好き好き大好き超愛してる。 (講談社文庫)
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好き好き大好き超愛してる。の感想・レビュー(959)
小説と恋愛の物語。小説家浩の恋人柿緒が死んだことで、死んだ柿緒の存在についてや自分が書く小説についてを考える恋愛物?
初、舞城さんでした。
すごく直接的な素直な言葉で、主軸となる柿緒のストーリーだけだと本当に伝えたいことが分かっているかは別として読みやすいのですが、この作品自体の作風が変わってるので作品の真意は難しい、ぶっ飛んでる、と思いました。
小説を読んでいて、内容や世界観や文体や言葉で思わず吹き出してしまった(それも何度も)のはこの本が初めてです。
それだけ引き込まれていたのだと思います。
表紙通りの内容を期待すると痛い目を見ると構えて読んだが、意外にも見た目どおりの小説だった。「愛は祈りだ。僕は祈る。」阿修羅ガール同様、書き出しの一文で既にやられてた。柿緒の話が主で、他は作中作かな。とすれば、書く事もまた祈りであり、愛なんだろうね。「世界の中心で、愛をさけぶ」批判との味方もあるが、さもありなん。131回芥川賞の候補作。なぜ受賞しなかったのか不思議。この回、選考委員の村上龍が欠席。舞城は少なからず、村上龍の影響を受けているように見える。彼の評も見てみたかったな……なんて思う俺は、村上龍好き。
はっきり言ってわけはわからない。突然、神に特攻アタックしたり、虫が体を喰い始めたり。でも、そうやって「わけわかんな」くて、オーバーなのが愛んだろう。舞城に言わせれば。小説の構造自体、よくわかんないし、挿話もよくわかんない。素直にメタファーとして受け取ればよいのかどうかも。だけど、それすらを笑う飛ばすように、舞城は、コンパクトに、それでいてオーバーに「愛」を詰めてくれているのだ。たぶん。
何度目かわからないけれど再読了。何度読んでも、一語一句を噛み締めるように読んでしまう。今まで読んだ本の中で、一番好きな本だ。幾人かの主人公が、それぞれの境遇の中で「愛」とは何か、「祈り」「言葉」「物語」「小説」とは何かということについて苦悩していく。きっと、それらについて万人が正しいという解答は無いのだけれど、それぞれが「きっと、こういうものなのだ」と答えを出そうとする様は本当に心を打つ。「愛は祈りだ。僕は祈る。」から始まるこの小説の序文はとても力強く、美しい。何度読んでも気持ちが良い。人に勧めたい一冊。
冒頭の文がすごく好き。全体を通じて素敵な文章が多いです。こんなに重いタイトルでしかもピンクの表紙の本なんて、読メで知らなければ絶対に選べなかったと思います。はじめての舞城ワールドに飛び込んでいく感覚、とても楽しめました。
日頃は全く恋愛小説の類を読まないのだが、タイトルが妙に気になったので手にとってみた。結ばれてはならない二人だから、また病気や死が二人を分つから、一緒にいられる時間が惜しいのではない。本当の愛とはそういった環境や状況に左右されるものではない。といったテーマに裏打ちされている。独特な文体が新鮮で、舞城作品をもっと読んでみたいと思った。
「恋愛」と「小説」をめぐる恋愛小説。結末に繋がる数々の物語。宗教じみたSFなど、一つ一つの物語が突拍子もなく、興味を惹かれるが、その一つ一つの物語を作ることにも物語があり、読者の想像力と創造力の上を行く全体の完成された物語は近未来の産物と言っても過言ではないでしょう、、とボルテージ高めの感想を言ってしまいたくなる読後感。
舞城王太郎は初めてというわけではないのだが、それでも最初は面食らった。小説を読んだというより詩を読んだという気分。あまりにストレートすぎる“愛”が描かれている。読み終わると何か充実感のようなものがあった。なんだろう。とにかくパワーがある。個人的に挿話の「ニオモ」がSF味もありすごく好きだ。
「柿緒に対する気持ちはすでに記憶だ」「結果としてどうなったかではなく、ほんの一瞬でも気持ちが通じ合ったかどうかなのだ。」死に別れ恋愛短編集。設定はファンタジー的でよく分からないけど、主人公が自分の気持ちを正直に説明してて、その気持ちがすごく優しくてよかった。
本当は再読。【小説】ってものに一定の段取りとか起承転結とか1冊を通して順序立たあらすじを求める人には辛い作品かもしれない。突然始まる不親切な設定や筋立てなんて関係無いのです舞城は。愛って自己チュー。だって好きなんだもん!全身で相手を思う気持ちが表れたタイトル(石原慎太郎はノーセンキューだったらしいがwww)からしてアタシはキュンとなってしまうのです。
大切な人に今すぐ想いを伝えたくなる。そんな一冊。
冒頭分引用:愛は祈りだ。僕は祈る。僕の好きな人たちに皆そろって幸せになってほしい。それぞれの願いを叶えてほしい。温かい場所で、あるいは涼しい場所で、とにかく心地よい場所で、それぞれの好きな人たちに囲まれて楽しく暮らしてほしい。最大の幸福が空から皆に降り注ぐといい。僕は世界中の全ての人たちが好きだ。:引用終わり この美しくてシンプルな文章を読めただけでも買ったかいがありました。愛とは何かと考えさせる一冊。
