脳男 (講談社文庫)
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脳男の感想・レビュー(495)
鈴木一郎という人物の有りそうで無さそうな能力設定が面白い。でその犯罪者が刑事の茶屋とのコンビで(?)事件を解決していくという、前代未聞の取り合わせが面白い。
脳男強ぇーっ! でも、これじゃ続編を読まないわけにはいかないよ。
連続爆弾魔のアジトで見つかった、鈴木一郎という男。この男は調べていくと名は偽名で経歴も不明という謎だらけの男だった。この作品は鈴木一郎というキャラクター設定がただただ凄かった。このキャラの存在を知れただけでも読む価値はあったと思う。ストーリーも次々と明らかになる鈴木の過去が衝撃的で中弛みすることはない。ただ、物語の結末は少々消化不良だった。続編もあるそうなので、是非読みたい。
爆弾の魔の共犯と目された謎の男の正体を探る前半。後半は爆弾魔との対決。レインマンで有名になったサヴァン症候群を一種の特殊能力の設定にしている。リアリティ(説得力)はボチボチだけど、ヒーロー物の設定で、感情を持たないっていうのは、面白いアイデアだと思う。最後に人間に近づく課程を、AIみたいに説明してるのも面白い。(^^)
感情を持たない人間、鈴木一郎への周囲の人間からの考察と本人の超人的な行動が面白い。感情を持たないというだけでここまで人間が変わるものなのかと、例えそれが殺人鬼だろうと感嘆させられずにはいられない。彼に英雄を重ねてみた人も少なくないのでは? もし自分の身の回りにこういう人間がいたらや、もし自分に感情がなかったら、などと考えるとわくわくさせられる。が物語の展開はやや単調。人間を超えた鈴木一郎には、それこそ子供向け番組のヒーローのような活躍が似合うと思った。意外と地味な活躍で少し拍子抜けしたというかなんというか
途中で下手すると陳腐になりそうだった展開をインテリジェントに上手くまとめた感じ。粗削りだが、知的で、人間の本質を掘り下げようとする著者の姿勢に、他の著作も読んでみたいと思わせるものがあった。残念な点は2つ。 (1)精神科医の真梨子など魅力的なキャラになり得たのに、外見的な特徴含め人物描写が少なく、最後まで頭の中で活き活きとイメージしきれなかった。巨体の茶屋刑事も同様。 (2)病院での爆弾騒ぎなど、クライマックス部分のスケール感が邦画的にショボかった。ハリウッド映画的なもっと大きな展開ができたのではないか。
爆弾魔の話になるのかと思いきや鈴木一郎の話が延々と続くので、展開が不安になった。脳と感情については学術的に興味を持ったが、物語としては説明が長すぎる気がする。下人の行方は誰も知らない的ラストで、なんとももどかしい。
「心を持たない」という問いかけ自体は興味深い。心がないってどうなるんだろうなあーと想像を巡らせるしかない。耳が引きちぎられてるから犯人特定できるんじゃ……とか思った。
教科書的なミステリーの多い乱歩賞の中でこれは異端の傑作。仮面ライダー的な悲哀の漂うストイックでハードボイルドなヒーローミステリーだ。ストーリーは派手なものではなくて、主人公鈴木一郎の謎と能力に焦点を当てて全体が引っ張られている。自我、情動という枷から解き放たれていることにより、新たなる総合感覚を生成させ、超人となり正義を成す鈴木一郎。彼のミステリアスな能力、生涯と、マルクス・アウレリウスから想像できるある種の英雄教育が読者の思索を誘う
ものすごい前に読んだので忘れたけど とにかく面白かったのだけは憶えてる。
江戸川乱歩賞受賞作。連続爆弾犯のアジトで見つかった心を持たない男が、逮捕後、次の犯行現場を予告する。彼の精神鑑定をした医師は男の真意を探ろうとしていくが…。一気にラストまで読んだものの続編を匂わせる形で終わってしまった。
デビュー作だとしても、文章が荒く、展開の不自然さや、多少の事実誤認も存在する。ただ、勢いは凄いものがあり、読みにくいながらも一気に読ませる力はある。むしろミステリーではなく、20世紀のSFとして捕えれば悪くはないのかも。続編があるのかどうか判らないが、登場人物の掘り下げをもう少しした方がいいと思う。
