夜叉ヶ池・天守物語 (岩波文庫)

夜叉ヶ池・天守物語 (岩波文庫)
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夜叉ヶ池・天守物語の感想・レビュー(239)

天守物語の、幸せな時間の会話・かけあいがすてきだった。家で読んでた時は、実際に声に出してみたら(いつもは通勤電車で読む。)きれいな日本語でびっくりした。

そんなに泉鏡花を読んだわけでもないが彼の作品は、それからかもしだされる雰囲気がすごいいい。語るより感じる、黙読より音読がこれに相応しいだろう。

どちらの作品もお芝居になったものを見たくなりました。言葉がとても綺麗ですよね。

白雪の約束なんて破ってしまいたい、自分は愛しい人に会いたい、そういう気持ちが痛切に伝わってくるお話でした。約束というものを守り続けるというのは人間にとってとても難しいことだけれど、それを守るのは妖にとっても難しいものだということがわかりました。晃の「自分自身が一条の物語になってしまった」というセリフがお気に入りです。

まず文章それだけでも本当に美しい。言葉選びや言い回しが細部まで洗練されていて、正に日本文学の美しさだと感じました。物語自体も恋物語を中心に人間と妖怪の不思議な関係性が鮮やか。自らの恋のために約束の鐘を打ち壊そうとする白雪が、「この家の二人は、嫉しいが、羨ましい。」と矛を収める場面は化物然とした行動と人間的な感情の動きが融合していてとても印象的。同じく天守物語でも生首を舐めるおどろおどろしい場面と、恋に落ちその相手を守ろうとする気丈な姫が併せて描かれていて、鏡花のその幽玄で美しい世界観が素晴らしいです。

高野聖や眉かくしの霊は文体のせいでいっぱいいっぱいだったけど、本作はだいぶ読みやすい。戯曲だからだろうか。夜叉ヶ池の白雪は恋文を貰い剣が峰に行きたいと願うが鐘の約束に縛られて動けない。鐘を鳴らす百合と晃は村人に旱を治める贄になれと迫られる。争いの末約束を違えると白雪は剣が峰に行き、村は洪水にみまわれる。白雪は亡くなった百合と晃を新たに出来た鐘ヶ淵に住まわせる。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 11/21

読みつけない文体に時間はかかるけど言葉が綺麗だ。夜叉ヶ池の方が好み。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 11/20

再読。ノイタミナで以前アニメしてたので気になって購入しました。 ただ、書き方が舞台の台本みたいで買った当初は戸惑いましたが何度も読んでたら慣れました。 夜叉ヶ池に関しては人間の穢れきった心の描写が出てくる耳の痛い話でした。「自分の任務を全うしないくせにほかのまっとうする人物に押し付け、なおかつよそ者ゆえによそ者の女までを生贄に供そうとした…」 最後の最後に妖怪たちから裁きが訪れます・当然の報いですけど。 天守物語は人と妖怪の恋愛ものです。 舞台の姫路城は隣の県なのでもう一度行きたいです
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 09/01

最初こそ慣れない文体で苦労したが二編とも後半から惹き込まれ読みきってしまった。文章が綺麗。妖怪が存在する幻想的な世界があると人間の醜悪さが浮き彫りに見える。百合と晃、富姫と図書之助の純愛に惹かれました。
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(1) - 08/24
ミナモ
※自分の恋心妨げる鐘と人間への恨みがましさを見せつつも、百合のために抑える白雪が好きだな。「天守物語」では、盲目になってしまった富姫と図書之助がお互いを求める様に少しこみ上げてきた。救いのあるラストで本当に良かった。
ナイス!ナイス! - 08/24 18:25


白雪も富姫も美しいすぎる かつて人間御供とされ憎しみと怨みの権化のようになっても それでも慈しみの名残/生前の白雪を鑑みられるあたりや 富姫の純で純で純な恋は本当に本当に綺麗で素敵だった なにより綴られる文章が美しくて読んでいながら浄化されてゆくようでした
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 08/10

上手く言えない。ただ全て好きだ。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​ - コメント(0) - 07/14

慣れない文体で情景がちょっと想像しづらかったけど、夜叉ケ池の純愛模様と天守物語の情熱的な恋は後半につれ面白くなっていった。なんだか厭世的な物語。妖怪の得体の知れない美しい女との恋でなんとなく現実から逃避してる気分。
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 07/06

