漆黒の王子 (角川文庫)
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漆黒の王子の感想・レビュー(125)
続きが気になってぐいぐい読みました。……それなのになんか消化不良、もやもやや絶望が残るだけな印象。結局誰のこともよくわからず(特にある人物の行動理由が全く不明でもやもや感最高潮)、壮絶な痛みを感じるばかりで辛いです。時系列もどうなるのかしら、これ?○○から○○へ繋がるのかと思いきや、違うみたいで謎が深まるばかり…;;帯やカバー裏のあらすじに『超本格ミステリ』とあるけれど、……本格、ではない気が……。でも、初野さんはまだまだチェックします。
カギカッコを普通のカッコで閉じていたのを発見した。こういうのは言うと喜ばれるのかな。疎まれるのかな。上の節と下の節、どっちも読み始めると面白くて、節が移るのがもどかしい。とっちらかった感もあるけれど、嫌な話としてかなり引きつけられた。
冒頭から始まる気が塞ぐような虐め描写に心が萎えそうになる。しかし、この絶望があるからこその「その後」なのだろう。タイトルに相応しく陰鬱で暗い雰囲気が全体を支配するし、ストーリィ自体も陰惨で冷たい暴力的な死が付き纏う。暴力団の謎の死を追う上側の世界と巨大な暗渠でのファンタジィ然とした下側の世界の融合により、ある真相の非現実感をリアリティに引きずり落とす感覚に幻惑した。暗黒だからこそ少しの光さえ希望に見える。そんな光が見えたことがせめてもの救いだった。
馳星周を思い出させるような描写で、久しぶりに心が震えたところもあった。が、これは未完なの? 王子は何者ですか… 題名にする程なの? ガネーシャは最初何故下に? それに暗号ってこんなに複雑化したら全く面白くない。
ハードボイルドとファンタジーの融合を目指した意欲作。しかし、少し荒いか。ガネーシャの背景に謎が残り、モヤモヤ感がある。しかし、それ以外はよく書き込んであり読み応えあり。
重いです。復讐です。壮絶暴力です。そして全滅です。上側の世界は、極道の闘争で、下側の世界は暗渠にある地下世界。二つの世界が、なかなか繋がらず、読み進んでいきます。登場人物の誰ひとりとして感情移入できず、最後も全滅・・・。こんな終わりって・・・。
ひたすら暗くて壮絶で最後まで容赦ない話だった。全滅エンドというか罪を犯した者は残らず死んだなぁ。でも最初のイジメ描写のせいか紺野と高遠には同情してしまう。二人の絆が何十年も続いていたのがなんかすごいというか腐った言い方をするとおいしい。所々読みにくくてちょっと苦労しました。
謎解き部分については「なるほどねぇ」といった感じ。でも、難しくてストーリーを追うのが大変でした。ベッドで読む本じゃないですね。暇なときに一日で一気に読むのがいいかな?
上側の世界、下側の世界とも丁寧に描かれているとは思うけど、その2つをあわせたうえでストーリーとしての裏切りが足りない気がする。
復讐と闘争と流血。はっきり言って苦手な分野なので、読み終えるのに今までになく時間がかかった。最初はずっとよくわからなくて、半分くらいからスピードに乗ったかな。コレって絶対ミスリードだと思って読んでたら、なんの引っ掛けもなくそのまんまだったというw最後は唐突に終わったなー
これは万人受けじゃないですが個人的にはすごく面白かったです。1/2の騎士とは逆のベクトルで。端的に言えば復讐の話。追い詰められたマイノリティーたちの、押し殺した慟哭のような、死に場所を探して彷徨うような話です。極道の話なので死人がこれでもかと出てくる上、終わり方がどうにもやるせないので、読み終えた後に胸が塞がれる気分になります。けれど殺人の方法はかなり突飛で、ちりばめられた伏線や二つの物語の交錯する様が素敵。どう決着するか気になって最後まで読んでしまう。ずんと来る重たさを求める方には大変お勧め。
前月読み始めた初野さんを読む。明らかに救いのないバットエンドなのに、読後感が本当に不思議だね。決して、面白かった・もう一回読もうって感じではないんだけど。この感じって誰にでも出せるものじゃないから、もう少し筆力あげたら、凄いの書けるかも。頑張れ!
血と暴力で黒く塗り潰された上側の世界に君臨する王と側近の物語と、幻想的だが光の射さぬ下側の世界に迷い込んだ女性の物語が交錯する。それは必然と呼ぶにはあまりにも重く、そして悲しい物語の幕開け。赦すことなどできはしない。しかし、復讐は絶対に何も産み出しはしない。大いなる矛盾を抱えながらも、生きていくこと、記憶を紡いでいくことこそが正解なんだと、いつか悟れる日がくるのだろうか。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
コメント(3)
- 03/10
F@灯れ松明の火
コメントにすごく共感しました。こういう物語こそ作者の底流に触れるものがあるのでしょうが、読みの浅い私のような読者としてはなかなか辛いものがあるのも事実。悩ましい所です。
ナイス!
