13階段 (講談社文庫)
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13階段の感想・レビュー(1908)
とてもおもしろかった。この作品はとても内容に厚みがありつつ最低限のことしか語られていないと感じた。さまざまな思いが錯綜しており、そのことによって引き起こされた悲劇にやるせない気持ちになった。その悲劇は非現実的だと思う。しかし、作品にリアリティを感じ、起こりうるのではないかとも思う。私は死刑制度について学校やテレビで見聞きした程度であまり意識してこなかった。この作品には死刑制度の現実が詰まっていると思う。読んでいて恐ろしくなった。また、これを読んで死刑への賛否を簡単に決められないと思った。
本当に処女作とは思えない出来。ジェノサイドからの流れ読みだけど、どちらも先が気になる一気読み。映画演出を学んでいただけあって、読んでいてリアルに映像が見えるよう。ただ、読みやすいんだけど、文章が上手いとは思えないんだよね~。
リンカンライムシリーズ並みのどんでん返しの連続であった。社会派の題名とは裏腹に読みやすく、ミステリーとしてとても面白かった。題名で敬遠されがちな本であるが、おすすめ。
死刑が、執行されそうな男に冤罪の可能性あり。間に合うのか。謎の依頼人。依頼を受けた、刑務官と前科のある男。死刑制度の問題点をするどく突く。謎に迫る過程とクライマックスへの仕掛け達も秀逸。楽しませて頂きました。
傷害致死事件で服役していた仮釈放中の青年と、死刑執行の経験がある中年の刑務官のコンビが、記憶を失った死刑囚の冤罪を晴らすべく奮闘するタイムリミットサスペンス。/〈死刑〉というシリアスな社会派テーマを中心に据え、正反対の立場にある主人公二人の視点を通じて、司法が抱える様々な問題を浮かび上がらせる。そうした問題提起を“お説教”で終わらせず、謎解きのプロットと有機的に結びつけ、リーダビリティに富んだ一級の娯楽作に昇華させているのが見事です。/裁判員制度が施行された現在、いつか我々も当事者になるかもしれませんね。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(2)
- 02/14
最初はなかなか気が進まなかったですが、南郷の過去の話辺りから面白くて一気に読んじゃいました。高野さんの作品は初めて読みましたが、読みやすかったので別の作品にも手を出してみようと思いました。
面白かった。きちんと調べあげられて、作りこまれた話が好きな私にとってはたまらない一冊。死刑制度について等、色々思うところはあるけれど、この本で何よりも強く残ったのはやはり、死刑執行の場面。犯罪者は法によって殺されるのか、はたまた人によって殺されるのか。
【ネタバレ含】人気があるのがよくわかる本。ミステリ好きはぜひといったところだ。また、解説にもあったけど、これがデビュー作というのは、驚く。特に法律に関しては、とても緻密な設定で(これは、僕の知識が無いからそう思うのかもしれないが)、最後に、どんでん返しが繰り返されるところは、読みふけってしまった。ただ、光硬化樹脂による複製や凶器に関しては、結構無理がある。てか無理。メインの死刑制度に関しては、本の感想で無くなってしまいそうなので、触れないでおく。
死刑制度にはいくつもの問題があり、死刑自体には知らないことばかりだったなと思わされました。わずかに無理のあるところもありましたが、全体的にはいい作品でした。
