OUT 下 (講談社文庫 き 32-4)
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OUT 下の感想・レビュー(1054)
雅子の動機がどうもはっきりとしない終わり方ではあったけれど、面白かった。下巻では警察そっちのけで、佐竹との攻防戦に。佐竹に知らない間に追い詰められているのが恐ろしく感じた。そして邦子の考えの足りなさには終始イライラされてしまった。人間誰しも何かを抱いていて、作中の人物は自分なりの出口を探している訳だけど、出口に辿り着いた所で、それで本当にすっきりしたのだろうかと考えると、そこに至るまでに大事な物を失いすぎていてこれで良かったとは思えなかったかなあ。
桐野夏生の犯罪小説。下巻は物語のクライマックスを描いている。全体を通して感じたのは、気持ち悪さ。おそらく、登場人物たちやそれらを取り巻く社会環境があまりにリアルとして記述されていることに起因しているのだろう。読み終わった後、いやな気持にしかならないという素晴らしい小説でした。
人間堕ちるところまで堕ちるなと、怖い生き物だなと感じた。物語をどう終わらせていくのか楽しみだったけど、終わり方も怖かった。雅子はこれからどう生きていくのか。行き着く先は天国かほんとうの地獄か。でも、さすがこれだけ評価されてる作品だなと感じました。
エグいお話でした。過激な展開と細かな人間描写で物語をどんどん転がしているので、あっという間に読めてしまいました。邦子に苛立ちを感じ始めたらハマってしまった証拠ですねw しかし、最後まで謎であった主人公・雅子の動機をイマイチ把握出来なかったのが残念。特に最後の佐竹との展開は雅子の行動原理を説明するための話だったの思うのですが、抽象的すぎて何が何やら。常人の感覚では狂っているとしか思えない状況に身を委ねた、という問題提起に対しての確たる答えが欲しかったです。
この作品の魅力はリアルさ。特に人間の理想とは異なる、また普遍的な心情の描写が良かった。優しさや精神的な包容力って欲しいけど、やはり厳しい現実と向き合ってみるとどうしても負の感情が生まれてしまうよな。邦子の長所が全く見当たらない人間っているよね…わかる。でも一番気に入らなかったのは弥生。ラストの佐竹と雅子の場面は個人的にアリ。それまでリアルさが強かったけどそこで個人が持つ潜在的願望が見えた。「どこかに自分だけの自由がきっとある」って言ってたけど、やはり一人ひとりに自分だけの何かを抱いてるんだなって思った。
面白かった。グロくてエグくて、でもサクサクと読めてしまった。邦子のせいで、どんどん追い詰められていく3人。特に雅子の追い詰められ方は、すごいものがあるが...ていうか佐竹の気持ち悪いくらいの執念深さ。ラストは思っていたのと真逆な方向に行きあっけなく終わってしまい物足りないのが残念。
十文字は雅子をどうやって追い詰めるんだろう・・・と思っていたところ、ただのコバンザメのような奴だった。佐竹を困らせてやろうと画策してた辺り、かわいげを感じてしまった。
家族関係=愛情が破たんした家族を持つ主婦たち。死と隣り合わせの交情でなければ愛情を実感できない男――。心に空虚を抱えた人物が、自分の人生の意味を取り戻すため、もがき苦しむ。そして愛情の意味を再確認した時、再び生きようとする力とともに、孤独から救われる。この物語を最後まで読んでみて、心の傷を真に理解し、共有できる人に出会うことは、幸せなことだと思った。
物語としては破綻している。読み返して一番印象に残っていたのは、意外にも「甘えんなよ、ババア」と言い放った雅子の息子の言葉だった。毀れた大人の中で唯一まともな発言だったのではないか。ようやく桐野作品がわかってきたかな。
今更ながら書きます!えげつない話でした。人を解体する様がリアルでスゴい!ラストが気にくわなかったが、読みたくなる作品!桐野夏生は良いと思います!