古い本を借りて読んでいたので改めて。晃さんと百合さんの愛と、富姫と図書之助の恋は、美しい自然の情景や優しい空気の中で報われる。妖怪の世界が人間の世界よりも清らかで美しくあるのが多く見られる世界観ですが、この二つは特にその気が強く見えました。先日「儀血侠血」を読み返して思ったのですが、鏡花は人間世界で様々な苦難に報われなかった二人を別世界で共にすることで切ないけれど美しい恋物語を書いているのですね。
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 06/23

s_n
鏡花は『高野聖』以来。こちらの戯曲の代表作は初めて読んだ。馴れない文体だが、読みやすいというか、文章に於いては日本語の最高峰のひとつだろう。ここにある世界観は、現代ではなかなか見ることがない高みにある。異形と世俗の交わる世界を幻視するにはただ鏡花を読み返せばいい。
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 06/14

波津彬子さんが漫画化した原作をもう一度、読みたくて大学の図書館で借りました。「夜叉ヶ池」は百合と晃の純愛もいいですが私は恋に身を焦がれるあまり、自由を束縛する象徴の鐘を壊そうとした龍神、白雪が恋人の帰りを待ちわびる百合を慮る場面が大好きです。「天守物語」は妖達の華やかさやたった一度の恋に出会えた富姫と図書之助と最後の救いに嬉しくなってしまいます。どちらも人間の醜さや矮小さを描きながらも幽玄な美と愛が勝り、酔い痴れるしかありません。解説が幻想小説を代表する澁澤龍彦氏というのも素敵です。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(2) - 06/11
栗鼠丸
昔、玉三郎が百合と白雪の二役で主演した映画「夜叉ヶ池」が凄くて印象に残っています。是非とお薦めしたいところですが、ビデオ化されていないのが残念でなりません。
ナイス!ナイス! - 06/12 12:52

藤月はな(灯れ松明の火)
今晩は、お久しぶりです。リスさん。藤月はなです。 玉三郎さんが百合と白雪の2役を演じた映画は是非、観てみたいです>< きっと清冽且つ妖艶な美しさと儚さなんだろうな・・・・。
ナイス!ナイス! - 06/12 20:26


泉鏡花の作品の中でも読みやすいという、本作。 自分自身古風な言い回しの本には抵抗があったのですが、いい加減手を伸ばしました。 確かに慣れない語彙などあるものの、違った世界が見れたような心地になりました。 妖怪と人間の構図、活き活きとした台詞など新鮮でした。 他の方のレヴューを見てもわかる通り、絶賛の声が多いですが、 いやあ、正直私は読みが浅いと実感させられました。 また読書レベルを上げて、読みに戻ってこよう。。。 そのときは何を感じるか、、それも読書の醍醐味ですね。
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 06/09

すこし緩さを感じるのは文体が古風だからだろう。しかし、内容は新鮮さを失っていない。人間のどうしようもない醜い感じは妖怪たちとの対比の中で見事に活写されていた。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 06/03

夜叉ヶ池における百合の人間離れした美しさや、恋に悶える白雪が、かつて人身御供にされてしまった娘であるという心憎い設定、そして醜き人間たちへ下される洪水という災厄の中、一人合掌する学円にノアを想った。実に見事な構図であると思う。天守物語では富姫の二面性、すなわち浮世を離れた神性と生首を弄ぶ魔性が彼女をより魅力的な存在へと昇華している。盲目の愛も乙なものかなと思えば、最後には晴眼となるという展開は少し惜しいかなと感じた。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​ - コメント(0) - 06/02

初めての鏡花。水木しげるの絵でみたいなあ。鬼太郎ではなく、雨月物語のような劇画のタッチで。二篇ある内、夜叉ヶ池の方が好き。天守物語のラストはあんまりじゃないか。解説の澁澤龍彦は思わぬサプライズ。
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 05/14

全てを凌駕し得る力も恋には勝てぬとの錯覚に陥る。白雪姫より富姫の方が立ち回りを上手く感じたのは、やはり彼女が元人妻で経験豊かであったからなのか。また、対亀姫と対図書之助とで台詞回しに変化が出る辺りも何処か人間臭くていじらしい。鏡花の謡うように流れていく節、衣擦れの音までもこちらに聞こえんばかりの世界観は言うまでもあらず、解説における澁澤も一読の価値が有る。
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 03/10

厭離穢土
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 02/19

美しすぎて妖しい、そういう世界がやっぱりすきです。なにより鏡花独特の言葉遣いがたまらなく愛おしい。ひとつのことばにも自分の想像(創造)にぴたりと合うことばを当てはめること、本当にすてきだと思う
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 02/12

