新装版 限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)
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新装版 限りなく透明に近いブルーの感想・レビュー(420)
読んでいると、ぬるつく汗の感触や食べ物の腐敗臭がしてくる。本筋とは関係ないのだが「掃除しろよ!」と思ってしまった。でもそこがこの小説の力なんだろうな。解説に書いている「テレパシー」か。終盤のリュウの姿は「コインロッカー・ベイビーズ」のハシとかぶる。狂気に接近しながら、というより狂気を通過しての解放…そんな感じだ。
文学に疎い私が、村上龍という作家を知ったのは、テレビ東京の「カンブリア宮殿」が最初だった。いかめしい顔。普通の人ではなさそう。職業「作家」が溢れる世の中、この人は本物の「作家」なのだろうか? 初めて、小説「限りなく透明に近いブルー」を読む機会を得た。 村上龍は本物の作家であった。グロテスクな情景が無表情で描かれる。読みながら胃が痛くなる。なのに、文章の力強さに爽快感を感じる。ぼんやりしているけれど、確実に迫りくる不安。 他の作品もぜひ読んでみようと思う。もちろん、朗らかな気分ではなく、陰鬱な気分の時に。
すごく衝撃的な作品だった。こういう題材はあまり得意ではないのだが狂気に満ちた内容に深く引き込まれてしまった。おいそれと人に勧められるものではないがかなりの良作。
★★★★☆ 最初から狂気で溢れかえっている上にさらなる荒廃を見せていく作品である。また、この薄さなのにここまで濃密な世界を表したことに脱帽する。色に例えると、限りなく透明に近いブルー、――たぶん曖昧できれいで消えてしまいそうなリュウたちの、刹那的な物語。綿矢りささんの解説がとても良かった。よって、★4つ。
背景描写が少し過剰な感じ。軽く読んだ。読者の胸ぐらをひっつかんで作品の中に引きずり込むような場面があって、泣きそうになった。この本に対する「気持ち悪い」は最高の褒め言葉だと思う。
登場人物の性別は、性描写が多い割には重要視されていない感じ。口に入れたら厭な虫ランキング堂々一位の蛾を、読者の口を無理矢理こじあけてぶっこんできた龍さん、やりますね。もう読まないな。
ハードなドラッグ描写やハードなセックス描写に度肝を抜かれながらも、本質はおそらくそこになくて、暑苦しいのに渇いた文体(あえて乾いたという言葉を使わない)で語られる現実にある。そこまでは分かるのだが、その文体が相変わらず合わない。すごいのは分かる、今読んでも新しい作品だ、としか語りようがない。
細部の表現は素晴らしく文学的で、特にタイトルの「限りなく透明に近いブルー」は間違いなく記憶に残る。とは思うのですが、それ以外のセックス&ドラッグな内容はあまりにも世界が違う上に、肌に合わなくて嫌悪感を抱くほど。綿矢りささんの解説がとても理解し易く素晴らしかったのでそちらも併せてやっと理解できたかな、と。私には濃密過ぎる作品でした。
とにかくドラッグ、セックス、バイオレンスの濃厚な一冊。8割以上ラリってばっかりでうわぁ…ってな感じだったけど、ラストの言い様のないもどかしさは圧巻。読者に強い嫌悪、焦燥、狂気を喚起させる表現力は流石です。短いのに読んでいてすごく疲れた。
難しい… 世界が違いすぎて、あまり感情移入できなかったです(そういう書き方をしてるのか?)。こういう世界もあるのかなと勉強になりました。村上さんの他の作品も読んでみたい。
タイトルだけは知ってた。好きなタイトルだなと。内容は…容赦ないな。読んでる最中はまるで意味が分からなかったけれど、綿矢りさの解説でようやく腑に落ちた(気がした)。これは綿矢りさの読解力がすごいのか。描写がすごいよ、4Dもってかれるわ。今、親米反米論やってるけど、日米の対立軸も見えてくる気がしてならない。最後は…救われたのか?あるいは絶望か。ダブル村上は性描写が激しいなぁ。
再読。といっても読んだのはいつだろう?っていうくらい昔。とにかくドラッグ、セックス、嘔吐のオンパレード。日本で『シドアンドナンシー』のような日常を送っていた若者がいたなんてにわかには信じられない。正直、読んでいて辛い。衝撃的な内容だからというのもあるが、この物語に出てくる若者たちが自分自身を諦めていることが辛い。「遊べるのは今だけだから」と言いながら本気で今を楽しんでいるのかどうかも分からない。暴力をみても何も感じない。周りに流されるしかない彼らもきっと辛いんだろうなと思う。悲しい若者たちの物語だった。
リュウは多分普通の人なんだろうなー。全然自分とは違う世界の人たちなのに想像できちゃう不思議。どんなエグいこと書いていても、ひどい性描写があっても、汚くない。清潔感ていうか潔癖な感じ。リュウはまたリリーに会えたのかなあ…と考えてしまった。
