悪人(下) (朝日文庫)
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悪人の感想・レビュー(2418)
上下巻読了。登場人物は地味でリアル。なのに祐一と光代が出会ってからの展開はもう切なくてしょうがない。ラストが震えるほど悲しい。ドトールで泣きそうになった。映画が高評価なので気になる所。
結局、誰が「悪人」だったのか。。。人を殺してしまうのはもちろん悪いことだけど、「悪人」は祐一だけではないように思う。ていうか、むしろ最後の行動によって自ら「悪人」になろうとしている姿がなんだか悲しかった。でも、何より悲しいのはやっぱり佳乃の両親の姿。両親のセリフがいちいち刺さった。映画、いちおう観てみようかな。
誰が「悪人」なのかは、人それぞれ受け止め方が違うんだろうなと思う。私は、祐一は悪人には思えなかった。。。映画もみたくなった。
面白い!ただ上巻を読んで、出てくる人に興味が出てこなかったら、下巻は立読みでいいかも。心理描写は多々あるが苦痛ではなかった。裏表紙の紹介は…ちょっといただけません。
なんか誰が「悪人」なのかわからない。みんな、それぞれあてはまる。まあ人それぞれ解釈違うんだろうけど。なんか、光代の愛がだんだんちがう方向になってきてて、そーなるのわかるんだけど、みてられない感があった。この感じが崩れそうだから、やっぱり映画みてみるのはやめよう。
祐一の最後の行動は、光代を愛するが故、光代のためだったんだと思う。自分の事を忘れ、光代には幸せな人生を歩んで欲しかったのでは。殺人は基本的に「悪」だと思うが裏を掘り起こせばいろいろな真実が隠されていて、実際にあったとある事件のように、必ずしも犯人が「悪人」なわけではないのだろう、と思う。余談だが、長崎在住なので今日も国道を走りながら「祐一もこの道を走ったのかな」と白いスカイラインを探してしまいましたw
祐一の逮捕直前の行動は明らかに光代のためだろうし、最後にあんなことを言っている光代もきっとそれに気付いてると思いたいです。自分を置き去りにした母から欲しくもないお金をせびることで母の罪悪感を軽くしてやろうとしていたようだし、約束を破った佳乃を峠から送ってあげようとしたり…祐一は優しすぎます。これは事実ではないけれど、殺人犯=悪人とは思えなくなってきます。余談ですが、文庫化されるにあたって2冊になった理由って何なんでしょう?
最後まで読んで、解釈が難しいと思いました。殺した祐一が悪人なのか、きっかけを作った増尾が悪人なのか、一緒に逃げた光代が悪人なのか…。佳男さんの最後の方の台詞が良かったです。
映画を観て気になったので原作を読んでみた。 ん〜考えさせられるやっぱり私には祐一は光代の事が好きなんじゃないかと思う。好きな人を守るために嘘を言っているんだと。もちろん殺人は許される事ではないけど。本当の悪人って誰なんだろうと考えさせられた。
被害者の親が一番つらい思いをしてるよなぁ…。加害者は「人権」に守られるのに、被害者は守られない。って、どう考えてもおかしいと思うんだけど。
上手く解釈ができない。最後の祐一の言葉は果たして真実なのかな、私は真実ではないと信じたいけれど、それは正しい答えなのだろうか……
母に置き去りにされた経験は、祐一に真の愛情を求めさせ、自分は信頼されない人間と認識させた。それが彼の真の優しさを形成し、皮肉にも事件の端緒に。逮捕間際に光代の首を絞め、脅迫だったと供述したのは、光代の今後を案じてのこと。俺の言葉を信じてくれる人がおる、と気づかせてくれた光代を、彼なりに守ろうとした。光代は彼の供述や報道に戸惑いながらも、彼の愛に気づいていることが最後の言葉からわかる。二人の愛情は本物だった。なのに引き裂かれる悲劇。悪人なのに善人ぶった多彩な人達から成るこの世の中の理不尽さが凝縮された名作。
映画のラストの解釈が分からず、原作を読みたくなった。「どっちも被害者には・・・」の言葉ですっきりしたけど、映画を観る前に読めば良かったなあ。どうしても、映像が浮かんできて読書の楽しみが半減してしまった。出会ったばかりの、相手に殺人を告白されて、でも一緒にいたいから逃げてって思うかなあ。妻夫木君だったら思うよなあってやっぱり映像が邪魔をする・・・・。