おもしろい話だなぁ。どでかい自然の力!俗世がなんぼのもんじゃい。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 02/01

言葉の美しさと雰囲気の怪しさの中で娯楽性(単発的笑いとカタルシス)が高いのは戯曲らしいところ。
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 01/26

とにかく美しい作品、言葉の一つ一つが洗練されていて妖しい雰囲気が漂いながらもその中に美しさがある、登場する女性たちもとても魅力的な方たちで惹きつけられる、是非一度は読んで欲しい作品です。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​ - コメント(1) - 01/09
たつごん
鏡花デビューには早かったですw
ナイス!ナイス! - 02/03 00:00


人間と異形の者との恋.鷹には鷹の,人間には人間の,そして妖怪には妖怪の生きる世界というものがあり,本来それは重なり合わないものである.それを重ねようとすれば,どこかで無理が生じてしまう.
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 11/17

図書之助が大好き。物語の美しさにうっとり。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 11/16

☆×5.0…前に読んだ鏡花の作品は非常に難解だったけど、この作品はすごく読みやすい部類に入ります。そしてその雰囲気の神秘的さにはうっとりとしてしまいました。お勧めは「夜叉ヶ池」のほうですね。これは非常に人間のエゴを感じてしまう作品です。そしてエゴのきわみが最後のあの行動…結局加担した連中は災禍の前に打ち果てましたね。当然の報いです。いずれにしても人間というものは…というか耳が痛いものです。
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 09/01

たまらん好き。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 08/31

水、霊、生首、そして色恋。ぬるぬるとした読後感。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​ - コメント(0) - 08/19

前から読みたかった天守物語。現実と幻想が入り混じった話。終わり方が好きでした。泉鏡花はちょっと読みにくい感じがするけど、色がきれいだから好き。
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 07/20

妖怪の話なのに恋物語だけど、違和感がないから良いと思う
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 07/01

再読というかやっと一冊読了。お目当ての「天守物語」だったのですが、やっぱりいい。天守物語にも何気に白雪姫のことがでてきたのは興味深かった。世界がちゃんとつながってるんだなぁと。亀姫が富姫への土産に生首もってくるような世界ですが、なぜか世界観的にはあまり不気味うつらないのが不思議。に富姫の「帰したくなくなった。もう帰すまいと私は思ふ。」が最高。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(1) - 05/26
月滸
藤月はな(灯れ松明の火)様、ナイスありがとうございました。
ナイス!ナイス! - 07/03 11:31


天守物語が読みたくて購入。とりあえず夜叉ヶ池を読み終わったので確認がてら記入。どっちも妖怪がでてくる話だが、こっちは白雪姫でなおかつ妖怪たちは傍観者的立ち位置。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(1) - 04/30
月滸
藤月はな(灯れ松明の火)様、ナイスありがとうございました。
ナイス!ナイス! - 07/03 11:31


再読。白雪姫の口上は何度読んでもいいですね。
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 04/24

泉鏡花記念館に行ったの機に再読。解説が澁澤だったことも思い出し嬉しかった。
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 03/07

会話におもしろさと美しさが同居している貴重な作品。読みやすいわけではないので今まで手を出さなかったのは正解かな。中学のころなんかに読んでたら投げていたかもしれません。
ナイス!ナイス! ★​ - コメント(0) - 02/04

恋情をいだいた富姫の所作が目に浮かぶ。夜叉ヶ池の魑魅魍魎や天守物語の女童たちの小唄が語りにかろやかな詩情を添えている。妖怪の純粋な冷酷と人間の粗野な残酷の対比は、水面をへだてた彼方と此方のよう。これが泉鏡花か。
ナイス!ナイス! ★​★​★​★​★​★​★​★​ - コメント(0) - 01/22

朝に三つ夕に三つ丑三つにひとつの鐘を一度でも鳴らし忘れると竜神が現れ、辺り一帯に大洪水を引き起こすという池を巡る『夜叉ヶ池』と白鷺城の天守に潜む富姫の非人間的恋物語『天守物語』の2つの戯曲を収録。精霊など魑魅魍魎がどこか人間的に登場する様は童話のようにも見える。澁澤龍彦による解説もナイス。
ナイス!ナイス! ★​★​★​ - コメント(0) - 01/14

上品でリズムの良い会話が飽きさせない
ナイス!ナイス! ★​★​ - コメント(0) - 10/08

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夜叉ヶ池・天守物語の 評価:50 感想・レビュー:60
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