ガラスの麒麟 (講談社文庫)
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ガラスの麒麟の感想・レビュー(467)
女子高生殺人事件から始まる短編連作。血なまぐさい事件を中心にしていますが加納さん節のおかげで暗くはないです。「自分のためじゃなく、他人のために忙しくできるって素敵ね」という台詞がすてき。
再読本。通り魔による少女の死、から始まる連作ミステリ短編集。いずれの短編も殺された少女との淡い繋がりを含みつつ、養護教諭の神野先生を謎解き役として物語は進む。最終話を除く5作品は、見えない悪意による事件ながらも読了後にほのぼのとした印象が残る。ラストは...キーとなる登場人物たちの心象描写が甘くちょっともやもや感が残りました。
全体的に好きなタイプの作品で文体やセリフも読みやすかった。ただ中途半端さは拭えない。女子高生、父親、教師、思春期の男の子等々の苦悩や悩みを絡めつつ、ゆっくりと物語が進んでいくって印象。暖かみもあるし、不満はあるけど面白かった!
【再読】通り魔に殺された女子高生・安藤麻衣子を不在の中心とし、複数の関係者の視点を通じて、彼女の人物像を多面的に描き出していく〈日常の謎〉の連作短編集。/巻頭の表題作では、殺人事件後に、あたかも麻衣子の霊が乗り移ったかのような言動を見せ始める同級生の少女の謎が扱われる。細やかな叙述の仕掛けで読者の誤認を誘う手際が見事です。/一方、通り魔殺人の真相解明は、最終話まで持ち越されるのですが、全編を通じて探偵役を担う養護教諭・神野菜生子と事件の意外な関わり、そして彼女の立ち位置の変化が印象的でした。
猫の話が怖かった。短編としてはよかったんだけど、連作って考えるとラストが拍子抜けかな。結局犯人は何故女子高生を殺したのかがわからない。それも、若さゆえとか衝動とかって言葉で片付ければいいのかな。そうすると、短編のよさが削がれてしまうので嫌なんだよなぁ。
連作短編形式のミステリでした。加納朋子さんの作品には珍しく、血なまぐさい事件がいくつも起きますが、全体的には加納さんらしい温かさの漂う作品だったと思います。感動的な場面もありましたが、特に終盤あたりに共感できる部分が少なく、正直読後感はいまいちでした。私は「ななつのこ」とか、ほのぼの系の作品のほうが好きです。
『どうして私のことは殺してくれないのよ』すごく、辛い言葉だと思いました。耳にしたくない言葉です。どうして、なんて。加納さんの人が死んでしまうお話を始めて拝見したんですが、冷たいながらもほの温かい優しさにくるまれているのだと思いました。むき出しの棘が切ない。抱き締めてくれる人の腕まで、傷付けてしまうよ。
短編連作。主人公がバラバラなので視点はそれぞれですが、全部が最終話の作品につながっていきます。どれも静かな悲しみと透明感をたたえた作品達が集まっています。正直ものすごいハマるというタイプの話ではないのですが、綺麗にまとまっている1冊だと思います。
冒頭の殺人事件はなんとなく食傷気味だった加納作品の印象を取っ払ってくれた。どの短編も最後にホロリとさせられる。それだけに解決編がなんかこう弱い……。
連作短編集です。通り魔に殺された17歳の安藤麻衣子。 犯人は捕まらず、それでも時間が経つにつれて 騒ぎは治まったか思えたが、見えない波紋が広がっていた。 一見、殺人事件とは関係なさそうな事件の積み重ねで 物語りは進むんだけど、色々な人たちの視点を通して 安藤麻衣子の人となりが語られ、最後の話でようやく 全ての真相が明らかになる。 アンバランスな少女達の儚くて危うい感情が妙に切なくて、それでいて温かい。いい作品でした。
切ない話なのに、どこか暖かさを感じさせる一冊でした。思春期の少女の思想や感情が生々しく描かれています。共感できる!というほどではありませんが、それでもメインの少女の残酷さややさしさが伝わってきてとても素敵でした。他の加納さんの作品と少し違った色があるのも特徴だと思います。
