カーニヴァル化する社会 (講談社現代新書)
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カーニヴァル化する社会の感想・レビュー(271)
若者の雇用、監視社会、ケータイ依存というバラバラな問題によって本題が浮かび上がる。近代では統一的自我を元に反省によって自己イメージを確立していたが、近代後期ではその統一的立場がなくなってしまい再帰性によって自己が確認されるようになる。それはつまりデータベースと自分との往復運動によってのみ見出される自己であり、その発見を本書ではカーニヴァル化(瞬発的な盛り上がり・ハイテンションな自己啓発)と呼んでいる。私たちはそのデータベースから与えられた自己を宿命的に選択することでしか社会に適合することができないのだ。
再読。「若者の雇用」「監視社会」「ケータイ依存」と、一見それほどの関連性が感じられないテーマを統合する形で、「再帰的近代」問題に行き着いた終章には「あぁ、そういうことか」と納得した。2005年刊行の書籍ということで、取り扱う個別内容には「今は昔」感があるが、荻上チキ氏のウェブ論や、古市憲寿氏の「村々する若者」論など、近年の若手論客の主張を追うに当たっては参考になる文献のひとつと言えそう。
ハイテンション自己啓発。それからの、虚無感。躁鬱を繰り返してる。無限遠の夢を追い掛けるよりは、躁鬱を繰り返しながら、なあなあに生きて行こうかなと思った。
鈴木謙介氏が先日新聞にのってましたがなんか髪型変わりすぎててわろた。液状化する労働観、ハイテンションなセルフアウェアネス、セキュリティの低下による遍在的民間による監獄の誕生。ケータイ、再帰性、日常のカーニヴァル化。まあとにかく全てはネタ消費ベースでそれに対して再帰的に「あえて」コミットするものを選択してゆかなくてはならないんですよね。
あくまで、「社会学の博士論文」のような内容で、社会学をかじったことのある人には退屈なものだろう。2005年の本なので、僕も2005年に読んでいたら「へぇすげえ」となっていたかもわからん。ベックの議論はそこまで有用かな。当時の流行の議論を知るには良い本。
2005年初版。年齢的にはぼくよりも若い方の著作。労働観の変化や情報社会、形態電話の分析を通じて、日常のカーニヴァル化を導き出している。カーにヴァル化の行く末は社会階層の分極化とされるが、どうなるのでしょうか。読み応えのある一冊でした。
伝統的に文学がしてきた仕事が最近ますます社会学にとってかわられてる、と実感する本。ネット上のお祭りに労働問題、監視、携帯という一見全く異なる問題を、軸を失った個の終わりなき自己言及と自己確認スパイラルをキーに繋げ、後期近代という今の社会の輪郭を写している。再帰的近代、反省的視点の消失、という言葉を効いてある程度のイメージが湧くくらいの事前知識があったほうが楽だけど、説明は丁寧だからあまり気にする必要はない。感動やネタコミュニケーションの自己目的化ときいてピンとくる人、自分がそうしてる人はよくわかるはず
著者が提示する、データベースから読み出される「再帰的な自己」のイメージは、自分と自分の周りの人間のようすからも「なるほど」と思える部分が大きい。また、本書は5年以上前に出版されたものだが、最近のネット上やマスメディアを中心とした社会での祭り的盛り上がりと照らし合わせて読むのも楽しかった。5年前に比べると、ネットはマスメディアに、マスメディアはネットに、お互いが近づいているようにも見えるが…
文章が読みづらかった。もうちょっと何とかなりませんか。「ネタ」と、自己目的化するカーニヴァルという考えは同意。みんなそんなに刺激がほしいのだろうか。退屈な毎日を恐れすぎなのでは。それは情報化社会によって自分を見失ってしまったせい?---ほかにも、監視社会が市民のニーズであることや、夢から覚めることに成功したエリートなど、興味深いトピックがあった。---モノの消費から情報の消費へ、ふとそんなことを思った。
最終章ばかり繰り返して読んでしまった。自分自身この本で言うところの再帰的な自己肯定を繰り返しつつ暗澹たる宿命論に溺れ、そこそこに内的幸福を見出しちゃってるのを感じます。 どうにもならない運命を受け入れるしかない、って言い切ること自体は簡単だし心地よくすらあるけど。しかし運命を受け入れる! と宣言したところで安寧が得られるわけではないのが当たり前だけれど辛いところ。 しかし「大きな物語」なき時代ってよく聞きますが、あんまり実感できない…むしろ実感できないのが物語不在ということなのか。
再帰的な人間には苦しめられておりますとか書こうとしたけど、ちゃんと把握したいのでもう一度読まないとな。反省的な方が楽しいと思うんだけどなー。いや現状苦しめられ過ぎだと思うんだけど。ポストモダン化が必然でも幸福度90位ってことは、まだまだ可能性があるってことだ。外のギデンズやバウマンが言うことで規定性を感じて、でも外の存在で可能性を信じれる。
『躁鬱化する後期近代--モラトリアム人間から見た日本社会』のようなタイトルのほうが主張的にも元ネタ的にも理解が容易であったのではという内容。
