出口のない海 (講談社文庫)
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出口のない海の感想・レビュー(606)
ずっと読みたかった小説。映画を先に見ていたので主人公・並木に海老蔵のイメージが離れなかったのだが、スケールの大きさはやはり原作の方が上。特攻で死ぬことを任務とされ潔く死を覚悟しておきながらもなお、自らの意思で死期を決められず、さらには粗悪兵器「回天」に翻弄され続ける若者達の姿は余りにも狂おしく切ない。青春と共に散って行った多くの特攻兵が託してくれた未来を今私たちが生きているのだ・・・。
永遠の0に触発されまして、早速再読!並木くんの結末しか覚えてなかった☆こうして読み比べてみると、同じような出来事に対して、根底に流れるのは戦争の虚しさということを感じたー。こちらのほうが軟らかい感じ。どちらも映像が浮かぶ。
半落ち以来の横山作品。三浦綾子の「塩狩峠」にどことなく似ている印象を受けた。レビューにもありますが、私も泣いてしまいました、自室でよかったです(笑)戦争の話を授業とかで聞いてもピンとこなかった部分があったんですよ。「強い教育を受けてるから…」弟の言葉、そういう事なんだな って思いました。是非若い人に読んでほしい作品だと思います。
戦時中の海軍特攻隊「回天」を題材とした小説。…小説ではあるものの、戦争末期時は陸海空それぞれ、また日本各地でこの本の内容と同じ状況・情景が繰り広げられてたんだろうな。人と人の繋がりを人為的に引き裂いてしまう戦争は、やはり絶対悪だ。
①人間魚雷「回天」がどういうものかを初めて知ることができました。②当時戦争に参加せざるを得なかった学生がどういう気持ちでいたのか、「死」に対して何を考えていたのか、どうしようもない苛立ちを感じました。知らず知らずのうちに世の中の動きに巻き込まれて、戦争に加担していく人間の愚かさから逃げたくなりました。③さて自分はどのような選択をしたでしょうか。
切ない一冊。私もlinkさん同様、朝の通勤電車で泣いてしまった(汗)。小畑の「◎」を見なかったら並木はどの記号を記入していたのか・・。次はラブロマンスでも読もうかな☆
ページをめくるのが辛くて、途中で何度も読むのをやめようかと思った。胸が締め付けられるような感覚。息苦しさを感じた。でも、目を逸らすことはできなかった。この感覚はきっと忘れてはいけないもの。今ある「生」は当たり前のものじゃない。
回天というものをいままで知らずにいました。 国に命を捧げる若者の姿、その勇ましさは、筆舌に尽くし難いものがあります。 すっかり、ちょっぴり厭世的になってしまった私のココロを、深く感銘させてくれた書です。 [P.S.] 電車内で涙を流すのは慎みましょう。笑
「死ぬ」ことが栄誉とされた戦争末期の日本。やがて時代はA大野球部並木浩二たちも“国に殉ずる”こと選択していく。 迷いながらも純粋に必死に生きた若者達。殺人兵器「回天」に独り乗り込む姿に、当時の悲惨さと敗戦へ追いつめられた末の日本の愚策を僕たちは知っておかなければいけない。そして回天に散った若者達の想いを刻んでおきたい。
言葉になりません。人間魚雷などという悪魔の兵器を本当に日本人が作り出したのでしょうか。信じたくありませんが、ほんの数十年前の現実を描いています。この手の本を読む度に思う…何があっても、どんなに苦しくても、『生きる事』を保証された現代に生まれた幸福を忘れずに生きなければ。
小説で久々に泣きそうになった。戦争を扱った作品は多くあるが、横山氏は非常にうまい。グロさ、悲壮感はなく、むしろ感動の一片を味わえた。ラストもなかなかよくまとまっているのではないだろうか。
戦争ものの青春小説。体験したことのない戦争のお話なのにとても読みやすかったのは、いつの時代も変わらない、部活動などで仲間たちと作りあげる青春がうまくまじっているからだと思う。野球部のみんなはきっと並木さんに再会したかったでしょうね。またみんなで笑って野球ができたらどんなに幸せだったろうと思いました。人生できっと一番自由で楽しいと思われる時間をこんなに辛い思いをして生きていた人達がいたと思うと、とても悲しくなります。
人間魚雷『回天』の話。お恥ずかしながら20半ばまで回天の事をしりませんでした。。。特攻=飛行機と思っていたので、人間魚雷なんてものがあって、山口県に基地があった事を知って衝撃を受けました。 そんないきさつがあって手にしたこの本。 回天の搭乗員になってからの並木の葛藤がなんともいえなかった。生きるためじゃなくて死ぬための葛藤。そんな悲しいことが本当にあったなんて。並木の後世に残すという思いを受け継いでいかなければならないと思った。
小学生の頃、広島の原爆記念館で見た衝撃が忘れられず、戦争ものが苦手で本も映画も出来るだけ避けてきたのですが、この本は横山さんの本だったので面白いだろうと内容を全く知らずに借りてしまった。神風特攻隊は知っていたけど、人間魚雷の回天は知らなかった。日本人なのに知らない事が恥ずかしいと思った。回天は正に生きては帰れない出口のない海で、死を目の前にして葛藤する人間の心理が痛い程伝わって、重苦しい物語でした。戦争ものは悲惨なので避けてきたけど、戦争がどんなに残酷な事なのかという事を、後世に伝えるためにも知っておかな
