雨の塔
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雨の塔の感想・レビュー(302)
文芸あねもねにこの続編が載っていたので、それを読む前にと思って読了。世界の果てという名の全寮制の学校にわけありの四人の少女たち。設定自体は恩田陸さんの三月シリーズを思い出すんだけど、この籠の中で起こる四人の少女たちの愛憎が、それにしてもやはり耽美だなあと思う。
塔・雨・檻・螺旋階段。閉じ込められた環境で、それでも寄る辺として人を必要とする少女たちの姿が凛としていて、したたかで切なかった。閉鎖空間を彩る小道具の演出力もさることながら、空への憧れとクライマックスの飛ぶ(堕ちる)イメージは作中でちらりと触れられる映画「翼をください」へのオマージュにも思えた。やっぱり宮木あや子はこういう静謐さが似合う。
暗い・・・。っていうか、、、個人的に百合モノって受け付けないかも・・・。あまりにも現実味が無さ過ぎて、ファンタジーの域を超えて不快になってくるレベルでした(スミマセン)。
世界観はとても好き。萩尾望都『トーマの心臓』を好きな方は絶対ハマると思う。鳩山郁子さんの装画も雰囲気に合っている。なのに、何故、女子大が舞台なのかなあ…(T_T)大学生という年齢設定には無理があるよー。せめて高校生、個人的好みでいえば中学生でも良いくらい。政略結婚というエピソードがあるから18歳以上という設定なの?でも、女性なら16歳以上で結婚できるし、18歳にしてはあまりにも幼い彼女達にやはり違和感があり、イマイチ物語世界にのめり込めず…。好きなんだけど、何かすごい勿体無いというか、残念な作品だった。
決められた運命を変えられないと信じて過ごす閉鎖された全寮制の女学校。いや、勉強はしなくてもいい、政略結婚の駒として使われる日まで時を過ごすだけのただの檻。報われることのない心、行き場のない思い、居場所のない女の子が居場所を求める切実さ。宮木さんはこういうのが本当にうまい。切ない。
悲しくてせつない。。
不思議な話だけどありえないはなしじゃないな‥
小津、矢崎、三島、都岡みんなそれぞれ事情があり寮であるラプンツェルの塔に住む。
お金をもたず街での買い物、なんでもバーコードでピッ、授業も出席自由、そんな生活うらやましくもある。
後半のひとりひとりの胸の中の気持ちほんっとにせつなかった。。
読むのがもったいないと思うほどに丁寧で綺麗な文章に引きこまれました。出てくる女の子達の書き分けがあまり明確でなく、また視点が区切り毎に変わるので状況を把握するのに手こずりましたが、分厚い雲の下に落とし込まれたような世界と、そこで揺れ動く少女達の心をじっくりと味わうことができたので良しとします。
綺麗な文章だなと思った。百合だったけど…。読むのにとても時間がかかったけれど…苗字だったせいなのか。確かに。どれが誰の過去なのか分からなくなる事しばしば。手紙がきっかけだけれども、もっと前から…限られた自分の世界以外の人と関わり始めた段階から、変化しはじめていたんだろう。変化し、やがては終わりが訪れる。それぞれの違った結末が見えた。都岡が帰ってくる場面が好き。
こういう百合小説を読むの初めて。美しくはかない少女たちと閉じられた空間の織りなす、妖しく濃密な空気感が魅力。それにしても、4人全員名字で記述されているため、読んでいてどの人物を指しているのかぱっと分からないところが気になりました。
宮木あや子さんの長編は初読み。好きな雰囲気です。閉じた世界観が良い。名前と人物が途中までなかなか一致させられず、何度も表紙を見て確認してました。静かで綺麗だけど冷たくて痛いお話でした。