労働環境や、監視社会、携帯電話の問題を取り上げ、共通するモデルを見いだし、最終的にお祭りという一種の躁状態が求められる、あるいはお祭り状態に容易に陥る、現代の人々や社会の理由をそこにもとめるという構成。酷く乱暴に言ってしまえば、ポストモダンにおける価値観の流動化によって作られる社会や自己のモデルと同じようなものを取り上げているように思えるのだが、それを最初にあげた問題点から再考している部分が本書の優れた所なのだと思う。しかし、筆者本人も述べるように、広範な分野を検討しているので、話がとっちらかっている感は
将来に夢を抱きつつも、そんなものが叶うわけないと言う醒めた自分もいる。皆と一緒に馬鹿騒ぎしていても心のなかには莫大な虚無が広がっている。現代社会の抱えるこの二面性をポストモダンによる価値観の流動化によって引き起こされた同じ問題の躁と鬱と見なし解説をしている。全てのものに意味を見出だすことが出来ないこと(鬱)への反動として、「今」に対して過剰な意味を求めてお祭り(躁)が起こる。
「根本的な理由や目標を欠いた、自己目的な『カーニヴァル』」(p.158)とあるのだけど、これは、1章で書かれてた「ハイ・テンションな自己啓発」と言い換えられるらしい。ここの部分はわかった。ただまとめの部分で触れられていたカーニヴァルとデータベースの共犯関係というのがうまくつかめなかった。Amazonの例はわかる。わかるけど、ハイ・テンションな自己啓発のために問い合わせるデータベースって何なの、ってなってしまった。あーなんかもやもやする。消化不良… またリベンジしたい。
自分のクライテリアがどんどん相対化されていった結果、自己の性質が反省的から再帰的へと移っていき、何かを目指すのでなく、何がいいのかを自分を監視する視点の持つデータベースでたえず確認していくようになる。そしてこの確認作業のなかで、ひとたびうまく他者との共同性が見出されると、それを共有する集団の中から瞬発的なカーニヴァルが始まり、広がっていく。読みづらかったが、言っている事は面白かった。こないだの政権交代なども、この視点から見たほうがわかりやすいと思った。
ギデンズのいう再帰性からの影響と引用が強い。現代の一時的で突発的なカーニバル化する社会に関して、これまでのアイデンティティの在り方を反省と再帰性にわけつつ個人化の新しい在り方として捉えてる。聞いていたよりも堅実な論の立て方をしていたので好感がもてた。
東浩紀の考え方を変に解釈したような感じで読んでて飲み込みづらい。出版された当初読んでたらある程度の納得感はあったんだろうが、筆者の描いている様な状況と乖離している現状がより本書の内容を飲み込みづらくしているのかも知れない。
一見バラバラにも見えるけど根幹でつながるような現代の若者に関するテーマが扱われていて、実感を持って読めた。Amazonの話がいちばん印象的。
最近流行の社会学の学説を現在の日本の社会にいろいろ当てはめてみましたと言う感じ。この本が書かれた当時から比べて社会の「カーニヴァル化」が進んでいるようには思えません。 むしろカーニヴァル化にも飽きて日常化してしまった感じです。
社会学の前提知識が必要かもしれない/『おそらく必要であるのは、絶望的な宿命論の受け入れでもなければ、宿命論を拒否する革命を待望することでもない。なぜ私たちは、こうも夢を見続けることに固執するのか、そのことについての精確な把握と、それに基づいた処方箋の検討こそが、なされるべき順序であるといえるのだ。』
すべてを読みこなすのは難しいので,いくつか部分的に拾い読みをすると良い。たとえば「やりたいこと幻想」の所とか,「ケータイのアドレス帳登録,mixiでマイミク=友人」は本当か問題とか。
「だから何?」としか思えなかったのは自分の頭が悪いだけですかね?とりあえず面白い言い回し思いついたんで書いてみました、みたいな素人小説読まされたような気分でした
監視社会について話したら,社会学の先生に推薦された本.携帯を持て遊んだり,マイミクを増やし続ける学生たちの行動が,とてもうまく説明されている.下のコメントにあるほど,文章は難解だと思わない.自分の知識が足りないということはひしひしと感じたけれど.
文化系トークラジオ聞いてたら思うところがあったので再読。
雇用問題、監視社会、ケータイ依存と一見バラバラなテーマから後期近代社会に特有な現象としての「祭り」について論じる。
論理展開がかなりアクロバティックで、特に後半はやや読みにくいが、就職活動やAmazon、mixiなど身近なものから社会全体の構造を分析し、暗いものであれ今後の展望まで提示されていて読みごたえがある。
佳作。
カーニヴァル化する社会の
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感想・レビュー:66件














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