邦子が死んですっきりした。アイツがいたらみんな捕まってしまう。 佐竹はドS?なんとなく相手をいたぶる感覚わかるな。 戦場はもっと残酷なんだろうな。
こういう退廃的?刹那的?な雰囲気で登場人物や事象が収束していくのもとても好きです。最後希望を感じる終わり方が少し残念かも。でもとても面白かったです。
読み出したら止まらなくなって、1日で読んでしまった。最後の終わり方は「納得いかん」と思うけど、それまでの主婦達の心理状態が面白かった。
暗い想念を活力に生きる人たち。雅子に魅かれる男たちは3人3様だ。カズオの健全さが異質に感じられるほど、皆して暗く深いほうへ沈んでいく。昼間の広い空が見たくなった。 視点は集束する。どうにも孤独を選んでしまう女というのはいて、雅子の孤独に呼応するのはこれであったかと嘆息する。雅子はまた失ってしまった。
最後まで加速度が付いて一気読み。でもなぁ、ラストはちょっとキレイにまとめようとしすぎな感じ。雅子と佐竹の精神的なつながりに重きを置いているのはわかるけど、師匠とか弥生、十文字のその後ももう少し書いて欲しかった。
あーグロかったぁ。最後が駆け足気味ですが、うまくまとまってます。ドラマとはかなり違うエンディングに驚きました。ノンストップサスペンスですね。桐野さんならまだまだ続編が書けそう。
佐竹の執念と言うか狂気、寧ろただイカレテるだけなんだけど、それにより上巻の均衡が一気に崩れて、4人ともどんどん追い込まれていく。それにしても雅子はカッケーな。やっぱり不動すぎて、あやしさがカズオでなくても惚れてしまいそうだし、佐竹に魅入られるのも分かる気がする。消化不良の警察の今井の捜査と、ヨシエ家の火事の原因(佐竹か、姑を殺したいためにヨシエ自身か)をもう少し読みたかったかな。
面白かった……。あまりの力強さに圧倒されてしまう程に、素晴らしい作品でした。佐竹と雅子の関係…、非常に危なくて日常とはかけ離れた、二人にしかわからない愛が凄まじかった。その世界を理解することは無いでしょうけども、どこか羨ましい気がする。しかし怖かった、はわわ。
傑作だと思った。 それにしても桐野さんは女なのに、よく男の心情の描写もできているように感じる。 恐るべき、取材力、想像力。 基本的には女性が持つ本然的な負の感情に焦点を絞って描かれている。 男性が読むのと、女性が読むのとでは感じ方がかなり違うのだろう。 この作品がバラバラ殺人という猟奇的な内容をテーマにしているのに 人生に示唆を与える内容になっているのは、作者の構成力のおかげだと思う。 何より、主な登場人物のキャラクターの設定が、はっきりしている。 どこにも楽観的な、明るい人が出てこないというのが、
上下巻一気読み。一気に読ませる力強さがあった。最後の終わらせ方はなんとなくモヤっとした感じ。上下で別物?って感じがしなくもない。特に十文字は別人のような(苦笑)
浅はかな私の推理を良い意味で裏切られ続け、加速度を上げて急展開して行く話を読み進めて行くのは非常に楽しかった。なのに最後の数ページで肩透かしを食らってしまった気になり少し残念だった。映画化されているのでDVDを見たが酷かった。当小説とは全く別物となっていたし駄作だった。ドラマ化もされているけどDVD化はされていないので見られなくて残念。他にも映像化されているらしいけど、この人の世界観を映像化するのは難しいのではないかと思う。
45点 もう共犯者の気分ですよ、ええ。 願わくばバレないでほしいなんて思ったり。 あ、邦子は自業自得ですけど、邦子は。 とにかく出てくるヤツ、出てくるヤツが、みんな『OUT』なんですね。 そして息もツケナイ重苦しさと、心情描写の巧さにドキドキしっぱなしでクライマックスへ⇒ なんですが、なーんか 一周まわって結局分かり合う的なラストは、私には「?」でした。 レビューなんかを見るとかなりの高評価。 オレってば 少数派らしい。
個人的評価:A。弁当工場で夜勤する主婦たちが仲間が殺した夫の遺体をバラバラにするなんて設定が起こりうるのか?と思いながら<上>を読んでいました。 その設定もありだと思って、<下>を読んでいくと、予想外の展開となり、とても楽しめました。面白かったです! はたして、雅子は、佐竹は、シシショーは今の状況からOutできたのか?
ドラマは見てたんですがうろ覚えだったので楽しく読めました。 雅子は田中美佐子で脳内再生で。 過去の呪縛に縛られながらもその行為でしか救われない佐竹がドラマよりもかなりカッコよく見えました。 名作だと思います。
読み終えました。
日常には戻る事も出来ない登場人物を描ききってます。
足を踏み外すのは一歩でもギリギリの状態での歩みを知ってる人には読むのが辛いかも…。
怖い!怖い!佐竹怖すぎ!!佐竹と雅子の関係は、とうてい理解できるものではないな。邦子の馬鹿さかげんに腹が立っていたが、なんだか可哀想でもあった。久しぶりに心底怖い本だった。先に読んでいた母に「良かった~」と感想を言われていたのだが、親子揃ってゲテモノ好きとはww
相変わらず好きな気持ち悪さでした。佐竹VS雅子のシーンがなんだかすごく気になった。佐竹の欲望もした事も、普通に考えたらあり得ないんだけど、わかるまで行かなくとも似た感じ。最後ぼやっと終わった感じはあるけど、全体的にはなかなか好きでした。
佐竹の執念が恐ろしいです。どうしてそこまで雅子に執着するのか。それは、雅子を追っているようで、実は自分自身を追い続けているからなもかもしれない。雅子もヒタヒタと自分に迫ってくる佐竹の存在に恐怖を覚えながらも、逃げようとしていないのは、自分と佐竹に共通するものを何処かで感じていたからなのだという気がする。雅子が死体を解体する事によって逃れたかったものは果たして何だったのか。死体解体では得られなかった自由は、佐竹との死闘で得る事が出来たのかもしれない。ところで、警察の中で唯一真相に近づいてた彼はどうなった?
些細なきっかけで人をバラバラにすることになった雅子。その仕事人のような冷静さが刻々と書かれていく。時折バラバラ殺人が起きると、犯人はどういう気持ちだったのだろうと考えることがあるけれど、意外とこんな感じなのかもしれない。運びやすいから。目立たないから。壊れていくものと壊れているものと、壊されるもの。日常と非日常が繰り返されて転がり落ちていく。「幸せはすぐそこにある」なんて安っぽい励ましの言葉もあるが、この本を読むとすぐそこにあるのは幸せだけでなく、不幸も狂気も闇も同じくらい転がっているのだと思わされた。
OUT 下の
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感想・レビュー:189件














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