あなたには帰る家がある (集英社文庫)
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あなたには帰る家があるの感想・レビュー(317)
どの登場人物も愚かで痛いけど、ストーリー展開はとても面白い。ラプンツェルの方と同じ団地が舞台で、エレベーターの中でラプンツェルの主人公と真弓が絡むシーンとかちょっと得した気分になった。
よくある不倫恋愛モノなんだけど、登場人物ひとりひとりの行動、考え方が妙にリアルで、「あるある!」ってうなづけるシーンが多かった。ないものねだり、隣の芝生的な主人公の思考にも、「だよね~」と思わず肩を抱いてあげたくなっちゃったくらい。笑 長編だけどあっという間に読めました。
女と言う役割、妻と言う役割、夫と言う役割、皆何処か不満を持ちつつもしょうがないと言いながらやる。そしていつかその不満が相手へと向かう。それが分かってながらも、皆当たり前のように結婚をして子供をつくって家庭へと女は入り、男は仕事に縛られる。誰が悪いわけじゃない。このシステムは誰かを不幸にすることは無いけど決して幸福にもしてくれない。それを何で疑問に思わないのか、何で変えていこうとしないのか一回見直そうよ、って言う文緒さんのメッセージかもしれない。しかし、相変わらずこの人の書く人はリアリティーがあって本気でム
要は見方、捉え方の差、感じ方の違い、立場の相違によって同じひとつの事象(しかし人生上において重要な問題点)で、まったく異なった様相を呈してくることが往々にしてあるー(解説より)十年以上前に発行された作品なので設定にやや古さは感じるものの、普遍的な人間を描く洞察力はさすが。やや転に至るまでが長く感じたが、その分双方の遊び相手が一斉に交いする修羅場シーンはゾクゾクした。なんたるカタルシス。但し一番のお気に入りキャラは葉山夏彦だ。彼は王子慧と被るところがあるが、こういうキャラはひとりいると俄然話がおもしろくなる
さすが山本先生。おもしろかったです。ふつうの幸せそうな家族をずいぶんとドラマチックにするなあと思ったら、無理なく、表題通り帰る家に納めました。まあ~登場人物に共感は出来ませんでしたがね
おもしろかった。ラプンツェル、群青の夜の‥等のような空恐ろしさはなく、平凡な人々が描かれているのだけれど、やはり引き込まれた。 真弓はラプンツェルの主人公の隣人のあの佐藤さんだったのね。隣家では、お互いうかがい知ることの出来ない人生がそれぞれに繰り広げられるのだなぁと当たり前のことだけど思った。
恋愛小説は苦手ですがこれは面白かった。別にどろどろの愛憎劇ではないけど昨今の結婚問題を上手く扱っていると思う。…と思っていたらこの本が出版された年を見てびっくり。是非この人の他の本も読んでみたい。
初山本文緒 もっとドロドロした不倫物かと思っていたらちょっと違った。 綾子の太郎にあてた手紙に 打算でした。 という一文があった。 自分では幸せになるために結婚すると思っていても どこかに打算があったりするのかもしれない。 それにしても出てくる男性がどれもこれもヒドイ。 唯一慎吾くんは男前だと思う。 ポケベルが時代を感じさせてくれる。裕木 奈江を思い出した。
ありがちな夫婦間の問題を題材にした作品って感じがした。秀明と真弓以外は少し常識外れが多い。支部長はお嬢様。茄子田は横柄でデリカシーに欠ける。綾子はよくわかりません。茄子田の両親も喋ったらムカつきそう。一番こいつは・・・と思ったのは森永祐子ですが。自分への苛立ちを人に押し付けただけ。やはり男より女向けの作品。ラストの修羅場はインパクトありました。もう少しエピローグにもインパクト欲しかった。
夫婦って難しいよね・・・ 巧くつづけるには、時々二人で方向を確認しないと。 結構ずれてることに気付く。放っておけば楽だけど、 それでは、結婚自体が続かないから・・・ 【ラク】と【楽しい】が一致しないことのひとつではあるかな、結婚って。 と今日ケンカした私です。 他の方のレビューが秀逸。
先が気になって仕方なく、一気に読んだ。結婚とは、恋愛とは、女とは、男とは…。なんだかいろいろ考えてしまったけれど、この本同様答えは出ない。 山本文緒と江國香織は対照的だ。両者同様に結婚について、恋愛について、書こうとしているのに、山本文緒は内面をすべてさらけ出し、江國香織は表面をさらっとかすめとる。
結婚の意味を考えさせられる作品です。どこかで見たエピソードだと思ったら他の作品とリンクしている箇所があったりして、楽しい発見でした。秀明の「お小遣いが少なすぎる」というセリフは耳が(目が?)痛かったです(笑)