百合物というと語弊あるけどそゆ描写あるので苦手な人は注意。設定とかキャラはすごい好きだけに、小津に救いがなさすぎて読後感あまり良くない。矢吹ひどくね?普通そこ追いかけるだろ!逃げたんじゃない、という風に書かれてるけどでもどこにも行き場ない中3週間帰ってこなくても心配せずに自分だけ帰るって何だそりゃ!また後で知って熱出すの?バカみたい!!!相当イラついただけに三島と都岡の絆みたいな物には救われた。人を受け止めるってそうゆうことだと思う。でも個人的には都岡に一番幸せになってもらいたい…。
時の有力者の「訳あり」な娘たちが閉じ込められた、隔絶し孤立した女学校の物語。陰鬱な雨、波の音、諦観の中でもがく少女たちが悲しくも美しかったです。「太陽の庭」から先に読みましたが、私はこっちの方が好きです。
閉じた世界の鳥かごの美しい少女のひと時の話。ただただ美しくて、雨は色彩を失わせて、そうそう萩尾さんの漫画のようだった。すきなかんじ。
【図】外部からの一切の情報を遮断された『陸の孤島』に棄てられた、四人の少女の話。再生も救いもない退廃的で、でも美しい話だった。世界観や四人の生い立ち、彼女たちの所属する全寮制の『岬の学校』、岬の学校の学生が行くダウンタウンなど…本文から引用すると『漣の音のような』感じがして、雨が降りそうで降らないぐずついた灰色の空模様のような読後感だった。
図書館で。なぜか雨のイメージは読後にまったく残っていない。不思議。「おうらん高校ホスト部」 +「プリズナーNo.6」みたいな設定は面白かった。登場人物全員、気概がない。何となく生きて、何となく大変な事になってしまった過去があるくせに、やっぱりまた何となく生きて、何となく大変な事になってしまう。人生ではどんなひどいことも起こりえる。って事を見せてくれるのはいつも女だ。と改めて思いました。構成は引き締まっている。文章はぎりっぎりで小説と呼べる水準だが、空間の描写に独自の感性の走りがあり魅力的だった。
すっごく閉塞的なお話。ひたすら雨で、空は薄暗くて、外界から隔離されたラプンツェルの塔で暮らす少女たちの、抗えない運命と、絡まり合う絶望的な籠の中で…。不覚にも矢咲にやられました。ボーイッシュで美形…惚れるわ。まぁ結論から云うと、誰も救われないお話。だけどすごくきれいな映画を観るような感覚。不思議な世界観で、ミネハハのような。女性作家が描く繊細なその世界観が好きです。
【図書館】どうしてみんな、消えて行ってしまうんだろう。毎度ながらの悲しいお話。だけど読むのをやめられない、宮木あや子さんの本。四人しかいないながらも、関係や人物像がめちゃくちゃなことになってしまいました……。数少ないゆっくりと読める本。だけど、同時にゆっくりと壊れていく。すぐに直せない、崩れた境界線たちはすべてを侵す。どうして、どうしていってしまうの。
家庭や出生に、わけありな少女たちだけが送られた学校。そこのラプンツエル寮での、四人の少女たちを中心に描かれた何処か、ノスタルジックな閉鎖された日常。校則もなく、望む物は金額に悩む事なくいつでも手に入るが、卒業まで出られない。外での社会状況も何も知れないという、自由な楽園であるが閉ざされた世界。求めても求めても愛は得られない、儚く淋しさ漂いながらも美しい文体、世界観だった。
まるで硬質なクリスタルの中で起こった様な出来事。他の登場人物がほとんど出てこないせいもあるだろう。不思議なほど現実味のない世界の中で少女たちの深い渇望と絶望に目が離せず最後まで一気に読破してしまった。奇麗だけどあまりに悲しい。
淡々とした印象を受けるが、美しい文章に惹かれて一気に読み進めてしまった。四人の少女の状況や過去がごちゃごちゃになって、「あれ?これは誰だったけ?」とページを戻って読まないといけなかったので混乱もした。これは私だけじゃなかったみたいなのでちょっと安心。。。資産家の娘だけが入学出来る閉ざされた学園、美しい少女。その設定だけで心惹かれてたまらないものがありました。
膨らまそうと思えばどの方面にももっと膨らませる内容と思った。もったいない。これは、大人が読む場合、細かいことはぶっちゃけ考えないで読まないと、突っ込みどころ実は満載・・・。少女マンガで読んだらいいかも。
