王妃の離婚 (集英社文庫)
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王妃の離婚の感想・レビュー(225)
タイトルどおり、フランス王と王妃の離婚を題材にした長編。直木賞も受賞しています。落ちぶれ弁護士のフランソワが小気味よく活躍する様が楽しいです。まさに中世がこんな時代だったのだろうと容易に想像させる。猥雑にして知的な描写が楽しいです。
王様と王妃の離婚劇。購入して冒頭部分読んだ後(ジャンヌの弁護を受け持つことになる少し前ぐらいのところで)、しばらく放置してました。最近歴史物に嵌ったのを機に、再びページをめっくたら、後は一気に読み終えました。ジャンヌさんが愛らしい。
佐藤賢一の魅力は、何よりも人の営みによって「歴史」が織られていくのだと言うスタンスで物語が描かれていること。そして、人の営みとはすなわち「男と女」であると言う・・・あまりにも俗すぎて、悲しくなるほどでありながら、同時に幸せである「人」の姿を描いていることです。 本作でもそう。王と王妃の離婚ですから、そこには政治的な意味合いもあります。 ありますが、それ以上に重要なこととして、まだティーンだった王と王妃の生身の男と女の繋がりこそを焦点に据え、その点については王侯貴族も庶民も同じ、中性の欧州に生きよう
直木賞受賞作、ということで安心(?)して手に取りました。フランス王ルイ12世の妃というトクベツな身分の人の裁判が描かれます。当事のフランスの細かい描写、社会秩序が面白い。……のだけれど、なんとなくシモネタで、文学的だとか野性的だとかいうよりも、昼ドラっぽかった。昼ドラは、つまらないという意味ではないです。
切っても切れない男と女の関係について、離婚裁判という一風変わった題材を通して描いた作品です。男女関係における男の傲慢さや身勝手さ、女の情の深さ、または未練がましさといった負の感情を中心に据えながらも、過去から繋がっていく未来、ひいては人生そのものを肯定し、読後感が悪くならないよう希望を示して結ばれた構成は実に見事でした。
中世の歴史が好きで読んでみた。絵画や歴史本や伝承でしかしらない世界が身近に思えた。喜怒哀楽や人間模様が面白かった。王妃もひとりの女性なんだなということ、好感もてました
【再読】 ルイ12世とジャンヌ王妃の離婚裁判を描いた小説。佐藤さんの硬さと機知と猥雑さが程良く混じっていて、佐藤作品で一番好きな作品です。何より、敵陣営を論破していく法廷モノが好きなのだからめり込むのは必至。理ばかりでドキドキハラハラするのではなく、孤立無援の王妃が矜持を捨てず法律の本を読んだり、それを見て怒りを覚えるフランソワがいたり情の部分でキュンキュンしました。王妃が可愛いよぉ。 そして、史実的に王妃と国王の愛人は決して仲が悪くなかった気がする……。どうしょうもない男にかかわった連帯感のなせる技?
面白かった。中世フランスを舞台にした薀蓄の山、痛快な逆転劇、失われた愛と青春を恋々と振り返り続ける男。一度折れた人が立ち上がる様は熱い。しかししてとびきり下品で下世話。文体が暴力的なほど磊落で、好きな人にはたまらないがそうでないとつらいだろうなあ。
面白かった。フランス王妃の離婚裁判を巡る一弁護士の奮闘劇。中世西欧世界の常として法廷が教会権力と世俗の王権(を巡る政治力学)の狭間で揺らぐ様がダイナミックに描かれている。マギステル・ミシェルよりもマギステル・フランソワの方が好きだなぁ。
今まで読んだ佐藤作品の中でも出色の作品。物語の絵になる感じも、ダイナミックさも、一番すごかった。あとジャンヌ王妃が健気でかわいい。佐藤作品のヒロインって女性からすると鼻に付くタイプが多いんだけど、ジャンヌ王妃はイイ!
