キッチン (角川文庫)

あらすじ・内容
唯一の肉親であった祖母を亡くし、祖母と仲の良かった雄一とその母(実は父親)の家に同居することになったみかげ。日々の暮らしの中、何気ない二人の優しさに彼女は孤独な心を和ませていくのだが……。
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キッチンの感想・レビュー(6367)
- 感想・レビュー
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ふわふわしてるけど、透明に澄んでて、やさしくて、ちょっと冷たいけど最後にはじわっとあったかい。キッチン、満月の3人の関係もすごーく好きなかんじ。ムーンライト・シャドウの最後の一行にうるっとした。
愛しさ哀しみ寂しさよろこび絶望あたたかさ、人間が感じることのできるすべての感情が詰まったような一冊でした。生きるってこーゆーことか!みたいな。生きることそれ即ち食べること。描かれているのは日常なんだけど、非日常感もたっぷり(お母さんが実はお父さんだったり)。限りない喪失を経験したえり子さんの「虫ケラのように負けまくっても」「それでも生きてゆかなくてはならない」という力強い言葉。私はまだ本で泣いたことはなくて、活字で泣きそうになったのはこれが初めてだった。とっても素敵な小説でした。
むかしむかし姉に借りて読んだものをちょっとした時間があったので文庫で買って読み返してみた。すっと心に入ってきた。やはり受け止め方も違っていて、読書は面白いなぁとあらためて思った。
こんなにも全部の頁が愛おしい本にはそうそう巡り会えないかもしれないと思った。澄んだ清潔の中で、おいしい料理を食べる。生や死の感傷に、夜明け前の冷たく青い空気に、消失に、堕ちそうになっても、川のように閃光のように、前へ進んでいく主人公たちに心打たれた。
スッと入ってくる綺麗な描写を背景にして、大事な人達との関わりの中で生まれてきた御影の価値観が、なんだか良いな、というか勉強になるな、と。絶望の分、コレからは強くなれるだろう。そんなメッセージも感じられました。
描写がすごく綺麗冬の朝、青から水色に変わる空とか肌を刺すような寒さとか。出てくる人たちはみんなちょっとずれてるけど、うまい具合に噛み合ってていなくなってしまったときの喪失感がすごかった。雄一とみかげが恋愛関係にならなかったことがこの作品の素晴らしいところだと思う。「きっと、家族だからだよ」この言葉を選んだ雄一を私はとても好き。読んでいる途中で食べたくなったカツ丼。無性に食べたくてコンビニへ。簡単なものだったけどとても美味しかった。
大切な人の死がテーマの話だけれど、ドラマみたいな劇的な死が物語の中にあるわけではなく、むしろ大切な人が死んでから、残された人たちがどう残りの人生を生きていくのかということが主題だった。人が悲しみから徐々に再生していくという話に最近ものすごく涙もろくなりつつある。この本の中の登場人物たちの再生はあまりに緩やかで、押し付けられるような感じがせず、ゆっくりと読むことがてきた小説だった!
「幸福というのは、自分が実は一人だという事をなるべく感じなくていい人生だ。」このことにギクっとする。私は今まで生きてきて、身近な大切が人がある日突然亡くなる、という体験をしたことがない。それはすごく幸せだと思うと同時に、もしあの人が突然死したら・・・と考えると私はどうなってしまうことか。文章は柔らかくて自然で、悲しいテーマなだけに、切なくて優しい気持ちになれます。ムーンライトシャドウの最期の等へのメッセージが泣けます。
もし、自分の身近にいる大切な人ばかりがなくなっていってしまったら、悲しさ、辛さ、切なさを一人で乗り越えていけるかな。現実逃避をしたくても受け止めて生きていかなくてはならない。絶対なんてないし、自分も大切な人も生きているってことを当たり前と思わず、日々会える日を大切にしていきたい。と思える本でした。
再読
台所の床で寝たいとは思わないが…よしもとばななの登場人物はなんかクセがある感じがする。それが魅力なんだろうな。
もっと素敵な台所に引っ越したいなぁ
生きることを切に思う。
なんて人は脆く、儚く、切なく、愛おしいんだ。
そして食べることは生きることなんだと感じられた。
とりあえずカツ丼食べたい
大切なひとの死を乗り越えて生きていこうとする強い気持ちに元気をもらいました。これから何が起こるかわからないけれど、精一杯頑張ろうと思います。
私も家の中で一番台所が好き。そう思いながら読み始めました。大切な人の死を乗り越えるのは何かのきっかけがあって出来ること。そのきっかけがうまく訪れる人はそう多くはないだろうな~
「様々に微妙な感じ方を通して、この世の美しさをただただ描きとめていきたい」という吉本ばななさんのテーマがつまった作品。苦悩と、孤独と、優しさと、美しさと、そういうことが少し不思議に綴られていたと思う。えり子さんの言葉が好きだった。『本当に捨てらんないのは自分のどこなのかをわかんないと、本当に楽しいことがなにかわかんないうちに大っきくなっちゃうと思うの。』
読みやすい。流れるようにページをめくれる。が、それだけ。青春恋愛ものが苦手なのかもしれない。高校生時代に読んだら全く違う印象になったはずだが。大人になってしまったのか。
唯一の肉親であった祖母を亡くしてしまった主人公みかげ。その祖母と親しかった雄一ととその母(実際は父親)との共同生活をする。祖母の死によって今まで感じていなかった闇の中に1人放り出されたみかげが、徐々に現実の光を時間の経過とともに見つけていく。日常的な出来事を神秘的な別世界にいったように感じるよしもとばななさんの独特の感性と描写に引きこまれる作品。死をみつめた作品でありながら爽やかな読後感です。 ムーンライト・シャドウも同じく死を体験した2人について描かれた作品。オカルト要素も入っています。
今までちゃんと読んだことがなかった吉本ばななさんの本ですが急に読んで見ようという気分に。「もっと早く読めば良かった!」と思うくらい私はこの作品に心奪われました。「年寄りと二人で暮らすというのは、ひどく不安なことだ」という一文で主人公・みかげの気持ちが痛いくらいにわかり涙が溢れました。本の後半の「ムーンライト・シャドウ」も含め、大切な人の死を扱った本ですが、これまでなくしてしまった大切な人(生き別れ・死に別れ関係なく)に以前よりも深く感謝の気持ちを持つことができました。読んでみて本当に良かったです!
