アナバシス―敵中横断6000キロ (岩波文庫)
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アナバシス―敵中横断6000キロの感想・レビュー(20)
ソクラテスの弟子クセノポンが率いる傭兵部隊の脱出行。どこか「出エジプト記」的な性質をもった紀元前の物語。ほかにもカフカの『城』やスタインベックの『怒りの葡萄』も似た性質を持つ。
01/03:景
「彷徨える艦隊」のモチーフになったということで読んでみました。危機的状況からの脱出行も面白いのですが、やはり事あるごとに登場人物達が行う演説が見所でしょうか。民主的に投票で重要な意思決定を行う集団だからこそ、自らの考えを他人に理解してもらえるように伝え、多くの賛同者を得ることの重要性が際立っています。この本を読むと自分の思いや考えを伝える大切さを痛感します。民主主義に「沈黙は金」は無い!
2400年程前に書かれたペルシア王家の戦いに敗れた後のギリシア人傭兵約1万人の脱出行。大王討伐の行軍の際「キュロスに騙されているのではないか?」と気づいた兵士たち。脱出行もクセノポンの弁舌に言いくるめられる兵士たち。なんだか気の毒です。重曹歩兵なんて行軍は更に辛かろうに。行軍では先頭にして兵士がバラバラにならぬよう管理されていたが、クセノポンに愚痴をこぼせば仲間からボコられる始末で…。常に付き纏う食糧の調達方法もあり。それにしてもクセノポンはソクラテスの弟子だけあって弁論に長けているというか、もう長い…。
09/10:神田N
07/21:KAZI
ギリシア人傭兵1万がペルシア帝国領から逃げる。敵中ではちゃんと団結していたのに、ギリシア文明圏内の黒海沿岸に達した途端にバラバラに空中分解してしまうあたり、この時代(ペロポネソス戦争以降、マケドニア台頭以前)の混迷のギリシアを端的に表している気がする。本来ポリスを守るために考案された重装歩兵戦術を生業にして傭兵やってる時点で十分あれだし。何事も民主的に議論で決めると言っても、実際は一番口がうまい奴(つまりクセノポン)に言いくるめられてるだけだよねこれ。
キュロスやクレアルコス、クセノポン等、主軸となるメンバーよりも半ば騙された形で従軍する名も無き重曹歩兵の方々に感情移入してしまった。これ後半ももっと諧謔的に面白おかしく書いたら相当笑える物語になるんじゃないだろうか。
史上空前の(絶後ではないにせよ)規模と数でハズレクジを引いた男たちの逃避行。クセノポンという男がどれだけ正確に記述したかはともかく、彼がいなければ残存ギリシア軍団は立ち往生していただろう。ちなみに、クセノポン自身のハズレクジはラストの場面から始まるのが嫌味なところ
一財産築こうと、家族を置いてはるばる遠征に出かけた兵士たち。最初にぶつかった疑問は「俺たち騙されてない…?」。全軍を指揮する王子は、実は兄である大王を討つつもりだった。話が違う、給料払えと詰め寄る兵士に王子は約束する。「戦いに勝ったらたくさん褒美をやるから」。褒美どころか給料ももらえないうちは帰るに帰れないとやむなく追従する兵士たち。ついに大王を見つけた王子は血気に駆られて暴走、あえなく討ち死に…。突如雇い主と目的を失い、敵中にとり残された一万余の兵士。彼らを救うのは…クセノポン!
09/03: 丰
傭兵たちの脱出行。とかくアウトローな荒くれ者のイメージが強い「傭兵」という職業だが、移動する国家と呼ばれるが如くギリシャ的な民主制を保って行動する様は、後年のドイツ傭兵(ランツクネヒト)を思い起こさせるものがある。傭兵は売春婦と共に世界最古の職業と言われるが、もともと社会機構から弾き出されて生きざるを得なかったという視点からはある程度の隔たりがあるように感じる。とはいえ、それは彼らがギリシャ的な市民軍と同様であったという事ではないとも思うが。
大学の授業でクセノポンの自慢話って聞いたな~(笑)ちょっとこの辺りの歴史的な動きがあまり良く分からなくって「キュロス」って言われるとヘロドトトスの『歴史』に登場するアケメネス朝のキュロスしか出てこない(笑)それなりには楽しめたな(笑)
--/--:鋼鉄みかん
--/--:96neko/クロネコ
--/--:うさぎこぞう
アナバシス―敵中横断6000キロの
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感想・レビュー:12件














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