面白いとは思いますが、何だか物足りなさを感じてしまいました。脳と心の関係については興味もありますが、鈴木一郎にはまだまだ謎が多くて何とも言えませんね。タイトルからグロテスクな表現とかあるのかな、と思っていましたがそうでもなかったですね。
脳と心の関係、感情を持たない人間の行動が興味深い。角度を変えて見ればまるで悲しいヒーローの御話。
読み終えたとき鈴木一郎がとても人間らしく思えた。これは変な話かもしれないが、実はアジトで見つかったときから時折そういう印象は受けていたのだが。
タイトルにちょっと引いて、長いこと積本になっていた…どんなモンスターが出てくるかと思っていたら、次第に明らかになる彼の姿に読後は深い悲しみが。彼は人間の心を、感情をいつか手に入れることが出来るのだろうか。
題名から想像していたのは脳しかない怪物みたいな男が出てくるかなりきわどい話だったけれど、その予想はいい意味で外れてくれた。最初謎に包まれていた鈴木一郎の正体が少しずつ明かされていく描写は興味深かった。はたして彼がしたことは許されるのか?それはさておき、続編も読みたい。
【ネタバレ】人間の脳は超高性能のコンピュータであり,心を持たない彼が脳の潜在的な力を発揮して超人的な活躍をするというのは痛快だが,実際にそうなるのかなあという疑問は拭えなかった。でも,良く出来たお話しだと思います。バンバン爆発し,美男美女と野獣デカが活躍する絵柄はハリウッド映画的。
ミステリーだと思って読んだんだけど、どっちかというとサスペンス?特に大きな謎があるわけでもないし、トリックがあるわけでもないし。脳に関する話しは興味深かったのですが、それ以外はいまいちでした
設定も興味深く、一つ一つの描写が丁寧で、かつ、余計な比喩の少ない文体が好みではあるのだけれど、前半の進み具合と後半の展開の早さがアンバランスで、「あれ?」と思っている間に終わってしまった感があるのが少し残念。「心」とはどこにあるのか、「自我」とは何かというテーマ自体は魅力的。
もっと破滅的でトンデモな感じかと思ったが、普通に楽しく読めた。鈴木の生い立ちもわかったし、特殊であることは理解できるが心境はやっぱりよくわかんないな。なんとなくそんな感じなんだねで読み終わってしまった。
タイトルで想像していたのとだいぶ違った。連続爆弾魔のアジトにいた謎の男、鈴木一郎。偽名を使い、経歴も不詳。感情を持たない彼を精神鑑定することになった医者が主人公。医師が主人公だが、医学ミステリ的な要素は特になく、乱歩賞ミステリの王道的作品。ただ、乱歩賞受賞作にしては、幕引きが続編を意識したかのような終わり方になっている。乱歩賞作品としては平均点以上の出来だとは思うが、特筆すべき独自性があまりなかったというのが正直なところ。そのうち、続編を読んでみてもいいかな、位の感じ。 6点/10
それまで全く回路がつながっていなかった鈴木が突然ある種の自我を獲得する件が、なんだかご都合主義というか偶然に頼りすぎな気がしてしまった。まぁ脳の仕組みなんてほとんど解明出来ていないわけで、これでいいと言われればこれでいいんですけど。 鈴木一郎の設定はすきなので、彼を主役にして非凡な能力を持つ(ダーク)ヒーローが活躍する話にしてくれたほうがさっぱり読めてよかったかなぁ。 この小説は面白かったですけど。
描写が丁寧ですごく読みやすいし、鈴木の非凡さがとても際立っている。心がないのにそんなにひねくれていない所が面白い。ひねくれていたら『黒い家』みたいになるんだろうな。次々に読ませるところに作家の文章力を感じます。
タイトルからもっと現実離れした話かと思っていたが、結構なくはなさそうな話で面白かった。文章も読みやすくさらっと読んでしまえた。もう少し鈴木の過去というか現在に至るまでの過程が詳しければいいかな。ちょっとまだ自分の中では消化不良。 登場人物の名前(苗字)がみんな微妙に珍しいものばかりだった。鈴木以外は私の知り合いにはいない。
脳男の
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ナイス!































