理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書)
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理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性を追加
理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性の感想・レビュー(596)
社会,科学,数学,論理学などの合理性,完全性を疑う。
各分野の専門家たちによる討議形式になっていて読みやすい。特に読んでいて疑問に思う事柄を、「学生」という登場人物がそのまま質問してくれているため、思考の流れが良い。
確かに多分野に論が及ぶ分、個々の内容は浅くなってはいる。しかしそれはまた多分野への興味を引くことにもなる。知的な刺激を受け、楽しむことを目的にすると良いと感じる。
他分野は畑違いだと排斥せずに、多視点から物事を考えることの大切さに改めて気づかされる。
投票のパラドックスには驚いた。民主主義の鑑のような手法にも、こんなカラクリがあったなんて知らなかった。これをアロウの不可能性定理と言うのね。囚人のジレンマ、チキンゲーム、ぬきうちテストのパラドックスなどなど、論理は常に矛盾を抱えてしまうのだなあと思った。クーンの唱えたパラダイム変換がまたできればこの行き詰まりも解決できるのかな。科学の話は、相対性理論やシュレディンガーの猫はわかったけれど、所々少し難しかった。
「実はスマリヤンは、大変な不良少年だったため、何度も高校を追放されて、高校の卒業証書は持っていません。大学や大学院を転々としている中で論文を発表したのですが、これが抜群に優秀で、論理学会でも評判になりました。」これは文字通りスマリヤンという方の経歴の箇所だが、「ロマン主義者」的な観点からは、ここが本の核を何か突いてる気がする。ゲーム理論や論理学、物理学などを横断して一つの書で知ることができ、キュレーター的な興味教養深さがある一方、「カント主義者」のようなロールからこの書の限界を見ることも可能だと思う。
完全に民主的な投票の不可能性の話とかトピックとして面白い部分はあったものの全体的にあっさりと話が進んで行くので分かったような分からないような感じの読後感。基本的に論理学の本ですね。
再読。気軽に多数決の問題点や物理学の大枠が読めて好きな本。キャラクターのデフォルメの仕方が面白い。ロマン主義者カッコ良すぎ。でも第三章は「知識」じゃなくて「論理の限界」じゃないかな。
図書館で借りて。対話形式の本は苦手意識がありますが、これは読みやすくて面白かったです。教養本として読む価値あり。第三章は正直、ちょっと??だった。カント主義者の突っ込み好きでした。知性の限界も読みたいです。
私にとって「理性」とは、「感情に流されずに物事を理解し、考え、判断する能力」である。この程度の認識では浮世離れした学者の書籍は、例えが小賢しく感じられトンチンカン(またはアンポンタン)な部分がある。長く生きていれば、世の中「不条理」なことが多く、「無矛盾」は成り立たないと漠然と感じるものである。著者は「理性の限界」は知っていても自身の「感性の限界」は知らないようである。
ディベート形式というより、筆者も後書きで言っているが雑談形式といった方がいい。それくらい、とても気軽に読める本。なので各章あまり深い部分にまでは話が及んでないが、専門外の人間が読むにはこれくらいが丁度いいのかも。第一章の選択の限界の話はうならされる部分があったけど、3章の形式科学の限界はまじめに読む気になれなかった。あらゆる学問の基礎として論理があり、人間は言葉によって世界を認識していることに異論はないけど、その言葉自体が非常に不完全なもので、俺はある意味その部分は諦めているのかも知れないなあと(笑)
自分の専門としてないところの話は面白かったけど、物理のところは少々の違和感。あと、ディベート形式ではないと思う。タイトルの割に、軽い内容だった。まあ新書やしなあ。いろんな分野の話を聞いて、見聞を深めるのにはよかったかな。
社会科学、自然科学、形式科学を主なテーマにして、ディベート形式で分かりやすく書かれている。「囚人のジレンマ」「ぬきうちテストのパラドックス」が面白かった。普段の私はこういう事を考えないから、とても新鮮で、勉強になった。数学、真面目に勉強しておけばよかったなと思う。そうしていれば、もっとこの科学の世界の奥深さを知ることができたのに。登場人物がつい熱くなってテーマから脱線するところに司会者が冷静にツッコむ場面は笑ってしまった。カント主義者のお話はまた別の機会にゆっくり聴きたいものです。
読みやすくて一気に読める。理性の限界をテーマに、いろんな啓蒙書から果物の甘いとこだけ集めたように美味しいところを対話形式で提出、料理した本って感じ。数理哲学や量子力学から科学哲学まで、普通なら何冊もかかるのをエンタメ性でドライブを効かして一冊にまとめるとは、話題になるだけはある。副題の三つとも初心者でも感覚的に理解できるよう書かれているのがありがたいし、何よりこの本を入門により厳密に、幅広く学べるルートが確保されている。向学意欲が湧く本だ
「ゲーデルの哲学」読んで、著者に興味を持ったが題名を見て「そのうちゆっくり」と敬遠していた。実際読んでみるととても分かりやすくて面白い。即日読了して「知性の限界」を購入した。
とにかく、幅広く論理的な思考のあり方、思考実験の例について触れている点では非常に評価できるし、文系・理系問わず読んで欲しい新書である。ただ、作者のバイアスがかなりある(カント主義者の扱い等)ので、そこに惑わされない公平な視点を持ちながら読む必要はある。結論的には「Aでもない、Bでもない、定義不可能」というものが多いので、1つ1つ頭の中で整理しながら読む必要がある。だから、パパっと知識を取り入れたい人には不向きな本かもしれない。
