野菊の墓 (新潮文庫)
野菊の墓を追加
野菊の墓の感想・レビュー(308)
恋愛は制限があればあるほど綺麗ですね。。周りを思いすぎてがんじがらめになって、好きな人にも会えず亡くなった民子は問答無用に哀れですが、一番可哀想なのは民子のダンナではないかと思います^^; 結婚したのに相手は一途に他の人を思い続けて死んでしまって、周りには「こんなことなら好きな男と結婚させてやればよかった」って言われる旦那って。政夫と民子の間の、真に迫る描写は涙なしには読めませんが、現代の作家さんであれば、もっと多角的に描くのかも。そしたら全然別の話になるのかもしれません。
病床にありながら、政夫さんをずっと想っていたであろう民さんを思うと、とても辛いですね……後から聞かされた政夫さんの悲しみも、想像するに余りあります……純粋無垢ゆえに手を取れなかった二人の結末は、とても悲しくて、だからこそ美しいのでしょうね。 守の家のお松さんも好きだなぁ。
恋愛の相談をよく聞いてくれ、読書を好んでいた方に薦めていただいた本。あの時なぜこれを薦めてくれたのか、気になっています。連絡が取れなくなったが忘れられないでいると思う。 文明発達し昔より出会いの数は多くなった現代でも、感じられる"大切な人"への思いは変わらない。『野菊の墓』の手紙、『浜菊』の矢代の会話がとても気に入った。すばらしい一冊でした。
現代の作品の中では、あまり描かれることのないテーマ。だからこそ、ここでしか読めないという希少な雰囲気の漂う物語に、特別なものを感じてしまいます。次第に膨らんでいく純粋な想いと、世間体や大人の目への罪悪感。思春期に生まれる恋心を、かくも純粋に、憐れみを込めて描いた作者・伊藤左千夫の筆力に圧倒されました。大声で好きだと公言できないものの、とても魅力的な作品である…という意味において、『踏み絵』的な魅力に包まれた作品であると思いました。
古い本なので最初読みにくかったが、読み進めていくうちに慣れてきた。表題作が別の本で紹介されていたので読んでみた。紹介されていた本では批判的な感想だったが、自分としては面白いと思った。
藤原正彦の著書の度々登場していたため昔から気になっていた作品。読んで良かった。涙こそこぼれおちなかったものの思わずうるんでしまいました。表題作以外では守の家も良かった。
「野菊の墓」と「守の家」がとても気に入った。前者ではお互いに好きだとわかっているけれど、直接伝えることのできない初恋。二人の距離感が絶妙でとても切なく、儚いものだけれどその純粋さに心が温まった。後者も関係性は違えど、お互いに思う無邪気さには私の忘れていた感情を起こさせるものだった。両者とも当時の村社会特有の性質の悪しき部分から悲しい結末になってしまう。しかし互いが好き同士であっても集団の意思には個は抗えないという常識の元ということで二人の存在が際立って切なく美しいものになっていることは皮肉なことだと思う。
女性が2つ年上だったくらいでこんなに反対されるとは…すごい時代。ラストは悲しくなってしまうが、こんなに純愛なのはすごい。わたしはなんて適当に結婚したのかと思う。
幾つになろうが こういう淡い 腫れ物にでもさわるような 敏感な気持ちを感じながらの恋心を持ちたいなあと素直に思う 素晴らしい 名作
中学校だったか、国語の先生が進めていたのをふと思い出して購入。農村のなか歩く政夫と民子がまったく純粋で!素朴な風景描写が雰囲気をより深く喚起させて、また終盤のながれが辛いものに…。「姪子」は穏やかな気持ちになるし、「守の家」も優しくて哀しい話でなかなかよかったけど、「浜菊」はこれただの悪口だなw
伊藤左千夫さんの短編集。『野菊の墓』の2人の言葉のやり取りが胸にくすぐったく、純粋で切ない想いを感じました。私が特に印象に残ったのは、『姪子』の最後の一文、「自分の都合計り考えてる人間は、学問があっても才智があっても財産があっても、あんまり尊いものではない。」です。書かれたのが明治時代なので、言い回しや漢字の読みなど、些か読みづらいところはありますが、無骨ながら純粋で心に残る作品です。
表題作を読んだ。大人たちによって阻まれた若い二人の純愛。何でそこまで二人の仲を反対するんだ!?と思ったのだが、きっとそういう時代だったのだろうなぁ、と。文体や情景描写が情緒的で趣を感じさせる話だった。
古い作品ですが、両者の一途で丁寧な想いには心を打たれるものがありました。やはり互いを花に例えて伝え合う場面は印象的。「らちもなき事」と書かれていますが、実に微笑ましい。この数十ページの短編小説が、埋もれることなく、今なお読み継がれていることを嬉しく思います。100年後も読まれているといいなあ。
同じ新潮文庫ながら表紙のデザインが違うのですがこちらに感想を。表題作は有名であるのに読んだことがありませんでした。しかし、読むと2人の少年少女の淡い恋のなんと純粋な事…!互いを野菊と竜胆に例え、好きだと言う場面が好き。結末は…しんみりとしました。一緒に収められた短編は牧歌的であって、何故か懐かしさを感じさせる。作品の時代にはいない筈であるのに。「姪子」のおじいさんが飾らない言葉で語る生活の様子に心が温かくなる。解説で伊藤左千夫の文は遠回しに「下手くそ」との批評が多かったとの事だが、そうは思わなかった…。
優。表題作「野菊の墓」:描かれた二人の恋は淡くも純粋だが、野菊は萎れて墓に埋もれ、語り部は生きながらえさせられている。年を経た悲しみの艶やかさは一種諦念にも似て、涙こそ誘わぬが溜息が漏れ出た。その他の掌編はいい意味での古臭さが面白いが、同時にこれを厭う自分から、時代というものを感じずには居られなかった。