状況により誰もが悪人になりうる、って事かな。最後、捕まる直前の祐一は悪人を演じたような気もするが。終盤、佳男の「・・、大切な人もおらん人間が多すぎる・・・」って所は耳が痛かったな。私もだ。。。 全体を通して読みやすかったのは良かったのですが、これ、上下巻に分けて欲しくなかったな。せめて文庫本だけでも。背表紙はネタバレだおぉぉ~。
結局誰が悪人だったのか。ふとしたことで人を殺してしまった男か。殺人を犯した人間を連れまわした女か。善悪の関係はその人間の立ち位置によって変わるから、主人公もヒロインもその行動の有無を考えなければ悪人ではないと思った。でも例えば、彼らの人となりを知らない人からしたらきっと彼らは悪人なのだろう。そんなことを考えさせられた一冊だった。またこの本で唯一納得いかなかったのは殺された女性の両親と主人公の祖父母が何もしていないのに一番つらい思いをしたという点だ。それが現実的に起こり得ることがまた一段と苛立たしい。
これすごいね。最後の祐一の言動をどう捉えるかでガラッと変わる。人間の行動や感情がunstableということを伝えるのに十分な人物描写力。筋書きはそう大して、度肝を抜くほどじゃないのに読ませるね。上手い。
周囲も含め皆が少しずつ悪人なのだと思うけれど、周囲の人々のリアル感と比べて、被害者と加害者2人の、肝心の事件に際しての心情が今一つ見えた気がしないので、もうちょっと書き込んで欲しかったかな。それともそれを分かった気にさせないのが作者の意図なんだろうか。
自分は「そっち側」の環境ではないし、「そっち側」の人間ではない。と消して言い切れない。言い切ってしまうことで、「そっち側」の世界が切り離されてしまう。これはとても恐ろしいことで、どこかで繋がっているんだとガツンと再認識させられた作品だった。
どうしてこんなに、「孤独」を描くのがうまいんだろう。誰も会いたい人がいない、愛してくれる人もいない…そんな状況にいつのまにか絶望していた光代の気持ちは、きっと共感する人が多いのでは。佳男の「今の世の中、大切な人もおらん人間が多すぎったい。大切な人がおらん人間は、何でもできると思い込む。本当はそれじゃ駄目とよ。」というセリフがこの作品全体を貫いている気がした。
普通の人間が人を殺してしまうという悲劇。状況が悪を生み出す。それは誰かが意図してないことのほうが多く、だからこそやるせない。そこのままならなさ。絶望的な無常さが底抜けに深くて怖い。正しさをあまり押し出しては居ないが、それでも、佳男や房枝は肯定的に描かれてる。が、その絶望のやるせなさの中で、全てが移ろい儚いはずなのに大切な存在や矜持と言った価値観を善として強さに帰ることを当たり前のように語るのもまた怖い。寂しい人と寂しい人が互いを見ずに並んで座っているという構図が自分の中ですぐしっくり来るというのも……。
苦しい。苦しい苦しい苦しい。祐一のやさしさが、苦しくて、淋しい。その一方で祐一をやさしと思ってしまう自分は、孤独で憐れな女なんじゃないかと思って悲しくなる。申し訳なくなる。光代に感情移入…と云うより光代になりきって読んだ。こんなに深い部分まで祐一が入り込んでいる。祐一のやさしさは、祐一の淋しさから生まれている。こんなに淋しくて繊細な人を、独りにはさせられない。この手でしあわせにしたい。守るために拒絶したり否定するなら、守らないでとも思うし、嘘を素直に受け止める事が祐一を楽にするんだとも思う。それでも…。
誰が悪かったのか?それこそタイトルどおりの「悪人」は誰だったのか??「どちらも被害者にはなれない」というセリフがとても印象的でした。そんな加害者を被ることを選んだ祐一がかわいそうでしょうがなかった。これから映画を見るのでどんなんか楽しみです。
上巻では田舎臭さが胸糞わりぃ!と言っていましたが そんな中救世主が その名も増尾!人間としてはいささか問題があるものの正常な感覚を持っている数少ない人物 峠での増尾のシーンは歴史に残る名シーンと言ってもいいほどいいこと言ってます 物語自体に関しては上巻からすると ん? となるところもありますが うまい具合に収拾つけて読後感も悪くないですね
