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風花の感想・レビュー(528)
夫と離婚するか。しかし、別れたくない。でも、夫を本当に愛しているのかが分からない。始終主人公の妻のゆりが自分に現状を問いかけている。全体的に陰鬱さが漂っているのに、読みきった後には晴れ晴れとしている。彼女が吹っ切れたわけではない。暗鬱さを晴らす様な大きな出会いや切っ掛けがあったわけでもない。細やかな生活と夫との思い出を糧に生きているのではけしてない。結婚した女性の脆さと強さを垣間見た思い。改めて川上弘美さんの文体が好きだなと感じさせられた。特に真人との会話だがシリアスな場面であるのにぷっと吹き出す。
夫の浮気から離婚を決意するまで、ずいぶんゆっくりしているようだけれど、実際はこんな場合もけっこうあるんだろうな。決意したようで、揺れて、それでも今言わなければと切りだすのゆりの気持ちが切なかった。川上作品は、「センセイの鞄」「これでよろしくて」のイメージが強かったので、ちょっと驚きました。
主人公のゆりの考えるスピードや切り替え方に共感は出来ないけど、夫に不倫を打ち明けられたら案外こんなものなのかもしれない。
失って気がつく大切なものって周りには溢れているんだなあと思わされた。
のゆりたちみたいなすれ違いが起きないためにも、毎日を丁寧に重ねていかなければと思う。
読み始めは主人公にイライラ。でも夫婦関係に生じた違和感を見過ごさずに向き合ったからこそ得られた自己肯定感と決断が興味深かった。夫婦のどちらかが、あるいは両方が変われば、夫婦関係そのものも変化するのだと感じた。
借りて読めずに返したのを何度繰り返したのだろう。癒し系(この言葉を駆逐しろと言っていたのは誰だっけ)とも不思議系ともてんねんともいうようなのゆりが、変化するするさまが興味深い、かな。
本気の恋愛をしてしまったダンナサン卓ちゃんと、おとなしくてゆらゆらしている感じののゆり。のゆりにいらいらさせられるけど、まわりに出てくる女性たちはかなりすっぱりしていてよく呑んでよく食べる^^。それにしても・・・ちゃんと気持ちを話したり、ちゃんと怒ったりちゃんと泣いたり、って難しいんだなあ。いろいろ考えさせられてしんみり。このふたりはどうするのかなあ。
悪くないとおもう。ところどころひらがなや読点が効果的。変化、という自然にも思えることを、力強く丁寧に、ほんのりやさしく描いているように思いました。
何だろう。。始終霞を食べてる気分でした。もそもそした感じ。読み進まない作品でした。。コメント見てるとこういう、ふわっと淡々とした作品を書かれる方なんですね。
久しぶりの川上ワールドを味わう。でも、正直「センセイの鞄」の世界観の方が圧倒的に好感が持てる。 作者自身が離婚に向かう心境をこの作品にそっと滑りこませたのだろうか。 主人公が私の住む姫路に引っ越してきたのは、ちょっとした驚き。また山陽電車を山電(さんでん)とルビをふってあったのは、昔、作者は明石市に住んでらしたことがあるから、よくご存知なのでしょう。
恋愛小説は合わないってわかってるのに、帯に惹かれてトライ。やっぱり無理。挫折。登場人物が何考えてるのかわからなくて隔靴掻痒でイライラ。でもみなさんの感想読んでたら、自分の感性が貧しいんだろうなあとは思ったし、この本面白そう!っと、もう一回トライしてみたくなる。でも多分やっぱり挫折するんだろうなあ。
現実と夢の境い目をふわふわ生きているような女の人を描くのが上手いなあ、と。刺激の強い本は読みたくない時期に、とっくりと読める本。
無色透明で無形なイメージの主人公のゆりが、どんどんと有色有形に変化していく様子が丁寧に描かれていて、強い圧迫感はないのに、沁みるように胸に迫る。はっきりさせたいけど、はっきりさせたくない事も大人になるとあるんだよ、色々とね。
相変わらず作者は恐ろしい人だ。自分の気持ちがよくわからないということは、とても普通のことで、ささいな心のゆれを丁寧に明快に掬っていくどころか、情景描写というか世界の見え方でそれを表現していく手際は本当におそろしい。文芸だなあ。そして文学だなと思いました。
なんとなく寂しくなって、泣きたくなるような話。いつまでもくよくよして、ぼんやり子供みたいだったのゆりが少しずつ主張するようになる。のゆりも卓哉も、互いの時間がすっかり停滞していて、互いの変化にぜんぜん気づかなかったりして。ゆるやかに流れてゆく時間と独特の空気感、川上さんの世界でした。