旧日本軍が生み出した狂気の兵器「回天」。その特攻兵器に乗り、命を投げ出す運命に身を投じた青年を題材にした小説。戦争というものが、如何に残酷で陰惨であるか、そして未来ある若者が、何を想い特攻したのかも、その当時の本人から聞かされたかのように感じらました。恐らくは入念な取材と、それを後世に残すべく書きあげられたであろう作品。戦争を知らない私達のような世代には貴重な作品です。ラストの方で登場人物自体に「後世へ残す」と言わせているのは若干興醒めでしたが。明かるい野球と暗い戦争のイメージの対比が印象的な作品でした。
「永遠のゼロ」に続いて私の中では二作目の戦争モノ。前作は伝説のような零戦パイロットの逸話がたくさん挿入されていて、そうだったのか!っと一つ一つが初めて知る史実にあふれた作品だったが、今作は偉人が登場せず、普通の青年が戦争へと向き合わされ、あの時代を生きた物語。カッコイイ生き方だとは思うけど、あってはならない生き方でもある。素直に賛美したいけど、それはいけないことのように感じる罪悪感。心に重くのしかかります。あの時代のことは日本人としていつまでもいつまでもちゃんと向き合わなければいけない。
第二次世界対戦、人間魚雷『回天』。学徒出陣の末に待っていたのは自分を死へ導く特攻兵器と逃げ場のない暗い海だった。横山秀夫の他の作品と比べると、やや深みというか魅せる引力のようなものが薄く感じたが、文章やストーリー展開は安定した読みやすさがあり、さすがではある。題材についての感想はなかなか考えがまとまらないが、出口のない海が肉体的だけでなく、精神的にも逃げ場のない海だったというだけでも想像を絶するものがある。
「己の戦争なんだよ。自分の心の中の戦争なんだ。」「強い教育を受けている。なんの疑いもなく国のために死ぬだろう。そうなったら日本はどうなる。やがて全滅だ。」非合理的と判っていても、自分の心を納得させてしまう。それが戦争。
読んでて戦争ものの小説を初めて読んだことに気付いた。悪い意味ではありませんが独特の読後感がなんとも言い難い。この時代の『国のために』という言葉には全く共感も出来なければ理解もできない。まだ戦国、江戸、明治時代の『陰腹』『切腹』『御家を護る』といった考えの方がわかる部分がある。後者は自分で決断したことで、前者は洗脳教育などで自分の考えを持てない人の決めたことだからかなと、自分的には考えてます。沖縄の友人の祖父母は戦争の話は『あんな辛い体験はわしらがあの世に持っていく』と言い話してくれないそうです。まだ書き足
回天の存在と、どんなものなのかは 薄っすら知っていたが、特攻隊の心情まで知ろうと思った事は無かった。 ほんの65年前の我が国が狂気の国だった・・・・人間は教育でソコまで改造されてしまうんですな。 教育と政治。国がどっち向くのかは ソレ次第。ソレを偏った思想の人達に任せてて大丈夫なのか?日本?(みんながみんなでは無いでしょうが・・・)
神風特攻隊の水中版といえる人間魚雷「回天」、この究極の兵器に命を捧げた学生たちの戦争青春小説。横山秀夫の作品の大半は警察小説だが、それ以前に書かれた本作は後の作品とは違った意味で衝撃的だった。死して祖国を救うという異常な雰囲気の中で死に向き合う搭乗員の感情が、痛いほど心に突き刺さってくる。野球と戦争の関わらせ方が巧みだった。戦争の描写も難しく書いてあるわけではなくて、高校の日本史程度の知識で十分理解できるレベルで全体としてはかなり読みやすくなっている。老若男女を問わず読む価値のある一冊だと思う。
戦争中、『回天』という人間魚雷の特攻隊に甲子園優勝投手が乗りこむ物語。戦争ではこのように悲惨だったことを忘れてはならないと感じさせる、心にズシンとくる作品だった。
人間魚雷回天と共に命を散った学生たちの青春物語。死ぬのは分かっているのに、最期まで夢を諦めなかった主人公の生き方に涙。新幹線の中で号泣してしまった。
人間魚雷「回天」を通した戦争の悲劇以上に、主人公の「死」に対する”心の整頓”に切なさを感じる。”戦争青春小説”とのことであるが、あたかもNon-fictionのように感じた。 一方で最後まで”魔球”という夢を持ち続け、主人公のみならず周りの人間にも夢を与える点で、夢の大切さを再認識できた。
回天の搭乗員は万に一つの助かる可能性もない出撃が怖くなかったわけではない。如何に訓練を積み重ねたとて、魂の高みに達したとて人間であれば、死が怖くなかったはずはないだろう。しかし信じがたいことに明日は出撃するという送別会での搭乗員の表情は清々しかったという。皆が微かな笑みを浮かべ、静かに酒を酌み交わしたという。一切の私を捨て、公に全てを捧げたとき、人はそこまでの高みに達することができるであろう。回天に搭乗し、海に散った若者に比して、我が身を省みるに羞恥に身の縮む思いです。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(2)
- 09/10
テンプル@灯れ松明の火
この本は心に残ったのでこの感想で思い出させていただきました。私より若い年齢で死を受け入れる気持ちはどのようであったのか。私も羞恥に身の縮む思いです。
ナイス!
