黄金旅風 (小学館文庫)
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黄金旅風の感想・レビュー(127)
★★☆☆☆ 時代考証がすごいんだとしても、エンタテインメントとして成り立ってなきゃ小説としては価値がない。才介はあっさり死ぬし、ようやく面白パートの登場かと思われた真三郎もポックリ行くし(最後まで再登場すると思ってたわ)、平左衛門もキャラクターの魅力の根幹だったはずのヤンチャな感じが終盤は一切発揮されず。どこが面白いのか全く分からないまま。よく最後まで読み切ったモンだと思う。だいたいオビに「外れなし!」って書くセンスが謎。外れとるがな。
江戸時代初期・寛永の頃。長崎の地で海外貿易に懸ける人々の物語。自由に異国の地に出帆していた時代に、交易の利をめぐり、西国大名・徳川将軍家・長崎商人の思惑が交錯し、他国:ポルトガル、スペイン、オランダとの外交も丁々発止のやりとりが続く。
舞台は長崎、鎖国前夜。世界の列強や徳川幕府を相手に、時代のうねりに命がけで抗い、戦う男達の熱い物語。文章はいちいち事細かなのに、情感や会話の妙などは全くなし。普段なら痺れたり酔えるシーンも、アッサリ淡々と…でもなぜか、この意図的下手さにグイグイ引き込まれ、当時にタイムトリップしたかのような感覚、そして温度を感じた。
素晴らし過ぎる。江戸時代寛永年間の長崎を舞台に代官として朱印船貿易を取り仕切り、同時に長崎の民を守った末次平左衛門という人物を描く傑作歴史小説。教科書では恐らく数行しか載っていないような史実を綿密な時代考証と奔放な想像力を持って膨らませ、それにも増して素晴らしい登場人物を立ち上がらせる。漢字も多く文章も多くページ数も多く、読む時間も多かった。だけど、その時間は決して苦痛でも退屈でもなくって、次の一文一文が待ち遠しくとても幸福な読書体験なのだった。
江戸時代繋がり。「放蕩息子と悪童」と並び称された二人が長じて、長崎は元より、日本を背負って遙か海外へ乗り出す!金銀島を発見したり、海賊をやっつけたり、黄金蝶の群れを捕まえたりと大活躍!人種を越えた海の男のロマン、信頼、友情も絡み、読者も興奮で夜も眠れない!だったらよかったのに。 なんつーか面白いんだけど一本の物語としてまとまりがない。人物に魅力はあるのに出番が中途半端。どう考えても鋳物師のパートは、丸ごといらんだろ、面白いけど。いつ才介が復活するかとそればかり気になってた。読むのに苦労する割に報われない。
南蛮貿易の中心、長崎の地での役人達のドラマ。民を救おうと奔走する平左の凄さが再三強調されるが、その話より仏具師の道助が才能ある鋳物師の真三郎に嫉妬したりする禁教下での庶民的な話の部分が面白かった。
読破感がものすごく得られた本。1630年代家忠→家光の時代の長崎を中心とした貿易がポルトガルからオランダそして鎖国へと変化していった混乱の時代。その背景にキリスト教、権力争い、覇権争いなどが盛り込まれていて勉強になった。 すごく面白かったけど、私欲へと流れやすい現実を見ているようで苦しい。
ふぅ〜、読破しました。素晴らしい本に出会え感動しております。そして悩んでいます。もう一度すぐに再読しようか、どうしようか。なにしろ約600ページのこの本を読破するまでには、通勤の電車に昼休みの公園、果ては風呂の中にまで持ち込んだため、当然ストーリーが細切れになってしまい中途半端な理解と感動になっております。これでは、この本に申し訳がない!そこで、この年末・正月の休みで一気読みを考えているのですが、いかんせん600ページはヘビーなので・・・。
なんか良いコメントありませんね。だったら私は褒めます。とにかく考証がすごすぎです。「なんでそこまで知ってるの?」ってぐらい事細かに歴史上の人物の事情を語っていく。ただ単に、情報をただ載せているわけではないです。たまにある付け焼刃的に調べた知識ではないってことが本当に飯嶋さんの本を読んでいてわかります。あ、本物なんだなって。飯嶋さんの本は地名や、人物、情景描写が本当に詳しくてしんどいですが、しんどい分の価値があります。歴史好きや歴史を研究している人にとっては司馬遼太郎さんの小説並みに読む価値のある小説です。
