ハヅキさんのこと (講談社文庫)
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ハヅキさんのことの感想・レビュー(263)
一つずつがビックリするくらい短い短編集。書く人が書けば、こんなにも何気ない日常が、こんなにも短い文章に存在感をもって描かれる。一気に読んでしまったのが、ちょっと勿体なかったかな。
掌編小説集。好きだなと思ったのは、99~2000年にかけて発表されたものの方に多かった。このころの、彼岸と此岸が混じりあったような作風の川上弘美が好きらしい。発表年が新しいものは此岸によりすぎて輪郭がくっきりしている感じが好みからするとちょっとな…と。とはいえ、これだけ短い話で人生の深さを掬いとる手腕は流石。表題作と、「かすみ草」が好きだ。
恋愛小説が読みたくて手にとった。あますぎず、というか、甘いかどうかも怪しいくらいの薄味で、ほんのりとあったかい気持ちになりました。「琺瑯」「ぱちん」「何でもなく」「階段」あたりが好きです。
こういうめっちゃ短い短編は、間隔をおいてちょっとづつ読むのがいいと思う。そのが楽しめた気がする。2週間に一回くらいノラネコに遭遇するくらいの贅沢(猫好きなので)、みたいな。まとめて読むとなんか物足りないな。良い文章だとはおもうけど。昔は短編好きだったのにな。。姫鏡台と琺瑯が好き。
ここさいきんでは、川上さんの本をよんでいるときが一日のなかでいちばんたのしいのだ。「吸う」に、酔うとからだがしっとりとして音が耳に吸いつくようになるとあったけれどわたしは逆ですね、酔うと耳聞こえなくなる、でもしっとりとなるお酒の飲み方をしたいなあ。「だめなものは」がいちばんすき、みんなすきだけど。
実は久しぶりに読む川上弘美の作品(5、6年ぶりか)。〈他者〉との交歓を通して浮かび上がる、日常の茶飯事にひそむささやかな生の喜びと哀しみを言祝んでみせる筆力には相変わらず感心させられる。一編一編が短いのですぐ読めてしまうが、本来は雑誌などに掲載されるごとに一編ずつ出会うのが理想的だろうなと思う。
あとがきにも書いてあったけど、エッセイのような短編集。男女の恋愛話とか何気ない、どこにでもありそうな話ばかりだけど、落ち着いて読めます。この安心感がまたいいのだ。きっと以前読んだはずだけど、新たな思いで読めました。笑
これまた川上弘美さんの短編集。 いい味出してるというか、普通の人間を物語の主人公にするのがうまいなあと常々感じる。主人公というか、特別な生き方に見せるのがうまいのか、川上さん自身幸せを見つけるのがうまいのか、この人の生み出す作品はいつも温かいものばかりだから嬉しくなる
エッセイのような体裁をもつ短編集。読み進めていると、若かりし頃の、幼少期の、川上さんがそこかしこに居るような不思議な感覚を覚える。ぼんやりとした輪郭のない、すぐ忘れてしまうような、だけど時折思い出してしまうような文章。個人的には表題作と『かすみ草』『森』『琺瑯』が好き。
短編およびショートショート集。とてもすらすらと読みやすい。彼女の文章でなければきっとくそつまらん!と怒ってしまうかのような内容なのに、空気かを吸うとか水を飲むような感覚で読めた。この本を読んだあとは、彼女の文に引きずられて、彼女の文章っぽくなりそうだけど、当然なれない。たぶん、何度読んでも飽きないなぁと思う。
この人の掌編集を読むたびに、生ぬるい世界だなと考えさせられる。けなしているのではなく、褒めているのだけれど。 ゆるゆると生ぬるくてうたた寝しながら流れていくような話なのが印象的。 あとがきを読んで虚と実が混ざっているんだなと気付きました。雰囲気に流されるまま一気読みした作品。 それにしてもこの人の掌編って一般的に言うハッピーエンドがあんまないなぁ。そこがいいんだけど。
私の聴いているラジオの「列車の中で読む本」というコーナーで以前に紹介されていた本。買ってあったので 先週末札幌往復のJRの中で読みました。とても短い オチもない短編集。ひとつ読んでは ページを閉じ 外の景色を眺め ペットボトルのお茶を飲む。次に2ー3編読んでは ふっと目を閉じる。汽車の揺れと車窓の景色が確かに似合う 美しい言葉の小説でした。