愛し合ったわけじゃない。でも、それより強い心の繋がりがあったんですね。だからこそ切ない。後悔してももう遅いんですね。野菊のようなヒト。言われたらうれしいだろうけど絶対言われないであろう言葉。
うしなったものと、うしなってもあるもの。表題作は個人的に「泣ける」話ではないですが、解説では下手だと言われているその文章に、確かに下手であればあるだけの情熱がこめられているように感じました。一人称だからこそのひたむきさ、純真さ。お互いを花のようだと言う二人の幼い会話はほんとうにうつくしい。
もうずいぶん前のことですが「世界の中心で愛を叫ぶ」が現代版野菊の花と呼ばれていて(よばれてましたよね)興味を持った作品。こんなに短かったんですね。ふたりの甘酸っぱい会話、好きあいながら結ばれないもどかしさとすとんと落ちるような悲しいラスト。「野菊の墓」という題名が本当によく合う。
主題『野菊の墓』は涙を堪えるのが辛い作品だった。丁寧な情景描写がまた一層作品に深みを与えておりこの作品の悲恋を強調している。この作品は互いの思いを伝え合うことに不便なことが今よりも多々あった当時だからこそ成立し得た作品であると思う。文体が当初、多少読み辛かったが内容の理解と慣れた辺りから苦もなく読めた。他の作品も普遍的な作品で大変面白く読むことが出来、主題の次に好きな作品『守の家』は幼い男児なら一度は経験すると思う年上の女性への慕情と切なさに溢れていて、とても短い作品ながらも充実した内容だった。
自由に恋愛が出来る現代の私達には少し分かりにくい世界かもしれない。しかしこんな時代もあったのかと思うと切なさを感じずにはいられません。下手だと評価されている文章らしいけど、この拙さが逆に「野菊の墓」の語りを引き立てているのではないでしょうか。
電車の中で読んでいて思わず泣いてしまいそうになったので、一度本を閉じ、冷静になってから続きを読み始めた。なんとも勿体のないことをしたものである。はじめは読んでいて気恥ずかしいような感じがして、いったん中断したが、物語の終盤での主人公の意外に冷静な判断力などがあり、空虚な感じがよく伝わってきた。
最初の印象は下手な小説だな、というものです。良くも悪くもこの印象は読み終えた今も持っています。その理由としては一人称視点からの思い込みではと思われる程の断定的な物言いが第一です。それからいいようのない感情をそのまま言いようがないんだからしょうがないだろうと無造作に読者に投げかけてしまうところです。しかしそういったある意味で分かり易い小説であるからこそ、誰にでも共感・感動出来るポイントが隠されているような気がします。僕は『守の家』がお気に入りです。
この時代の他の小説家に比べると確かに伊藤左千夫は小説が下手なのかもしれない。でも、野菊の墓のように不器用でもストレートな文章って心を打ちます。恋心に気づき急に民子が愛らしく見えてしまったり、お互いの好きな花に気持ちを託して思いを伝えあったり。悲しいけど、二人がずっと想いあってたからほっこりするお話でした。
1906年1月、雑誌「ホトトギス」に発表。私が生まれる遥か昔の小説である。ただ、子供の頃ドラマ化されて小説もブームになったことがある。読めば泣くと言われた。でも、私は泣けなかった。当時、男の子は恋愛小説を読んで泣いてはいけなかった。授業での反応は?韓国の有名な小説「ソナギ(夕立)」に似ていますねと言うとその主婦は昔を思い出すかのように、私も読みながらそう思いましたと言った。野に咲く花にお互いを託し愛を確かめ合う二人。若い学生たちはこんな廻りくどい男は嫌だと言う。降る雨に昭和も遠くなりにけりかな(ノ_-。)
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(3)
- 09/11
「野菊の墓」と「守の家」のみ立ち読み。震えるほど甘酸っぱい「野菊の墓」の会話→「さアどうしてということはないけど、民さんは何がなし野菊の様な風だからさ」「それで政夫さんは野菊が好きだって……」「僕大好きさ」/「わたしりんどうがこんなに美しいとは知らなかったわ。わたし急にりんどうが好きになった。おオえエ花……」(中略)「政夫さんはりんどうの様な人だ」「どうして」「さアどうしてということはないけど、政夫さんは何がなしに竜胆の様な風だからさ」
切ない!最後の文章は読者を泣かせる為に違いないです。読みやすくてページ数も少ないので、夏目漱石などを読むより取っ付きやすいかも知れません。大人でもあれば子どもでもある、微妙なお年頃の揺れ動く心の様子が絶妙でした。途中までは楽しく読めて、主人公の男の子がムキになったりするのが可愛かったです。
野菊の墓が思ってたより短くてびっくりしました。
素敵な純愛の悲劇…そこはかとなく文章もロマンチックです。
政夫がヘタレだと思ってたら最後の方で急に格好よくなるのが何というか…驚きです。
★★★★★ 青空文庫にて読了。「古典的な純愛なんて」と思いながら、不覚にも泣いてしまった。淡々とした文章が切なすぎる。最後の一節で一層深まる行き場のない哀しさ。
野菊の墓の
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感想・レビュー:72件
















