「そもそも都岡とだけ一緒にいれば、こんなに毎日胸を刺されるような思いをせずに済んだのだ。三島の事情を知っている人しかいない世界にいれば、誰に対しても近付こうとしなかったし、近付いてくる物好きな人もいなかった。きっと黒川さくらだって同じような生活をしていただろう、それなのに、うっかり話をしてしまって、うっかり近付いてしまって、都岡以外の世界を知って、その世界を手に入れたいと思ってしまった。過失があるとしたら、矢咲ではなく三島のほうだ。それがまた悔しい。」
古典的で正当派な少女小説といった印象。面白くて一気に読めました。直接的なエスっぽさはあまり感じません。少女同士の繋がりにではなく、儚い結合を形成する少女達の真なる孤独に焦点を当てた作品に思えます。女の子同士のいちゃいちゃをみせる百合作品とは全く異なった雰囲気でした。読んで良かったです。ただ、難点をあげれば四人の少女達の複雑な事情を描くにはやや分量不足に感じました。
使われるまで(すごい表現だ)の隔離としての塔に収容されている大勢の中の4人。キレイな鳥籠に安穏と窒息寸前で、好みといえば好みだけれど。「(前略)寂しいとか悲しいとか、そういうミジンコみたいなことで死にそうになる人もいて、私は残念ながらそれを受け入れることができないの」と言ったリルファン、それとも小津?が一番魅力的かなぁ
中盤から、この物語に幸せな結末が訪れる気がしなかった。正統派な、でも少女らの利己的な面も描いた耽美の匂いのする百合作品。悲しみはあまりにも人を惹き付ける美しさがある。小津の死を知ったら矢咲はどうするのだろう。
氏で書かれる女の子たち。そのバックグラウンドが少しずつ明るみに出てくるけど、私は登場人物の名前を覚えるのが遅くて、これは誰の過去だったかな、と混乱してしまう。初めは表でも作りながら読もうかと思ったケド作者も混乱を楽しませようとしているのかもとそのまま読み進む。具体的なベッドインの示唆はないほうが良かったなぁ。10年前に読んでいたらラストが良いと思っただろうが、今は、都岡(だっけ?)には外の世界に出て行ってほしかったと感じた。
この本に出会えて幸せです。前半は、閉塞した透明感と張り詰めた美し さに引き込まれました。読み進めるのが、終わってしまうのが嫌だと思 う程。物語は三島の書いた一通の手紙により歯車が狂い始め、無力であ る事を強いられた少女達は、心の闇の虜囚となります。構成要素は愛、 無力感、焦燥、独占欲、希望。根底に有るのは優しさ。そしてストーリ ーは美しくも切ない結末を迎えます。小津はその名の通り魔法使いだっ たのではと思います。その傷付いた魂は海流に乗り、真実帰りたかった 場所へ戻ったと私は信じたい。美しい
資産家の娘だけが入学を許される岬の学校。外界から隔絶された学校で出会った4人の美しい少女の運命は・・・。彼女たちは皆、心に深い闇を抱えて今にも壊れてしまいそうな危うさで生きています。そしてお互いの心の闇が共鳴し合った時、運命の歯車が回り始めるのです。とても静かで美しい文章の合間から、彼女たちの「私を必要として!」「私を愛して!」という心の叫びが聴こえるようでした。
百合モノ。美しく哀しいお話。人を大切に思って、かえって満たされない。狭い世界の狭い人間関係で追い詰められてゆく彼女らをただただ見守るしか出来ない。やり切れない。でもすごく雰囲気のある好きな話。
★★★☆☆ 恩田陸の学園ものにちょっと似ている、かな。女子ばかりが通う、海の近くの隔離された学校。女同士の恋ってちょっと抵抗あってうーん・・・ってなってしまった。物語の雰囲気的には名前で呼び合いそうなのに、あえて「矢咲」「小津」「三島」「都岡」と名字で呼び合っているのがやや不思議、というかやや違和感。でも「太陽の庭」も読もう。
雨の塔の
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ナイス!
































