死ねばいいのに
死ねばいいのにを追加
死ねばいいのにの感想・レビュー(2112)
鬱展開の繰り返しに途中だらりとしたものの、グイグイ引きこまれていく京極節のおかげで一気読み。終わってみればすべての点がつながって、なんつーか腑に落ちた読後感が得られたり。ミステリっぽい部分もありながら結局のところ全然ミステリではなく、しかし、終わってみれば最初の最初からこの物語の本質というか、最も重要な部分は提示されてたんだなあ。
5~6話の展開は唐突だが、しかしその前のような話をあと数話続けられたらこっちのSUN値がガリガリ削れる……というか死にたくなるな、きっと。あと、アサミは何なんだろうね? 自分勝手な周囲に流されて、それでも勝手に「幸せ」だと思っていたのか、その精神は正直理解できない。ケンヤじゃないけど、聴いて回りたくもなるだろう。そして、理解できないから怖いと思う。
久しぶりの京極作品。2人目3人目はうわぁぁ自分じゃん!自分が責められているように感じた。うん、あなたのおっしゃるとおり。私このままいくと3人目の人みたいな人生を送りそうです。でも5人目6人目はあんまり納得いかなかったなぁ。たしかに主人公さんのいう通りなんだけど。ブーたれてないで方法を探せ!ということかしら。でもクライアント=顧客ってわかるくらいだったらそこまで究極のバカでもないじゃないの、って思った。
はじめての京極夏彦。なんというか、すっきり、はっきり、ズバッとしたタイトルにひかれて読んでみました。 言い回しや漢字の使い方などは独特。それで嫌になっちゃう作家さんもいるけど、大丈夫でした。 思ってたよりずっと読みやすく、面白かった!会話しながら明らかにされていく真実、そして決め台詞の「死ねばいいのに」。スキッとします。 さて、次は何を読んでみるか?他に、とっつきやすい京極作品と言えばどれなんでしょう??
すごいタイトルだけど、全然下品な話ではない。誰もがケンヤのように自由で嘘のない自分でいたいと思いながら、生きていく。京極堂のようなロジカルさはないけれど、人間の嫌らしい部分に軽快に迫っていく感じはやはり京極夏彦。最高。
ケンヤは良くも悪くも素直。読みながら自分の事を言われているみたいで胃が痛くなる思いでした。読みはじめはケンヤが低学歴ニートという設定からもっと何気ない一言やちょっとした動作で相手を追いつめていくのかと思っていたのですが、読み進めるとなかなか弁がたっていて意表をつかれました。ケンヤの言うことはごもっともだけれど、なかなかそんなに上手くいくもんじゃない。だからこそ人間なんじゃないかなあ。
読みやすくて毛色の違う作風ですが、オドロ感は健在です。最後まで自分を棚に上げてものを言う主人公に嫌悪感あり。読後胃が重くなる感じは、わたしだけ?
「死ねばいいのに」小説のタイトルにもなっているこのフレーズだけど、同じ台詞をこんなに効果的に使えるのかと驚愕した。「死ねばいいのに」と言われた人それぞれの反応が素晴らしい。そしてめちゃくちゃだけれど話す人すべての心の奥に踏み込んでいく主人公がイイ!!
