仮面の告白 (新潮文庫)
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仮面の告白の感想・レビュー(1479)
くちづけから何から、性的なものが天晴美しくて困る。何故困るか、三島流のナルシストさやエロティシズムは万人の想像を遥かに越えてしまうからですよね。はー美しいっ!防空壕だとか、煙臭い戦時中のつづりの中を、色鮮やかに官能に仕上げる文才…まさに嫉妬なんでしょうか。こんな色鮮やかになれるであろう人間でよかったっ
何度も挫折しながらなんとか読み切った。性表現をここまで大胆に美しく(?)描いた小説は初めてだった。主人公のように極端な境遇に置かれた人は稀かもしれないが、誰しも生きていく中で本来の自分とは異なる自分を演じているのだろう。そのことを漠然と突きつけられた話であった。本当の自分は何であるか問えば問うほど偽りのように感じられてしまう。偽っている自分も全てひっくるめて自己とは呼べないのか。常に矛盾を感じつつ読み進めたもどかしい作品であった。最後のほうは読み終わることに精一杯だったのでぜひとも読み返したい作品である。
肉体は男を求め、心は女を求めて悩んでる男友達とダブった。今も昔も変わらないね。ジャンヌダルクとかあの辺の下りが素直で笑えた
再読。男性の肉体美をこんなにも官能的かつ美しく描写しているのがすばらしい。青春とは肉欲との闘いなり…。当時これだけ大胆な内容の自叙伝的小説を発表したことに驚き。
だいたい7年振りに読み返しました。この本を読み終わっての感想は、昔も今も変わらず、ただただ、三島由紀夫は天才だなと思うばかりです。常人にはこんな文章は書けませんね。色々なテーマを盛り込んでいるのに、ごった混ぜにならず、綺麗に繊細に作られた文章。じっくり堪能しました。読み終わった時についた、凄すぎというため息がなんとも幸せに感じました。
「ナルシスト」という言葉が一番似合う作家は後にも先にも三島しかいないだろう。肉体的には男色を求めるも精神的にはひとりの女性を愛そう、そして愛してしまう青年の葛藤を痛々しいまでにストレートな文章で書き綴った魂の叫びは半世紀経った今も決して色褪せることなく心を鷲掴みにする。自己への陶酔と執着を仮面に隠し内へ内へと真理を追い求める姿は鍛えぬかれた20年後の腹筋を抉る日本刀の刃を暗示したものではなかっただろうか。そう、血まみれで戸板に載せられる最期の瞬間にも似て…
なんとも壮大なカミングアウト。面白いのだけれど、読むのが疲れる。時としてハッとさせられる文章は天才的と思うのだけれども、どーも難しい表現も多い様で。僕は難しい事を簡単に表現する人に惹かれるので、って事はまだ、この本をちゃんと理解できるほどのレベルではないのだろう。残念。
私は本来の自分の欲求に恐怖を抱き自分自身を人間ならぬ何か奇妙に悲しい生き物であると侮蔑し、仮面劇を演じる。告白しているのはその仮面、仮面の奥の私の素顔、仮面をかぶり続けいびつに歪んだその番人。人より先をゆく優越感に浸るかと思えば、また凡る点で皆と同じという欺瞞にまで敷衍する。仮面は私をも欺くがひた隠しに押さえんでも抑えられるものではない。今の時代だったらどうだろう。時代が変わっても私の苦悩は続くと予感する。
世間で言われてるほどヘンタイな内容じゃないような。妄想してるだけで実際にはやってないんだし。あ、自分自身にはやったか・・・
友人がはまっていたので読んでみました。園子との会話やとても生々しい描写など、興味深く読めました。他の三島作品にも手を出していこうと思います。
「美しさが私自身の無力感に翻訳され」る/行為として表れる現象は異なっていても、その行為に於いてもたらされる精神的作用は同等であるという考え方/「時と所の隔たりは、人間の存在を抽象化してみせる」/「逢いたいという欲求はどういう類の欲求なの」か
「俺の黒歴史、やべぇ」と思って実は軽い気持ちで書いたのか、苦しみながらひねり出したのか知らないが、それを題材として選択した作者に感服。アブノーマルな内容にも関わらず恐ろしいくらい理論整然としている。
年末年始にかけて、三島由紀夫氏の作品にどっぷり浸かれて幸せだった。読みやすかったし、内容の割りに嫌悪感を全く感じなかった。
前半部分は表現の多彩さに読み進むスピードが抑えられてしまった感があったが、中盤以降は会話中心に三島らしい目の前に映像が浮かんでくるような展開だった。筋を簡潔に説明せよ、と言われても困るほど、複雑にからみあった世界。これが現実だと言ってしまえばそうなのかも。
第4章が見所。本作は随所に三島作品らしい表現が見られ、三島作品のなんたるやを知るのには外せない作品だと思います。まぁ、こんな友人がいたとしたら面倒くさいことこの上ないけどw
矛盾を無視して童話を都合よく読むところや、六法全書に八つ当たりするところが笑えて、おもしろい。戯曲も書いてるし、真面目なだけではないんだなあ。そういうところも計算して書いてはいるのだろうけれど。腋窩の描写は本当に素晴らしい!
