分冊文庫版 姑獲鳥の夏 下 (講談社文庫)
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分冊文庫版 姑獲鳥の夏 下の感想・レビュー(491)
結末はある程度予想できたが、そこに至るまでの過程が奇想天外で面白い。ただ、読後感が良いとは言いがたいし如何せん語り手である関口は結果加害者でもあり、全体として登場人物が不気味なので語り手だけでも読み手に近くあって欲しかった。設定が緻密で情報も多め、読み手の想像力に任せると言うよりは映像を文字に書き起こしたような、立体観のある小節だった。
京極のわりにはコンパクト。こんな風に思うのは感覚がマヒしている証拠。初読のときには消えた藤牧の真相にばかり目が行ってしまったが、嬰児殺しの動機のほうがメインなのではないかな。それほどまでに素晴らしく狂っていた。「F」といい「霧越邸」といい、どうやら僕は異常な動機を扱ったミステリが好きなようだ。京極にはまるわけだよなぁ。
京極作品は初めて。上巻の読書ペースが嘘のようにすらすら読めた。 とにかく情報量がすごい。また妖怪や霊などの情報が興味深く勉強になる。関口や京極堂などのキャラクターも魅力的。長いがそれに見合う読了感で満足。
上巻で提示された数々の謎が、妖怪とか憑物のせいにされてうやむやに終わるのかと思いきや、ちゃんとすべて回収されてすっきり収まるところに収まったので安心した。上巻で登場した榎木津のお茶目なキャラが好きだったのだけど、下巻であまり活躍しなかったのが残念。
上巻にて提示された様々な真相が明かされるこの下巻。デビュー作とは思えないほどの完成度。語り部がうだうだしてるのが時々面倒に感じた。読み終わってみると本当に「馬鹿馬鹿しい事件」だった。
初京極さん。上巻と下巻の間が1ヶ月以上空いてしまったけど非常に面白かった。上巻は延々と続く蘊蓄話に頭が痛くなりつつも興味を引かれ、下巻は真相が気になって結末まで一気に読んだ。夏に読みたかったな。
京極夏彦の小説を初めて読んだ。読み進めてる最中、個人的には火サスドラマのようなシーンを思い浮かべた(笑) ストーリーとして話の年代がコロコロ変わっていくのは追い付くのに必死だったかな。しかし、やはり京極堂の知識量・論理的思考能力は目を見張るものがある。そこまで推理できるのか、と。あまり知らないけど、これがシリーズものであれば探偵役はこの人になるんだろうな。とても面白かったから、他の作品も読んでみたい。
いやぁ、時間かかった。膨大な知識が埋め込まれていて、しかし、その知識の膨大さがすべて物語を形づくっている大切なピースなわけです。その知識の勢いに戦いを挑むパワーが必要なので、ながら読みなどには適さない本ですね。読むときは一気に集中したい本でした。ただ、個人的には釈然としない動機というか…。どろどろのシーンもあるけど、美しさを感じる本でした。
憑物や妖怪が担った民俗学的地位やその変遷などが薀蓄の中に盛り込まれていていつ、読んでも興味深いと思ってしまいます。再読する度にある記述に惹かれたりするので楽しいです。現在、大学で「人間の周囲にある社会や関係性を研究しても主観を持つ人間が対象となるために決して客観的に研究はできない」という人類文化を学ぶ者としてはこの本などからそういうことを読書で学んだのだなと思っていしまいました。
★★★★☆ 再読。カバーイラストが小畑健のものを。表紙の榎さんがあまりにも想像通りでした。それにしてもデビュー作だったとは…。凄いの一言に尽きます。
京極堂シリーズの第一作。「魍魎の匣」を先に読んでしまったので登場人物やその関係がわかってすっきりしたが京極堂の膨大な知識の能弁は難しすぎです。久遠寺病院の娘梗子と夫牧朗の奇妙な噂…そにあるものが見えない、愛する人を区別できないなんて私の脳では理解できないが、このシリーズの独特の世界ではありえるのかなと思わせる不思議な面白さがある。
京極夏彦処女作の下巻。謎や伏線が次々と提示される上巻から引き続き一気に読んだ。面白い! 戦後昭和の東京を舞台に繰り広げられるおどろおどろしい過去の因習、後半に次々と紐解かれて行く理路整然とした謎解きが素晴らしい。「テエマ」とか「齎した」等の文字使いがアンティークな雰囲気を醸し出してて、なのに古くさい印象はない。なんとなーく夢野久作『ドグラマグラ』やモーリス・ルブラン『八つの犯罪』を思い出したな〜。
一応推理小説(笑)真相としては面白いけどね(笑)ちょっと内藤と菅野が気持ち悪い・・・。その手の話が少し読んでいて嫌な感じかな~。結構このシリーズその手の話が出てくるんですよね~。映画の配役のイメージが少し邪魔になってしまったかも。とりあえずしばらくは京極堂シリーズ再読しようかな(笑)
面白かったけれど、途中から置いてけぼりくらった感は否めない。とにかく、京極堂の蘊蓄をはじめとする情報量の多さにびっくり。なんだか話す全てが重要だったようにも、まったく無駄だったようにも思える。嗚呼、疲れた。まぁ、タランティーノよろしく非生産的な会話は好きだから、よしとしよう。にしても、変な本だった。すごくよく練られたバカミスという認識でよろしいのでしょうか。次作が面白いらしいので、このシリーズ最後まで読むかどうかは、次で決めよう。
