青嵐の譜
青嵐の譜を追加
青嵐の譜の感想・レビュー(109)
歴史小説かな?と思いきや、元冦を下敷きにした青春物語。主要な登場人物もオリジナルキャラでそれが上手い具合に史実の人物、出来事に絡んでくる。二郎、宗三郎、麗花の掘り下げが甘いというレビューもあるけど、自分はあまり気にならなかった。そして意外と笑いどころの多い話しだった。ラストがえ〜ここまでなの!?って終わらせ方が憎い。このあとどうなるのかなって思うと面白い。
『桃山ビートドライブ』に次ぐ著者2作目。元寇を舞台にした3人の男女を描く青春時代小説。元寇は歴史上の話として知っているくらいで詳細については本作を読んで理解できた。幕府の無策ぶりや事なかれ主義は今に通じるところがあるな。話が壮大だったが最後は上手く纏めたなあという感じだった。前作同様に本作も笛や踊りが出てくるが、生き生きとした描写は読んでいて楽しい。音楽物で現代モノを書いて欲しいな。
考証面であやふやな部分がある事よりも、主役3人のメンタリティが現代人寄りなのが最後まで気になった。完全に当時の人間の感覚(生死観など)にしてしまうと感情移入が出来なくなるとはいえ、歴史読み物である以上現代人とは異なる部分がもう少しあっても良かった。あと3人の出自が色々と凝っている割に、物語の中でその設定が生かしきれてない気がした。
どんなに強く思っても、ささやかな願いでも、それが叶わない時代があるということ、その無常さを、物語全体が淡々と語っているかのよう。だけど絶望だけがあるのではないですね。時代に流されるようにして生きざるをえなくても、それでも人はたくましいのだ!と天野さんは言いたかったのではないかな。。。
主人公3人のつながりが十分描かれないままに壮大な話にひろがるが、唐突につながるのが不自然な感じ。なんにしても自分が戦いの話は好きではない、ということを再確認した。
「桃山ビートライブ」に比べ、史実を追った地に足のついた歴史読み物となった感。一方、それぞれ日本、宋、高麗の血の出自を持つ三人の主人公の掘り下げ方に不足を感じ、結局「読み物」で終わってしまった感が強い。元寇という、大国の侵略という事件に巻き込まれた人々の姿を描くなら三人は縁もゆかりもないほうがよかったし、幼馴染の三人の姿を描くのが目的なら、もう少しそれぞれの人間を掘り下げ、深く書くべき。おもしろくはあったが、この先、この作家はどこを目指すのか行き先が見えない。
情け容赦無く人が死ぬ。思い入れも、それぞれが背負った事情も関係無く人が死ぬ。惨たらしく、無意味に人が死ぬ。そんな時代がこの国にもあって、今もどこかで必ず絶えぬ戦禍がある。
泥臭い人間模様がとてもよかった。正義も悪もない、時代に生きた名もない人たちの息吹が聞こえてくるようでした。「桃山ビートドライブ」は正直いまいちかな、と思っていたのですが、一作で一気に腕を伸ばした気がします。今後が楽しみな作家になりました。
読み応え十分にありました。二度の蒙古襲来のあった鎌倉時代、運命に翻弄されながらも懸命に生きる二郎、宗三郎と麗花の幼なじみたち。日本軍と蒙古軍の激しい戦闘描写は迫力ありました。
とても読み応えのある作品でした。かの有名な元寇に巻き込まれた幼馴染三人が、悲しいぐらいに引き裂かれて行く様や、逃れられない戦。敬愛する人を死地に見捨てていかなければならない状況。この手で人を殺すということ。すべてがもどかしくて切なくて、なんでこうなるんだろうと何度も思いました。/人の死や、人を殺すということがとてもリアルに描かれていて、いつ誰が死ぬかわからない状況というのがとても怖かったです。/どこまでも終わりがなく、どこまでもすれ違う。それだけに、最後の台詞は深く心に沁みました。次回作も是非読みたい。
ちょっと突拍子もない・・・というか、思ったより歴史モノじゃなくて残念^^;自分で勝手に思い込んでたんですが。よく作りこんであると思いますよ。おりしも似たような時代のお芝居を見た後だったので創造しやすかった。別の作品も読んでみたい。
元冦の頃の話ということに興味を持ち、手にとりました。とても読み応えのあるストーリーでよかったです!続きが気になって途中で読むのを止められず一気読みしちゃいました。
前作「桃山ビート・トライブ」と比べると史実的描写が多く、エンタメ性がおとなしめかな。その分、読みにくいと感じるかも。しかし、まさに圧巻です。一つの戦に翻弄された3人の若者の生き様が軸になっています。戦がもたらした数多くの犠牲、不条理のうえに、今の私たちの生活があるんだなぁと改めて思いました。宗三郎がどうなったのか、それが気になって仕方がありません。宗三郎のことだから、きっとどこかで生き延びてるに違いないと思いますが。
日本、高麗、宋と出自の異なる3人の少年少女。自然豊かな壱岐で出会った3人は、元寇という嵐に翻弄されながらも逞しく成長してゆく。この著者の作品は初めてであったが、心理及び情景の描写がうまく、日本海を股にかけたスケールの大きい舞台であっても、自然と情景が浮かんできた。さまざまな戦ものを読んできたが、ここまでの凄惨さは初めて。体温のある登場人物が次々と死んでいく、これが戦の現実か。
ネオ時代小説作家と呼ばれる書き手の作品をいろいろ読んでいるが、これはずば抜けた出来。 未曽有の国難「元寇」を、中央政府からではなく地元住民の目線で描いたのも新鮮だし、戦乱という嵐にもまれながらも前を見据えて生き抜こうとする若者たちの健気な姿に感動せずにはいられない。 読後、タイトルの「青嵐」という文字が「希望」に見えた。
教科書では数行で通り過ぎた「元寇」がこんなに面白い物語になるとは!戦の場面が多く血腥い記述も多々あるが後味は悪くない。二郎が宗三郎が麗花がどうなったのか知りたい欲求が強くてぐんぐん読むスピードが上がっていった。この作者の他の作品もぜひ読んでみたい!