村上龍のデビュー作で、芥川賞を受賞した作品として有名ですが、読む前にそれなりの覚悟が必要です...主人公のリュウ(どうやら著者本人らしい)は、横田基地の米軍兵に日本人女性をあてがい、乱交パーティーを開いて報酬を得ながら、自らもドラッグまみれの自虐的性行為と快楽に溺れる訳ですが、出だしから中盤までエログロい乱交描写が永遠と続きます挑戦的とも取れる執筆スタイルは賛否両論あると思いますが、終始気持ち悪く、体液・悪臭・嘔吐がリアルに描かれる程、腐った人間性の欠片もないアホジャンキー達の物語と向き合わなければなりま
ヒッピー小説。リュウは周りと混じりあっているようで、混じりあってない。退廃する仲間たちを何処か俯瞰的に見ている。だからか、リュウに皆話しかける。自己主張ばかりの夫婦生活に飽きた夫が猫に語りかけるように。やがて全てを見渡し、退廃すら飽きてきたリュウに巨大な鳥が襲いかかるのは圧巻。
全くわからなかった。全く面白くなかった。人物はすべて嫌い。文体も嫌い。こんなに嫌な気分になる小説は久しぶりだった。ただただ苦痛だった。本当に何がすごいのかわからない。文学は面白いと思っていた。これが文学だと言うなら、僕は文学が嫌いです。
読みながら時折軽く吐き気を催す。文章で書かれても苦手なものは苦手だった。正直、内容はよくわかりませんでした。一つ一つの場面は想像できるけど、それが作品全体でどう繋がっているのか、わからない。「限りなく透明に近いブルー」という題名からは想像できない話だったことだけはたしかです。
痛い。すごく痛い。リュウは見てるだけでほんとになにもしない。たぶん、からっぽだから、なんにも出来ないんだろうなって、思いました。サックス吹けよ、リュウ
どろっどろに混濁しきった、吐き気さえもよおす世界の中で、時たまキラキラ光が輝く。でもまた一瞬後には濁ってぐちゃぐちゃになる……そんな毎日。見ている、もしくは視ているだけのリュウの目線は静かだけど、ラスト近くで噴き出した彼の痛みが印象的。でも精神的に落ち込んでいるときに読むと、引きずられますねこの世界に。
一気読み。注射器ぶっしゅぶっしゅ!錠剤ぼりぼり!煙すーはーすーはー!ヒャッハー!セーックス!セーックス!セーックス!ドラッグ、ダメ、やっぱりダメ、絶対!そんな話。マジでクレイジーだった
辛かった…。作者の書き方にすごく特徴があって、話の内容によっては結構好きな方なんだろうけど、こういう内容じゃないとこの作者じゃないんだろうなあ。わかりやすく芥川賞って感じ。
村上春樹の『アフターダーク』と同じように見ることに執着して生れた文体。ただDr.ゲロの昆虫型スパイボットの視点のように自由に動き回る三人称で語られる『アフターダーク』と違い、本作は「僕」による一人称のため見えるモノの匂いやベタつきや明るさや痛みや触れたときの質感が否応なくこちらに入り込んでくる。どこにも逸らすことは出来ない。そんな中リュウが見てつくり上げた風景(=町)は次作『海の向こうで戦争が始まる』で徹底的に描写され、続く『コインロッカーベイビーズ』で町(=鳥)は主人公達の手によって容赦なく破壊される。
混濁、妄想、酩酊、狂気、矛盾。この作品から受けるイメージはそんな言葉しか並ばない。先に救いがあるわけでもなく、ただ淡々と意味のない事を繰り返し、自覚のないまま自分を貶めていく主人公。彼が酩酊していく様を表現し、書き込んでいるのは面白さの一つだが、切れ間なく綴られる文章に正直疲れてしまう。考え方の角度を変えれば、同調している証拠なのかもしれない。
ドラッグ、セックスそして暴力がただすらに淡々と語られている。面白かったかと言われると自分には全く合わなかった。解説を読んでようやくこの本の楽しみ方を少し理解できたかも? 文章のみから伝わる問答無用の暴力や吐き気のするパーティーからは吐き気を催す嫌な感じがぷんぷんと伝わってきます。でもそのせいで村上龍の著作は当分要らないなと感じました(笑
食欲、性欲、睡眠。気持ち悪くなって吐き、苦しくって泣き、悲しくって暴力を振るう。動物的本能だけで構成されているような。そのくせ生気も感じられない。主人公の目線で物語が進んでいったはずなのに、主人公の気持ちがほとんど入ってこない。淡々と眼に映る光景を共有してる感じだった。考えを知る手がかりは、宮殿や海中都市についての話、そして鳥くらいかな。あの硝子の破片を見て、彼の都市には何が加わったのだろう。
新装版 限りなく透明に近いブルーの
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ナイス!

































