第三の時効 (集英社文庫)
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第三の時効の感想・レビュー(973)
第一線の刑事達を主役にした短編6本。濃密なキャラクター設定、人間ドラマがあり、ミステリー要素あり、どんでん返しあり、と楽しめてやっぱり横山氏は素晴らしいと思うばかり。警察内部で他の班を出し抜こうとしたり、部下に気を使ったり…というリアルな人間関係の描写も見事。どれもよかったが表題作の「第三の時効」が印象的。巧妙。まさか!やられた!最初は癖がある男達に歩み寄れなかったが、読み終わる頃には骨太な男達の生き様がかっこいいと感じるまでに。
F県警、捜査第一課強行犯捜査班の物語短編集、 1課班長 朽木(理詰め型)課のエース班 2課班長 楠見(搦手、謀略型、元公安刑事) 3課班長 村瀬(ひらめき、天才型) そしてそれらをまとめる課長田畑 それぞれの班長の個性がはっきりでていて面白い お互い競い合い、食い合って事件を取り合っているとも思える話の人間関係の中に時折りみせる連携や通じあっているような熱いおっさんの男くささが イイ、黙って熱いのは琴線に触れる この短編集の中の一編をミステリのアンソロジーで読んで「横山秀夫」を読んでみようと思った。この本
ドライでギスギスして暗い。なのにちゃんと血が通ってて体温を感じる。簡潔な事実の描写が、たまらなく登場人物を深く描いてることに気づいてびっくり。こういうの大好き。県警に勤める友達がこれを読んだらどんな反応するかな。「こんな人いてるわぁ~」か「ないない」か。前者だといいなぁ。
横山秀夫は「震度0」「クライマーズハイ」「半落ち」「動機」と読んで、どれにも引き込まれたけど、この短編集にはそんなに引き込まれなかった。面白くなかったわけではない。面白かったんだけど、他の著書の方が揺さぶられたかな。インターラーブラリーローンで、テキサス大学から借りて来て読みました。感謝。
F県警の強行犯の3つの班の男の競争社会の短編集。それぞれの班長のキャラも立ってるし、部下も同じく。警察内部の事なんて全く知らないのに、読みやすいし、わかりやすい。横山秀夫のすごいとこだね。タイトルに"密室"とか"アリバイ"とか書かれているけど、例のごとく大掛かりなトリックなどない。むしろ例のごとく地味。しかし、例のごとくどれもこれもしっかりと作り込まれたプロットで、例のごとく最後まで引きつけておいて、例のごとく見事な着地。安定感ったら半端ないね。朽木のようになりたいが、矢代のキャラに共感を覚えた。
三つの班がしのぎを削るF県警強行犯係の活躍を描いた連作短編集。/シリアスで重厚な人間ドラマに読者の目を引きつけつつ、それを隠れ蓑に伏線を張り巡らし、結末でどんでん返しを決める――といった手法は、連城三紀彦を彷彿させる。とりわけ表題作と「密室の抜け穴」が鮮やか。“時効”や“密室”というテーマに基づいて読者に提示される事件の見掛け上の構図を結末で反転させ、それまでの物語を全く違った意味合いに書き換える手際が見事です。また、タイプの異なる三人の天才型班長の三つ巴――という設定が熱く、リーダビリティも高い。傑作。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 01/25
初めて横山秀夫さんの作品を読みました!それぞれの班のキャラがしっかりしていて読みやすかったです。わたしが個人的に好きなのは一班の朽木さんかな~
冒頭の数行を読んで「ミタさん」を連想したのは私だけじゃないはず…(笑)F県警捜査第一課の個性ある面々が全力で犯人にぶつかっていく、とりわけタイプの違う3人の班長の存在が強烈で熱い!中でも青鬼と恐れられながらも優しさも(ちょっとw)あり、過去の傷を背負い続けている朽木班長が素敵でした♪警察内部の汚い所もきちんと描かれているのに不快さは全くなかったです。短編なのにこの完成度は凄いな〜
