マルクス・エンゲルス 共産党宣言 (岩波文庫)
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マルクス・エンゲルス 共産党宣言の感想・レビュー(228)
人類の歴史は階級闘争の歴史であるとして、共産主義革命は階級それ事体を消滅させる最後の革命のはずであった。しかし実際の歴史、ソ連やその他の社会主義の国々では、新しく権力を握った者が替わって権力の座に就いたにすぎなかった。プロレタリア階級がプロレタリア階級である所以は、丸裸の生命意外を持たないところなので、プロレタリアが権力を持つこと自体が、新しい階級を生み出してしまう。ソ連の場合は個人崇拝やノメンクラトゥーラを生み、新たな支配階級となった。読んで歴史を動かした言葉の力というのも感じた。二十世紀の美しい棺
人類の歴史を「階級闘争の歴史」と見る考え方と唯物史観は、ある程度納得できる。宗教はアヘンだといいながら、来るべきプロレタリアの世紀を予言(確信?)する思想に宗教的な熱狂を感じた。当時の各国政府が共産主義者に対し過剰な反応を示した理由が分かった気がする。ただ、江戸時代末期の時点で、近代資本主義の本質をつき、その行き着く先を的確に分析しているのには驚かされた。今日の過剰なまでの金融資本主義が、どのように破綻し(既に破綻が始まっているように見える)、次にどんな時代が来るのか考えさせられる。
1章の人類の歴史を階級闘争の歴史として扱う考え方はうなづかされる部分があった。2章に入り共産主義に対する批判への反論は屁理屈くせーと思ったけど。
この本のアラ捜しをすることは容易。 それでも、彼らの考察には、今も妥当な面がある。 この本が書かれた1847年は、まだ江戸時代。 その時代に、資本主義の問題点を見抜いていた点は大きい。
マルクス主義が社会の歴史的発展をどう捉えているかが書かれています。第一章「ブルジョアとプロレタリア」を読めばそのあたりは大体わかります。
薄くてすぐ読めるんですが、書かれた当時のコンテクストを知らないとわからないであろう箇所も多々あり、高校世界史の記憶をフル動員して読み進めました。
「階級闘争の歴史」という見方って、すごく面白いと思うんですよ。すとんと腑に落ちる感じで。そりゃああれだけの影響力も持つよなあと。
社会を見る上でこういう軸もある、ということを知る意義は大いに有るのでは。
「万国のプロレタリア団結せよ!」というアジテーションを記した著書。今現在の我々が読んで、彼らの革命への切迫というものに共感するのは難しいだろう。
やはり、リアルタイムで触れるのと、今の時代に読むとではまったく違うと思うが、はじまりの「今日までのあらゆる社会の歴史は、階級闘争の歴史である」と締めの「万国のプロレタリア団結せよ!」の名セリフを読むだけでも価値あり。
訳者の向坂逸郎さんが、最後に「この書の思想が、日本の労働者の手で、その当然な結実をなしつつあることは、どんな保守反動屋も否定することは出来ない」と述べている。。1970年までは少なくとも日本のマルクス主義は、勢いがあったんだなぁ@近代ブルジョア社会は、自分が呼び出した地下の悪魔をもう使いこなせなくなった魔法使に似ている。
「万国のプロレタリア団結せよ!」で締めくくられる共産党主義者同盟の綱領。社会は階級闘争、「搾取される側と搾取する階級の間の闘争、の歴史だったが、その階級闘争からの開放しなければならないという段階まで達した。」というのがマルクスの考え方の根幹だが、資本の拡大とグローバリゼーションの中で、支配者側もその地域性を無くしたし、そもそも明確な階級がなくなったような。マルキシズムはうまくいかなかったものの、依然として残る搾取構造は世界規模に広がっているが、支配者階級はどこにいるのか?と思った。
百年以上前に発行されたものです。従って、文中に述べられる具体的な状況や固有名詞については、今日ではもはや通用しないかもしれません。しかし、内容や思想は今日の世界的な状況においても充分その輝きを放っています。
マルクス=エンゲルス=レーニン=スターリン(またはトロツキー)に連なるマルクス主義の系譜を知るための最重要文書。この小冊子を読めば誰もが気付くように、マルクス主義はまずブルジョワジーを讃えないとプロレタリアートを讃えることができず、さらに言えばそのプロレタリアートにしても、農民やルンペン・プロレタリア等、プロレタリアよりもさらに厳しい境遇の人々をその下に置くことによって、漸く階級斗争の特権的主体としているのである。同志マルエンのこの立場は、人類の解放を求める者としては誤謬だと言わざるを得ない。(1/4)
古臭くないと思う。資本論もそうだが、搾取を暴いてその疑問を投げつけたのはやっぱり見事であるし、それに疑問を持たないと絶対に先に進めない。当然のことを振り返ることができた。
哲学を学ぶ上で必ずぶち当たる「平等とは」の問題にマルクス、エンゲルスが出した答えがこの宣言、と僕は捉えています。いかに人間を平等するか、何千年、何万年か待てばブルジョアとプロレタリアはおろか、国、宗教、民族、言語などの境界線は薄れていきます。しかしそこまで待てないのが人間です。資本主義に取って代わるシステムは今日には確立されていませんが、この『宣言』は境界線を薄めるために将来確立されるであろうシステムを構築する足がかりになるだろうと思います。