コメディタッチの幽霊人命救助隊とは違い、終始重苦しい感じで驚きました。どちらも命をテーマにした作品です。二転三転する終盤は引き込まれました。 犯罪者・被害者とその関係者の生活の変化、死刑執行人の苦悩、法律の穴など、複雑な問題提起がいくつもされていました。死刑制度の是非を考える良いきっかけになりました。・・・が、いくら考えても結論のでない問題なので悶々としてます。
死刑制度についての様々な問題点がそれに関わる人達の目線から描かれており、実に生々しかった。殺人犯でも、私には三上や南郷に罪があるとは思えない。逆に安藤や、人を殺していなくとも佐村恭介の方がより罪深いと思えた。 何が正義なのか、その基準は平等なものなのか。本書を読んで死刑制度に対し疑問を抱きつつも、答えはよく分からないままだった。この制度はいったい誰を救うために存在するのだろうか。 死刑制度について深く考えたことはこれまでなく、ましてやそれを実行する人達に目を向けたこともなかった。本書はいい機会になった。
読んでいる間ずっと苦しかったので、少しはほっとできる結末であればと願っていたのですが、悲しくて泣きそうになりました。遺族の「この国では凶悪犯罪の被害者になった途端、社会全体が加害者に変わるんです。そして、どれだけ被害者をいじめても、誰も謝罪しないし責任も取りません」という言葉に恐怖を感じました。事件を起こしたり巻き込まれたりしたら、人生が変わってしまうのだなと思いました。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 02/08
「法は万能ではない」という格言がある。法は決して魔法の杖ではない。多くの社会制度は運用される中でその問題点が浮き彫りになってくるけれど、法もその例外ではない。それでも人間が法律に救いを求める理由はどこにあるのだろう。ちょっと考えるまでもなく多くの回答が浮かぶけれど、人間の望みに法がどこまで応えられるのか、今後も深く考えていきたいものだ。あと、中森検事の「私は正義が行われるのを見たい。それだけです」というフレーズはこれから胸に刻んで行きたい。
題名見て、これって昔映画化されたような気がする…でも誰が主演だったっけ?確か死刑の話だっけ?言う程度の認識。よくみたら江戸川乱歩賞受賞だったのですね。読み始めてぐいぐい引き込まれる感覚。一気に読了。特に後半が面白い。 死刑制度の在り方について考えさせられました。原作から入ったら映画は見ないほうがいいのかな?あんまり評価が良くないし結末も…だし。
真犯人がわかるまで、最後までどうなるのかわからない展開に最後の最後まで引き込まれた。また、「死刑」について多方面においてこんなに大変なものかと思う。ただ重い内容ながら、やはりミステリーなのでそこまで重くならずに読み進められたし、展開として面白かった。
再読。3回目ぐらい。ジェノサイドが大分左寄りだったので、前からこんなだっけ?と思い手にした一冊。あぁ、なるほど。理想家なんだな。小説で見る分には面白いからいいや。
ジェノサイドからの流れ読み^^これも一気に読めた。途中で真犯人が何となく分かったけれど、飽きさせず最後まで読ませるところがすごい。
高野和明の冒険小説は・・・という Tweet を発見して、冒険小説だと信じ込んで購入しました!そうではなかったと思いますが、かなりリアルで極刑を巡る試行錯誤は素晴らしい感じでした。途中から、話の展開は予想できましたが、それでもどんどん引き込まれていきました。
この作家さんジェノサイドに続き2作目読んだがやはり面白い。前半出てくる何気ない事が後半になって意味を成してくる点も良かった。
すごい。めっちゃよかった。たくさんハッとさせられた。うまい!!江戸川乱歩賞って何かいいのばっかやんね。池井戸潤も読んじゃったし、次は江戸川乱歩賞を攻めてみるか!!おっしゃ~!!!