良書。「理性には限界がある」ということを、合理的選択、科学的認識、論理的思考の限界を示すことで明らかにしている。その意味では、「理性」そのものの限界が示されている訳ではない気もするが、「理性的」とされているものの限界を示すことで間接的に理性の限界を示す手法は、かなり功を奏していると思う。シンポジウム形式の記述も、エキセントリックな登場人物(カント主義者!とか)の存在もあって、非常に読み易い。お薦め。
正直、私には難しくてよくわからなかった。もう少し勉強してから、もう一度挑戦したい。あの鋭い会社員ぐらい理解できるといいな。あと、カント主義者の扱いがちょっとひどい気がする^^;
理性の限界というタイトルだが、数的処理だったり量子学的な意味での認識の限界に限定していて、肝心の「理性」について語られていなかった印象。数学的な意味で人間の側の限界=理性の限界なのだろうか?とりあえずゲーテルさんのせいで絶対的な真理、体系なんてねーよ。人間の独断した公理に体系を積み上げるのが限界。ということが分かった。絶望した
理性の限界ではなくて選択の限界と科学の限界と知識(認識?)の限界を各々語ってまとめて理性といっている感じ 著者の専門が哲学、論理学なだけあって結構社会的な方に話がそれる わざとっぽい節があるけど それが文系でも理系でも楽しめる点であり逆に長ったらしく感じる短所でもある それでも新書レベルにしてはどれもある程度の詳しさで書いてあるからわからなくなる事はない 結論、好きな話なら楽しめる 個人的に科学の限界の話はおもしろかった
読みやすい文体で、難解なことが書いてあるので、サラッと読むと内容の理解をしないまま読み進めてしまう。ところどころ振り返りながら読んだが、理解しきれないところもあった。参考図書を読むなりして予備知識をつけてから再読すると理解が深まり発展的に読めると思う。
平易に書かれているようでいて、難しいところはやっぱり難しい。限界を示されると、奥行きというか広がりを感じさせて、むしろ爽快な感じがする。たしかに、不完全性定理など、もっと知られていて良いような気がした。
理性の限界について理性できちんと示した各理論(アロウの不可能性定理/ハイゼンベルクの不確定性原理/ゲーデルの不完全性定理)を、平易に解説した良書。概観するのにちょうど良い。もっと詳しく知りたければ何を学べばよいか、ということもしっかりと示してくれているので、ガイドブックとしても使える。
苦手分野であり、どうなる事かと思いながら読み始めたが、すべて理解することはできないながらも新しい領域を知ることができ、収穫であった。もともとすべての学問は数学と哲学に集約されるんじゃないかと思っていたが、どうやら違うらしい。それにしても会社員のひとは確かになかなか鋭い。
対話形式の本は苦手なのだが、本書はこの形式をうまく利用していて読みやすかった。名前だけは知っていても、それが「どういうもので」「何を意味するのか」は分からないことはよくある。本書はそんな定理について噛み砕いて説明してくれる。大いに知的刺激を受け、非常に面白かった。本書を薦めてくれた知人に感謝。
難しくはあった。 けど読みやすくもありました。 実際のシンポジウムのまとめと思って最後まで読みきってしまったのですが、シンポジウムをまとめたという形をとっているだけでした(汗) でも違った手法でつらつらと書かれていたらこんなに読みやすくはならなかったと思います。 全部を全部理解できたわけではありませんが、大筋は理解できたと思います。 理性の限界、「選択」「科学」「知識」の限界を知ることはかなり面白かったです。 『天才スマリヤンのパラドックス人生』いつか読んでみたいと思います。
対話形式で来るとは思わなかったけど,各主義者のキャラ立てがしっかりしてることもあって,主張とのリンクが明確になって良かったような気がする.タイトルの「理性の限界」だけれども,まぁ,モデル内部での限界の話をしているようなので,そう消極的に取らなくてもいいかなぁ,というのが正直な感想.ただ,モデルを超えて真理に到達できるか,と言われれば,それも難しいよなぁとも思う.もうちょっと突っ込んだ内容は新書じゃ扱えないかな.
★★★★★ ディベート形式で、わかり易さが優先されているので読みやすいです。各々の主義主張を持った人が、専門外のことについて討論するとこうなるのか、と楽しめました。と同時に、様々な立場から物事を捉えられる著者は改めて凄いと思いました。知的好奇心を刺激して欲しいとき、読み返したいです。
やっとテストが終わり読書する時間ができた。人類が社会科学、自然科学、形式科学の3分野それぞれで得た1つの到達点である根本原理を登場人物による議論形式で噛み砕いて説明してくれている。ただゲーテルの不完全性原理の説明はかなりむずかしめだった。名前だけ知っているあの原理の意味がきっとわかるようになる、はず。原理の説明よりもそれをとりまくさまざまな思想のほうが個人的には面白かった。次の「知性の限界」も読みたいところ。
第一章の多数決の話は面白かったけど、二章三章は難しい話を簡単にしようとして失敗してるような気がする。もう少しページ数かけて説明してほしいと思うことが多かった。
完全な選択による民主主義は存在しないとした「アロウの不可能性定理」、ミクロの観察には限界があることを示した「ハイゼンベルグの不確定性原理」そして科学的知識の真理は不完全である事を示した「ゲーデルの不完全性定理」を雑談形式で初心者にわかりやすく解説している。詳細は理解できなかったが、我々の世界はまだ分からないことで満たされており、その世界とうまくやって行くには脳の偶有性に対処する生得的な能力で乗り越えないといけないことを改めて知った。
理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性の
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