阿部一族・舞姫 (新潮文庫)
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阿部一族・舞姫の感想・レビュー(268)
表題作の『舞姫』と『うたかたの記』については、文語体で書かれています。最初少し読みづらかったのですが、慣れればなかなかの味わい。明治の小説家たちが、こうやって自分たちの書く文体すら模索しながら新しい「小説」を生み出していったことも思い合わせると、とても感慨深いものがありました…もっとも、この2篇、結末は私には少し気にくわないのですがw/面白さでは『鶏』がなかなか。こういう人って私は好きですwwもう大好き。あとは『余興』『寒山拾得』及び『附寒山拾得縁起』が好きです。
漢文、古文、現代文を使いこなした鷗外。舞姫の文体は素晴らしい。「豊太郎ぬし、我をば欺き給ふか」ここで胸に衝動がこみあげた。僕は将来栄達を取るだろうか、それとも、大切に思う人を取るだろうか???そんなことも考えてしまった。
恥ずかしながら、初めてちゃんと鴎外の作品を読んだのだけれど、漱石と双璧をなす文豪と言われながらも、漱石程読まれていないのはなぜかということが強く理解できた。一つは漱石の重要なモチーフである近代人の内面についての問題意識が、この書を読む限り鴎外にはかなり希薄に思える。特に歴史小説である「阿部一族」や「堺事件」などには、そのような意識は皆無であろう。また、「阿部一族」のテーマである殉教などは、殊現代人の価値観からはかけ離れたもの。どうして、主君の死に殉じなければならないのかというのは、かなり理解しづらい。
かのように、と、うたかたの記が好み。簡潔平明な鴎外の文体を取りこむ気で読んでみた。鴎外は自身の文体に合う小説を理解しているように思う。阿部一族なんかそう。
【★★★☆☆】「舞姫」懐かしかったぁ。部分部分に気概・場面転換・心理・思想・表現…といった面白さ・凄さは感じられるものの、全体的にどう楽しめばいいのか、読めばいいのかっていうのが今一掴めなかった。そのなかでも「鶏」なんかは比較的楽しめた自分は「俗受け」(高橋氏による解説)するのが好きな「俗人」だなぁと再確認させられるwあと歴史小説はやっぱ苦手(´・ω・`)
「かのように」では思想的に偏ることを善しとしない著者の厳しさが伺え、社会の義にがんじがらめにされる人々を描く「堺事件」では、その異様さにフランス人(現代人)が恐れおののく。「じいさんばあさん」で美しい純愛を描きながら、「寒山拾得」で読者に心地よい混乱を与える。非常によく出来た作品群という感じだが、ここから夏目漱石のようなはっきりとしたメッセージ性を受け取るのは難しいのではないか?「斜に構えた技巧派」という印象です。
『寒山拾得』は何度読んでも腑に落ちない作品。解説の高橋氏によれば、鴎外の求めた人間的理想像との乖離した象徴として、大笑いして逃げていく寒山・拾得を「愚者としての神」と据えている。うーん。人智の範囲外故の神的な行動ともとれるが、このラストはあまりに謎過ぎ、読者に様々な解釈の隙を与え、後記の『縁起』を読むと、結局、色々考えた上での省略と鴎外は言い捨てている。……つまりもう、難解すぎる作品ということ?(笑)
『堺事件』における日本側の切腹シーンとそれに驚愕したフランス人たちの場面が印象に残る。森鴎外はフランス人たちの反応をあまり書いてないが、もし「切腹シーンと対比させて描いていたらいかなる小説になっていたであろうか。
鴎外といえば「舞姫」を読まねばなるまいと思って手に取りました。収録されている中で「舞姫」と「うたかたの記」については文語調で書かれているので古典が苦手な人はかなり苦戦するかと思います。文語調で書かれているこの二編の他は普通に口語で書かれているだけでなく、予想以上に読みやすい文章でした。「阿部一族」は殉死や追い腹について書かれている完全な歴史小説です。他にも何本か時代小説テイストのものがあるので、時代小説が得意な人はそちらから入るとすんなり楽しめるかと思います。
青空文庫で阿部一族のみ完読. 殉死が認められなかったことから,阿部一族がどんどん悪いほうへ悪いほうへ進んでいく様子が,読んでいて「あーあー」ていう感じでした.