前作も躍動感があって良かったけど、今回もスピード感があってとても読みやすく、また読み応えがありました。学校の授業や教科書ではほとんど省みられない、対馬・壱岐の悲しさがしっかりと伝わってきたように思いました。最後は二郎と麗花が再会することで、新しい未来への希望が垣間見え、清々しい読後感が持てました。
冒険小説のかぐわしさ芬芬の清新な時代小説。書き下ろし文庫の時代小説の流行とは別に壮大で迫力のある単行本時代小説の流れが生まれています。
★★★読みごたえのある大作。いい意味で裏切られた。幼なじみ麗花、二郎、宗三郎を通して、元寇の時代の高麗、宋、鎌倉幕府が描かれる。ラストシーンが印象的。
元寇の話。日本史で習ったときは、「ふーん」としか思わなかった。しかし考えてみれば、日本にとって歴史上最大の危機の1つ。神風が吹かなければ、今頃日本はどうなっていたか。小説は太平洋戦争のイメージを重ねながら展開する。凄惨な戦争ものでもあり、ある種の青春小説でもある。ぐいぐい読ませる。作者はまだ30歳の女性。これからが楽しみ。
この作品も音楽のリズム、音楽に込められた思いが伝わってくる。そして、元寇という歴史の渦に翻弄されつつも、それぞれに生き延びようとする登場人物たちの姿もイキイキとしていて魅力的だった。
非常に骨太な歴史小説で面白いです。教科書では「元寇」の数行で書かれてしまったものが、西国の武士、幕府、元軍とさまざまな視点で丁寧に書かれ、興味深かったです。
歴史に関しては、とても弱いのだけれども、とてもおもしろく読む。スピード感のある文章でどんどん惹き付けられる。前作もすきだったけど、この作品もいい。「音楽」に人々が力をもらってく様にぐっとくる。
読みごたえのある大作でした。日本人なら誰でも知っているはずなのにその真実を知る人は意外に少ない、日本史上の大事件・元寇。史実と虚構をうまくとり混ぜながら、3人の主人公が、それぞれの目線でこの出来事を見つめ、懸命に生きていく姿を見事に描ききっていると思います。初めて読んだ作家でしたが、次回作にも大いに期待します。
いつの時代も故郷や国を想い、必死で戦い犠牲になるのは一市民なのです。異国の蛮人の兵に祖国を蹂躙されることを防ぐために命を懸けて戦った日本人の気概は今やいずこ。過酷な戦に翻弄されながら、前向きに生きようとする若者たちの姿を生き生きと描いている。長さを感じさせず一気に読みました。
もぉ~どんどん書いて欲しい!信長でも秀吉でもなく蒙古だよ!?2009年だっつーのに、直江兼続でなくて蒙古だよ!?この着眼にまず1票!ってな感じで、まあ、今までには無い、新風の香りする歴史時代小説だった。
歴史の行く方は判っているけれど、その中でこの3人がどう生きていくのか、気になって一気読みしてしまいました。 そして彼らの事以外、いくつもの戦い、登場人物も多い割にそれぞれの思いや生き方がしっかりと描かれているので混乱もなく、物語に引き込まれまれたと言えましょう。 故郷や仲間を思う感情の強さ、だからこそ懸命な戦いであったのです。 そして生きていくからこその民の強さが重たい話に明るさを与えてくれているのではないでしょうか。そんな所も好きですね。 今後が楽しみな作家となりました。
☆☆☆☆いい感じに進化してるんじゃね?こういう大作っぽいのが合うのか疑問だが、きっと一回は書いてみたかったんだろうね。出来もなかなかのモンだが、作者独特の個性は控えめになった感じ。ところで花和尚好きなのかな?
主人公三人が実に活き活きと生々しく描かれている。戦闘シーンもリアルだ。見てきたかのように。ストーリーといい、キャラクターといい申し分なし。著者が新人と聞き、さらに驚いた。
その戦い、はたして必要だったのか。名もなき民の目から見た戦。「元寇」という、時代の波乱とうねりとに流され翻弄された若者三人の、それぞれの視点からの想い、それぞれの戦い。若者たちのみならず、脇の人間に至るまで、血肉通い、彼らの人生の光芒が描かれてあった。「いちばん強いのは民」という言葉に、いろいろな思いが去来する。戦いの中に生きる民の姿をまざまざと感じさせる、すごい作品でした。
青嵐の譜の
%
感想・レビュー:47件














ナイス!

