ある日の夜、女子高生が何者かに殺害された。容姿端麗で聡明な美少女であった彼女の死に動揺する人々。彼女と意外な接点を持った人々を通して語られる事件の真実とは。連作短編集のようなミステリでした。重すぎず、軽すぎず、少し中途半端・・・というと言いすぎかもしれないが何か物足りなさを感じる。女性たちの聡明な知性とは裏腹に、危なげに揺れ動く感情。思春期の大人でもなく子供でもない、不安定な状態の少女たちのアンバランスさは伝わってきた。大人たちもよかったけれど、ガツンっとくる何かが欲しかった。
★★★☆☆/17歳の女子高生が通り魔に襲われ亡くなってしまう事件が、彼女に関わる人の目を通して語られ、それぞれが心の決着をつけていく連作の短編集。最終章で一気に長編作品に変化します。神野先生の物静かで知的なイメージが最終章で人間臭さが出て良かったと思います。個人的には同僚の教師目線で描かれた「三月の兎」が好き。最後の花束を受け取るシーンでじんわり涙が出ました。
51点 6つの短編からなる連作ミステリ。結末には少々の不満が残るものの読みやすく、根底に流れる優しい空気を感じられる作品。
連作短編もの。有栖川有栖さんが「きれいなガラス玉に糸を通して首飾りができあがるよう」と評価したのがうなずける。一つ一つの短編を最終章できれいにつないでいる。
まさに「きれいなガラス玉に糸を通して首飾りができ上がるよう」な連作短編集でした。幸せな形ができあがってほっこりです。一番印象的なのは鏡の国のペンギンのお話。1人では生きていけなくて、1人ではないという証拠(プリクラだったりたくさん埋まったアドレス帳だったり)を持ってないと安心できない…その実、本当は一人きりである存在。合わせ鏡に囲まれてたくさんの自分を仲間だと思いいきるペンギン。本質はひとりぼっちの少女たち。本作には孤独が一貫してつきまとっているように感じました。それに対する回答はたぶんとてもありきたりで
まるでガラス細工の芸術品の様な短編連集。精巧で完結されているけれど、救いに溢れた暖かみは私的にガラスよりびいどろをイメージさせます。話が綺麗に纏められていて、美しさすら感じる芸術的な本でした。
ガラスの心を持つ高校生の心理は共感し、自分の学生の頃に振り返りながら読むことができた。しかし、他に登場する大人の行動心理に共感できず、少し違和感を感じた。フィクションの楽しみ方を忘れてしまった自分がいるのかもしれない。
小さな連作が一つの世界を形作る、稀有な作品。一つの絵画を見るような…そんな感じを受けた。ほんのり優しさが漂うミステリである。
自分をガラスのキリンにたとえた麻衣子ちゃん、その一人ぽっちという感情は、感じ方は違ってもだれでも持ち合わせてるものだと思った。彼女にも、もっと早く、神野先生や由利枝さんと同じように、そのガラスのような心を温めてくれる人に出会って欲しかったな。
ガラスのような、湖の底のような、澄んだしんとした空気感だと思う。加納さんの作品は切なくてちょっぴりヒヤリとする怖さがあり、でも、ちょっぴり暖かい。十代の揺れる感じはわかるけど、麻衣子にはそれほど共感できなかったかな…。なんか上手く言えないけど、全体的には好き。面白かった。神野先生には幸せになってほしいな。
★★★☆生徒が係わる様々な事件を保健室の先生・神野が的確な意見で解決していく6編の連作ですね。学生時代の少女たちの心の揺れなどを描き、話に深みがあったと思う。ミステリ的要素も悪くなかったけど、そう云った関係者の心理状態が楽しめました。初の加納作品だったけど、あと2,3冊は最低読みたいと思いました。
★3 全体に暗く、常にどうなっちゃうの??と考えながら、衝撃のラストを迎えました。ひとつひとつに捻りが聞いた短編をつなげてひとつの大きな謎を解いてしまうという、加納さんお得意の作品。その作品の中でもピリリとやや辛めで、楽しめました。
ガラスの麒麟の
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感想・レビュー:105件















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