初・飯嶋和一。自分の理解力のなさか、それとも構成の問題なのか、なかなか物語に入り込めず、読むのにかなり時間がかかった。最終章の第四章になってようやく入り込めた。個々のエピソードは十分面白く、読み応えがあったともいえるかな。飯嶋和一入門としては選択ミスしたかもしれない。次は「始祖鳥記」か「神無き月十番目の夜」あたりを読んでみよかな。
期待が大きすぎたのか、私に読解力がなさすぎるのか、残念ながらはまれませんでした。出だしとラストはおもしろいんだけどな~。キャラクターも好きなんだけどな~。肝心の真ん中がわざと面倒くさい構成にされてるようで振り回されちゃいました。★★
初読み。かなり硬質な文章でしたが読み終えるのが惜しいほど嵌っちゃいました。海外貿易の盛んな長崎の地で、民の生活を守る為に己の人生を賭けた末次平左衛門と平尾才介。不肖の息子だの悪童だのと囁かれていた彼らの私利私欲に塗れた悪徳どもに対する活躍ぶりは本当に胸がすくようでした。また当時の海外貿易の実態と幕府の動向に併せ、唖の真三郎を主にキリシタン弾圧が色濃く残るもう一つの長崎の姿を描くことでさらに奥行きを増しているのです。にしても欲に憑り付かれたお偉方の多いことよ!昔もなんら変わりないとは嘆かわしいことよのう。
彌兵衛への賛辞12、才介への賛辞9、平左衛門への賛辞31。「日本人離れした」という修辞のみカウント。そして第4章に入ると太陽暦が一切使われなくなることに気付いた。何か意図はあるのだろうが…。
やっばい超面白かった。江戸時代初期、日本が鎖国に入る直前の長崎、後に出島と呼ばれる場所で、長崎の民を守るためだけに動いた朱印船貿易商・末次平左衛門の生涯をつづった歴史小説です。批評とか見たら松葉の話が多すぎるとあったりしますが、それが逆に当時のキリスト教弾圧とかその周囲で動く人々の姿を浮き彫りにしてこの話を厚みあるものにしてるのではと思っています。ちょっと残念なのは私が気にいった人たちが軒並みさくさく死んでいくことかなー! そして伏線張ったまま消えていった人がいることかなー!
文中の「日本人にしては珍しく」みたいな表現を見るたびに「悪かったな日本人で!」と思ってしまう狭量な読書体験。あぁやだやだ。
なぜ「黄金旅風」というタイトルなのかがいまだに解らず、思わずいろいろ調べている。末次平左衛門という人は、あくまで「経済人」なのだと思う。イメージとしては本田宗一郎。武士の体面とか役人の事なかれ主義とは無縁で、「地域の発展が我が家の発展」みたいなとことかが本田っぽい。
綿密な取材に基づく、力強い硬質な作品。キリシタン弾圧や交易のトラブルを織り交ぜた鎖国へ向かう日本の息詰まる空気を描いている。「糞侍ども」という言葉の多用が鼻につくのが難点。悪しざまな言葉を使わなくても、この人なら実体を浮かび上がらせることができるだろうに。
徳川秀忠から家光への時代、前半は火消組頭の才介、後半は海外貿易を行う商家の平左衛門を中心に長崎の歴史を描く時代小説。長崎の内政や海外貿易から切支丹弾圧や鎖国へと続く江戸時代の流れが描かれています。
長崎は内外、両方から圧迫されていたのですね。その上に長崎奉行のやりたい放題で、町民は逼迫されていきます。不穏な空気が高まる中、町民の為に奔走するのが主人公です。色々な町民のエピソードを丁寧に紡ぎ、奥行きの深い作品です。静かな流れの中に、町民の感情が伝わってきます。 今まで、キリシタン弾圧はピンと来ませんでしたが、これを読んで納得できました。
いやー時間かかったなぁ。この重厚さが飯嶋和一の醍醐味。ただ「神無き月・・・」に比べると話のまとまりはいま一つかな?人物描写は流石という感じ。
出だしは、鎖国前の、大きな日本人が、海で暴れる、スカッとするお話で始まるので、つかみはOKだったんだが、その後は、鎖国へと向かって、内に入ってしまう、小さな日本人になる過程の話なので、地味かな。
「すさまじい」すらの評判をネットで見て読んだのだが。 ・・・そこまで? 一番面白かったのが、テーマと関係ない鄭成功の下りだ。母親が日本人なのは知っていたが、父親が海賊とは。英傑の名にふさわしい出生だ。 真三郎のサイドストーリーに至っては、なぜ必要なのかが分からないのだけど、読み込めてなさ過ぎ?
黄金旅風の
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