ろまん燈籠 (新潮文庫)
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ろまん燈籠の感想・レビュー(226)
「大いなる文学のために死んでください。 自分も死にます。 この戦争のために。」 という文章が衝撃でした。 「大いなる歌のために死んでください。」 自分も今太宰からこの言葉を受け取った気がします。
特「誰」は太宰治の不器用さと気遣う心がユーモアにかかれていたと思う。太平洋戦争突入のなかの、庶民の姿がユーモアを踏まえながら書かれていて、悲しさや、滑稽さを感じることのできる1冊だった。
兄弟の個性によって違った展開をみせる作中作のリレー小説が面白かった。表題作の兄弟に代表される、若者に対する目線のなかに愛情がみられ著者の温かさが印象が残る。表題作外では戦争中を描いたものが多く、中でも戦地からの手紙の文章が印象的な「散華」が良かった。
一般的な太宰治のイメージらしからぬユーモア溢れる明るい話の多く収められている短編集。しかしその中にも当時の日本の背景がうかがい知れる。こんな世の中だからこそ,慎ましくも明るく生きようではありませんか。と。「散華」の詩に全て集約されているようにおもう。ー御元気ですか。遠い空から御伺いします。無事,任地に着きました。大いなる文学のために,死んで下さい。自分も死にます,この戦争のために。ー
久々の太宰ですが、この人の小説こんなに面白かったっけ?(ユーモアという意味で)乙女中年オヤジの愛しさと切なさと頼りなさよー(字足らず)やがて泣けてくるのは戦時下という当時の日本の霞み具合。作者と周辺人との関わり方が美しい。しかしこの人自殺しなかったら100歳まで生きてたな、きっと。
太宰の書くお伽話は「めでたしめでたし」のもう一歩先を見せてくれる。生きるとは何かが終わっては始まるの連続だ。戦争という不穏な時代に突入していく中で、この作品集は活力で満ちている。しかし、その結果を知っている者として、その活力もまた不穏で切なくさえある。
作者の太宰治自身、すごく楽しんで書いているなという印象。5兄弟のリレー小説で、末の弟がトップバッターであるにもかかわらず、いきなり話を終わらせてしまい頭を抱えるところなんかは、声を出して笑ってしまった。生き生きとした太宰治を感じることができる良作だと思う。
私が今までに読んだ太宰治は、女性の独白形式の作品が集められた「女生徒」のみなので、これはまた違った印象を受けた。「ろまん灯篭」がお茶目で可愛らしくて、一番気に入っている。
★★★★★(戦時下における太宰中期の作品は生きる気力・活力に溢れている。勿論、前・後期の作品にも独特の味があるが中期作品にはユーモアと明るさと未来がある。この時期の太宰は強い。全16編収録。「佳日」はまさに良い日・めでたい日。家族の健よかさ優しさ、それを受け止める主人公に心が洗われる。とてもいい。「禁酒の心」は落語にもなりそう。「散華」は太宰そして読者の心に沁みる・・お元気ですか。遠い空からお伺いします。無事、任地に着きました。大いなる文学のために、死んで下さい。自分も死にます。この戦争のために。)
戦時下で書かれた作品で、当時の悲哀を感じさせつつも、どこか生き生きとした印象も持ってしまうのは、当時の状況が作者に最も適していたのではないかと妄想。『愛と美について』の5兄妹にまた会えたのが嬉しい。
戦時中に書かれたからこその、味わい深い作品が多い。饒舌な女性語りには本心を押し殺したような妖しさを、「佳日」では庶民の明るさの中にある悲しさを感じる。文学ってどんな状況下でも生きるんだなってことを実感した。
問答無用でおもしろいです。笑えるっていう意味のおもしろいです。冷徹なまなざしであたたかく描かれる作品が特にいい。やっぱり対象が好きなもののときの作品がいいです。表題作の「ろまん燈籠」とかすごくよかった。