文章の素晴らしさを改めて感じた。最近の映像化を前提にした文章とは違い、心の中をふつふつと力強い文章で書かれ仮面の告白を聞いているようだった。情景が浮かばなくてもそこに小説は成り立つと思った。
この本を24歳で世に出した三島由紀夫はやはり天才なのだろう。この人ほど綺麗な文章を書く作家はほとんど居ないのではないだろうか。初めで主人公が同性愛に目覚める瞬間の文章は気持ち悪さと美しさの正に紙一重だった。そのギリギリの危うい所を美しくするのが本当の作家なのだろう。
男性に視線が吸い寄せられていく描写には妄想も含めて匂い立つようなものすごいものがあるのに対して女性に対してはごく現実的な描写になっている気がする。 女性とは作者にとって現実的な存在だったということなのだろうなと思った。すごく読むのに苦労した。難しかった……
ひたすらに続く自己欺瞞。一方で戦前が欺瞞なのか戦後が欺瞞なのか、死をもって救済とするならば後者こそ正しいのだろう。
「禁色」を読んだ後に読むと、同テーマの変奏なんじゃないかと思うほど、2作はよく似ている。恋愛と言う、人が人に対して持ちうる欲望の、肉と精神のあれやこれやについて。園子のことは多分ほんとに好きなんだけど、肉欲がきざさないがためにこんなのは欺瞞だぺっ、ってなる主人公。160ページから執拗に綴られる自分なじりがまた圧巻。二十歳くらいの時に読む方が生々しいかも。
非常に興味深かった。
ただのゲイの告白だなんて言う人もいるが、あまりにも文体が美しく描かれており、
それはまるで誰もが嫌煙する食材を、一流のレストランが一流のシェフによって、一流のソムリエをも用意し提供されているかのようだった。読者はそれに唸らせざるを得ない。
偏愛と内省との葛藤、苦痛を否定のナルシズムにより、陶酔する主人公であり作者の心情と文体に魅了された。
時にこれでもかと、あらゆる角度から洞察し得た、畳み掛けるような表現力。読んでて引き込まれていきますね。高く評価されるのもわかる気がしました。
すばらしい文章力。ノーベル賞を与えるべきでした。そしてやはり太宰と三島は似ている。ナルシスト、ニヒリスト。三島が太宰の本を嫌いなのは女に頼りすぎるところが要因だったのでは、、、。とりあえず三島の文豪ナビ読んでたらおもしろすぎて寝れなくなった。早く寝ないと。
三島の自伝的小説ということで、ひたすらに官能的な内容かと思っていたがそんな単純な話ではない。幼児期にさかのぼり青少年に執着するようになった原因を丹念に分析する思考作業から話は始まる。特殊なのは女性に性欲は感じずとも愛することはできると思っていることだ。男は仮面をかぶることで世間の目を欺きつつ、その裏で自分の本当の姿を探す。青年に対する欲望の描写が徹底的に緻密で圧倒される。一度はまったら二度と戻ってこれなくなるのではないかという危険な魅力に溢れていた。24歳でこの境地に達した三島の才能は寒気がするほどだ。
ここまで自分自身を分析して、それを発表できる三島さんが凄いと思います。そして描写が素晴らしい。ただ難しくて理解できない所が多かったので、もう一度読みたいなと思います。
なかなか読むのが大変な本でありました!…主人公が抱く性的なコンプレックスや、それが周囲に知られてはならないとするじりじりした危機感や、主人公が園子さんに抱く複雑な感情はなんとなくですが理解できます。そしていったいこれは作者自身の私小説として読んでいいのか、あくまでフィクションとして読むべきなのか、などと思いを馳せて愉しむ事も、これは三島由紀夫さんの狙いでしょう。なにせ『仮面の告白』なのですから…しかし、いやはやなんともこれは…ww
仮面の告白の
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感想・レビュー:278件














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