ラストの茄子田の言葉は良かった。 軽く読んでいれば永遠ループだな、って感じだけど、考え出すと、登場人物同様、答えが分からない。でも、丸く?収まって安心。離婚とかやだ。 真弓は相当、ヒデの事が好きなんだろう、と思う。 恋愛小説の枠からはみ出ているので、好きです。
同じ著者の眠れるラプンツェルという作品とリンクしている箇所があって、おぉ!と一人で盛り上がりながら読んでいた。同じ家庭に入っても所詮は他人なんだ、という事実が登場人物たちが口にする「理解できない」という一言に現れている。離婚で全てを終らせなかったのは流石だなーと思った。人のもつ価値観の重大さを痛感した。
『「女はみんな、あんたの旦那みたいな男が好きだよ。(中略)俺みたいなのは、もてねえよ。知ってんだよ。俺は知ってんだよ」』 恋愛小説でままにあることとはいえ、初めと終わりで登場人物の好き嫌いがここまで入れ替わってしまうのも珍しいなあと感じました。
山本文緒の人物描写には毎回感心させられる。秀明の何を考えているか分からない雰囲気。そして茄子田太郎のオヤジ特有のイヤラシさは「いるいる」と膝を打つほどだ。いくら他人の子を実子として認めてくれたからといって、そんなオヤジと何年も結婚生活を続ける綾子の気持ちが分からない。またいくら生活のためだからといって、保険の契約をとるためにそういうオヤジと寝ようと決意する真弓の気持ちも分からない。私も結婚して十年以上になるけど。重要なシーンでポケベルが使われているのが懐かしい。携帯電話だったらどういう展開になっただろう。
隣の芝生は青い…それを再確認させられる作品。視点移動を通じて主要人物同士の評価が見事にまったくバラバラなのが面白い。魅力的な一面が幻滅する部分と同居する…人間なんてそんなものなのかもしれない。「あなたには帰る家がある」が、それは幸せなのだろうか…?ラストシーンの子供達の隠喩も意味深である。 壮絶な毒を持った怪作。必読。
支部長や綾子さんはきれいな人間像として描かれ続けられると思っていたので、途中からの展開は読み進めるのがさらに早くなった。読後感が良いとは言えないけれどおもしろかった。
山本文緒さんの本は恋愛中毒以来・・・かな。良くも悪くも登場人物の誰もが無い物ねだりで自分勝手だなと感じながら読みましたが、それがまたリアルなのかも。色んなコトを人のせいにしながら、自分は悪くない、誰かのためにやってきたのにと。形式と幻想の中で精神的に大人になれない人たち。与えられるコトが当たり前と考えている女性には厳しい内容かも。茄子田家の子供が一番精神的に大人なのかもしれません。
結局みんな無い物ねだり。本当は今いる自分の居場所が一番心地が良く満たされているのに、気付かない、気付けない。山本文緒さんは女性の心理描写がとてもお上手。
結婚ってなんのためにするんだろうか?また謎が深まりました。でも答えの一つは、この本のタイトルなのかな…と思ったり。良くも悪くも帰る家を持つことなんだろうかね、結婚って。一人だと帰らなくっても無問題だものなぁ。しかしめんどくさい。恋愛、結婚ってホントめんどくさい。物語は、読みやすいし、リアルだし、とてもおもしろかったです。
結構読みやすくて一気に読めた。主婦が外で働くということ、男性が外で働くということ...結婚してる男性が魅力的に映るということ、全てがリアルで自分がその立場に立った時のことを考えさせられた。現段階では家を守る立場になりたいと思う、今日この頃です。
こういう本はついつい一気読みしてしまって。読みやすいです。ちょうどいいリアルさ加減。自分に投影して読んでる自分がちょっとバカみたい(笑)面白かったです。
山本文緒の恋愛小説はどうしてこう、人間のやらしい部分を赤裸々に描いてしまうのだろう。 結局みんなないものねだりなんだ。 日本人が幸せでないといわれる理由がよくわかる小説かもしれない。 大事なひとのしんどさとか、その人しかわからないものを思いやってあげる気持ちってとっても難しい、けどとっても大事なものだ。 一度失ってから後悔してももう遅いのだから。
恋愛、結婚、結婚生活は別物。自分の理想を相手に押し付けず、妥協する事も必要・・・としみじみ思った。それに、帰る家がある、そこに家族がいる事だけでも幸せだよなぁ・・・。登場人物皆に長所・短所があって、それがリアルで良かった。
家庭の中での役割とかを考えさせてくれる話。夫にも妻にも至らないところはあるのですねえ。両方の視点から見てるとそう思います。外面のいい人でも一皮めくるとちょっとキちゃってたりするのが怖いし、外面の悪い人が実はいい面を持ってたりするのが深い。
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感想・レビュー:61件














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