als obとComme siと。本当という詞から疑え、は至言かと。盲目的な支持者がどれ程の検証を為したのか、知りたい気持ちが再度の荒ぶりを見せた。全体的にテーマの取り方と文体が合わず(文語体や歴史小説が苦手な方は少々辛いのでは…)四苦八苦した中「かのように」は燦然と輝いていた様に思う。
ざっと、一読して面白かったのは「うたかたの記」と「じいさんばあさん」。とくに後者はほろほろきました。この2篇ももちろんだけど、掘り下げて考えると深い内容を持っていると思ったのが「余興」「寒山拾得」。この2篇は僕にもテーマの糸口みたいなのが分かったような気にさせるんだけど、一読しただけでは、はっきりしない。読むたびにはっきりしていくような、そんな小説。というか、全編そんな感じでした。なんか潜んでるのは分かるけど、すぐには出てこない、自分で探して解釈して頂戴と言われている様な。巻末の解説は良い参考になる。
結構バラエティに富んでいたと思う。まず舞姫とか鶏は完全なるフィクションなわけで、きっと鴎外自身のキャラクターが多分に反映されているんじゃないかと思う。逆にじいさんばあさんや阿部一族のような歴史小説は間違いはあったもののかなり研究して細かく描かれていた。正直蛇足過ぎるところがあって疲れたというのはあるが。ただ何だか自分は鴎外との相性が悪い気がする。それが何故なのか知りたかったんだけど、分からなかった。またその内読み返したり、別の作品に挑戦したりしてみたいと思う。
今までそう多く読まずに生きてきた森鴎外だが、代表作でもある「舞姫」ってこんなに手ごわい作品だったか、巻末にある注解を幾度もめくり漸く読み終えることが出来た。耽美な作品かと思いきや、結構えぐい(笑)もう一つの表題作「阿部一族」は全然読むのに苦労なく、殉死という日本特有のおかしな美学を描いた名作と言える。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(3)
- 12/17
「舞姫」のエリスより、「うたかたの記」のマリーの方が個人的に魅力的だった。「阿部一族」の討入と「堺事件」の切腹の場面が、鬼気迫る感じがあって衝撃だった。
文語部分が多かったこともあり、残念ながらなかなか内容が頭に入ってこず、話のツボも掴みきれなかった。今の段階ではわたしには鴎外を読むのはまだ早いのかもしれない。
士族の言い訳小説・・・だよね・・・。
『舞姫』は「高校時代に習ったな、懐かしい」という印象しか受けなかった。だいたい女ごときで自分の出世の道を閉ざす男なんて当時いなかっただろうに。予想外だったのが他の作品群。『鶏』なんかかなり面白かった。『阿部一族』、ただの意地悪心(やや悪辣)から結局一族掃討にまで話が広がる、阿部一族には本当に不運というか不条理なお話でした
授業で「舞姫」を読んだ。女子はエリスに同情して豊太郎を非難するが、男子は豊太郎の気持ちがわかるから非難できないらしい。男女で感じ方が違うのがおもしろい。
☆7 最初は読みにくさを感じたけど、だんだんと慣れていくうちにとても面白くなっていった。『舞姫』は教科書の簡易な文章ではなくて原文だったので日本語の表現の巧みさをより感じることができた。他にも、殉死ができないことにより周りから忠義の不足と非難され、悲劇の一路をたどることになる『阿部一族』や森鴎外の宗教観など思想が反映されている『かのように』などいい作品群だった。
鷗外という作家の才覚を認めつつ、『私は貴方が嫌いだ!』。短編という形式の選択、敢えての雅文体、そして内容、細かな隠喩に至るまで憎いくらいに正確な計算に基づいていて作られている。『二葉亭四迷があれほど苦心惨憺したというのに、貴方という人は!』。
阿部一族や堺事件が特に面白いと思った。どちらの作品も武士の「死」に対する独特な美学・価値観が強く現れていて興味深い。やっぱり切腹なしには武士は語れないのだろうか。
阿部一族・舞姫の
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感想・レビュー:43件
















