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03/10 23:20
コメントにすごく共感しました。こういう物語こそ作者の底流に触れるものがあるのでしょうが、読みの浅い私のような読者としてはなかなか辛いものがあるのも事実。悩ましい所です。
ナイス!
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03/10 23:20
アイゼナハ@灯れ松明の火
Fさん〉 ナイス&コメントありがとうございます! Fさんに共感いただけて、とても心強いです(^^) Fさんが感想で書かれてるとおり、様々なテーマ・モチーフが盛り込まれているので、すっかり読み解けたというスッキリ感には程遠いのですが、私もまた時間をおいて読んでみようと思います(^^ゞ
ナイス!
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03/11 07:49
Fさん〉 ナイス&コメントありがとうございます! Fさんに共感いただけて、とても心強いです(^^) Fさんが感想で書かれてるとおり、様々なテーマ・モチーフが盛り込まれているので、すっかり読み解けたというスッキリ感には程遠いのですが、私もまた時間をおいて読んでみようと思います(^^ゞ
ナイス!
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03/11 07:49
殺伐とした世界観が魅力的で面白かった。結構重たい話だったかも。紺野と高遠がどうしてヤクザになってしまったのか…。そういった過去の話がもっとあったら良かったと思った。
憎悪とか、つながりとか、生き物が死を迎える瞬間について、とても丁寧に描かれている作品だと思うけど、共感できる境遇がないだけに、やたら殺伐としてて機微に左右されなかった。何か足りない。
(☆☆)なんとも微妙な。いや、ネタや進み方はまぁ面白いっちゃあ面白いのですが……。感情移入できるのなんて世界に対しての悪意という面でぶれない高遠とそれを支える紺野くらいなもので、ガネーシャは意思という意味では貫いたかもしれないけれど、着眼点や規模、方法、といういみでどこか小さい。水樹は役割としてはいいかもしれないけれどその役割故に好きになれるはずもないし。じゃあその高遠と紺野視点からみたらどうよ、っていうと決して悲劇にはならず、かといって堕落的な喜劇でもないという。この中途半端さはある意味リアルではある
正直最初は読みにくかったけれど上と下の世界がシンクロしてくる後半の盛り上げ方はよかった。人間という生き物についてのメッセージが込められていると思う。すごく好きというわけではないけれど不思議と印象に残る作品。
お見事!すごく面白かった。最初はよくあるやーさんの話かと思いましたが、ガネーシャの方にに徐々に徐々に心が傾くという、なかなかない展開でした。長編でしたが、途中で読むのを止めるのが悔しいぐらい。
謎の死が蔓延する暴力団の物語と、記憶喪失の私を中心に進むホームレスたちの物語が別々に始まり、物語が進むにつれて二つが一つになっていく。同著者の『脱出ゲーム』から作者読みを始めた方がこの話を手にしたら、それまでの話以上に登場人物のやるせなさや苦々しさに驚くかもしれない。けして明るいキモチになれる作品ではないけれど、読むことができて、彼等のゆくすえを見ることができてよかったと感じる作品です。どの人も悪と呼ぶには哀しいのだ。
この厚みに加え内容の整理が難しかったが悪も善もそこにはなくて、それぞれの確かな絆と意志がある。徐々に明かされていく真実に読むペースが早まり最後の下側の世界では涙腺が刺激されると同時にミステリアスな空気をやっと理解。この物語に主人公はいなく皆がみな自分の信じた星を見て、もしくはそれを見失っても、歩んでいる/正気と狂気の違いなんて、ただの多数決じゃないですか。多い方が正気で、少ない方が狂気。正気が多数派になれば、その立場が逆転してしまう。ただし少数派である限りは、常に多数派に虐げられる運命にありますがね
考えていた以上に重い話だったが、個人的には非常に面白かった。上の世界と下の世界、二つの視点が交互になって進んでいく話の最後の集束の仕方は見事!人類の天敵たる力を持った彼らに、もう少し救いがあると良かったなとも思うが、こういう結末しかなかったのかもしれない。主軸が『弱者』で成り立っている復讐の物語。読後感は多少暗くなるけれど、読み応えはありました。
今のところもっともハードでブラックな初野作品。緊迫感あるやくざ達の動向は読み応えのあるものでしたし、悲しい結末にしかならんやろなという予感は”水”に似たものを感じました。よし次、博物館。
地上地下の二つの世界、過去現在の二つのシーンが入り交じり、くらくらしますが、整理できて読めます。善悪とは別の対立があるのですが、うまく言葉にできない。でも対立なので、お互い消し合いします。『退出ゲーム』からこの本へ。もう一冊読んでから。