印象に残らないくらいの何でもない光景だったり、とても細かく具体的な描写だったり……、ふと一冊を俯瞰してみれば、普通ならば面白く感じることなくすぐ飽きてしまいそうな小説だと思った。でも川上さんの書く文章は、その何でもない描写の中に、何かよくわからないふわふわとした冷淡さというか、自らを斜め上から見下ろしつつじっくりじっとり観察しているような心地悪さがあって、しかし同時にそれが心地良く感じる。わけがわからないが、読んでいるときはずぶずぶその文章にはまり込んでしまう。
掌握小説集。てのひらにおさまるくらいの、おはなし。ひとつひとつ丁寧に編みこまれたニットのよう。味わいが異なるものの集まりだけど、やはりテイストは川上節。
一編が数ページ程度の掌編集。どの話も最初の一行目から川上さん独特の雰囲気が滲み出している。じめっとした話があるかと思えばカラッと乾いた話もあり、それでいて全体を流れるのはしっとりとした印象。ことばのひとつひとつに表れる川上さんのセンスがなんとも好きです。
この人の短編は、本当に短くてさらっと読んでしまえるのに、深い。あとからじわじわと沁みてくる。ふと本を取り上げて、ページを開いたその場その場に、感じ入る何かがある。すごいなぁ。
多分、一番川上弘美という作家の人となりが伝わってくる作品だと思う。そうか、この人って現実をこんな風にとらえて、こんな風に引き受けて、そしたらその生の経験をしばらくは忘れてみたり、年を取ってまた思い返してみたりすることで、元々そこにはなかったはずの人々や感情をどんどん鷹揚に巻き込んでいって、結果当たり前のように日々「物語」をつむぎ続ける人なんだ。生きることと「物語」をつむぐことが等しく同じ意味を持つ人なんだ。そのことが分かっただけでも、この本を読めて本当に良かった。自分はまだ、この人を好きなんだと思えた。
26編の掌篇集。やっぱりフワフワした感じがする。そこを少し期待しながら読んだので裏切られず良かった♪『ストライク』『扉』『水かまきり』が好き。
川上弘美の文章は、相変わらずしっくりと肌に馴染む。表皮ではなくて、肌の内側。掌編ばかりだけれど、あまりに馴染むので、掌編であることをたまに忘れて、物語の幕切れにハッとしたりなんかした。
日常のこころの機微を巧く捉えられていて、ああこんな事あったなぁ~なんて昔をふりかえってみたり、こんな人いるんだと感心させられたり、短編ばかりなので電車の中で楽しませてもらった。
普通の人の日々を切り取った短篇集。川上弘美さんの作品の中でも好きな部類に入る気がする。「水かまきり」はいつもの川上さんの雰囲気と少し違う感じがしたが、その描き方もいいな、と思った。穏やかだけれどどこか緊張感がある語り口が好き。「だめなものは」はエッセイというか、回想なのだろうか。
ほんとうに歳を取ってもこんなにもこころはゆれるのだろうか。春がまた戻ってくるように、こころはさわぐのだろうか。春のゆきをしきつめたみたいに素敵に歳を取ることがでるのなら、歳をかさねる事は、怖く、ない。
どの物語も数ページの掌編なのだけど、濃密な恋愛小説集。登場人物たちの心情の移り変わり・切なさが、無駄がなく的確に切り取られている。個人的にはこの作家で一番。
ひとくちで説明しまうと味もそっけもなくなってしまう、微妙なものを微妙なまま丁寧に味わわせてくれる。いっぷう変わって見える人々の心情が、誰にも言わない本心を突いていたりして、そうだよなーと思う。リズミカルな文章が快い。
それぞれの登場人物の心の機微をほんとにうまく描いていると感じる。ただ、自分は20代だが、40・50でもこんなこと考えてるというのを見せ付けられるのはちょっとしんどい。
言わずもがなのタイトル買い。恋愛が主な26本の短編集。読んでいる限り、現実感がわかないんだけど、どこかにあってもおかしくない話だなと思う。ストライクが淡々としてるけれど、せつなさが漂っててすごい好き
ハヅキさんのことの
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感想・レビュー:59件














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