すきまのおともだちたち (集英社文庫)
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すきまのおともだちたちの感想・レビュー(330)
作品にはテーマがあって然るべきだ。この表現は何かのメタファーに違いない。その様な作品の読み方に毒されすぎてしまった自分に気付かされたのは、天蓋付きのベッドの上で優雅に寝ている犬を見て現実的な言葉を発してしまった「私」をたしなめるように言った「女の子」の言葉。「ごめんなさいね。このひと、悪意はないのよ。ただちょっと風変わりで、物事をあるがままには受け入れられない性質なの」。この瞬間、心がスッと軽くなった気がした。本棚の奥底にしまい込んである「詩とメルヘン」を久しぶりに読んでみようと思いました。
あの世界を「すきま」と称して「すとんと落ちる」感覚とするもの。誰もが、もしかしたら経験するかも知れないもの。旅は迷子で、忘却とか、死ぬことと同じなら、旅から家に帰るのはふたたび生まれるということなのでしょうか
江國香織を読もうと思ったきっかけは授業から。模擬授業の課題だった彼女の本を読んでみようと思った。言い回しが独特。世界観がすてき。不思議な出会いと、その不思議なことがキラキラ輝いているように想像できる。主人公の新聞記者と、女の子とお皿。最初、お皿ってなんだ?って思ったけど、お皿はお皿。しゃべる。動く。でもお皿であることに誇りを持ってる(笑)途中出てくる風呂敷とか、ハーモニカとか、サーカスとか、何か懐かしい気持ちにもなるような。女の子とお皿との出会いは突然で、別れも突然で、でも何度でも会う。会えると言うのでは
江國香織の世界観にはまりました!こみねゆらの絵がとっても可愛くて、『おさんぽ』の絵本とあわせて、ぎゅ~っと抱きしめたくなりました。人生のすきまに、ふとした拍子ですべり落ちてしまう主人公の不思議な体験を、私も感じてみたいです。
なんとなく再読。江國香織のすごさは、その独特の世界観をこんなにも短く、ファンタジー的な作品でも確立してしまうところだなぁ、と思う。おんなのこの最後の言葉が本当にステキだ。「あなたはいまここにいるけれど、あたしは、たとえばミス郵便局にもう会えない。ミセス緑の靴にも」「過去の思い出って淋しいのね。それに悲しい。じれったくもあるし、絶望的でもある」
読み終えて優しい気持ちになりました。お客をもてなす。私も女の子みたいにできたらな。女の子とお皿と私3人の不思議な関係。なんだか羨ましくなりました。
絵本みたいにすらすら読めるし、ですます調の語りがやさしくて、最初から最後まで穏やかな気持ちで読めた。すきまの世界がとてもファンタスティック!
シンプルさがすべて。だって小さいおんなのこだもん。お皿だって運転は得意だけど、きちんとお皿として使ってくれなきゃ!さびれた映画館に暮らす兄弟と犬がおきにいり。きちんと現実をまっすぐうけとめて、シンプルに、生きていくことがたいせつなのね。おんなのこたちの世界は不変なのに、こっちばかり歳をとっていくのはちょっとさみしいけどね。
ふんわりファンタジーだったらどうしようと、軽く怯えつつ読んでいたけど、そこはさすが江國氏。主人公が“すきま”と呼ぶ確固たる世界は、住人の性格も確固たるもので、『どうしてじっとしているのですかって?あたしはお皿なのよ。侮辱にもほどがあるわ。』と、お皿が自らの存在意義を主張する。その世界での主人公は、確固たる“旅人”だ。人は成長し老いていく中で役割や立場などが変化していくと考えると、たまにそういう確固たる者になれるのは、ちょっと羨ましい。『旅人には、お風呂がいちばんのご馳走なんでしょう?』なんていいなぁ。
「おんなのこっていうのはね」「お客さまっていうのは」と彼女たちが自信たっぷりにいってみせるのは外国の話のようでとても素敵だし、リズムもいい。おんなのこが手にした、もう戻ることのできない過去の思い出が切ない。
小さなおんなのことお皿が暮らすのは、小さくて可愛らしく、少しだけ寂しい、ないもの強請りをしない人たちが暮らす世界。私は変化してゆくのに、彼女は変わらずそこにいて、変わらぬ友情が続いています。おんなのこの大人びた行動と、時折見せる子供らしさに笑顔になりました。お皿は、今でいうツンデレですね(笑)素直じゃなかったり、感情が高ぶって割れてしまう彼女が可愛いのです。
もらったので読みました。こんなほんわかした感じのは久しぶり。“おんなのこ”の、すごくしっかりしている+まだ子供、のバランスが可愛いかった!“すきま”ってところが良い!
江國さんの世界は すっとは入れない。ちょっと時間がかかる。(いつも タイトルに惹かれて 本を手にする) 何となく心に残る本かも。読んでる間は 彼らの住む世界に 私もどっぷり暮らしていた。
良い世界観。不思議で綺麗な物語だった。女の子が旅の歌を口ずさむシーンが印象的。あの歌詞が良かった。解説の東直子さんのこの小説の解釈の仕方になるほどっと思った。年を重ねてからもう一度読みたい小説。
可愛い絵と詩的な文章。それこそ絵本のような世界観は素敵だなと思うし、この空気を好きなひとはたくさんいるだろうなとも思う。年を重ねない「おともだち」との、年を重ねていく主人公ののんびりとした交流。なんだかふわふわきらきら、小さい頃に見た夢の中のような話だった。よく出来た可愛いものがたり。正直さほど好みな作品じゃないんだけど、特にお皿が可愛かったかな。
うんっと うんっと かわいい おとぎ話。 かわいい かわいい こみねゆらさんの絵と、 きらっきらの文字たちが つむぐその世界は ほんとうにすてきでした。
10歳前後の女の子(このお話では9歳の子が出てくる)特有の、しっかりした感じと、何でもこうと決めかかってる高慢さが、なんともかわいらしい。話は長めですが、これこそ童話といった物語でした。
すっぽりとすきまに落ちて「女の子」に会ってみたいな。きっとそこは少しだけ寂しく、でも、なぜか懐かしい気配がする世界なんじゃないかしら。
話が可愛くて引き込まれて、すぐに読み切ってしまいましたが…、もっとゆっくり読めばよかったかな。あの雰囲気が気に入ったので、もったいないような気もします。「おさんぽ」も読んでみようと思います。
『おさんぽ』の続きのお話が読みたくて、借りてきました。こちらは、長いお話です。相変わらずナマイキな感じの「女の子」と「お皿」を、新たな主人公の女性から見つめる物語。すきまに落ちた感覚、なんとな~くわかるな。
すきまのおともだちたちの
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