全体的に現実感がなく、幻想的なイメージ。古い本だからか?登場人物の台詞も芝居がかったものが多いです。これはこれで良いと思うけど、私は苦手です。
初ばなな。自分がリアルタイムで知る限り、最も古く最も売れた本。大切な人を失った心の機微が、優しく綺麗に読みやすく描かれている。発売当時の幼かった頃はもちろん、35年経った今も、理解出来ない感受性の低い自分に残念。身近で大切な人を失った経験がない自分は恵まれているとするか。
軽快な冒頭だったので陽気なお話かと思いきや、辛い離別と、その克服を描いた物語でした。最重要人物はおそらく、美人のオカマ、えり子。彼は妻を失った後、性転換をして母と化し、息子と関わるようになった人物です。この物語に流れるテーマ、「大切な人間の死を乗り越えるため特別なことをする」という行為を最初にこなした人。傷を癒しながら子供を育てる。その重荷を乗り越えるためには、以前の自分とは違う何者かに、変身する必要があったのでしょう。たぶん主人公も、ちょっとだけ変身して過去を乗り越えたんだと思います。えり子のように。
愛する人たちの死を、どのように受け止めていくのか。
初めて吉本さんの作品を読んだが、文章の表現が心に入りやすかった。
「決して運命論的な意味ではなくて、道はいつも決まっている。毎日の呼吸が、まなざしが、くりかえす日々が自然と決めてしまうのだ。」
カツ丼からの展開、好きだなぁ
永遠のベストセラーと言われると引いてしまう天邪鬼な私で、なかなか読みたいと思わなかったのですが、読みたい本がみつからなくて結局読んでみましたw 食事って大切ですね。その大切な食事を作る場所、キッチンはもっと大切。
さらっと日常の風景を眺めるかの如く読み終えたけれど、短編3作全てが突飛な展開だったように思う。でも、その突飛さを感じさせない作中全体に漂う脱力感が嫌いではない。 とりあえず、僕自身は生と死を深く考える程の別れを経験した事が無いので、分からないが、吉本ばなな的には死の壁に直面した男性は女性になる道を選ぶ傾向にあるらしい(笑)
作者の名前に惹かれて手にとった本。私が生まれる前からある有名な本でした。やっぱり"死"は絶対的な力というかなんというか...そういうものがあるなと。思いました。かけがえのない人を失って辛い思いをしている人たちの話で、読んでいる間、心が痛く淋しかったですが、最後は前向きなおわりで良かったです。悲しい話なのに(だからこそ?)惹きつけられる本であっという間に読めました。
読むのに思いの外時間がかかった。隠喩,人物の感情の記述に気をつけながら読んだ。キッチンは,キッチンに始まり,キッチンに終わり,これからを期待させる終わり方。登場人物のキャラも今イチつかみにくかった。それがキッチン2を読み終わると,なるほど,こうつなげるのかと,ようやく腑に落ちた。ザ・ムーンライト・シャドーは,重い失恋のある人には,ものすごく心に迫る話だと思う。
再読しました。これは、ずっと前に、初めて読んだばななさんの作品でした。少しは成長したいま、もう一度この本を読むといろんな言葉がささります。えり子さんの言葉は特に。何かを育てると自分の限界が分かる、そこが始まり。私は教師を目指す上で経験が必要と思い、塾講師をしています。しかし、子どもたちと向き合う中で自分の及ばなさを思い知り挫折することはしょっちゅうです。ばななさんの言葉に触れて、その悔しさは必ずばねになっていて、自分の財産になるのだと、しっかりと頷くことができました。
有名な小説なので読んでみようと思った。この作者も初めて。読みやすく易しい言葉でよく出来た漫画の様な世界を作っていると思った。30年前位のデビュー作なので、その後どういう小説を書いているのか気になる。近作を読んでみようと思った
するんと入ってくる文章で、非常に読みやすく、いつの間にか私の心の奥の何かを揺り起こしていました。二度読んで、二度泣いた。最近読んだ本で一番のお気に入りです
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キッチンの
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