台に向けて再読。主人公自身の美の化身たる『金閣』が、事あるごとに彼を苦しめていき、本物の金閣と自分の距離を縮めることが自分を変えることだと確信して、破滅的なラストへ向かう。客観視するととことんダメなんだけど、本人の中では解脱を得ている感じ。主人公にとって『陽』である鶴川と『陰』である柏木、どちらも魅力的だった。
以前の観光で金閣寺や南禅寺などを拝観できたことは幸運でした。後になってこの本を読んだ今、もう一度京都に行くと決心させるほどこの本には力がありました。その以前の観光時、清水寺を案内してくださったタクシーの運転手さんの「京都の神社仏閣は戦乱で、大体一度は燃えています」という旨の言葉に重なる記述がこの本の中にあり、思い出して読みました。この本につまっているものがあまりにも多大で、これ程多くの人に読んで欲しい本はありません。
大学の課題の関係で久しぶりに読みました やはり面白い 「それはどうなの?」と思う人もいるかもしれませんが僕は金閣寺はまぎれもない「青春小説」の名作だと思っています もう僕は20代ですが 10代のうちに読みたい本 の一つに入れておきたい いや、初めて読んだのは10代だったか… 金閣寺を通して一人の人間の人生(青春)と共に「美」を描く三島由紀夫の文章は見事です
こ、この駄目な人間の感じは、まさしく俺だ!本屋で十ページほど立ち読みして即刻買った。 現実世界にうまくコミットできない反動で、内省的なところに楽園を見出してしまう、それをただの“変な人”の一言ですますことなく、終始力強い言葉で解明していく物語。ネット依存の現代社会を考える時、この議題に直面することは少なからずあるのではなかろうか。
「私の存在の条件から、ともかく出発せねばならぬ」と、「死」をも覚悟して何処と無く出発した。そして至ったのは、「生」というもの。今までの生き方とそこからの生き方は違って来るであろう。果たして「死」を覚悟しなければ「生」に目覚めることは出来ないのであろうか。
初めての三島作品。「難しい」というイメージがあったけれど意外とそんなことはなかった。むしろ表現・描写・文体の一つ一つに作家の力強さや思いを密に感じた。この文章力はすごい…そして好き。全体を通して憂鬱さがあるけれど村上春樹のようなどこかカッコよくて綺麗な憂鬱さとはまた違う。「不器用な憂鬱さ」「不安定な憂鬱さ」という感じで、それは青年期の真っ只中を生く主人公の主観からくるものだろう。でも読み進むうちにその不器用な憂鬱さを持つ主人公に愛着が湧いてきたのが不思議だった。嫌というほど心の中が描写されているせいだろう
三島由紀夫本挑戦の1冊目。最大級に雑にまとめれば、コンプレックスを抱えた主人公が自己が最も美しいと考える金閣寺を燃やすという話。実話が基となったとか。でもごめん、僕にはこの良さが理解がしづらかったよ三島さん・・・例えば個々のシーンでの主人公の心情が様々な表現で緻密に描写されるもののその表現が難解だし、また主人公や友人柏木の考えが独特過ぎて感情移入できない、このシーンの描写必要だった?思う点も多々。 とりあえず、もっと深く読む必要がある(てか深く読まないと面白くない)と感じました。再読必須。
美しさを偏愛するあまり、自らの手で美を破滅させてしまう主人公。しかし美を昇華し永遠のものとすることは始めから意図されていたのか。芸術家が自らの手で作品を破壊するように。
初、三島由紀夫。難しいなあ…。主人公に共感できないままラストに突入、でも、生きようと思った、という言葉はすとんと胸に納まった。和尚に言った、私を理解してくださいという言葉が結局、全編を貫く彼の叫びなのかな。話を自分の中で消化できなかったので、何年か後にまた読んでみよう。
初三島さんでした。題名の通りあまりにも最初から最後まで金閣寺でした。主人公が金閣寺を焼くとんでもないラストは知っていたけど、いざ最後まで読むと、とんでもないどころか、こう来るべきだったと思わされた。前半は「おいおい早まるな」と読んでいたのが、もう六章の最後あたりから「行け!頑張れ!焼け!」というふうに加担していた気持ちにびっくりした。この文章のものすごい力には抗えない…読み終わったときは平伏しました。
冬の長期貸し出しで借りた一冊。且つ、初三島さん。難しい漢字でいっぱいだったので辞書と格闘しつつ読みましたが、わりと読みやすかったです。ただ、金閣寺の構造については想像がつかなかったので適当に読み流してしまいました。読んでみて、そりゃ乳房が金閣に見えるまで追い込まれたら燃やすわと思いました。また、読まれた方の感想で文章が綺麗、また読みたいという気持ちが十分わかりました。今度は買って読みます。
もっと早くに実行するのかと思っていた・・・。結末がちょっと唖然としてしまって(ここで終わりなのかと)、できればもう少し読んでいたかったのだけれど。自分を貶めていく様は何というか・・・共感してしまった。。
