十字架 (100周年書き下ろし)
十字架を追加
十字架の感想・レビュー(745)
この世に残された人が死をどのように背負って生きていくか。暗くて重い、でも読了後の後味が悪いという感じではない・・・。重松作品の真骨頂。
いじめによって自殺したクラスメイトの遺書に自分が親友だと書かれた主人公を目線に、息子を無くした親の苦悩と見殺しにしたクラスメイトへの憎しみであったり、遺書に名前を書かれた者の苦悩など、様々な想いが一生消えることのない十字架となり背中に背負い込んでいかなくてはならなくなった者の話。これは傑作でしょう。
いじめの話。というより、いじめを苦にして自殺してしまった子ではなく、残された者達がどう生きていくかに比重を置いた物語。題材が題材なだけに、ハッピーにもバッドにもしない終わり方でした。重松作品の中で一、二を争う名作
あらすじは上手い事まとめられないので省略。いじめの話なので全体的に重いが、それでも次へ次へと読み進めてしまった。見に覚えがないのに遺書のなかで「親友」扱いをされ「ただの野次馬」でいられなくなった少年。自殺した少年の家族。読み進めるにつれて健介くんが可哀想で仕方なかった。それと周りを気にせず悲しむ母親が嫌だった。父親と健介くんの方に感情移入してしまって。そして田原さんが何気に憎めない人。「見殺しにしたんだ」と何度も突き落とす田原さんだけども、こうゆう話には田原さんみたいな人が必要だと思う。綺麗事だけではダメ
重たい…の一言です。 いじめを苦にして自殺する少年と、クラスメート、家族の葛藤が胸につきささります。 実際にありえる話なので、読後、まわりの人達が一生背負っていく十字架が重く、のしかかってくる気がしました。
いじめを苦に自殺した中学生の少年。残された家族と同級生たちの悩み、迷い、傷つき重い十字架を背負いながら歩んだ二十年間の物語。「おまえらは、一生人を見殺しにした罪を背負って生きるしかないんだ」という言葉が胸に突き刺さり、自分も知らず知らずの内に罪の意識もなく傍観者となってはいなかったか・・と考えさせられた。それぞれの立場の人の思いが切なく伝わってきて始終胸が痛くなったけど、残された人々の長い旅の終わりに辿りついた、心の中の真っ白な十字架に救われた思いです。
重松さんらしい、それぞれの人物の気持ちに共感が出来る1冊。 いじめという行為、周りで見ているだけの人も同じ罪だという事が、痛いほどわかる。
いじめ自殺で亡くなった中学生の家族と同級生のその後の歳月を丹念に描いた作品。直後の皆の受け止め方や空気が妙にリアルで、さすが重松さんという感じ。声高に何かを批判するわけではないが、失われた命の重さがじわっと伝わってくる。いろいろな立場で、自分ならどうするかと考えさせられる作品。全体的に重いが、読後感は良かった。
中学二年でいじめを苦に自殺した幼馴染。遺書には四人の同級生の名前があり、 <親友>と名指しをされた僕が体験した苦悩の日々が描かれて・・・ 重くて内容ではあるけど、気付けば夢中で話に入り込んでましたわー。 文中で記者の言葉として語られるナイフの言葉と十字架の言葉はとても 印象深かった・・・ ナイフの言葉は胸に突き刺さるけど、ナイフで刺されたきいちばん痛いのは、刺された瞬間。 十字架の言葉は、生きているかぎり、その言葉を背負いつづけなきゃいけない。 僕と遺族に幸あれと願います。
重松さんは本当、少年少女の物語を書くのがお上手だなあ。「いじめ」を題材にしたお話は、言葉は悪いけど、当たり障りのない内容だと薄っぺらく感じるものですが、これはなかなか重く深い話でした。
同級生の自殺という十字架は、二人の同級生を追い詰めるでもなく、ただじっと、心の中に居座っていた。その静寂さが、物語により現実味を与えている。
中学2年生の時にイジメを苦にクラスメイトが自殺した。彼が残した遺書には4人の名前が書かれていて・・。実に重い話でした。もし私が主人公の立場に置かれたらどうするだろう?主人公たちのようにクラスメイトの死を真正面から受け止めることはできないだろうと思うし、一刻でも早く忘れようとすると思う。ショックを受けてどうしようもなく苦しんでいる子どもに、動揺しないように言ってきかせるのではなく、悩み方や苦しみ方を教えるのが学校や大人の役目ではないのか?という言葉にはハッとさせられました。命って本当に重いな。★★★★
中学生(フジシュン)の自殺を機として関わる家族と同級生との生き方を問う物語。いじめ問題や学級崩壊は社会現象になりましたが、そのひとつであるいじめについて書かれていて非常に重い話になっています。いじめとはふとした機会に生まれ、スケープゴート(生け贄)になってしまい、次第にエスカレートしてしまう。 このいじめ問題は、小学校~高校までの問題化とと思いきや、大学までもが高校の延長上と化し、職場や果ては地域での村八分のような物さえもある。 ・十字架を背負うのはその人のことをふとした瞬間でも忘れないことだと感じます
いじめで自殺したフジシュン。その家族。そして、時が止まったフジシュンを差し置いて成長していく主人公達の 20年にも及ぶ苦悩―。重い話がリアルに書かれていて、だからこそ訴えかけてくるものがすごく大きいです。読了後はなんともいえない感情が渦巻いてました・・・。
