f植物園の巣穴
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f植物園の巣穴の感想・レビュー(819)
梨木さんが描く、摩訶不思議な世界のお話はとても好きです。読んでいると、自分の幼かった頃の秘密の場所とかを思い出して、胸が切なくなりました。歯医者の奥さんが犬っていうところが犬好きとしては胸きゅんでした。肉球で診察券を受け取るのかしら(笑)。主人公の喪失していた記憶・大切な人たち・・それらがだんだんとおぼろげながら形になっていく過程が、なんとも涙を流してしまいそうになるのです。 梨木さんの本をいろいろ読んでみようと決めました。
ふわふわと不思議な世界を主人公と一緒に歩いていきました。ぼんやりと霧がかった場所をくぐっていくような道のりで、最後の最後に優しい光を見つけたような気持ちになります。ただ、一人称なのに入り込めなかったことやあまりに記憶の断片がちりばめられすぎて分かりづらいのが難点
不思議な世界?記憶?の話で、掴みどころのないファンタジーのようなそうでないような。最後でああ、そういう状態での話かと気付いた。もう少しストレートな本の方が読みやすい
日常を論理的に生きてきた主人公のたましいは非日常に入り込んで過去の思い出とともに失くした心の何かを求めてさまよう。梨木さんの描く不思議な世界にどんどんひきこまれていく、そして最後に優しさある物語の絞めに包み込まれ、涙しました。蛹が蝶になるように生まれ変わる主人公の心の旅はここにはかききれない感動で圧巻でした。
夢うつつ。ふわふわと桃源郷を探し歩くような、不思議な感覚が心地よかったり、ふと思い出す記憶の暗闇にドキリとしたり。静かな物語なのに、緊張感を持って読みました。『西の魔女~』の後日談が大好きなのですが、こちらのラストも最高。読後感の良い、素敵な小説です。
『家守綺譚』好きなので梨木さんに挑戦!これはちょっと難しかったな…タイムリーにちょうど親知らずが痛かったので、鎮痛剤飲んで痛みに耐えながら不思議な世界にひたって読みました。
布団の中で寝る前に読んでいると、私自身が本を読んでいるのか夢を見ているのかわからなくなった。 同じ不思議系の話でも、どちらかというと「家守綺譚」のほうが好きかなぁ。
やっと読んだ。
くるくると時間が行き来しているよう感じる
作者お得意と言っても過言ではない植物や自然を使ったファンタジー
生と死というもの、時間というもの、そして優しさ暖かさ、好きなもの全部詰め込んでくれた感
不思議な話しでした。『西の魔女』が王道ドストライクだったので、その後何冊か梨木さんの読んだけど、だんだん曖昧な暗い世界に進んでいくな。この作品自体も最後まで読めば、ああ、そういう話しだったのかと納得できたけど、途中がまったく意味見えずなかなか読み進められなかった。
不思議だった。もうとにかく不思議。話が私の数歩前を歩いている感じ。細かいところは理解できてないけど、大まかには捉えられたはず。蛹の話とか、植生にはとても興味が出たんだけどなぁ(笑) 常に「?」を浮かべながら読んだけど、最後の最後になってやっと「?」無しで読めました。
気に入った!!!曖昧であやふやで、進めば進むほど深みに嵌まるようなこの世界感に、酔いしれました。気味の悪い場面もあったけど、投げ出さずに最後まで読んでよかった!ラストは納得だし、名付けと別れの場面は泣けた…。梨木さんの本は二冊目、相性あうかも♪あと、いきなり歯痛から始まって虫歯放置話、身につまされたわ。うろを作った記憶もある私としては、やっぱり歯医者はちゃんと行こうと、改めて決心した次第です。
何層にも積み重なった記憶の地層を一枚一枚大事にそうっと剥ぎ取るような、丁寧な物語。現実と幻、過去と未来、自分と自分でないもの、すべてのものたちの境界線があいまいで、それゆえに難解でもあるけれどその難解さが何だかうれしい。じわりと暖かく、爽快感すら感じられるラストはとても好みだった。梨木さんの文章からは漂う香りや、見たこともあるはずのない不思議なものたちの手触りすらまるでそこにあるものかのように身近に感じられる。脳がしびれる、癖になる感覚。
ナイス! ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ -
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- 10/07
「さらばだ。あれもまた、私を形作っている何かには相違なかった。」主人公の深層を辿る。曖昧に重なる千代たちや、主人公を導く稲荷、成長する坊。主人公が此岸と彼岸の境で出会う者たちや景色が、彼に、彼の物語を見せる。姿形の危うさはもちろん、時間をも捻る。「確かなものなど何もない。」幾重にも変体を経て生まれ変わった記憶の姿は、悲しくて温かい家族の物語だった。
なんじゃこりゃ…。ちょっと前に小路幸也の『猫と妻と暮らす』を読んでいたので、人間が動物になるっていう展開はまぁよしとしよう。でも読んでる最中すんごい眠たくて斜め読みで読了してしまった。途中投げ出してしまおうかと思ったほど、私には合わなかったな…。2011/401
う~ん、これは難解な本ですなぁ・・・・。 でも、難解ではあっても何故か近しく、親しく、ついでに言えば「現代の神話的」であり、KiKi の好みにはまさにジャスト・フィットの作品でした。 彼女の著書としては「家守綺譚」にかなり近いもの(若干「沼地の~」にも近いかも・・・・ ^^;)だと感じます。 昨日のエントリーで「昭和の香り」みたいなことを書いた KiKi だけど、恐らくこの作品の舞台も昭和初期の日本のような気がします。 まだまだ日本神話の世界も今ほど廃れて(と言うとちょっと一般化しすぎでしょうか?