国民一人ひとりが自ら考え、そして行動することでしか社会は決してよくならない。でも成熟した共産主義からは人間らしい芸術や文化活動は生まれないような気がする。根拠もなんもないけど、ただ、人としてそう思う。マルクスにはそこが欠けていると個人的に僕は感じた。そしてそういう人間にだけはなりたくないとも思った。
哲学・思想をかじりながら、マルクス関係は食わず嫌いで来た。理由は、中学ぐらいだったろうか、社会問題とかに関心を持つと同時に既成の秩序に反発する心情が芽生えたときに、有り余るその破壊衝動(笑)の矛先を探していたら、なんと壊すべきものがもう既に壊されているという事実にぶち当たり、絶望したから。そして、どうやらその源には全共闘とやらがあるらしい、となったため。現代思想をかじったときもマルクスは避けて通れないと言われつつ、思いっきり避けてきた(笑)。
マルクスは決して革命に重きを置いたのではないと思う。人々が自由にそして現実的に物事を考え、成長するためには搾取される状態では不可能なのである。だからブルジョア社会、資本主義社会を転覆させ(そこにはお金が絡み、お金が絡むと人間は不自由な思考しか出来ないから)、そして人間性を高めさせようとしたのではないか。それは革命への情熱などではなく、人間的成長への情熱だったのではないだろうか。マルクスに聞いてみたい。
マルクスとエンゲルスの手による名著。「共産主義者は、労働者階級の直接当面する目的や利益を達成するために闘う。しかし共産主義者は、現在の運動のなかにあって、同時に運動の未来を代表する」(p.95)と彼らは述べるが、本書もまたその運動を構成する1冊である。時代背景の違いこそあれど、現代でもなお刺激を受ける点は多い。「この社会(註―ブルジョア社会)では、働くものは儲けない、儲けるものは働かない」(p.68)という文言など、派遣労働が幅を利かせている現代にこそ、重んじられるべきではなかろうか。
革命戦士に贈る本。時代柄、整合しない内容もあったが、読ませる者の血をたぎらせる熱い本であることは間違いなかった。意外にも読み易く薄い本であるので、スパッと読み終えることができると思った。
とにかく凄い。文章が呼び起こす力というものをまざまざと見せつけてくる本である。理論は古く、また、現代から見ても空論で終わったものが多く含まれている。しかし、マルクスとエンゲルスの革命への情熱、ブルジョワ階級に対しての怒りがひしひしと伝わってくる。一時代を作っただけのことはある、と実感させられた。
「ブルジョア階級は、生産手段、所有、および人口の分散をだんだんに廃止する。かれらは人口を凝集させ、生産手段を集中させ、財産を少数者の手に集積させた。この必然的な結果は、政治的中央集権であった。異なった利益、法律、政府、および関税をもち、わずかに連合したにすぎなかった諸州は、集まって、一つの国民となった。それは一つの政府、一つの法律、一つの国民的な階級利益、一つの税関線をもつ」
古くなったせいで主義としては古くなった箇所もあるにはあるが、ここで批判されている状況はいささかも変わらずむしろ予言されたとおり悪化の一途。しかしあまりにも絶望的な状況ゆえ団結も未だままらなないのであった。手っ取り早く理解を深めるためには『賃労働と資本』などと併読すれば良いと思われる。
マルクスとエンゲルスの妄執的な情熱を感じる。共産主義の対立軸は資本家と労働者の間であるはずだが、今の世の中では労働者間の収入の高いものと低い者で争うようあおられている。そして共に高みを目指すのではなく自分より高い位置にあるものを自分以下に落とすことを画策する。本当に戦うべき相手はどこにあるのか、この本で考えさせられた。
レクラム文庫版とともに読んだ。日本語で何度も読んだ本だが、ドイツ語で読むと、またそれはそれで感慨深い。やはりマルクスとエンゲルスの筆致には勢いがあって、ところどころ感動してしまった。初めて日本語で読んだ時、もう三年以上前だろうが、そのときには不覚にも涙した。それほど、この解放的な本は、よほどそのとき私の感じていた閉塞感にフィットしていたんだろう。さて、私も大分そこから遠い場所へと問題意識を移して来たが、ある種の解放への志向は失っていないと思う。
すごく薄い本。分量的な意味で。でも有名なフレーズが盛りだくさん。「ヨーロッパに幽霊が出る―――共産主義という幽霊である」から始まるもんね。で、終わりが「万国のプロレタリア団結せよ!」と来る。危うく団結しかけたよね。でもマルクスが思ってたほど後期近代は簡単な世界じゃなかったんだ。
金融危機が起きて、新自由主義的な資本システムが問題を露呈した今、読むとけっこう納得するところがある。マルクスの過ちは、人間の怠惰を甘く見たところだろう。
マルクス・エンゲルス 共産党宣言の
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