いじめをテーマにしているが、一番の罪である、見て見ぬ振りはいじめに限ったことではない。電車の優先座席での寝たふりから始まって、世の中に不満を持ちながらも投票に行かなかったり、自分自身を見つめずに美化したり卑下したり、いろんなところに溢れている。生きて行くには、ある程度は見て見ぬふりをする必要があるとは思うが、その善悪の境目はどこにあるのだろう。人を傷つけなければ可なのか、傷つけるつもりはなく傷つけてしまった場合はどうなのか。反対に、傷つけられた場合はどう考えればいいのか。生きるって、難しすぎる。
重い話でした。でも読んでよかったと思える作品でした。自殺した少年とその親友と言われた少年のストーリーでした。言葉では言い表しがたいですが、『死』を美化せずに深い部分まで描かれていたのがよかったと思います。いい作品でした。
ナイフの言葉。十字架の言葉。これがずっと心に残っています。 どの人の立場を思っても辛くせつなく、そんな陳腐な言葉じゃ表せられませんね。重松清は自殺をテーマに何作か書いているんですね。「舞姫通信」は気持ちを沿わせて読めませんでしたが、この本はどの人の気持ちもわかるような、涙しながら読みました。
自分は見殺しにしたことは無いかと問い掛ける。無いとすれば運が良いだけだと思う。 それとも、それに気付かないほどに鈍感なのか。自分をこのクラスの中で探したときに、遺書に書かれた”親友”や”女性”を同情しながらも、遺書に登場しない運の良さを喜ぶ人間だと思う。それは何度でも見殺すにする人間。手を差し伸べなかった命への呵責に気づけば、一生、それを降ろすことはできない。長い時間をかけて体の一部にするしかないことを突き付けられる。善意と悪意が交じり合って存在する世界で、何もしなかった者の責任を知らされた作品。
いじめ。いけにえ。親友。傍観者。重いテーマで読み進めるのが辛い。死ぬほど辛い毎日を生きていくことと自分で命を絶つこと、どちらが辛いんだろう。当たり前だけど、どっちも選べないぐらい辛いと思う。「見て見ぬふり」の怖さを改めて思い知らされた。学生でなくても、今悩んでいる人に読んでほしい一冊。
重い話だった
なんだかずしっとくる。十字架の意味は、深いなぁ。でも、人それぞれ、大きさは違っても十字架をおっていると思う。十字架を人にもおわせているとも思う。大きさは違っても、それぞれ悩んで考えて生きてる。人間ってそういうものなのかなと、思った。
暫くの間は他の本に手を出したくないし、出した所で他の作品が入る余地が今はない。思い入れが有り過ぎるとかえって言葉に詰まってしまうものだと改めて感じ入る。今しばらくゆっくりと大切にこの物語を醸してゆきたい。おそらく二十年間ずっと自分を責め続けたであろう「あの人」は、森の墓地で漸く十字架を背負うものとしてではなく許しを請い祈りを奉げるものとして対峙できたのだろうと私は思う。
いじめを苦に死を選んだ少年。遺書を残し十字架を背負わせるのが最後に出来たことだった。残され名指しされた者は十字架が生み出す波紋と共に生きなければならなくなった。波紋は一つ出来たら広がり、拡散し消える。十字架は波紋の消える頃を見計らってもう一度雫を落とす。また新たな波紋が出来る。消える。雫を落とす。背負った者へ波紋を絶やさないことが十字架の使命でもあった。十字架を背負って歩くための筋肉がついた時に初めて「彼と自分がいた人生・彼の人生・自分の人生」を見つめ受け入れられるのでは。十字架は背負うだけの物ではない。
いじめを苦に自殺した同級生。彼に遺書で『親友』と書かれてて戸惑う主人公。『加害者』でも『被害者』でもない、見て見ぬフリをしてきた彼の背負う十字架は、ある意味『加害者』よりも重い。
重たい荷物(十字架)を背負っているんじゃなくて、重たい荷物(十字架)と一つになって歩いているんだ。だから、降ろすことなんてできない。わたしたちが出来ることは、背中をじょうぶにして足腰をきたえることだけかもしれません。ってフレーズは、ずっしりと心の中に入ってきた。
いじめで自殺したフジシュン。その家族、遺書に名前を書かれた同級生たちの話。20年、いやそれ以上に渡るストーリーの中で、残された人達は十字架を背負い生きている。凄く考えさせられる話でした。あの人が、最期には救われるといいな。簡単にはいかないし、言えないけど、そう思ってやまない。
09.12.14.317p。講談社。同級生がいじめを苦に自殺した。重いテーマで始まる物語。関わる人々の心情が伝わってきて思わず涙ぐんでしまった。同級生、教師、記者、両親たち。この事件に対する各々の対応や言葉がとてもリアルに感じる。「赦す」「赦さない」「赦して欲しい」は一方通行の想いでしかない。過去を振り返る語りが秀逸だと思う。読み終わると題名の重みを感じ、自分だったら…と考えさせられる。いろんな人に読んで欲しいし、きっと思い出しては読み返す本になるだろう。重松さんらしい、良い内容でした。
とても重い。でもみんな向き合わなければならない。いじめ、自殺、残された親の気持ち、いじめもいけない!!自殺はもっといけない!!自殺ほど大切な人を苦しめることはない…自殺しか逃げ道はなかったのかな…
とても 重い内容でした。少しの思いやりがあれば 何かが変わっていたかもしれない。少しの勇気があれば 違う未来があったのかもしれない。そう思うと とても居た堪れないです。
しんどかった。胸が痛んだ。息苦しくなった。中学生だった頃の自分を重ねてみる。いじめたわけではないけれど心ない言葉を友人に発した事もあったはず。もし私があの二年三組にいたらどうした?中学生の娘があのクラスにいたらどうすると思う?…読みながらずっと自問自答していた。
十字架の
%
感想・レビュー:288件














ナイス!


