冒頭の文章とそれに続く智依子の話が美しいです。普遍的なテーマに真正面から挑んで、これまで誰も書いたことの無い荒唐無稽な設定の物語が次々出てくるのはさすがだなあと思います。荒唐無稽ですが、文章も読みやすいし構成も端正です。ただ、読むタイミングを選ぶ本だとは思います。
文庫を入手したので再読。石原慎太郎は、芥川賞選評時に本作について「会話が現代的に幼稚化されて」いて、「題名に至ってはうんざりである」と評した。しかし、過度にもったいぶった描写や文体が、文学を特権化させ、結果として文学は「今」を描けなくなったのではないか。愛する人を前にした時に出る言葉は、詩的な比喩や文学的な表現などではなく、「好き」「大好き」「超愛してる」なのは、僕らが身をもってよく知っている。この陳腐に思える題名こそが、本作が懸命に「今」の愛について語ろうとしていることの証左だと思う。
舞城王太郎の恋愛小説。読んだ感想としてはこれは綺麗な恋愛小説などではなく、恋愛とはただひたすら利己的で自分為にあるもの。そしてこの小説は愛は祈りだの冒頭は完璧すぎてすべてがこの数頁に詰まっているかもしれない。
きれいな純愛ではなくて普通の恋愛。 「人を愛することに間違いなんてないんだ。むしろ間違えるくらいがちょうどいいんだ」
相変わらずタイトルからは内容が全然予想出来ない。あの石原慎太郎も読み、このタイトルだけでうんざりだったと言わせたらしい。何故都知事が読んだかって?そう、芥川賞候補作である。でもそれも読了後は頷ける。「愛は祈り、祈りは愛」これが全て。愛しすぎていないなら、充分に愛していない。そしてそれぐらいで人を愛するには丁度良い。例えば恋人の死も、朝食で食パンを齧った一口目も全て等しい。でも大事なものと区別されるが、それはただ細心に注意を払っただけのこと。色んな愛を色んな形で表現するが至る所は同じ。舞城さんの世界好きだ。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(2)
- 11/12
表題作は饒舌さとその荒唐無稽なあらすじについていけず頓挫したが、むしろその饒舌さと荒唐無稽さをさらに深化させたような「ドリルホール・イン・マイ・ブレイン」は素晴らしい。
これほどまでに冗長な小説を僕は知らない。同時に、これほどまでに短くてよいと思った小説も知らない。本作品は、最初の一行で完成し、完結しているといっても過言ではないだろう。あとはただの付け足しにすぎない。『愛は祈りだ。僕は祈る』僕も祈ろう。
ニヒニョウム。頭の中心に微少で膨大で普遍的で非常識的な理論を叩き込まれた感じ。こんな本ははじめて。友達に借りて読んだのだけど、これは買うしかないなあ。
この作品から感じたことはすごく多い。後悔しないくらい愛そうとか、でもどうやって愛するのが正しいんだろうとか。そんな風に考えても結局答えなんかでない。堂々巡りになる。そういった意味では感じたのはとても大きい何か、なのかもしれない。冒頭から惹きつけられる書き方であっという間に読み終わってしまった。再読予定。
個人的な話ですが、僕自身が対処方法の乏しい呻くしかない痛みに苛まれ続けたときを思い返せば、「苦痛に呻いていてもいいから生きていて欲しい」なんて、こんな恐ろしいコトバはないですよ。でも、そんな重圧と痛みと恐怖に苦しみ抜いている中、恋人に対してしかけをし、それが作動することを思う。情緒の働く余力さえ乏しい中で。これは、とても、ステキでもあり、おそろしくもあることです。
「愛は祈りだ。僕は祈る。」という書き出しからぐぐいっと惹き付けられて、あとは舞城ワールドの奔流。最初から最後まで「愛」を描き続ける小説。小説内で小説を書く、という構成ははじめ混乱を呼ぶものの、次第に自分がなにを読んでいるのだか分からなくなって、素直かつドライブ感のある文体が浮き上がって迫ってくる。全体を通した印象、というよりは、断片的なイメージが破片のように突き刺さってくる感じ。なにか記憶に焼きつく作品だ。
【図書館借本】ここの呟きで気になったので借りてみた。タイトルと装丁が可愛い。会話文が「 」でくくられてなく、改行もほとんどされていないので読みにくい。正直、半分くらいは良く判らなかった。重すぎる(?)愛の話。短編集なのかそうでないのか。『柿緒 Ⅱ』の手紙の話が好き。
何か言いたい事がものすごいつまってるように感じた。あまりにもその量が多すぎて自分では中々、整理しきれなかった。ただ共感できる部分や、自分が普段考えている曖昧な気持ちに対しての言語化も多くて読んでいて楽しかった。
好き好き大好き超愛してる。の
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