先に映画を見ているので結末がわかっていたのですが、読み進むにつれて悲しみが迫って来ました。誰もが被害者にも加害者にもなりえる寂しい時代に、生きている事を思いしらされた一冊でした。
巻末の台詞:「世間で言われとる通りなんですよね?あの人は悪人やったんですよね?その悪人を、私が勝手に好きになってしもうただけなんです。ねぇ?そうなんですよね?」 この台詞に全てが凝縮されているように感じた。
九州地方に実際に住んでいそうな登場人物が九州の地方都市の正鵠な描写とともに生き生きと描かれており、実際にありそうな結末へと向かっていきます。結末を彩るほんの少しの優しいスパイスに心が動くかどうかでこの小説の評価は分かれるのではないでしょうか。僕は好きでした。
祐一、佳乃、増尾、光代。それぞれの思いが交錯していくのが、切なくて、寂しくなる。題名が悪人だから、きっと悪人と言える人がいるのだろうと思ったけれど、私には、一概に誰が悪人だとは言えない。ラストの、しがみつく光代を引き離して、その首に手をかける祐一が、印象的だった。映画も見てみたいと思った。
はじめて読んだときは、無口だった祐一がすらすらと話していることも含め、最後の豹変が理解できませんでした。しかし、二度目では、祐一の寂しさに気づき、行動の意味がわかったような気がします。こうすることが光代のためだったのだ、とそう信じたいです。法的には加害者が悪人です。それよりも、佳乃のほうが悪い女だ、殺されても仕方ないと思ってしまう私も、ある意味では悪人なのだと思います。
内容は非常に重く、読み終わり暗い気持ちになりました。 人間楽なほうに知らず知らずに流れていってしまうもので、そういう流れのなかで作られる世界が「悪」なのかなと…。 個人的には下巻でのバスの運転手さんの存在を一番訴えたい作品なのかなと思いました。 あと、いまいち上下巻に別れている理由がわかりませんでした。 上巻も同じ内容のレビューです。
「どっちも被害者にはなれんたい」…悲しい。悲しすぎます。祐一報われなさすぎじゃないですか。でも、動機はどうあれ、他人の命を奪ってしまったんですもんね、仕方がないことなのでしょうか…。しかし、しかし光代にだけは、祐一の本当の想いに気付いて欲しかったです。否、でも気付いてしまったら、祐一の死ぬほど辛かったであろう行動の意味がなくなってしまうのか…。切なくて、暗くて、重くて、救いようのないお話です。涙が止まりません。でも、読んで良かった。
映画では「その人の幸せな様子を思うだけで、自分までうれしくなるような人」ってくだりがとても印象的でしたが、小説では、それも勿論だけど、「どっちも被害者にはなれない」が残りました。祐一の、本当の気持ちを伝えずに敢えて加害者になろうとする優しさが哀しいです。真面目に生きてきた人が幸せになれないって、どういうことなんだろう!
祐一は本当に寂しかったんだなぁと思う。めっちゃ良い話!とも言えないけど色々と考えさせられる。増尾みたいな人いるよね、腹立たしいほど華やかな。好かれてるけど同じだけ嫌われてる、みたいな。とりあえず子供が出来たら大事にしよう。
本当に、誰が悪人なのかわかりませんでした。もしかして、この小説には、悪人なんていなくて、孤独な人しかいないのでわないかともおもいました。
ずっと胸が痛かった。ラスト…祐一の「大切な人」への想いは伝えなくていいの?祐一は光代の生活は守ったけれど、昔のまんまが幸せなのか。「愛されたことは真実」と思える方が幸せなのか。切ない。佳乃より先に光代に出会っていれば良かったのに。(誰しもそう思う)運命は残酷。切ない。胸が痛い。だけど…殺人事件の前に出会っていたら、こんな風に愛しあえたのか。といえば疑問。あの状況あっての「大切な人」かも。感情移入し過ぎた。引き込まれた。けれど胸が苦しい。重い。殺られた。
誰が本当の悪人なのか。最後の最後まで私には分からないままでした。祐一の孤独感が、人の温もりに飢えた少年の姿がただただ切ない。そして佳乃みたいな女性はやっぱり生理的に受け付けない…。
悪人の
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