本格ミステリと言えるか否かについては判断が難しいが、張り巡らされた伏線は確かにひとつの真相を論理的に示している。脳科学や宗教、民俗学に関するさまざまな情報も、非常に平易におもしろく読ませてしまう作家の筆力に思わず唸らされた。また不気味な雰囲気の漂う舞台設定や個性豊かなキャラクターたちが物語を盛り上げ、飽きることなく楽しむことができる。狂気に満ちた奇想天外な事件の結末にはとても驚かされた。
【図書館】いやぁ、スゴい小説だった。イッキに京極夏彦氏のファンになった。これが氏の処女作なのだけど、「暇つぶしに書いた原稿」でこのレベルって・・・。天才という人はホントにいるなあ。あちこちに伏線として張られた民俗的な要素がモロ好み。そして、通俗的な科学主義と神秘主義の両方を否定している京極堂というキャラクター・謎解きの展開が斬新で気に入った。
読んだのは小畑健さんのイラストのものですがデータになかったのでこちらで。本来なら荒唐無稽なだけであったかもしれない話を、最初に京極堂が語った話を読むだけでこうも説得力あるものに仕立てるなんてすごい技量だと思います。そして文章の書き方がかっこいい。それにしても関口君、アンタって人ぁ・・・。
つるっと読めちゃってあまりいい言葉が見つからないけど、いろんな知識を織り交ぜながらのお話の運びがうまいと思った。風鈴の音が、夏の暑い日を思わせる。漢字は多いしボリュームもあるけど読みにくいとは感じなかった。もっと早く手に取ってたらな、と思わずにいられない。デビュー作だと知り更にびっくり。
京極堂が語る薀蓄は長いけど何度、読んでも面白いです。矛盾していない論理展開がすごい。また、映画も夏ごろに見てみたいです。
再々読.結末を知りながら読むと,京極堂が「馬鹿馬鹿しい事件」と言っていたのがよく解る.謎解きはモチロンだが,雷鳴の中の憑き物落としの依頼のシーンや,姑獲鳥からうぶめに変わるシーンなど,見所が多い.通常の文庫版とは違い,フォントも京極フォントになっているので,読みやすい.
再読。「あのとき涼子さんは――姑獲鳥からうぶめになったんだよ」と云う関口の言葉が胸に残る。手渡された子どもは、非日常から日常へ戻っていく関口自身か
再読。やっぱり京極夏彦すっごいなぁ。普段だったら読むの止めちゃうような小難しい演説を、ここまでのめり込んで読ませるなんて。私にとって革命的な作家さんです。定期的に再読したくなります。
高校の時に読んだけど、昔はちんぷんかんぷんでした。京極堂は小難しいことを言うし、関口くんは自分のことすらわかってないような状態だから頼りにならないし。京極堂や木場修、榎木津さんがいなかったらきっと事件は解決しなかっただろうなぁと。それにしても墨染めの衣を着て、おれ様な感じな京極堂と、少々ヘタレな凡人の関口くんのペアは結城光流さんの『篁破幻草子』シリーズのようだと思ってしまった…。でも、篁はラノベ。姑獲鳥は宗教学+医学+哲学のような感じ。やけにグロく生々しいファンタジーといった感じでしょうか。
次々に暴かれる久遠寺家の怪異疑惑。何となく薄気味悪いものから悪意を持った気持ち悪さに転化していく様をんなわけあるかと思いつつもこの作者が何をやらかすのか解らない手前とりあえず物語を受け入れて読んでたり。後半はただ転がり落ちるように事実と推測の嵐。ある意味結論は出ているようで出てない気もするのは流石に邪推か、推測は推測でしかないって言うようにも思ったりしたけど多分結論はあれであってるんだろう。彼の彼による彼の為の物語。面白かった、次は噂の魍魎の匣だ。
上巻の京極堂のたとえ話のくだりでは先が見えず混乱したけれど、下巻の真相解明からは正に憑き物がとれるような解決っぷり。全てを見通す京極堂のキャラは嫌いではないけれど難しい説明が多い気がするので軽めなのが好きな私にはさらっと読めず苦心した。
本作がデビュー作であることを巻末の解説で知る。膨大であろう資料と取材、時間を粉砕し一つに纏めて練り上げ形にする。作品を作り上げる人を私は本当に尊敬する。さあ、物語の筋は掴んだので脳内で映像で再現できるようになるまで再読しよう。
この事件に関わった人々は民俗、宗教、風聞、偏りな常識などによって歪められた人々ばかりだ。崩壊寸前でありながらぎりぎりで保っていた虚偽の事実は京極堂という黒衣の狂言師、そして事件の鍵を握る関口によってさまざまな事実を曝け出され、崩壊した。その世界観はまさに何度、読んでも圧観としかいえません。木場さんと関君の軍隊時代からの掛け合いや京極堂や榎さんの関君に対するさり気無い思いやりも伺えていいな♪
読もう読もうと思いつつもレジに持っていくことを躊躇わせるこのぶ厚い文庫。ついに読みました(分冊だけど)。いやー初京極夏彦だったわけですけど、超面白かった。世界観がすごすぎる、怪異や呪いといったオカルトから心理・医療・脳といった科学ものの見事なコントラストと融合が詰まってる。京極堂シリーズは2作目が面白いと聞いて読み出したわけだが、この際全部読んでもいいかな。ほんとに超凄い作品だった。
分冊文庫版 姑獲鳥の夏 下の
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感想・レビュー:110件














ナイス!





