佐藤賢一さんの著作では直木賞受賞作ということもあって一際話題になっているようにも思う。男が「本当に」愛してやまない「女のそれ」とは何か、この部分のくだりはとても良かった。
フランス国王とその王妃の婚姻無効取り消しについての話。なんとしても取り消したい国王と、それをさせたくない王妃。そんな王妃を弁護する田舎弁護士。田舎弁護士フランソワの視点で語られるんですが、飄々と法廷(この場合は教会)で対立陣営を論破する様は痛快。オーエンの死が無駄すぎてかわいそすぎる。文章的には、多少読みづらさを感じた。一つ一つの文章が長いためと思われる。
大好きなフリーマントルのチャーリーシリーズのロートルでポンコツでうだつの上がらない窓際族のチャーリーのように小業やら大業やら知恵とチャンスを駆使してくれる中年弁護士フランソワ!滅法面白かった
実は最初のほう、勢いに乗れず、2回挫折して、3回目で最後まで読みとおしました。法廷サスペンスって、ドキドキしますね。最後のほうに「そーだったんか~い」ってのがいくつかありました。1回目はストーリー重視で読んじゃったけど、2回目は細部や情勢をもう少し丁寧に読んでみたいです。
面白かったー。切れ者弁護士が原告側をやり込めて行く様は痛快でした。王や王妃も法廷に出るとか、ラテン語での裁判とか、キリスト教の考え方とか、いろいろ勉強にもなりました。が全編エロっちい!処女検査とか悪趣味すぐるっいやだー!20禁くらいでもいいのでは…図書館に普通に置いてあったけどさ
インテリは権力に屈してはならない。意味がなくとも常に逆らわねばならない。裁判の様子はまさに痛快!かっこよすぎます。愛とは、結婚とは、男とは、女とは、この作品に書かれている答えはどれも興味深いものばかりでした。
中世ヨーロッパの雰囲気を味わえながらも、物語としても十分に面白い作品でした。小説はエンターテイメントであると思い出させてくれるような作品。
法廷×歴史 そして愛。王妃かわいい!!…愛というのは男と女が抜き身で向き合う大変な出来事なのだ。それができない王様は不幸だと感じた。(まあそんな思いをしなくて済んで幸せとも考えられるが)
原告は仏王、被告はその王妃という前代未聞の離婚裁判において、圧倒的不利な状況下で立ち上がる中年弁護士フランソワが明快な論理で親王派の検事を斬り捨てる痛快さが堪らない。愛されないが故に、愛するが故に結婚に囚われる女心が切なく、だからこそ、縛られることのない愛によって救われる大団円が素晴らしく、過去を乗り越え、自分を取り戻したフランソワが得たのは自信と名声とそれよりもっと大切な愛の結晶というのが泣かせる。歴史小説の枠組みを軽々と飛び越え、キャラクタ、蘊蓄、ストーリィの三拍子が揃った傑作西洋歴史法廷娯楽小説。
中世フランスを舞台にした離婚裁判をめぐる法廷活劇。少々古い感じもあったが、それも中世に合っているように思えた。よくできたお芝居を観るように楽しく読めた。
法廷モノ。フランス国王夫婦の離婚訴訟。争点は、夫婦間の下世話な私生活。神聖で卑猥な民衆大注目の法廷劇。かつて不当な国家権力に屈する体験を持つ主人公が圧倒的不利な被告(王妃)の弁護士に満を持して名乗り上げる。原告(国王)の絶対的権力にも恐れを見せず、巧みな弁論を駆使して国王を追い詰める主人公の憎いほどの堂々たる姿に痺れます。また、中世ヨーロッパは、皆が国家や教会の権力に虐げらた暗黒時代という先入観があったので、主人公の活躍に熱狂し、外野から盛り上げる民衆の陽気さもまた痛快でした。
かなり久々に再読。歴史推理モノ的な印象が以前は強かったけど、改めて読んでみると宗教に基づいた倫理観問題であったりフェミニズムであったり色々な要素が含まれているのだなあと。きっと読む年代によって色々と感じる部分は変わってくる作品なんだろう。チェーザレ・ボルジアの名前も出てくるので歴史を横軸で見るキッカケとしてもいいかもしれない。猥雑で不衛生そうな当時のヨーロッパの描写はやっぱりこの人うまいなあ。こういう雰囲気をかける作家がもっと出てきて欲しい。おそらく今流行っている一発屋の作家にはムリだろうなあ。
大満足。面白かったーー!!中世フランス、王ルイ12世と王妃ジャンヌの離婚裁判におけるあまりの不正に、ある弁護士が立ち上がる。権力に堂々と立ち向かう姿は痛快、証拠と論理を緻密に積み重ねていく様は圧巻、登場人物それぞれの心理には共感・感動・涙。読後感は清々しくて、深い感動が残る。私にとってはこれは青春小説でした。主人公の言葉通り、"失った青春"を自分の手で取り戻す青春物だと思います。でも、どうしたって取り戻せないものもあるんだよね。そこがリアル。まさに『小説』の面白さがギュッと詰まってます。
これは久しぶりの大ヒット。弁護を引きうけてからの怒涛の法廷闘争はグイグイ読ませます。読み終わってすぐに佐藤賢一の次は何を読もうかなとわくわくさせられました。。
面白くならないわけがない、というあらすじだったので期待して読んだのですが、確かに面白い小説ではあったのですが、期待ほどでもなかった。全編これ興奮要素のはずなのになんだろうこの盛り上がらなかった感じ……。物語の根っこにあるフランソワ&べリンダの愛にいまいち乗り切れなかったせいかもしれない。
教会や宗教裁判について、色々と勉強になり面白かったです。魔女裁判などおどろおどろしいイメージがある宗教裁判が、実は離婚裁判のような世俗的な事柄を扱っていたことに驚きました。中世において「カトリックは離婚出来ない」というのは、ほとんど題目に過ぎなかったのですね。しかし、これは他の人も書いているように法廷劇を舞台にした、男女の情愛を描いた作品ですね。
恋がしたいフェス『切ない恋』編10:先ず無くてもいいんですが、予備知識フランスの歴史:カール大帝の第三子ルートヴィッヒ1世:ルイ1世の子であるシャルル2世が843年西フランク王国成立~カロリング朝~カペー朝ヴャロア=オルレアン家1498年-1515年の17年間王位に在位するのが、今回のルイ12世:ヴァロワ朝第8代フランス王。ルイ11世(第6代王)の娘ジャンヌと王命により結婚したルイ12世はブルターニュに対する野心から、時のローマ教皇アレクサンデル6世に頼み込んでジャンヌとの結婚を無効にし、シャルル8世 続
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