横山秀夫が文字通りの刑事を書いて面白くならない筈がない、という予想を遥かに上回る素晴らしい作品集。F県警の強行犯係の3人の班長にスポットを当て、類型的ともキャラ造形から、それだけに留まらない脱線やふとした拍子に表出する激情、時に見せる思い遣りなど、表面上は窺い知れない心の機微も描き、人間味を与えている。また、各事件のクオリティも全てが傑作級とどこを取っても、瑕疵の見当たらない稀有な一冊。僕は楠見も好きだよ。
短編6編。どれも読みごたえあり!情念・執念・嫉妬の塊のような各班の刑事たちがせめぎ合う。表題作「第三の時効」と「密室の抜け穴」は特に秀逸だと思う。笑うことを止めた刑事の過去を描く「沈黙のアリバイ」もはらはらする。さすが横山さんです!今度は何を読もうかな。
数字繋がり。横山さん初読み。連作短編集。県警第一課の非日常的な日常を追う。殺伐とした太陽に吠えろといった雰囲気。三人のタイプの違う天才班長を抱えた課長の悲哀?までも感じられ、人物のキャラがしっかり立っている。事件そのものもバラエティに富み、その都度違うパターンで驚かせてくれる。決して堅過ぎる文章ではなく、ずんずん読みやすい。三人の班長も班員も、それぞれドラマを背負いながら、そこはかとなく優しさをにじませせる。願わくば伴内さんの勇退まで読んでみたかった。良作。
警察小説というと警察の内部好きでないと面白くないというイメージだったが、これは警察話・ミステリー要素・人間模様といろんな要素がバランスよく織り込まれており、ちょうど良い長さの短編集で面白かった。「第三の時効」が特に面白かった。
短編の刑事ものです。一つ一つに深みのある物語と刑事たち。初めは図書館で借りて読みましたがあまりにも面白くて購入しました。横山作品で一番好きです。
F県警強行捜査一課に属する三つの班を描いた警察小説の連作短編集。いやー、おっもしろーい。捜査への執着心/内部の覇権争いが狂気じみた域にまで達しているキャラ濃い面々がたくさん出てきて、これがいちいち格好いい。人間としては欠陥だらけなんだけど、ここまで仕事に人生賭けてみたいという憧れが…。それぞれ短篇としての完成度が異様に高く、とことん巧いなこの作家。トラウマが理由で軽いキャラになった八代の口調は若干無理があったけど。シリーズ化もいいけど、このキャラクターたちで長編読んでみたいです。
今回はF県警の強行犯が主役の面々。おもっきり刑事ものです。県警捜査一課の面々がそれぞれ個性的。不幸な交通事故以来一度も笑わなくなった一班の班長朽木、冷徹な仕事ぶりで部下からも嫌われる公安あがりの二班の班長楠見、動物的な感を重視し鋭い直感で事件を解決へ導くたたき上げの三班の班長村瀬、驚異の解決率を誇るこの面々をコントロールしようと苦心する一課課長の田畑。読み終えてそのどれものタイトルが言い得て妙だなぁと。どれもほんと面白いんだけど、あえてあげるなら「囚人のジレンマ」が好きかな。
密度の濃い短編集だった。捜査一課強行班の係長3人のキャラが濃くて良かった。これシリーズ化してほしいなー。
何度目かの再読だけどこちらに登録するのは初めて。『相棒』10-1ショック払拭を狙って読み始めたのにいきなり裁判で自白否定により彷彿。気を取り直して読み続けるもドラマの方が先見でその印象が強くて楠見班長の扱いの差にちょっと違和感が。ってか原作キャラ酷すぎ。ある意味オイシイのだけど…腐的に(苦笑)以下自主規制。
再読。強行犯捜査係のくせ者刑事達が活躍する短編集。笑わない一班朽木、冷血非情な二班楠見、天才的な直感力の三班村瀬。非常に個性的な面々で、短編とは思えないほどの読みごたえ。表題作の時効をめぐる攻防、三つの事件が複雑に絡み合う「囚人のジレンマ」などが特に好きでした。内部の覇権争い、事件もしくは己自身と向き合う刑事の苦悩を描いた本作。面白いとしか言いようがない!!