短編集。幻想的なものから、エッセイ感覚のものまであるので、太宰の副読本的に楽しめた。教科書に載ってそうな雰囲気の話もちらほら。雪の夜の話が一番好き。
太宰=人間失格、ヴィヨンの妻、斜陽だと思っている人に、ぜひ読んで欲しいです。太宰文学の本質は、明るさです。少なくとも彼は、明るさや温かさを大事にしようと思っていた人です。
教科書にのっていた「走れメロス」以外で読んだはじめての太宰作品でした。太宰=陰気(なんとなく写真のイメージ)がくつがえされました。明るく楽しい本でした。
「ろまん燈籠」・「みみずく通信」・「服装に就いて」・「令嬢アユ」・「誰」・「恥」・「新郎」・「十二月八日」・「小さいアルバム」・「禁酒の心」・「鉄面皮」・「作家の手帖」・「佳日」・「散華」・「雪の夜の話」・「東京だより」
小説としてはやっつけ仕事作品が多いけども、戦争中の日常描写を皮肉にならない程度に肯定しながら、リアルタイムで発表し続けていたのはえらいと思う。
戦争中に書かれたこれらの作品にはすごく規制がかかっているものの、これらの作品群は、なぜこんなに綺麗で美しいのか不思議なくらいでした
S16年・32歳~S19年・36歳までが収録されていた。『ろまん燈篭』は小説好きの5人の兄妹が連作していくお話。各性格が面白おかしく楽しい、とても好きな短編。太宰さんがのびのび小説を書いている様子が目に浮かぶ。S16年12月6日真珠湾攻撃。厳しい言論、文学統制、さらに食料や大好きなお酒も配給となる。『散華』は戦地から来た詩「大いなる文学のために死んでください自分も死にますこの戦争の為に」北の地で彼は玉砕ス。太宰さんは命をかけ死ぬ思いで小説を書き続ける。次は『お伽草紙』
【服装〜】【禁酒〜】には自然と笑いが。他には【令嬢〜】【恥】【作家〜】【佳日】【散華】【雪の〜】が気に入りました。著者独特の、美しさや清々しさ+悲しさが混じり合っている感じがとても好きです。【雪の〜】の『人間の眼玉は、風景をたくわえる事が出来る』は、心地よい印象を残してくれました。読書時間が上手く取れず、ちぐはぐな内に読了してしまった気があるので、また再読したいです。
「ろまん燈籠」は今でいうリレー小説にも通ずる形態を作家一人で執筆するという大変実験的な小説ではあるが、5人のいずれにも太宰の作風が垣間見れる。しかしながらそれでいてしっかりと個性が表されているから見事。そのほかはもっぱら戦時下の庶民を私小説風に描いた作品。いずれの作品にも人間本来の姿が描かれていて、時に心温まり、時に哀愁を感じ、太宰の観察眼、叙述の正確さには感動すら覚える。戦時という複雑な状況のなか、人間本来の心情を捨てず、また見据え続けた太宰だからこそ生み出すことが出来たのではないだろうか。
太宰が好きとかあんま言えない。
ましてや何度か墓参りまでしてるなんて絶対に。
だって、なんかこいつ一癖ありそう…とか思われそうだから。
でも大多数の人間の、太宰に対する見識は間違っている。
21世紀でも通じるユーモア。読んでて吹き出したりしちゃうもん。
「服装に就いて」の自意識過剰ぶりがとても好き。
表題作「ろまん燈籠」五人兄弟が、それぞれ順々にロマンスな物語を書き継いでいきます。この書き分けは本当に凄い!五人の個性にあった文章・・・圧巻です。また、五人の家族、母親と祖父母もいい味を出してます。
「人間失格」や「走れメロス」といった有名作とは違う太宰の一面がここにある。太宰を初めて読む人にも、いつか読んでほしいなと思う。
ろまん燈籠の
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感想・レビュー:43件














ナイス!





