読了後もいくつも謎が残りモヤモヤ感が拭えません。読むにつれ、どんどん謎と疑問が増えていく構成にもかかわらず、最後にすべての謎が明かされカタルシスを味わえるようなものではなかったです。王子は紺野と高遠(と思われる二人)を知ってるとガネーシャに言ってますが、そこの接点も語られずじまいでモヤモヤ。私が見落としてるだけ?下の世界の実在感もいまいち説得力なく。下側の「みんな」はすでに…な、人たちともとれる気がしないでもない。でも確信できるほどはっきり書いてあるわけじゃない。結局どっちだ??な気分のままモヤモヤ。
にゃんこが洗濯機の下に潜るのは、安全な場所で体力の回復をじっと待つからだって信じてた。 主人公の性格がいまひとつはっきりしないのが、この作品をぼやけさせてしまってる理由だと思う。なんというか、書けないことを無理に書いたような感じが最後までぬぐえない。その冒険心と意欲は大いに買うんだけど。
今までの初野さんの作品の主人公は『弱者ゆえに、健気で純真、美しい』だったが、今作では紺野(いじめられていた)や高遠(障害者)、ガネーシャ(復讐者)の様に『弱者ゆえに、醜く歪んでしまう』といった容赦の無い対極的な内容だった。
眠り病のトリックは途中でわかってしまうけれど、単純に二つのパートが絡む物語として面白い。あと、初野作品は必ずマイノリティの窮状が書かれるけれど、今回はマイノリティの悲しみではなく、ひねくれた歪みっぷりが存分に書かれていて良かった。
読み終わるまで眠れない。ある地方都市で武闘派暴力団をターゲットとした奇妙な連続殺人事件が起こる。組長代行の紺野たちは、「眠ると死ぬ」という奇妙な事件の謎を追うが、死者はひとりまた一人と増えていく。一方、街の地下に広がる暗渠で目を覚ました「わたし」は、7人の奇妙な浮浪者たちと出会う。上と下、二つの闇が紡ぐ漆黒の物語。生命の連鎖から外れてしまった人間という存在とその天敵。それに圧殺された弱者からの復讐。いくつもの二重構造、様々なテーマ・モチーフを盛り込んでいる。また読まなくては。面白かった。
水の時計から1/2の騎士ときて、今回の作品に。上と下の世界が交互に展開されるお話。一番最初に思ったのが、ああハードボイルド・ワンダーランドの構成だなーということでした。初野さんの描く悪人は、なんともドライで冷たい気がします。残酷な描写があってもそのドライさで軽く感じてしまう感じ。ここらへんが伊坂さんの描く悪人と対をなすのかなーと勝手に思いました。伊坂さんの描く悪人はなま温かい感じ。ミステリーとファンタジーがよくミックスされていて、とても読み応えがありました。読み終わった後に改めて表紙の確認を。
設定もストーリーも暗く救いが無いような物語ですが抵抗無くスムーズに読むことが出来ました。ミステリーとしてではなくて下側の世界観と謎を味わった感じ。本の厚みほど気負わなくていい作品ですが深さはあるのに何故かあまり残らなかった気が。
異常繁殖した緑と黄の鳥が覆う空の下、全てを無残に壊されたかつての子供達の復讐が幕を開ける。一帯を仕切る暴力団組員に不審死が続き、抗争の火種が燻り始め、幹部らに暗号めいた脅迫メールが届く。地下を巡る暗渠では、記憶を失った女が”王子”を戴くホームレス達に助けられる。二つの世界の関わりは。暴力的な描写は多いが、この不思議な迫力ある作品の印象は乾いていて哀しい。また不快としか見えない人物達が、唯一の友情に向ける誠実さと愛情が胸に残る。上側の世界にも漆黒の闇がある。けれど翼を傷めたあのヒナはいつか空を舞うだろう。
上と下での物語の交錯。物語の創り込み感が好み。上の暴力丸出しなストーリに比べて下の暗くも「お話」チックな雰囲気のギャップがいいです。ミステリかと問われれば、それは違うかと感じるけれど、それはそれ、これはこれ。物語は面白い。
傑作でした。組織暴力のからんでるお話って正直苦手なんですけど、この作品は端正ですっきりとしている文章のおかげでまったく気にならず読めてしまいましたし、中でも登場人物のひとりが街中で旧友に泣きついてしまうシーンではこちらまでぐっときちゃって…。あとこの作品、謎解きの部分も物語の流れを妨げないいいものになっていて、その上で読者に答えをいっしょに導き出せる快感を味わわせてくれるのが心にくいなあ、と。最後の一文も味わい深い余韻をのこしてくれる、末永く大切にしたい作品です。
『退出ゲーム』あたりとは真逆のダークサイド・ミステリ。ところどころ消化できていないところもあるが、堪能したことだけは確か。終始陰鬱な雰囲気で、序盤は読み進めるのがしんどかったけど、眠り病の原因が判明したあたりからはスピードアップ。
漆黒の王子の
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感想・レビュー:58件












