各登場人物の個性と背景、そして事件のプロットの緻密さ。この人は本当にうまい!怒濤のような事件の流れと緊迫した人間関係で手に汗を握りつつ、男たちの決して口には出さない強い意思に胸を掴まれる。傑作。
短編集なのに一話ごとの完成度が異常だった。どの話も同じネタで1冊書いても問題ないものばかり。特に表題でもある「第三の時効」は、どうせよくある時効トリックだろうと思ったら大間違い。65ページであそこまでのどんでん返しが掛けるとは…
三人の班長が放つ個性が短編という中でも読みごたえがある作品ばかりで、次はどうなるのかと言う興味からすらすら読めました。田畑課長の常勝軍団を率いるからこその苦悩は印象深いです。
横山作品は長編しか読んだことがなかったけれど、短編にも唸らされた。F県警強行班捜査一班の朽木、二班の楠見、三班の村瀬。それぞれ強烈な個性を持ってしのぎを削っており、彼らを頂く部下の刑事たちの緊張感が全編通して波動のように伝わってくる。どの章も事件の経過や結末だけでなく、刑事たちの心情が描きこまれており、読み応えがあった。短編集なのに読み始めたら止まらなかった。
おもしろかった。警察モノは少し苦手だけど、横山秀夫さんのはサクサク読めてしまうから不思議。登場する刑事達はみんな男らしくてカッコいい。さりげなく同僚に手柄を譲る様子なんかが何とも言えないです。それぞれもう少し読みたいっ!と思うところで終わらせるのも流石だな~と思ってしまいました。
再読。警察小説を擬態した“名探偵”小説。F県警強行犯の3人の班長―“青鬼”朽木、“冷血”楠見、“天才”村瀬。彼らが対峙するのは事件と犯人だけではない。己のプライドの為に他の班長と熾烈な手柄の取り合いを展開する。朽木は理詰めで、楠見は罠で、村瀬は閃きで―。各編の本格ミステリとして完成度もさることながら、この“名探偵”たちの“闘争”が作品の緊張感を高め、引き締まったものにしている。ベスト(というか好み)は「ペルソナの微笑」。ただ、出てくる女が揃いも揃って“淫売”なのはどうにかならなかったのか(苦笑)
本書を読み終わっての最初の感想は「すごい作品に出会えた。」です。一癖も二癖もある県警の捜査第一課の面々の心情を細部までリアルに描き出し、類い稀なストーリーテリングで読ませる。それらの根底を支えているのが、緻密に練り上げられ美しさすら感じさせるプロット。凄すぎです。
三人の班長が個性が強くて、面白かったです。その部下達もキャラが濃い。特に森と矢先…この2人が今後どうなるか気になりました。
やっぱり面白い。少々ひねくれたキャラたちもとても魅力的で、それだけでも読んでいて楽しい。それぞれが短編だが舞台は同じなので、視点を変えたひとつの物語を読んでいる感じ。楠見班長の過去が気になる。
3人の主人公それぞれの個性が強烈。 短編集だからサクサク読める。そしてそれぞれ独立していながら、どこか繋がっていて一遍の長編ともいえる。
文句なしの傑作。「クライマーズハイ」に続き横山秀夫は二作目だが、本作で彼の力量を思い知ることになった。強烈な覇権争いを演じるF県警強行犯を題材とした警察小説短編集。一つ一つの短編の質が尋常じゃなく高く、どれも長編で通用するレベルに思える。表題作「第三の時効」にはうならされたが、「ペルソナの微笑」も素晴らしい。なんといっても組織の軋轢の中で生まれる緊張感の描写が非常にうまい。状況の描写が細かいため、普段あまり本を読まない人には向かないかもしれないとは思った。読んだ後もしばらくはどっぷり余韻に浸れる一冊です。
あれ?もう解決しちゃったぞ??と思ったら短編集だったのね。と思いきや、舞台は全て同じ。一話完結の連続刑事ドラマみたいな一冊でした。 突出した濃いキャラのせめぎ合いが面白い。が、短編ゆえの“突然の解決”に“物足りなさ”は否めない。 しかし・・・警察組織内部って、ホントにこんななの?独特の世界やなぁ、、、世界が狭いの?
すばらしい警察小説!謎解き部分もそれなりに面白いがなんといってもキャラクターの濃い登場人物がいっぱい。
[★★★★]表題作とペルソナの微笑が秀逸。 中間二つはあまり好みではなかった。 3パターンの刑事モノが楽しめるのは◎ 最後にガツンと来る連作短編ではなかったのは残念なところ。
奇をてらいすぎっていうか、意外な結末にこだわるあまり、リアリティもないしイマイチな印象。それに連戦連勝みたいに言ってるけど、日本の警察、犯罪の検挙率ってそんなに高くないでしょ。
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