主人公の思考、現実、まやかしをふらふらと取り留めも無く歩んでいく展開は非常に掴みにくいが、人生とは成る程、そのように頼りなげなものでこそあるのかもしれない。ねっとりとした深い緑から涼やかな空のものへと、世界の色が移り変わっていく様にひたすら瞠目するのみ。今作に限らず、梨木さんの作品は水と土の薫りが入り混じっていて、知らぬうちに癖になっている。
湿地に迷い込んでしまったかのように、足を取られながら読み進む。夢かうつつか、現在か過去か。曖昧な記憶の欠片は、つながることを拒むかのように浮かんでは消えていく。どこに連れていかれるのかわからぬまま、主人公と彷徨い続けた後、ふいにつながりだす記憶。カエルに似た坊、千代という名の女性たち。それは清冽な湧水のように、心の奥底の澱を洗い流していく。暗い洞を抜け、光さす方へ。じわりとあたたかいラストが素晴らしい。
「家守綺譚」の数世代後の世界なのかな?こちらの世界とあちらの世界の境界線が曖昧で、主人公の困惑に、こっちも引き摺られながらも、気持ち良くあちらの世界にはまれる(笑)「家守綺譚」ほどのインパクトはなかったけど、またゆっくり読みたい一冊かな♪
現実と妄想、いまどちらにいるのかわからなくなり、さっきまでするりと世界にのめり込んでいたのに、いつのまにか入り込めなくなってしまう。でもまた小さなウロから呼び戻され、みたいな繰り返しでした。息継ぎしていたら置いて行かれる、みたいな。湿気の多い今読むには少々息苦しかったかな。
日常と非日常が入り混じり、真実と嘘が入り混じり、さらには現在と過去が入り混じる。主人公の困惑そのまま、読み手としてもやや難解。が、主人公が子供の姿となりそれまでの理系的思考を省みはじめた頃から、ぐんと物語に寄り添えた。薄気味の悪いような、それでいて慕わしい、命の充満した空気感が心地いい。坊の成長する様がほほえましく、主人公が真実を悟り名前をつけるシーンにぐっときた。続けざまに妻・千代の死の真相。後味の良いラスト。歯科医とその家内のコンビも良かった。こういうおとぼけをさらっと入れてくるところが素敵。
最初は異世界奇談だと思って、それは確かにそうなんだけれど、不思議な話から悲しい方向に流れていって先が読めてしまったのは残念。そして現実部分はいらなかった。
世界がぐちゃぐちゃふらふらしていて、読みにくかった。でも、最後まで読んでよかった。一人の人間がサナギのなかで変態して孵化するまでのお話。
すべてが高い湿度に浸っていて心地よかった。志賀直哉の小説をちょっと思い出したのは男のひとの姿からの連想だろう。高校生くらいの時から長いことみていた夢のことも思い出した。
読み終える事ができるか途中まで不安だったけれど、最後まで辿り着く事ができて本当に良かった。湿度の高い文章で夢なのか現実なのか解らないところをふらふらと彷徨うのは読みづらいんだけど、カエルの坊に名前をつけるところとラストがじわーっと暖かく、打ち所が良くて万歳。
椋の木から拡がる、過去と現在が混在した世界。かつて大切だったもの、忘れてしまったものたちの存在の痕が其処彼処に在る。荒唐無稽に見えて理知的な世界が素敵。でもやっぱり雌鶏頭の人がいたら、びっくりですよ…!
記憶や潜在意識が、とんでもない設定でぐちゃぐちゃに再生される夢をみごとに表現している。暖かい現実がまっているところがいい。
☆☆めまいのような不安感に襲われる。好きな人にはたまらない世界観だと思うが、水を通して見るようなゆらめきが苦痛だった。たゆたう気持ちで読めれば、絶品なんだろうと思う。
不思議な世界。夜中に目覚め眠れなくなり、読みかけだったこの本を手にとってしまい、自分まで居場所がわからなくなりました(苦笑)。ストーリーというより、かもし出される雰囲気が心に長〜く留まっています。
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