-
09/11 13:54
この本は心に残ったのでこの感想で思い出させていただきました。私より若い年齢で死を受け入れる気持ちはどのようであったのか。私も羞恥に身の縮む思いです。
ナイス!
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09/11 13:54
戦争がたった66年位前というのも信じられない位、今がどんなに平和な時代なのか考えさせられた。生きる場所が段々無くなって行き、死に行く場所、死に行く意味を本人なりに見出した所が1番泣けた。
戦時中に人間魚雷があったことはあまり知られていない。お国のために死を選びそれだけを目標に生きていく日々は、辛く悲しい。
永遠の0を読んで、誰かの書評でこの本を知って読了。横山秀夫だからって思って読んだけど、全然彼の特徴がわからなかった。。記録や遺書、そして結果だけ見たら皆が愛国の殉教者だけど、自然にそうだったのではなく、そうならざるを得なかった状況が想像できる様な…すごい時代だったんだ、改めて。。
永遠のゼロ同様に特攻隊の物語。こちらは回天と呼ばれる人間魚雷。 意識しながら読んだこともあって、読後感も永遠のゼロに近い。なぜこんな非人道的な兵器が作れるんだ、当時の人達の感情は、お国のために命を捧げる行為とは、、色んな感情は沸き起こるが、綺麗にまとめられない。 ただ、事実として知ることは必要だ。読んで良かったのは間違いない。
改めて人間魚雷などあってはならない特攻兵器があったことを心に留めておかねばならないと思った。そんなのに乗っていた若者の境地を思うと、何も言葉がみつからない。
人間を機械の一部にしてしまう人間魚雷回天の特攻隊員達の死に対しての心境、主人公が最後まで魔球という夢を貫いた姿に感動しました。今の日本があるのもこういった方たちの犠牲の上であるのだと再認識しました。
本当に戦争物は泣く。回天も特攻も人間が考えた最悪の兵器だ!愛する人を皆さん大事にしましょう。
人間魚雷回天。どうしたら、こういう非人間的な兵器を思いつくことができるんだろう。どうして、あの時戦争をやめなかったんだろう。思うことはたくさんあるんだけど、この本は難しい話を最小限にすることで、回天に乗ることになった若者の決意とか生き残った者の苦悩とかがストレートに伝わってくる。学生野球のメンバーや沖田の明るさがあるからその対比で余計に強く伝わってくる。並木が残した「回天を伝えるために死のうと思う。」という言葉。彼が伝えようとしたその思いの何万分の一かもしれないけど、私は受け止めることができたと思いたい。
bunnykcim44
映画化されてたの全然知らなくて、巻末の解説で知った・・・。で、ネットで調べたらキャストもスタッフも割と豪華じゃんとびっくり。なんで知らなかったんだろう??海老蔵は若干イメージと違うけど、あきさんが3回も「なかなかいい」というので観てみたくなりました♪
ナイス!
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08/17 23:47
映画化されてたの全然知らなくて、巻末の解説で知った・・・。で、ネットで調べたらキャストもスタッフも割と豪華じゃんとびっくり。なんで知らなかったんだろう??海老蔵は若干イメージと違うけど、あきさんが3回も「なかなかいい」というので観てみたくなりました♪
ナイス!
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08/17 23:47
「回天」という特攻兵器を知った時は衝撃を受けた。極限状態の国や軍の中ではどんな非人道的なことも許されるのだろうか…。そしてその中で歪まされてゆく国民の思想や感情に言いようのない戦慄を覚える。どれほどの純真な心で少年は兄に「お国のために立派に死んでください」などと言ったのか…。
とても読み易く、登場人物の心理が良く伝わってくる。特に戦時下の歪んだ教育の影響を受けていない青年が戦争による生と死の考え方の移り変わりが上手く表現されている。
人間魚雷『回天』。信じられない残酷な発想です。そんな残酷な兵器の歯車となる並木の気持ちの揺らぎ・葛藤。極限の状態であっても希望をもつ姿に泣けました。
出口のない海の
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感想・レビュー:148件


















