ケンヤとの会話のなかから関係者の人間としての嫌らしい部分が出てくる 死ねばいいのに なかなか言えない 印象に残る言葉 厭なら辞めりゃいい 辞めたくないなら変えればいい 変わらないなら妥協しろ 妥協したくなければ戦え 何もしたくないなら引き籠れなんか残る
ケンヤが出会う人々はある意味もっとも人間らしい人なのだと思う。それだけに自分がいつもしてしまっていることもあり、ケンヤの言葉が身にしみた。「死ねばいいのに」と言う言葉をここまで深い意味で使うケンヤ、そしてそれを生み出した京極さん、凄い。
タイトルが強烈で人前では読むのは憚られた。内容は読んでいくうちに、よく解らなくなった。関係者は結局誰もアサミの気持ちを理解できなかったってことなのかな。
タイトルのインパクトにつられて読んでみました。 アサミという変死した女性に関して、ケンヤという「知り合い」がいろんな取り巻きの人に聞きまわる。聞きまわっていく中で、アサミの人物像が浮かびあかっていくという構成。 モノローグで語られる文章はとても読みやすくて、分厚いけどスラスラと読めてしまいました。皆言うことは自分勝手で見当違いなんだけど、わかる、わかるよと言ってあげたくなる弱さ、切なさがありました。そして最後の最後でちょっと背筋が寒くなります。
主人公と関係者との対話によって徐々に事件の全容と人間関係が分かって真相も見えてくる。真相はこの物語の仲ではそれほど重要じゃなくて、対話していく過程がひねくれていてうまくて、そしてイヤなものを見せつけられている気分になる。そこが醍醐味。関係者達は主人公のぞんざいな口ききについつい本音を言ってしまうけど、もしあの口調でなかったらどうだろう・・。
「俺、頭悪いから」と何もわからない鈍感なフリして相手の痛いところを突いて 話を引き出す、実は賢い人物かと思ったけど、本当に何もわからなかったから純粋に関係者に話を聞きに行っていたらしいケンヤ。誰も皆、自分が一番可愛い。だから原因は環境に、他者にあると考える。関係者たちの弁解は、まさに自分のようで心にグサグサきた。ただ、ケンヤの口調にはイライラ。本質を突いているんだけど、無礼過ぎだろう。「頭悪いから」「何もわからないから」と前置きすれば何を言ってもいいのか?
初の京極作品でした。まずタイトルに驚きました。読み始めて、じきにケンヤの口調にも慣れ、なぜかケンヤが会う人会う人の本音を引き出していく過程に引き込まれ、スルスル読めました。ケンヤのセリフって人のど真ん中を突いていて怖い・・・。
全ての登場人物のどこかしらに自分と重なる部分がある 一番非常識なケンヤが一番常識的にみえるのがすごい…いやー、久しぶりにずっしりくる小説だった
登場人物は誰もかれも自分勝手。でも、人間だから、時には人のせいにして、自分は悪くないんだって開き直ってみる、そういう時って誰しもあるはずだから、一概にこの人たちがすごく悪い人って言いきれないなと感じました。 私には亜沙美の幸せというものが全く理解できなかったけど、幸せって自分が思えれば、人からどう思われたっていいんだと・・・・当たり前のことなんだけど、改めて気づかせてもらいました。犯人は私のなかで 意外でした。面白かった。
京極夏彦の性格の悪さがにじみ出ており個人的に大変好みの傑作。『厭な小説』よりも、こちらのほうがよほどイヤな感じにさせられた。小説として描き方にズルい部分もあるが、それも許せる。横山秀夫『半落ち』と構造的に裏表になっているが、読後感も多分正反対。
タイトルが衝撃的すぎて、夫にタイトル見せて「すごいインパクトあるタイトルだよね」と先に言っておいた。 そうしないと、このタイトルの本が家に転がっていたらビックリしちゃうと思って! 最初のほうは、なんでこんなに怒っているの?と感じた。いくらなんでも「死ねばいいのに」という捨てゼリフはきつすぎる気がした。しかし、最後まで読んで納得。ケンヤって、そんなに頭悪くないと思う。でも、もうちょっと違う選択肢はなかったのかなと感じた。
幸せなら幸せなうちに死ねばいいのに。どんなに親しい関係性になっても自分や相手に対して主観の中での事でしか物を言えない。どんなに大切に思っていても肝心なトコロは食い違っている。相手が死んでも尚その人の事は自分というフィルターは通してでないと第三者になにも伝えられない。死んだ後の周りの人間の評価はこんな感じではあるんだろうなと少し納得しました。ケンヤの言い分がざっくばらんではあるが本質を突いていてハッとさせられました。やっぱり京極作品は面白いです。