中途半端な夫婦関係を描いた話。最後の判断は一体どこで決めたのよと主人公のゆりを問い詰めたくなるなあ。瑛二と真人さんはいいけど、卓哉の魅力はわからないなあ。
んー結果として、別れてしまうのは、所詮、その程度の中身でしか無かったと言う気がします。それを綺麗に描こうが、泥沼の展開にしようが、同じ事。 まーちょっと綺麗過ぎるかなぁという感想です。 浮気を知った妻が、他の男と何の関係も持たない所もリアルとは思えませんでした。 何よりも、33歳の女性の割には、かなり幼い感じがしました。小説としては面白いし、それなりに空気感も楽しめましたが、人間はもっとドロドロしたものかと思います。 結婚観の見方によって、見方が変わる小説というのも良く分かる作りです。ま、良作。
のゆりのぼんやりさは、誰かしっかりした男性に依存してのほほんと生きていくために身につけたものか?天然を装った計算高い女か?と穿った見方をしてしまった…。考えるのに時間がかかるタイプなんだね。もう一度読み直そう。
ぼんくら女を書かせたらうますぎる。卓ちゃんがだんだん好きになった。あい変わらず巧みに書かれている。筆が冴えている。『「おいしそうだね」のゆりが声をかけると、男の子は恥ずかしそうにうつむいた。それからすっと顔を上げ、「おいしいねん」と、はきはき答えた。』など、舌を巻く。他者の書いた『風花』の感想を読むと、ときどき、たぶん女性ばかりだが、「苛苛した」とたくさんのひとが、おそらく不満げに書いていた。おどらく苛苛させられる本なんて、当人にとても相性いい気気がするが。
読み始めて、ドキっとした。夫もシステムエンジニア。嫌だなと思いながら、読み進める。
ざっくり言えば、まさに我が家の状況そのもの。大きな違いは私は夫を憎んでいるけど、のゆりは夫を好いている。
あとの夫婦のやり取りは鏡を見ているみたいだった。
でも私はのゆりのような女は嫌い。ズルいと思う。すごく自分を守ろうとして手の内を見せない姿勢も鼻につく。でも男が守ってあげたいって思う女って彼女のようにフワフワしているみたいで、芯がしっかりした女なんだろうなとも思う。
私は逆立ちしてものゆりのようにはなれないけど
一番に思ったのは、独身の時に、読まなくて良かったなぁって。●一番悲しいのは、大好きな人の心が離れてしまうことではなくて、大好きだったはずなのにもう好きじゃないかも、気が付いてしまうこと。●それでも夫婦のどちらかが諦めなければ、夫婦は続いてゆくのだと思いたいのだけど。
いろんなことに無自覚でなくなったときに女の人は自立するものなのかもしれない、と思う。それが幸せかどうかはともかく。しっかり向き合って来なかった夫婦の物語の最後で、のゆりが赤信号を渡り切ったあの時に初めて相手にちゃんと焦点が合ったみたいに感じた。鮮やか。
川上弘美はやっぱりいいなぁ…。共感できない主人公なのにその気持ちが手に取るようにわかってしまって、一緒に立ちつくしているような感じで読んだ。とりとめがないようでいて何かストンと腑に落ちてしまうのがさすがだ。
何かを決断するにはその人なりのスピードがあるんだよね・・・ということ優しく思い知らせてくれる。決断するまでの過程も、行動も必要な時間なんだなって。
何と言うか・・・、まあ、自立出来てないとか、甘えているとか言えるのだけど・・・。川上さんの場合、なんか、全体的にフワフワなのだよね。そこが、妙に心地よい♪
読み始めは妻の主体性のなさにイライラし、これだから専業主婦は!もうっ!なんて、よくありがちな主婦叩きモードに入ってしまったが、読み進めていくうちにすっかり川上ワールドに魅了されてしまった。
結婚生活と夫婦間のやり取りは、奥が深いなぁと。正解もないけれど、やっぱり自分らしく前を向いて居る事って大切なのかもなぁと思った。人との距離間とか、永遠のテーマだなぁ。川上弘美さんの作品は、やはり落ち着いて読めるので、好きだ。
風花の
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感想・レビュー:145件















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