伏線が割とわかりやすく張ってある。描写、台詞回しに注意して読むと、真相が割と早い段階で見えてはくるのですが、それでも最後まで次のページをめくりたくなるのは筆者の筆力に他ならない。この作品が気になってた方は、ぜひご一読を。
引き込まれて読んだ。最後はこう来たか!感想書こうとするとネタばれになってしまいそうでむずかしい・・・。初めて知る「死刑」にまつわるあれこれを読むときには眉間にしわが寄ってしまったりした。以前、挫折した、森達也さんの「死刑」を読むときが来たかもしれない。 人間の入り組んだ心理、裏表、正義感を考える。
死刑制度、刑罰のあり方、刑を執行する刑務官の葛藤、被害者への賠償など様々な題材が織り込まれていて死刑の執行状況、それに怯える死刑囚の心理、刑務官の考え方など初めて知ることが多かった。大方の登場人物が怪しくみえだし、二転三転していくストーリーに何度も騙されたあたりは面白かった。ただ、佐村が増願寺の存在を知った理由は?などちょっと無理矢理感が拭えない箇所も・・。最後に南郷がいう「仮釈放なしの終身刑」という言葉に、人を殺すことの重みを感じた。ともかく樹原亮が湊と働けてたら良いなぁ。
「法律は正しいのですか。本当に平等なのですか」正義とは何か?といことが何度も問われていた。悪いのは死刑制度自体なのか、死刑になるような罪を犯す人間か、その動機となった人間か、その環境か。そもそも死刑制度がなければ、被害者が死刑を望むことも、刑務官が一生の傷を負うこともないのだろうか。被害者や遺族の報復感情というのは、加害者が正しいとか正しくないとか、そういう尺度では測れないんだなぁ。純一と南郷のコンビネーションが好きだった。二人で笑い転げるところや、純一のヒントで南郷が真相に気づくところ。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 01/26
死刑制度は難しいですね。あえて読みたい本に入れていなかったけど、最近も話題作が多いようなので、デビュー作から読んでみようと思いました。江戸川乱歩賞
つい先日、東野氏の殺人の門を読破し、長い期間を我が家にて積読であったこの13階段に手を出した。タイミングとしてはこれ以上にないタイミングだったのかもしれない。次のページをめくる手が止まらないとはこういう作品のことだと非常に納得。ネタバレはコメントにて
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(4)
- 01/24
つらい世の中だもの。小説くらいは、勧善懲悪、ハッピーエンドであってほしいと思うのは誤ってるんだろうか。読み始めて半ばに抱いた犯人の想定と合っていたものの、「6時間後に君は死ぬ」と同じく、予想外のドンデン返しに満足した。
難しい言葉が見つかる度に、辞書を引き、ネットで調べながらであったが、引きずり込まれるように一気に読み進んだ。読了後、思わず心底深いため息が出てしまった。テーマの重さと、その結末にである。今まで、死刑については、感覚的な判断しか持たない自分であったが、「正義とは何か」「法は正義か」「裁判は正しいのか」などの数多い疑問を叩きつけらてしまったかのようだ。ずっしりと面白い。
「ジェノサイド」の高野和明さんのデビュー作。死刑とは何か、罪とは何か。退職間近の刑務官と刑期を終えた青年が、事件のときの記憶を失った死刑囚の冤罪?を晴らすことができるのか。「ジェノサイド」につながるハラハラドキドキ感はデビュー作からかあ!…積んだまま読んでないと思っていたけど、三上の実家の機械と、高校の時の彼女のところで記憶がよみがえってきたので、たぶん再読。犯人とかトリックとかすっかり忘れてて、今回も楽しめました。
重いテーマをきちっとエンターテイメントに落とし込んでる、みたいな。読みやすいし、ミステリとしても良作!にしても法律(この作品は刑法だったけど)って曖昧で微妙で難しいもんなんやな…と改めて思いました。
ジェノサイドの作者のデビュー長編。江戸川乱歩賞受賞作。 最後まで真相が分かりそうで分からない。映画化されてたのは知らなかった。
作者はもともと映像業界にいらっしゃったのですね。先日読んだジェノサイドでハリウッド映画を彷彿とさせられたのはその経験もあったのか、と納得。デビュー作であるというこれも、映像として浮かんできて最初は怖かった。慣れてくるとそれが楽しめるようになってきたけれど。純一の過去の件については予測がついていたものの、ラスト近くの二転三転する真相と事件にはページをめくる手が止まらないほどだった。この作家さんの他の本ももっと読んでみたい。そして原作者が満足しなかったという映像化された作品も是非見てみたい。
真犯人が気になって一気に読んでしまった。結末にはびっくり!また死刑に至るまで段階がこんなに多いとは驚いた。今まで数多くの極悪犯罪で死刑判決が下され、それは当然と思っていたが、そんなに単純な考え方では浅かったと思った。実際に日本の絞首台が以前公開されたことや映画グリーンマイルを思い出された。南郷さんの結末は切なかった。
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