最初の項でだいたいの事は理解できてしまいます。ある殺された女性について、数人の関係者を訪ね、問答する。「今が一番幸せ」なんて、ほとんどの人は思えないから、死んじゃダメなんですょ。
一人の若者`ケンヤ`との対話型展開。どっちも正しくどっちも「んなこと言ったって」って返したくなる。なんかこのやり取りデジャブするな?ってよくよく考えたら、自分で一回はしたことある自問自答でした(´▽`)ウヘェ←鳥口的なため息
タイトルに惹かれた本。言い回しというか、漢字の使い方が西尾さんっぽかったかな?嫌いぢゃない。死ねばいいのに―きつい言葉だけどいざそう言われると嫌なものだ。彼はきつい言葉である意味人々を救ったのかな。5人目?の最後の展開にびっくりした。
久々に著者の作品を読みました。短編かと思ったけど続きものだったのね。人間の本質的なことをズバッと突いてくる描写にドキッとすることが多かったです。特に母親の話が・・・。重いタイトルだけれど、サクサク読めました。
ケンヤって頭悪くないと思う。よく見てるし、真実を掴んでる言葉があったりしてドキッとしました。ホント・・案外他人って自分の事ばっかりっていうのが真実かもしれない。それから言うと人の目を気にする事はないかもしれないね。
ケンヤの言動に少々苛々させられましたが、あんな会話ができるケンヤは頭が悪くないと思う。あと、ケンヤの言葉遣いが若者っぽくない笑
世の中や人々の一般的(表層的)な感覚から、一歩踏み込んで本質的なところを見ようとしている作品かな。前者と後者の「隔たり感」が面白く、「うん、なるほど」と思った。案外みんな自分の事ばかりで、他人のことを知らないものかな?結末も少し以外で面白かった。図書館で借りた。★★★☆
京極さんってこういう現代を舞台にした話も書くんだ。京極さんのうんちく好きな私には、ちょっと物足りないくらいあっさりしていたけれど、ほとん亡くなった人物について聞き、真相を探っていく「薮の中」的な作りが、京極さんにかかると結構思いがけない展開になるなあと感心する。まあ、犯人捜しが主題ではないのだけれど。
なんだか不思議な読後感の小説。「死ねばいいのに」というタイトルに興味をひかれた。一人の女性亜佐美が殺され、彼女に関係する人々を渡来健也が訪ね歩く。それぞれの人物が語る亜佐美の話はやがて自らの周囲への不平不満へとつながっていくのだが、そこで放たれる「死ねばいいのに」という言葉が自分の心にも突き刺さってくるよう。そして最後には驚きの結末が待っている。人の幸せって一体何なんだろう。
亡くなった亜佐美という女性のことを、謎の男・ケンヤが関係者たちに聞いて回り、嘘が暴かれていく様を描いています。 一話目でもある「一人目」では、「俺、頭悪いし、よく解んねーんだけど・・・」というケンヤに、自分のこと頭悪いって言えばこんなに図々しく何言ってもいいと思っているの?とイライラしてしまいました。けれど二人目、三人目と読み進めていくうちにケンヤ寄りになっていくから不思議。彼は耳が痛いことを言ってくるからドキリとしちゃうんでしょうね。 ちょっとくどいと感じる部分もあったけれど、なかなか面白かったです。
衝撃でした。出会いは図書館でした。どうせタイトルだけだろうと、軽く確認のつもりで、覗いてみました。その日の帰りに買って帰りました。二人目の半ばくらいで「こりゃ、買うべき!」と考えている自分がいました。1人目のときと、6人目のときのケンヤに対する評価が大きく変わっていることに気付くと思います。なぜ彼女は幸せだと言っていたのに、死にたいと言ったのか。それがわからなかった彼は、アサミの関係者を訪ねまわる。何のために生きるのか、どうして人は苦しむのかを考えさせられました。読んでスッキリしました。
死んだアサミのことをアサミの関係者に聞いて回るケンヤが謎めいて奇異に感じられたけれど、ラストでそのような行動にかられたケンヤの気持ちが分かった気がする。私も、アサミの心中を、それが形成された背景を猛烈に知りたくなった。
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