読むのは2回目でした。とにかく圧倒される。描写の細やかさ 複雑な心理を複雑なままに直に伝わらせてくるイメージ。読み続けていたくなる。読んでいるときは別世界にいる感じ。だれにも真似できない。
なんて美しい文章なのでしょう!やっぱり三島作品はすばらしいなあ…。最近はエンタテイメント小説ばかり読んでしまうので、久々に趣のある日本語に出会った感じがした。
たとえばボードリヤールは本書について「悪の報復の寓意、美と美の過剰に対する唯一の出口としての破壊の寓意」と評している(『悪の知性』NTT出版)。「美」ないし「虚無」に対する接近を、悪(=破壊)の来歴を、あるいは戦後というデカダンな時代の文学性を緻密に考察する壮大な物語であった。この美しい爪痕が失われることはない。
先に『潮騒』を読んだので、あまりの違いになかなか読み進めることができなかった。でも、後半の「菓子パンと私との関係」は私が不安なときにする行動と同じで主人公と自分がダブってから一気に読み進められた。金閣寺の美しさよりも柏木のポジションが悪魔のように感じた。
貧困、不具、強烈な疎外感。金閣への偏愛。歪んだ世界観に囲まれた若き禅僧がテロリストへと変貌する。文学でしか為しえない映像化不可能な世界を優美で豊潤な筆致で描いた三島由紀夫の代表作。
精緻なのにどこか夢見心地な文章で、淡々と語られる金閣という「完全な美」への想い。読者がトレースしきれないほどに狂おしく語られる美への想いは、しかし人によって強さに差があるだけで、誰しもが持っている感情だとも思う。心情も風景も描写に力があって、どんどん読み進められた。ただ力が強すぎてよく転んだw 何回でも読める小説だと思う。
主人公の金閣寺への幻惑を絶つために、放火を決意した……。最初は主人公の偏屈とも言える心理描写には共感しづらかったが、結局は幸福を追求したいという、ごく当たり前の動機にすぎないものだと思う。金閣寺への美意識が己のコンプレックスとしてわだかまり、いつかは怨敵として見做すようになった。世界を変貌させるのは認識か行為か……。まだまだ再読が必要だと思った。哲学について深く穿った一冊である。
読んでいて、何故か村上春樹の「ノルウェイの森」を思い出した。特に、柏木と永沢さん。似ているのかかと言われたら似ていない。でも、何故か思い出した。
描写に、ついつい引き込まれた。 主人公の気持ちには、最初共感していても、その思い込みの激しさと、思考速度の速さに気づいたら置いて行かれている感が多々あった。 「この世界を変貌させるのは認識だ。」
どんどん主人公に感情移入していって金閣に火をつける直前などページをめくるスピードが早まってしまった。「かつては寺が焼け落ちるのはそう稀なことではなかったが、教育によって寺などの"文化遺産"は永遠に存在していなければならず、存在していることが当然という認識が生まれた。」といった内容のくだりでは、前近代から近代にかけての美の認識の変化について考えさせられた。価値観の変化という点で、戦時中・戦後に重なっている。
絶対美と相対美は誰しも持っているが、すべて幻想、意識が創り出したもの。その苦悩を金閣寺と焼失で表現したのでは、、印象的だった。
1950年に起きた青年僧による金閣寺の放火を題材とした作品。三島の細やかな心理描写に圧倒されっぱなしだった。しかし暗い。暗いなぁ。主人公。憎まれることによって人とのつながりを確かめるなんて。暗すぎて感情移入できず、なかなか読み進められなかった。かなり困難が伴う読書となったが、この美しい文章に触れられただけでもいい経験になったかな。
三島由紀夫のは初めて読みましたが、表現の精細さと美しさに脱帽、でした。ひょっとして犯人から話を聞いて描いたのか?!というくらいの心理描写もすごい。
なんだろ・・・どんどんと神がかっておもしろかったのに・・・・・・・最後がなんとも尻すぼみ???うーーーーん・・・・でも面白かった。実際に金閣寺行ってみたこともこの話をより深くかんじることができたからなおのこと。
面白かったが読むのに時間がかかった。柏木の言っていることは大体理解できない。が主人公の思想はなんとなく共感できる部分もあった。まぁ「なんでそうなるんだよ…」と思うことの方が圧倒的に多かったけど。笑 10年後くらいにまた読んでみます。
主人公は、偏屈で自分勝手で、思い込みの激しい人間である事は理解。『誰にも認められない事が存在証明』(うろ覚え)なんて悲しすぎるでしょ。燃え盛る金閣寺を前に、何を思って生きる事を決意したのか、残念ながら読み取れず…。いずれ再読したい。
金閣寺の
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